« おっぱいとお薬その14『苓桂朮甘湯®』(改訂版) | トップページ | 先天性副腎過形成って? »

2013年1月14日 (月)

おっぱいを長く飲んでいると虫歯になるの?(改訂版)

そもそも乳歯のエナメル質の厚みは、一般的には永久歯のエナメル質の半分程度だから、う蝕しやすいと言われています。

ですが、最初から半分の厚みじゃないって知っていましたか?

最初は分厚いのかって?
うんにゃ。その逆ですな。

生えたての乳歯が永久歯のエナメル質の半分の厚みになるのに、2~3年かかるのだそうです。

都道府県によりかなりの差があるのですが、例えば1歳半の時点での”う蝕罹患率”
(1本以上の虫歯のある子供がいる割合)は全国平均で2%弱です。

最近は保健センターでの10ヶ月健診でも、あからさまな断乳指導はされなくなりましたが、歯科衛生指導の際、「ひょっとして、新しい知識が更新されていないんじゃないかなはてなマーク」という方に遭遇すると、カリエス4(ズルズルに溶けた乳歯の残骸あせる)のお写真なんかを見せられて、お誕生くらいには・・・ねぇ・・・と、暗に断乳を勧められたりします。

先に誤解のないよう、お伝えしたいことがあります。

SOLANINはおっぱいが大事だから、貴女の赤ちゃんが虫歯になっても止むを得ないなんて考えてもいません。

と同時に、虫歯にしたくないからおっぱいを断つのもおかしいと思っています。

どっちが大事かですって?
どっちも大事に決まっています。

じゃあ、どうするのか?
両立のための方法を実践すればいいのです。
それをこれから説明します。

3歳まではお砂糖の入ったお菓子を与えない。・・・これは先に述べたように、エナメル質の厚みがせめて永久歯の半分のレベルになるまでという意味と虫歯菌に感染しやすい時期が1歳半〜3歳だからです。子供はありんこと一緒です。甘いものになびき、甘い人に擦り寄ります。周囲に協力を促しましょう。

仕上げ磨きは小学校低学年までは行う。・・・子供はすぐに「自分でできる。」と言いますが、想像以上にかなりチャラい磨き方だから無理です。

大人ですら磨き残しは多いのに出来るわけないです。決して過保護じゃないですよ。

定期的にフッ素の塗布をクリニックでしてもらう。また、おうちで出来るレノビーゴスプレーやフッ素ジェルを適宜活用する。

大人の使った、箸、スプーン、フォーク、コップ、などは全部赤ちゃんとは別にして、間違ってもお口の中で噛み砕いたモノを食べさせない。(もし万一、義母さんが貴女の赤ちゃんにこんなことしたら国交断絶ですなぁ。)

キシリトールの摂取を赤ちゃんにも行ってもらう。(1歳2ヶ月くらいなら、十分に食べられてます。)(ガムはまだ、上手く噛めないから、タブレットにします。

« おっぱいとお薬その14『苓桂朮甘湯®』(改訂版) | トップページ | 先天性副腎過形成って? »

☆歯科・口腔ケア関係」カテゴリの記事

コメント

妊娠後期に最強母乳外来の本と出会いました。
妊娠中期から自宅安静が続いていた為、オッパイケアが出来ず悩んでいたところ、
馬油マッサージ法を知り、出産直後から今も完全母乳で育てる事ができています。
ありがとうございます。

一昨日、地方自治体が行う1歳児歯科健診に行ってきました。
そこで、「上の前歯2本の先端が半月状に色が少し白でも違う白いのが分かりますか?
エナメル質形成不全ですね。虫歯になりやすいので気をつけて歯磨きを頑張ってください。」と先生から言われました。
初めて耳にする「エナメル質形成不全」という診断に、動揺しながら
次に歯科衛生士との個別相談会(歯磨きの説明)では、
「母乳ですか?もう1才過ぎてますよね。1日に6回授乳ですか・・・。卒乳は考えてないの?」と質問されたので、「うちの子はまだ、つたい歩きしか出来ていないので、臼歯もはえてないですし、卒乳はもう少し先かなと考えてます。」と答えると、
「??歩けるとか関係あるの???オッパイからは栄養摂れないし、診察でエナメル質形成不全って診断されるよね。普通の乳歯よりも虫歯リスク高いわけだし、母乳あげ続けるのはどうかなぁ〜。」
続けて、言われた事が
「あとね、おくちなんだけど、開いたままでしょう?!これって、母乳や哺乳瓶で長く飲んでいる子に多いのよ。」
と、話しをされました。。。
「いや、眠いだけだと思います。」と返答したのですが、
「お口のカタチも、お山のカタチでしょう?これも母乳と哺乳瓶の子に多いの。」
・・・。(じゃぁ、赤ちゃん皆じゃん・・・)と内心思いつつも、
本で勉強していたので、一部は受け流せましたが、やはりエナメル質形成不全・・・という事が
少し引っかかっています。

毎日のケアを怠らなければ、虫歯リスクを低くできると思うのですが
エナメル質形成不全の子が、さらに虫歯予防するには何か良い方法がありますか?
既にホームページで記事が載っているかもしれませんが、
パソコンをゆっくり開けるようになったのが最近なので、探せてないようでしたら
申し訳ありません!!

この記事へのコメントは終了しました。

« おっぱいとお薬その14『苓桂朮甘湯®』(改訂版) | トップページ | 先天性副腎過形成って? »

カテゴリー

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

アクセスカウンター

  • アクセスカウンター
    現在の閲覧者数: