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2012年12月の記事

2012年12月31日 (月)

お勧めしたい書籍『赤ちゃんにもママにもやさしい安心の子育てガイド』

マルコ社という2010年に設立されたばかりの出版社が、『赤ちゃんにもママにも優しい安心の子育てガイド』という書籍を11月10日に出版しました。
リサーチ会社が新米ママの育児お悩みについて調査されたデータを元に、ニーズの多いお悩みをピックアップして、その道に明るい専門家が解決策やアドバイスを提示するというスタイルです。

育児の基本である、「飲む」「食べる」「寝る」の3項目にフォーカスしています。
新米ママが一番知りたい情報で、最も不安を感じ易い項目だと思います。

手前味噌で恐縮ですが、実はSOLANINはこの書籍の「飲む」のパートの監修を依頼されました。(監修なんて何だかエラソーなので、柄じゃないのですが・・・)

その他特徴的なのは、「「ママのための 放射能安心チェックシート」という項目があることです。
その項目は、ベラルーシ在住の某日本女性が監修されています。

書籍のボリュームと価格は224頁、1312円です。
街の書店様でも、取り扱いされています。
(もしも店頭に無くても、普通にお取り寄せしていただけます。)

部数限定・初版のみの発行なので、数に限りがあります。

最強母乳外来-安心ガイド表紙 

勿論、密林等のネット書店でも発売しているようです。
もしよかったら、読んでみてくださいね♪

2012年12月30日 (日)

リガ・フェーデ病って聞いたことがありますか?

突然ですが、リガ・フェーデ病って聞いたことがありますか?

お仕事が歯科領域の方ならば、「あぁ、あれね。」とご存知でしょうが、大抵の方にとっては、「ん、何それ?」だと思われます。
過去記事にもありますように、乳歯の萌出する時期には個人差があり、生まれつき歯が生えている(=先天歯)赤ちゃんもいらっしゃいます。(“魔歯”の記事をご参照ください。)その先天歯(殆どが下顎乳中切歯)が赤ちゃんの舌の裏側面を刺激して、潰瘍を形成することがあります。

それがリガ・フェーデ病です。

対策としては、潰瘍が酷くならないように、当該の先天歯を丸く削ったり、当該の先天歯の先端に歯科治療の際に使用されるレジンという物質を付けて、舌の裏側に当る刺激を減弱させることで、徐々に軽快します。

抜歯を勧めるドクターもいらっしゃるようですが、一度抜いたらその部位の乳歯は萌出しませんので、。
この先天歯は、なかなかの厄介物でして、直母の際に下顎よりも前に舌が出にくい赤ちゃんの場合、お母さんの乳首の付け根に抉れたような深い傷を負わせることもあります。
出来るだけ早く、小児歯科のドクターを受診され、対策を取られることをお勧めします。

2012年12月29日 (土)

授乳回数が5~6回なんて有り得ないっ!(生後13日目)

完母で生後5~6日目の退院時に生下時体重まで回復している健常新生児は稀な存在です。
お母さんのおっぱいが当初から分泌過多の場合はそういうこともありますが・・・健常新生児であれば、体重減少が底を打ち、退院時までに増加傾向に転じていれば特に心配ありません。
しかし、あなたの赤ちゃんがSOLANINが言うところの稀な存在だったとしても、退院後の赤ちゃんがよく眠り、授乳間隔が4時間以上空き、授乳回数が5~6回/日程度しかないのに、「手が掛からない子で・・・」なぁんて余裕ぶっこいていると、大変なことになりますよ。


これまでSOLANINは、入院中は余裕の完母だったの筈なのに、退院後の授乳回数が少なかったばっかりに、体重増加不良若しくは崖っぷちラインスレスレになってしまった、残念な健常新生児(体重は3000g前後の標準的体重です)に幾度となく遭遇しています。
直母1回量(例:120~150g/回)や1日の総量(例:600~700ml/日)として充分過ぎるくらいの哺乳量が確保出来ているにもかかわらず、授乳回数が少ない(例:8回未満/日)と、期待したほどには育ちません。(例:18g前後/日)
哺乳量と体重増加度が、病気でもないのに大きく乖離してしまうのです。


赤ちゃんは日齢が若いほど、消火吸収能力が未熟なので、一度に沢山のおっぱいを浴びるように飲ませても、結局まともに処理できず、《押し出しデッドボール》か《オウンゴール》状態になり、授乳に於ける根本的な目的~赤ちゃんをスクスク育てること~が達成できなくなるからです。
授乳回数については、何はさておき基本に忠実であること=頻回授乳が、根本的な目的達成のための最強メソッドであることを、どうか忘れないでくださいね!

赤ちゃんの耳が臭い?(出生~1ヶ月)

1ヶ月の乳児健診の場で、時々お母さんがドクターに質問されることのうちのひとつが「赤ちゃんの耳が臭い!?」ということです。

恐らくですが、赤ちゃんに向き癖があり、同じ方向ばかり向いて寝かせているため、下側になる方の耳だけ蒸れてジメジメしてしまうことが大きな原因です。

そのため赤ちゃんの耳に鼻を近づけるとプ~ンと臭ってくるのです。(汗)
この場合、向き癖が問題発生の源なので、耳鼻咽喉科的というよりも、どちらかと言えば、整形外科的な視点から改善を図る必要があります。
赤ちゃんは明るい方を向きたがる習癖がありますので、普段向き難い方向を明るくするのもイイと思います。
頭の歪みを軽減させることにも繋がりますし。

そうではなくて耳掃除をしたら、かき氷のシロップのような綺麗なレモンイエローの滲出液が綿棒に付着した・・・なんてことがあったらそれはもしかしたら、緑膿菌に感染したのかもしれませんぞ。

SOLANINも大昔ですが、ひとりだけそのような新生児に遭遇したことがあります。

気のせいかもしれませんが、その赤ちゃんの耳の匂いは独特の生臭さというか、半乾きの海藻のような臭さがあったように記憶しています。

2012年12月28日 (金)

1歳までに自然卒乳した場合の母乳代替え品の摂取について。

<ご相談内容>
もうすぐ卒乳してしまいそうな、10ヶ月児の母です。
小さく産まれ、今も曲線ギリギリですが、それなりに成長しています。
今は、こちらからセールスして気持ち程度飲むだけ。
離乳食はがっつり食べます。
もし、卒乳してしまった場合小さめなこともあるしミルクを飲むようならば、あげようと思うのですが、それはいつ頃まであげればよいでしょうか?
牛乳は、1歳半~と思っていますが、その間は、粉ミルクをと考えてよいのでしょうか?
また、離乳食やおやつには乳製品を(規定の範囲内で)積極的に取りいれたほうがいいなど気をつけることありますか?
今現在も、母乳は2回ほど少し飲むだけなので、栄養的に大丈夫なのかなと心配で離乳食は、できる範囲で気をつけているつもりです。

<SOLANINの回答>
比較的早いうちに食べる美味しさ、楽しさに気がついたのでしょうね。
離乳食が大層順調に進み、おっぱいへの執着が少ない気質の赤ちゃんの場合、相談者さんのお子さんのような感じになっていくようです。

1歳までに自然卒乳されたとして、おっぱいの代替えとしてのミルクの量は、あげるとしたら現時点の食べっぷりを損なわない程度が一番望ましいです。(相談者さんのお子さんの場合、ミルクの缶蓋の量は、ちょっと多いのではないかと思われます。)

あ、そうそう、当ブログの過去記事で、幼児の乳製品推奨摂取量の記事があったと思いますが、意外なくらいっていうか、決して多い量じゃなかったですよね?(もしかして未読かしら?)
牛乳に切り替えるとしたら、おなかへの負担を考えると、やはり早くても1歳3ヶ月、出来れば1歳半以降が良いのではないかと思います。
その間は粉ミルクをおっぱいの代替えにするのが無難でしょうね。(フォローアップミルクは論外です。)

ちょっと気になるのは、相談者さんは、乳製品の摂取をかなり重要なものと捉えられていることです。
確かに重要と言えば重要なのですが、そもそも、お子さんの乳製品の摂取に関しては、何を目的(=何のため)にされていますか?
カルシウム?
蛋白質?

カルシウムは大事な栄養素だけれど、乳製品以外でも摂取できるし、過剰摂取は鉄欠乏性貧血の誘発に繋がりますね?
蛋白質は、魚・肉・卵・大豆製品等でも摂取可能ですから、余程の偏食でもない限り、心配無用だと思いますよ。

粉ミルクは、普通に規定濃度で溶解して飲ませて構いませんが、嫌がるようなら、食材のひとつにしてしまうか、無理に与えず、ヨーグルトなど加工品に差し替えても大丈夫ですよ。

離乳食の食材としてフォローアップミルクはどうなのか?

<ご相談内容>
私は 生後10ヶ月児の母です。
完全母乳+離乳食で現在育てています。

母乳を減らしてフォローアップミルクを与えた方がいいのか悩み、こちらのフォローアップの記事全て読ませて頂き必要がないとの事でこのままでいいんだ♪と悩み解決しました。

さて、もう一つ疑問があるのですが離乳食を作る際、まだ牛乳は与えたくないので試供品で頂いたりした粉ミルクを使ってミルク煮?のような物を作っているのですが (9ヵ月までは粉ミルク、9ヵ月~はフォローアップを使っています)
その時、この月齢でも粉はフォローアップでなく 新生児からの粉ミルクを使った方がよいのでしょうか?
フォローアップは内臓に負担がかかるとあったので、止めた方がいいのか離乳食で少しだったら鉄分を与えた方がよいのか…
記事の内容を私が理解できていない質問でしたらすみません(>_<)


<SOLANINの回答>
有り難いことに、フォローアップミルク
に関する記事には、最近漸く逆ギレ気味のコメントが寄せられることもなくなりました。
そして、相談者さんのように、フォローアップミルクは不要であることを、すんなりご理解いただける方が増えてきたようで何よりです。

さて、相談者さんのもう一つの疑問というのは、つまり、離乳食の食材として、フォローアップミルクを使用して差支えないかということですね?
加熱して多少消化が良くなるか?・・・という期待値もあるかもしれませんが、成分組成的に、おなかの負担になることは間違いないので、やはり避けられた方が無難でしょうね。

そうそう、相談者さんは我が子が口にしているフォローアップミルクというもののお味見はされたことがありますか?(もしもまだでしたら、是非お味見してください。)
SOLANINは、(昔々ですが)試供品をいただいて、お味見したことがあります。
何と表現していいか困難なくらい、不味くて、鉄臭かったです。(メーカーにもよるのかもしれませんが。)

折角ですから、今後は、もしも試供品をいただける機会があれば、普通の粉ミルクを貰われた方がお子さんのおなかのためには良いと思いますよ

2012年12月27日 (木)

おっぱいの味がしょっぱくなったのは何故?(妊娠4ヶ月)

<ご相談内容>
2才10ヶ月の我が子は現役おっぱい星人です。
そして、私は只今、妊娠4ヶ月です(^-^)
第1子の母乳育児について模索していた中こちらでたくさん勉強させていただいています。
最近の授乳回数は1日1、2回程で、くわえる程度、日によっては忘れちゃって飲まない日もありますが、それでも、楽しい親子のコミュニケーションという感じで続いています。
「赤ちゃんにもおっぱいどうぞできる?」と聞くと「できるー♪」と答えてくれたりもします。

ところで、最近我が子が飲んでいたおっぱいをぺっと吐き出したので、不思議に思い味見してみると、おっぱいの味が変わってしまっていて、しょっぱくて、たくさん出てた頃の薄甘い味とは全然違うのです。

これは私の食生活に問題があるのか、それとも飲む回数が減ったからか、妊娠したからなのか、疑問に思っています。

<SOLANINの回答>
ええっとですね、これは間違いなく妊娠経過に伴う現象です。
決して、妊婦さんでもある相談者さんの食生活や、お子さんの飲む回数が減ってきたからというわけではありません。

恐らく大抵の授乳中の妊婦さんの場合、中期(安定期)に向けて、おっぱいの分泌量は減ってきて、あたかも初乳のような感じになってきます。(ほぼ分泌が停止する方もいらっしゃいます。)
そして、傾向として、およそ8ヶ月(30週)を過ぎるころから、おっぱいの分泌が徐々に復活してきます。
薄甘い好みの味まではもう一歩かもしれませんが。

おっぱいの味が好きでここまで来たおっぱい星人の場合、味の変化が原因で、妊娠をきっかけに、自然に卒乳してしまうことも見受けられます。
逆に、お母さんにくっつくのが好きで、おっぱい星人している場合、味は不問に付すようですな。(笑)

余談ですが、出産後、おっぱいの味が良くなれば、一旦自然卒乳していても、おっぱい星人リターンズということも、有り得ることです。
どのような展開をするかは現段階で分かりませんが、仮にリターンズになったとしても、発達が後退するわけではありませんから、あまり深刻に考えず、ありのままを受け止めてあげてくださいませ。

2012年12月26日 (水)

夜中のおっぱいが復活したのは退行?母乳不足?

<ご相談内容>
2ヶ月を過ぎた頃から、深夜帯は放置したら5~6時間連続して眠るようになりました。
勿論『最強母乳外来』の愛読者ですから、特に満腹中枢が未形成なうちは、起こしてでも飲ませていました。
それ以降も乳房の張りに目が覚めた時は、起こして飲ませたり、昼間は頻回直母を励んだりで、しっかり育って、発達も月齢相当以上だと思います。
病気をすることもなく、毎日元気に過ごしています。

しかし、5ヶ月を過ぎた頃から、再び深夜帯の授乳が再開しました。
何となくですが、授乳回数が増えたら、我が子が退行しているように思えてしまいます。

また、何となくですが、「いよいよおっぱいが足りなくなってきたのかな?」と、不安になることがあります。
どうしてこんな気持ちになってしまうのでしょうか?

<SOLANINの回答>
何となくの不安というのは、赤ちゃんが今までと違った様子、それもイメージと異なる展開をするようになるとそう思えるものです。

特に、連続して眠る時間数が短くなったり、授乳回数が増えると、折角今まで順調に成長していたのに、(そんなことはないのですが)赤ちゃんの成長が後戻りしているように思えたり、母乳不足感が湧き起こってくるものです。
気持ちが揺れても何もおかしくないですよ。

しかし、相談者さんの赤ちゃんは、発達は月齢相当以上で、体重も増加しているし、活気がおありですし、客観的に見て、特に問題ないことは確かでしょう。
相談者さんの赤ちゃんは、決して成長が後退したわけではなく、ましてや、母乳不足でもないですよ。
この、何となくの不安というものを乗り切るには、一般的に言われるところの
「赤ちゃんは○○である」という通念的な座標軸はは一旦捨てて、「そういう時期が来たのだ。」と、解釈判断するのが一番気持ちが落ち着くかと思います。

勿論、赤ちゃんの1日の生活時間(朝の起床時刻・授乳間隔・外出の有無・お昼寝の終わる時刻・その日の最後の授乳時間・就寝時刻等)をに問題があり、それを見直せば、夜間の睡眠時間や授乳回数が変化することもありますから、取り組む価値はあると思います。(逆に色々見直しても然したる変化が無いのであれば、それは敢えて取り組まなければならないことではないのかもしれませんね。)

2012年12月25日 (火)

ビタミンK投与時の白湯は腸内善玉菌を減らすの?

<ご相談内容>
我が子の主治医は、週1回ペースでトータル13回にわたり、ビタミンKのシロップを投与するように指示をされました。
毎回ビタミンKのシロップを10ccのお湯に溶かして飲ませる様に言われてあげ続けましたが、お湯を飲ませるのにとても抵抗がありました。
少量なら大丈夫なんでしょうか?腸の中の良い菌が薄まると聞きました。

<SOLANINの回答>
山口県の助産院でのホメオパシー事件(ビタミンKのレメディ投与による、乳児死亡に至った症例)の影響か、ビタミンKの投与方法が、変わるとか変えていくと言われた時期か、病状によるものかは不明ですが、なるほど、そのような投与を受けられたのですね。

一般的にビタミンKのシロップは高張液でして、10cc程度の白湯で希釈しないと、赤ちゃんのカラダには吸収され難く、投与した効果が得られないとされています。
なので、そのような指示をされたのですね。

確かに、みだりに白湯を与えるのは好ましいことではありませんが、少量であること、お薬の吸収に関わることなので、心配ないと思われます。
腸内の善玉菌(主にビフィズス菌)に関しては、問題なしです。

どうぞご安心ください。

2012年12月24日 (月)

自分でできる子宮がん郵送検診キットにご用心!

自分で書いているくせにのっけからナンですが、「子宮がん」という表記は不適切ですね。
正しくは、「子宮頸部がん」若しくは「子宮体部がん」のいずれかですね。

それは一旦横に置かせてもらいますが、最近○協のチラシで、自分でできる《子宮がん郵送検診キット》なるものを目にしました。
(この郵送健診キットの意味するところの「子宮がん」というのは、「子宮頸部がん」のことを指します。)
あ、いや、勿論初めて目にするわけじゃないですよ。
十数年前からこういうモノがあることくらいは既知ですよ。
そうじゃなくて、「まだ、こんなモノを作って販売している会社があるんだな。」という驚きに似た気持ちです。
一応、「お医者さんに行く前の」という上の句は付いていますねどね。(汗)
ちなみに、うっかり検体採取に失敗したら、1回だけおまけしてキットの再送付はしてくれるそうなので、雰囲気的には良心的な感じがしますがね。

当ブログの読者さんの殆どの方は、妊娠経験がおありですから、子宮頸部がん検診は受検されたことがありますよね?
なので、検査のあらましは体験済みでいらっしゃるので理解できると思いますが、知らない方もいらっしゃるかもしれませんので、説明させていただきますと、ます内診室に入り、下着を脱いで診察台に上がり、台の高さを上にあげられてから、お股を開けられます。
で、産婦人科ドクターは、膣鏡(ちつきょう)という器械を入れて、中を見易い状態にします。
そして、子宮頸部をしっかり視認して、サイトピックという薄い樹脂のヘラのようなもので、そっと擦り、検体を採取します。(妊婦さんの場合は、刺激を最小限にするために、柄の長い綿棒のようなもので、そっと擦ることが多いようです。)

当り前ですが、どんな方であっても自分で自分の子宮頸部の視認は不可能ですよね?
聞くところによると、一般の方の場合、ちゃんと子宮頸部を擦って検体の採取をしているつもりでも、実は膣壁を擦っているということも、かなりあるそうです。
そもそも、普段やりつけない行為ですからね。
そうなると、検査の正確性が怪しくなりますね?
万一検査結果が「異常なし」で安心していたら・・・?怖いですな。

自分で何でもやりたがる方、超多忙な方、婦人科外来の敷居が高く感じられる方は、2年に1回は受検すべき子宮頸部がん検診がズルズルと先延ばしになっている傾向が高いです。
そのため、この手のモノに飛びつき易いようですな。
結構なお値段(3675円)ですから、恐らく普通に受診された方が、コスト的に安いのではないかと思われますが。
百歩譲って、旦那さんが産婦人科ドクターだったら、自宅でこの手のキットを活用しても、正確に検体採取して貰えるかもしれませんが、真っ当な産婦人科ドクターだったら、「普通に受検しなよ。」って仰るでしょうな。

同じ自分でできるシリーズでも、《大腸がん郵送検診キット》の場合、キットで検体採取するにあたり、ウ○チを視認することができますから、まだいいかもしれませんな。

2012年12月23日 (日)

この状況で乳糖不耐症の治療休止でいいのでしょうか?(5ヶ月)

<ご相談内容>
5ヶ月の我が子は、先日便クリニテストの結果陽性で乳糖不耐症と診断されました。
ガランターゼ®を処方され、授乳前にその都度内服していたのですが、便が2日に1回くらいまで減ってきたのでもう内服を止めていいと言われました。
しかし、回数は減っているものの便臭は酸っぱいままです。
便臭については主治医に伝えました。
それでも中止したままで良いとのことなんですが、本当に大丈夫でしょうか?
また毎回内服しなくても調整して飲ませてもいいものでしょうか?
体重は生後166日で7.6kgと標準なのが救いなのですが・・・

<SOLANINの回答>
主治医でもない私が治療方針に関することをお答えするのは越権行為なので差し控えさせていただきます。
主治医が服薬中止を指示されたのは、便回数が減り、病状が落ち着いたと判断されたからだと思われます。
ここから先はSOLANINの推察ですが、相談者さん的には、便回数が減っただけでは病状が落ち着いたと判断していいのかなぁ?という疑問がおありなのでしょうね。
ですが、お子さんを診てくださるのは主治医なのですから、やはり主治医の判断に従い、暫く様子見されては如何でしょうか?
その上で、お母さんとして出来ることをしましょう。
まず、
服薬(-)でも、便回数が増加しないか?を毎日チェックしましょう。(うんちの臭いも要チェックですな。)
また、赤ちゃんの体重増加度がガクンと低下しないか、体重そのものが減少しないか、1週間に1度のペースで結構ですから1ヶ月程度チェックしてください。
様子見をした結果、問題なさそうであれば、主治医がされた服薬(-)の判断は間違っていなかったのだと評価出来ます。
仮にですが、服薬休止後の赤ちゃんの発育ペースが順調であれば、再検査をして(+)だったとしても、主治医は乳糖不耐症の治療の必要性は無いと判断されるでしょう。
逆に、服薬休止後の赤ちゃんの発育ペースに問題が生じ、再検査をして(+)であれば、治療再開になるかと思われます。
転ばぬ先の杖という意味での自主的な服薬というのは、お気持ちは理解できるのですが・・・どうですかね?(汗)
毎回服薬しなくても調整して服薬(≒服薬したり、しなかったりという意味ですよね?)というのは、ガランターゼ®というお薬の性質上効果の発揮が不確定なので、止めた方がいいと思いますよ。

ベビマに使うオイルについて。

当ブログの読者さんには、ベビマの先生やお教室に通っていらっしゃる方も大勢おられるので、釈迦に説法のようで恐縮ですが、ベビマ用キャリアオイルといえば、圧倒的にホホバオイルをお勧めされることが多いですが、その理由をご存知でしょうか?

えっ?「ホホバオイルはお高いからちょっと・・・」ですって?
いやいやいや。
ホホバオイルが何故ベビマに適しているのかを知っていただけたら、そんなことは二度と仰ることはないでしょうよ。
ホホバオイルの構造式(平たく言えば、化学の授業時に見たことがあるかと思いますが、幾つも連なった亀の甲羅みたいなのに、脚が生えているヤツですな。)をみると、ヒトの皮脂に非常に近いことが分かります。
油質的にサラッとして軽く、肌馴染みが良いのですな。

同じベビマ用キャリアオイルとして選択されることもあるスイートアーモンドオイルや小麦胚芽オイルを差し置いて敢えてSOLANINがホホバオイル以外のオイルをお勧めしないのは、特に寒い時期には油質的に重く感じられ、肌に載せてもホホバオイルみたいにスッと伸びないので、使い勝手が良くないからです。
それと、ホホバオイルはベビマ用キャリアオイルの中では、酸化による変質をし難いという優れた利点があるからです。
メーカーや開封後の取り出し方法(汚染され難いので、ポンプ式ノズルがいいと思います♥)にもよりますが、使用可能期間は3ヶ月は桶ですな。

同じベビマ用キャリアオイルとして選択されることもあるグレープシードオイルは、油質的にわりかしサラッとして軽いタイプのオイルで、お値段もホホバオイルよりもかなりお安いものの、酸化するのがホホバオイルと比較して圧倒的に早く、開封後の使用可能期間は1ヶ月がリミットですな。
グレープシードオイルはお安いからという理由で、うっかり業務用大ボトルなんかを買ってしまった日には、お得どころか、余らせて廃棄を余儀なくされることもあるわけです。(泣)

そういうこういうを冷静に検証してみると、ベビマ用キャリアオイルはホホバオイルがお勧めなのですな。
ご理解いただけましたでしょうか?

2012年12月22日 (土)

『母○実○®』乳首をお勧めしたくない理由。

<ご相談内容>
『母○実○®』の哺乳瓶がよくないという理由を教えてください。
根拠はどのようなことなのでしょうか。

我が子はは基本母乳だけで大丈夫なのですが、夜はミルクを少しでも飲まないと眠ってくれないので毎日夜200mlあげています。
退院後から『母○実○®』の哺乳瓶を使用しておりますが一度も母乳も哺乳瓶も嫌がったことはありません。
左の乳首が短く、最初のほうは分泌はよくなく、息子にとって吸いにくく浅飲みになっていた時もあるけれど今ではしっかりラッチオンできております。

もともとは完母を目指していましたが、上記の理由と早い職場復帰のため、今のスタイル(夜だけミルクを足す)を続けています。

ミルクを足すことは「母親失格」ですか?
母乳だけで育てない母親は子供のことを考えてあげられてないことになるのでしょうか。
以前よりこのブログを拝見しており、勉強になることは数多くあり感謝もしていますが、完母でなければ母親失格と言われていらっしゃるような感じなので「母親として情けない」と落ち込むばかりです。

商品名がわかるように指摘をしていらっしゃるからにはその根拠があると推察しております。
教えてください。
そして4か月間嫌がらずに素直に飲んでくれますが、今からでも哺乳瓶は変えるべきですか?
(それほど母乳育児にはあってはならない哺乳瓶ですか?)

<SOLANINの回答>
お子さん愛用のブランドを批判する(?)過去記事があるので、ご気分を害されたようで、失礼しました。
『母○実○®』乳首についての見解がどうしてこうも辛口なのか?という点ですが、それはネーミングと実態が乖離しているからです。

過去記事をよ~くお読みであれば、勿論ご存知かと思いますが、直母とゴム乳首では、口唇のめくれ方も舌の使い方も全く違うし、口周囲の筋肉の使い方は50~60VS1という大きな違いがありますよね?
どの程度ラクに飲めるかと申しますと、鼻注を卒業したばかりで哺乳力が発展途上のNICU・GCU入院中の赤ちゃん(体重にして2000g程度)であっても、大して苦もなく飲めてしまうくらいの呆気なさです。
瓶の直径は大きいし、ゴム乳首の内径も大きいですが、乳首の先が薄く柔らかくなっているので、おちょぼ口でも上下両方の口唇を巻き込んでもツコンツコン舌打ちするような咥え方であっても充分飲めます。
逆に、直母並に大きなお口を開けて咥えさせると、3000g程度の赤ちゃんであっても、えづきそうになります。
つまり、浅飲みを助長させるのですね。

それだけではありません。
過去記事をよ~くお読みであれば、勿論ご存知かと思いますが、直母のスピードってそんなに早くないのですが、『母○実○®』は滅法速いです。
慣れてガッついていれば、100mlを3分ちょっとで飲み干せたりします。
到底、顎をしっかり鍛えながら吸啜しているとは・・・言い難いですね。
寧ろ、速飲みを助長させているとさえ言えます。

相談者さんの赤ちゃんの場合、お話しを伺った印象ですが、直母であろうとゴム乳首であろうと使い分けて飲めるタイプなのですね。
ある意味、かなり器用で、運が良いというか、珍しいタイプだと思います。
『母○実○®』には乳頭混乱のリスクがありますが、仕事復帰後も直母は続けられるわけですし、現時点で『母○実○®』を毎日愛用され、特に何の問題も発生していないのであれば、、敢えてこの先別の種類のゴム乳首に変更する必要はないと思います。

ただ、、多くの赤ちゃんは相談者さんの赤ちゃんのように、そんなに最初から器用に使い分けが出来ないことも事実なのです。
直母との乖離度が大きいタイプのゴム乳首の飲み方や感触に慣れると、乳頭混乱に陥り易く、母子双方に筆舌に尽くし難い苦難の日々が待っています。
SOLANINもこの仕事に就いて長いので、自分のこれまでの勤務先で出産されたお母さんと赤ちゃんだけではなく、それ以外の病産院(つまり、必ずしも母乳育児推進ではない病産院も含みます。)で出産されたお母さんと赤ちゃんにも出会い、対応しているのですね。
そんな中で、『母○実○®』を使ってしまったばっかりに、直母困難になり搾乳生活にならざるを得なかった方、直母の度に泣き叫ぶ赤ちゃんに耐えきれず完ミに移行してしまった方は、数多(あまた)いらっしゃいます。
気合と根性で乳頭混乱の克服を試みたとしても、不首尾に終わることが多いのが、やはりコレです。

乳頭混乱は他社のゴム乳首でも起こり得るのですが、なにしろ市場を席巻しているブランドが『母○実○®』であるためか、遭遇頻度が圧倒的に高いのですね。
ちなみに、乳頭混乱で格闘中の方のうち、『母○実○®』を使い続けたのに、乳頭混乱を克服された方には遭遇したことはありません。
(確かにC社の『テ○オ®』もB社の『ビ○ン○タ○ク®』も、直母とのギャップは大きいですが、使用中の方で母乳育児相談にお見えになる方とは、最近は滅多に遭遇しません。)

『母○実○®』のキャッチコピーは、《ママのクチコミサイトナンバーワン》《哺乳瓶界のエベレスト》《ダントツ人気のベストバイ哺乳瓶》《本物のおっぱいに近付けた形状》とか・・・どう割り引いても誇大傾向&ミスリード助長が伺えます。
特にネーミングに母乳と表示されているから、きっと乳頭混乱のリスクや口腔機能の発達や哺乳スピードと顎の動き等の観点等にお詳しくない方であれば、「あぁ、搾乳やミルクを飲ませるのだったら、これにすれば桶なのね!」と思ってしまわれることが怖いのです。

それから・・・SOLANINの記事は、個別相談の記事は出来るだけその方の背景に迫り、問題解決に役立つアドバイスを提示するスタイルですが、
そうではない記事は、ある程度普遍的なことを書いています。
別の言い方をすれば、最大公約数なのですが、何事にも例外的な存在はあるわけです。(例えば、『母○実○®』を使用されても乳頭混乱を起こさない相談者さんのお子さんもそうです。)
ですので、「自分たち母子には該当しなかったから、これは普遍的とは違うのではないか?根拠を述べよ。」と仰られてもちょっと困惑します。

最後に申し添
えさせていただきたいことがあります
過去記事をよ~くお読みであれば、勿論ご存知かと思いますが、SOLANINは母乳育児の推進とその支援のために最新の知識や役立つ知恵を情報公開していますが、完母でなければ母親失格とか、ミルク育児を否定するような記事を書いたことは只の一度もございません。
むしろ、混合栄養を継続されている方、事情があって完ミになられたお母さんをサポートする記事を幾つも書いていますが、もしかして未読なのでしょうか?(汗)
混合栄養や完ミの方へのスタンスは明確にさせないといけないですから、ブログだけではなく、書籍第1弾にもビッシリ書かせていただいています。
(なので、こういう文言を頂戴することは、大層心外且つ残念であります。)
SOLANINの記事を読み、明らかに不利益を被ったのであれば、申し訳ないことですから謝罪します。
そうではなく、
完母でなければ失格と言われている感じなので「母親として情けない」と落ち込むばかり・・・というのはあくまで相談者さんのお気持ちに関することですよね?
そういうお気持ちにさせてしまうのは、偏にSOLANINの文章力が至らないせいなのでしょうが、では、SOLANINはどうすればいいのでしょうか?
ブログ内で、読者のみなさんおひとりおひとりのお気持ちをフォローすることは事実上不可能です。
SOLANINとしましては、記事を読んでいただくことで、読者さんを落ち込ませるのは本意ではありません。
老婆心ですが、落ち込まれてまでSOLANINの書く記事を読む必要性は全く無いですから、相談者さんのお気持ちが明るくなるような記事が掲載されている他ブログをお読みいただいた方が精神衛生上良いと思いますよ。

追記:この記事に出てくる『母○実○®』というゴム乳首は、P社の主力商品のひとつですが、SOLANINは、P社の商品全部をNGとは申しておりませんので勘違いされませんようご注意願います。
P社にはO式と共同開発された(?)『母○相○室®』という、現時点では直母とのギャップが一番少ないのではないかと思われるゴム乳首も製造されていますので、念のため申し添えます。

難点は、現時点では普通に市販されていない状況で、O式の助産院か母乳育児を推進・支援するごく一部の病産院で、お取り寄せ販売している程度です。
稀にネットショップで販売されていますが、生産数が少ないため、まとめ買い厳禁の注意事項があり、それでも直ぐに品切れになっているようです。

テクニシャンであっても、乳頭・乳輪の硬さだけはどうにもならない。

通常、乳頭・乳輪のお手入れが出来ていない場合、多くは深いラッチオンにしようにも、あまりの硬さに赤ちゃんは口先だけで飲まざるを得なくなります。
結果、赤ちゃんは浅飲みしか出来ず、乳頭傷だらけ・・・なんてことになりがちです
テクニシャンの赤ちゃんであっても、硬さだけはどうにもならないのです。
しかも、乳管開通が不備であると、乳房うっ積が酷くなるし、更に乳房全体が硬さを増すばかりなので余計に深いラッチオンが出来なくなり悪循環です。
更に、乳頭・乳輪は損傷するだけに留まらず、浮腫みも増強しますから、踏んだり蹴ったりです。

このようなことを極力回避するには、最初に戻ってしまいますが、やはりお手入れを頑張るしかないと思います。
切迫早産のせいで入院や服薬のためお手入れが出来ない場合でも、満期産の時期まで持ち堪えられたら、余程のことが無い限り、お手入れの許可は出るでしょう。
そうなれば、やり方次第でかなりの程度挽回可能です。(笑)
進級テストに合格できる位の勢いで、短期強化練習方式で真面目にガンガンやるっきゃないでしょ!

2012年12月21日 (金)

何故?妊娠初期検査の採血中に気分不快になった。

<ご相談内容>
私は先日妊娠が発覚しました。
早速受診し、病院で初期検査ということで、採血室に行き、看護師さんにガラス管に何本も血を取られました。
普段は悪阻も無く、元気なのですが、病院の雰囲気が苦手で、採血のチクっとした瞬間から、胸がドキドキして、冷汗が出て、気持ちが悪くなり、死にそうになりました。
あれは、何だったのでしょう?

<SOLANINの回答>
あぁ、それはアレです。
血管を穿刺したことで血管迷走神経を刺激したからです。
タチの悪い病気でも、妊娠による合併症でもありません。
妊娠していなくても、そのような症状になることはあります。
安静にすると、じきに回復しますから、大丈夫ですよ。

余談ですが、今は想像できないかもしれませんが、女性は出産を経験すると、大抵の痛みには強くなります。
出産前は旦那さんと一緒に「採血って痛いよね。」と、怖がっていた方ですら、出産後に旦那さんが人間ドックや受診などの際に「採血って痛いよね。」と以前のように共感してほしくて言っても、「何言ってるの!採血の痛さなんてどうってことないわよ!(それじゃあ陣痛はどうなるのよ!)」と叱りつけるレベルに変貌しますよ。(笑)

『葛根湯®』を内服するタイミングとは?

漢方薬の一種でもある『葛根湯®』って読者のみなさんはご存知ですよね?
『葛根湯®』の内服経験のおありになる方も、少なくないと思います。
『葛根湯®』は、風邪引きのときもそうですし、おっぱいトラブルの場合もよく効きます。
個人的希望としましては、母乳育児中のお母さんであれば、ご家庭の常備薬として、薬箱に入れておいてほしいくらいですな。

ただ最近、気になるのは、お薬に頼りたくないのか、きちんと理由を説明し、服薬を促しても、中々内服されず、結果重症化してから、慌てて内服という方がいらっしゃるようなので、対応に困ります。
『葛根湯®』の場合、そもそも内服のタイミングとして、パッケージにも風邪の場合なら“引き始め”であることは明記されています。
なのに重症化してから、「あわわわ・・・!」と、内服していたのでは、キツいようですが、内服のタイミングの見計らいミスをするのに等しい気がします。
うっ滞性乳腺炎であっても長患いになると、腋の下から楔状にしこりが残り、中々すっきりしないことがあります。

そういう段階で『葛根湯®』を内服したとして、全く効果が無いとは申しませんが、内服のタイミング的に遅いと思います。
「おかしいな?」と感じたら、早めに内服され、頻回直母で24時間までは頑張ってみる価値はありますが、駄目そうだったら、早めに母乳外来か助産院に連絡され、受診しケアを受けましょう。

2012年12月20日 (木)

次の赤ちゃんの予定のある方、風疹の抗体価はありますか?

たまたまなのかもしれませんが、SOLANINが勤務先の母乳外来で出会う赤ちゃんのお母さん達のうち、風疹の抗体価が無い方に遭遇する割合が、何故か非常に高頻度です。

風疹の抗体価は8×2の倍数で表示されますが、×8と、母子健康手帳に書いてあったら、それは抗体が無いことを意味します。
それ以上、例えば×16、×32、×64、×128.×256・・・というように、書いてあれば、風疹の抗体はあるということです。
ご安心ください。
しかし、母子健康手帳の風疹抗体の検査結果が×8であり、尚且つ将来は、次の赤ちゃんを授かりたいし、その予定もあるのであれば、これは産後出来るだけ早く風疹ワクチンを接種されることをお勧めします。

ご存知の方も多いでしょうが、風疹の抗体が出来るまでには8週間を要します。
ですので、風疹のワクチン接種をしたら、8週間は、何があっても厳重な避妊が必要です。
ということは、仮に1ヶ月健診の日に風疹ワクチン接種の申し込みを予約しておくと、わざわざワクチン接種のためだけに病産院に足を運ばなくて済みますし、医学的理由によるセックスレスの期間が組みこめるので、一石二鳥です。
1日も早く風疹の抗体獲得し、次の赤ちゃんを先天性風疹症候群のリスクから守ってあげるためにも望ましいと思います。

2012年12月19日 (水)

たった1回のゴム乳首使用だったのに。

退院時迄に母乳分泌が良好で、完母で生下時を優に超える体重となり、一見何の問題も無さそうな経産婦さんの場合、入院中に助産師が介入することは少ないと思います。(見守りだけで充分という意味です。)
しかし、赤ちゃんが元来不器用、つまりラッチオンする際に癇癪を起こし易かったり、サッと咥えられない傾向が強い場合、体重増加は単に母乳分泌の良さに助けられていただけなので、何かの拍子にラッチオンが出来なくなってしまうことがあります。
症状としては、舌をヒラヒラさせて泣き叫び乳頭・乳輪に巻きつけることが出来なくなってしまいます。

退院後間もないうちから「母○実○」などの哺乳瓶で搾乳を飲ませたとか、おしゃぶりを使ったとか、ほんの些細な出来事が、上手く行っていた母乳育児を根底から覆すことがあります。
具体的には退院時から比較して赤ちゃんの体重が減少したり、母乳分泌が低下したりするのです。勿論哺乳量測定しても、ヒトケタかた10g台しか飲めなくなってしまいます。

赤ちゃんのお口はデリケートです。
特に不器用な赤ちゃんほど、デリケートで一徹です。
是々非々で、直母とゴムの乳首を使い分けることが困難ですので、「ちょっとだけなら大丈夫だろう。「1回くらいいいでしょう?」と、楽観的且つ安易な行為は避けていただきますようお願い申し上げます。

2012年12月18日 (火)

産後はスーパーウーマンにならないで!

SOLANINの勤務先では、遠方からの里帰り出産の方の占める割合が、毎年ほぼ23%です。
また、自宅とご実家が車で30分以内といった近距離でも、産後は1ヶ月健診まではご実家に帰られて、養生される方が90%を越える土地柄です。なので、産後1ヶ月は、授乳を含む赤ちゃんのお世話に専念できる環境にあります。兄姉の世話も、おじいちゃんやおばあちゃんが助けてくれるようです。
兄姉の幼稚園・学校の都合で里帰りできない方は、自宅にご実家のお母さんに来てもらって、家事の手伝いをしてもらいながら過ごされます。

しかし、中にはそうでなない方もいらっしゃいます。
ご実家のお母さんにも義母さんにも頼れないため、退院直後から家事も上の子のお世話も何もかも自分一人でこなしていくしかない方です。
元来元気で、頑張り屋さんで、気が強くて、誰かに甘えるのが苦手な方は、赤ちゃんを出産され、身軽になると、養生もそこそこに、主婦として妻として母親としてフル稼働され、スーパーウーマンになられるようです。

でも、産後早期からのスーパーウーマン化は、やはり身体にガタが来るようで、過労による抵抗力の低下で、膀胱炎や髄膜炎や胃腸炎やマイコプラズマ肺炎や産褥熱や退院後の大量出血や、果ては虫垂炎をこじらせて腹膜炎を起こして手術になったり、腎臓結石が動いて疝痛発作で緊急入院とか、よくもまぁこれだけ・・・ってなことが、起こり易くなる頻度が高まるようです。
SOLANINも嘗て通ってきた道なので、しなきゃならないことはよ~く分かりますし、頑張ったら出来ちゃうかもしれませんが、それって絶対良くないです。

出産は病気ではありませんが、産後の心身のコンディションは平常時とは明らかに異なりますので、やせ我慢はほどほどにしておきましょう。
万一病気になって重症化して、入院や手術しなくてはならなくなったら、目も当てられませんからね。

産褥期はスーパーウーマンにならないでください。
家族みんなのためです。
どうかお願いします。

2012年12月17日 (月)

そんな飲ませ方では、おっぱいはラクになりませんよ。

新生児のお母さんで、分泌過多で、乳房緊満が強めで、漏乳もある方なのに、「赤ちゃんが眠りがちで、起こしてもなかなか起きてくれないから。」とか、「赤ちゃんが1クールで満足するから。」とかの理由で、気持ちとしてはそうでなくても、結果として懸命さの足りない授乳をしている方がいらっしゃいます。
その場合、直ぐに乳房に硬結が形成されたり、分泌に不足は無いのに、赤ちゃんが標準範囲の下限ギリギリのラインでしか育たないという弊害が起き易いです。
「作られ過ぎたおっぱいは、ラクになる程度に搾って捨てればいいんでしょ?」なんてことをシャラっと仰るお母さんもいらっしゃいますが、そんなことをしたら、更に分泌過多になりかねないし、搾乳という余計な仕事が増えてしまいますから、お母さんの休む時間が減ってしまいますよ。
何より、おっぱいは赤ちゃんの発育のために飲ませるもので、搾って捨てるために作られるものではありませんからな。
キビシイことを言いますが、本末転倒&百害あって一利無しですぞ。
1クールで満足するのは、乳房の緊満が強過ぎて、乳頭・乳輪が硬くなるくらいのレベル(≒先搾り必要レベル)に達すると、折角大きな口を開けて咥えても、そのままの位置でロックが掛からないので、ズルズル上滑りして浅くなり、結果として、「くたびれ過ぎたからテキトーでいいや・・・」という飲み方になってしまいがちなのですね。
そのため、「いつまで経ってもおっぱいがラクにならない。」「飲ませてもスッキリ感が無い。」という展開になってしまうのです。
果ては、「体重増加が今イチだから、ちょっとミルク足して貰おうかな?」と小児科ドクターに引導渡されたりします。(涙)
分泌過多なのに、ミルク足せなんて言われてしまう程度の発育しかしないって、理屈に合いませんやん?
そんなことを指導されて、納得できますかいな!

同じところでグダグダしていても仕方がありません。
起こす時は、ビシッと起こして飲ませることを続けていれば、やがて先搾りは不要になるし、無駄におっぱいが作られることもなくなりますよ。
おっぱいがラクになり、赤ちゃんもスクスク育ってくれるために何をすべきか、今一度振り返ってくださいね。

2012年12月16日 (日)

離乳食のムラ喰いで体重が減った?(10ヶ月)

どちらかというとおっぱいよりも離乳食に興味津々でよく食べる赤ちゃんであっても、発熱や下痢や嘔吐を伴うような病気では無くても、2~7日間くらいの間、食思不振に陥ることはあります。
中弛みの一種だと思いますが、離乳食の占める割合が多いほど、体重増加度がガクンと落ちたり、体重そのものが微妙に減ってしまうことさえあります。
食べっぷりが今イチであるならば、おっぱいの回数を増やすのが常道ですが、MAXに近い授乳回数(例えば1日16~20回とかの超頻回授乳)であれば、それ以上のおっぱいセールスは不可能なので、大層心配になるかと思います。
不安のあまり、「いっそミルクでも補足すればいいのかな?」という心境になるかもしれません。
しかし、少なくとも、2回食・3回食まで進んでいて、普段は量的には不足なく食べるのであれば、その必要はありませんよ。
赤ちゃんの身体的な病気でなければ、きっと大丈夫。
辛抱して待ってください。
赤ちゃんの気分的なことが原因ならば、食思不振は上記の期間以上の長期間は続かない筈ですから、やがて反動のように食べ始めます。
そうすれば、体重増加度も一気にグ~ンと伸び、微妙に減った体重も挽回してくれます。
ご存知の方はまだ少ないようですが、環境が変わったり、食事最中に兄姉が叱られているのを間近でみると、それまでのように喜んで食べなくなることは、しばしば起こり得ることなのです。
特にお引っ越しや里帰りの時は、人間関係も変わるので、繰り返し言い聞かせをしてください。
兄姉が叱られたのに、自分が叱られたと勘違いしているようであれば、「違うよ。」と諭してあげましょう。

くどいようですが、直箸のリスクその3

取り分け箸の習慣は、可能であれば、できるだけ長く続けられた方がいいですよ~という記事を「虫歯予防」と「食物アレルギー発症予防」という二つの観点から記事を書かせていただきましたが、実はもう一つ別の観点から、そうした方がいいよという記事を書かせていただきます。
それは何か?
「母子感染予防」です。
何の母子感染予防かと申しますと、サイトメガロウィルスです。
あまり聞き慣れないウィルスですが、これはトキソプラズマとともに、現時点では予防のためのワクチンは無く、確たる治療法も無い感染症です。
実は、妊婦さんの30%はサイトメガロウィルスの抗体を持っておらず、妊娠して初感染すると、おなかの赤ちゃんの40%に感染してしまうと言われています。
勿論、おなかの赤ちゃんが感染したからといって、必ずサイトメガロウィルス症の発症するわけではありません。
しかし、生まれた時は何の症状もみられなかったのに、赤ちゃんの成長と共に、脳や肺や聴力などに障害があることが顕在化してくることもあるそうです。
感染経路は、乳幼児(おなかの赤ちゃんの兄姉ですな)が何処かで感染することから始まります。
症状は軽く、主に風邪症状で重症化することはありません。(なので、気がつきにくい。)
サイトメガロウィルスは、感染した乳幼児のおしっこや唾液といった体液に含まれるため、感染のタイミングはおむつ交換の後や食器の共用等の際だそうです。
サイトメガロウィルスの潜伏期間は20~60日とかなり幅があります。

感染経路を断つことがサイトメガロウィルスの最大の防御策なので、妊娠の可能性があるor妊娠中のお母さんは、おむつ交換の後の手洗いは念入りに行うことと、乳幼児の飲食し残したものを口にしない・直箸を含む食器の共用を避けることに注意を払ってくださいね。

追記:まず、サイトメガロウィルスの抗体価は、妊婦さんであれば産婦人科のドクターにお願いして妊娠初期の血液検査項目に加えてもらうようお願いするのがスジですが、万一「必要ない。」と一蹴されたor拒否られた場合は、お近くの開業医さんに事情を話し、お願いして調べてもらうのも一手です。(内科でも受けていただける筈です。)
また、文献によっては、お母さんに抗体があっても再感染することもあるという報告も掲載されています。
但し、一人目さんの妊娠時、お母さんが感染し、おなかの赤ちゃんも感染し、出生後重症だったとしても、二人目以降は、症状が出なかったというケースもあり、既感染による母体の免疫獲得は、症状緩和に役立つと考えられているそうです。

くどいようですが、直箸のリスクその2

取り分け箸の習慣は、虫歯予防の観点からも、可能であれば出来るだけ長く確実にしていかれることをお勧めしたところ、「そんなに神経質にならなくても母乳育児は続けられるのでは?」「取り分け箸は面倒臭い。」「直箸しててもウチの子は虫歯にならなかったけど。」「保育園や祖父母宅など母親の目の届かない所に預けるので、そこまでの徹底は不可能では?」等々のご意見をいただきました。

勿論、其々のご意見はごもっともです。
SOLANINと同じ価値観の方ばかりではないことは、もとより承知しておりますよ。(笑)
しかし、虫歯予防の観点では直箸することに妥協できる(?)お母さんであっても、重篤な食物アレルギーを持つお子さんのお母さんにしてみたら、直箸は到底容認できないのでしょうなぁ。
だって、重篤な食物アレルギーを持つということは、針で突いたほどの量であっても、うっかりアレルゲンとなるものを摂取することで、アナフィラキシーショックを起こすことに繋がるからです。

例えば、我が子が重篤な卵アレルギーを持っていたとします。
半熟卵のオムライスを食べたお母さんが、自分の使ったスプーンを綺麗に舐め取り、傍目には卵が付着しているようには見えなかったとしても、それを使って我が子に何か食べさせたとしたらどうなるのか?
想像するだに恐ろしい結果が待ち受けているでしょうね。
ってか、出来ないですよ、そんなこと。
世の中には、取り分け箸を徹底しなければならない(≒神経質と笑ってはいけない)お子さんもいらっしゃることを頭の片隅でいいから憶えておいてくださいね。
SOLANINは、食物アレルギー発症予防の観点からも、直箸は避けていただきたいと思います。

2012年12月15日 (土)

はじめまして、SOLANINです。

私は、雨風呂に2009年1月10日から『最強母乳外来』というブログを開設し、毎日記事更新をしてまいりました。
しかしながら、2012年12月11日、ブログ開設から3年11ヶ月を迎えた翌日、何の予告もなく、雨風呂側から詳細な理由説明の無いまま強制退会の手続きをされ、ブログそのものが抹殺されてしまいました。(涙)
自分で申すのもナンですが、『最強母乳外来』というブログは、毎日のアクセスが数万人単位で、雨風呂のジャンル別ランキング妊娠出産部門でほぼ毎月1位を独占している超人気ブログでした。
愛読者の方は国内にとどまらず北米・アジア・オセアニア・ヨーロッパ各国の在留邦人の方々にもその輪は広まり、専門職だけではなく多くのお母さんにボランティアで最新・正確な母乳育児に関連した有益な情報提供をしてまいりました。

事件勃発の翌日の12日からは、急遽seesaablogさんに移転し、『最強母乳外来・リターンズ』を開設し、新規脱稿記事をアップしてまいりましたが、国策でアクセス制限を受けseesaablogの閲覧が不可能な海外の読者さんがいらっしゃることを知り、一人でも多くの読者さんの目に留まることを願って、2012年12月15日、ココログさんに再度移転してまいりました。

※seesaablogさんでアップした記事(2012年12月12日~14日)もこちらに移転させます。

過去記事につきましては、愛読者の会の方である程度取りまとめてくださっているようですが、雨風呂で過去記事の再構築をしても、また同じことの繰り返しになると予測されますので、こちらの『最強母乳外来・フェニックス』の方で何とか復元したいと思います。

雨風呂で行っていたメッセージボードでの過去記事の目次化(Byあずきさん、ミドリムシさんのご指南)、初めての読者さんへのナビ(Byこぶたさんのご発案)等、読者のみなさんのお知恵を拝借しつつ、利便性を向上させていきたいと思っています。

『最強母乳外来・フェニックス』の存在を、出来るだけ迅速に周囲の方に拡散してやってくださいね。

どうかよろしくお願い申し上げます。

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