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2013年1月13日 (日)

おっぱいとお薬番外編『服薬との両立』(改訂版)

お薬の添付文書のおよそ98%くらいは、「妊娠中の服用については避けた方がよいでしょう。」とか「授乳中についての服用については安全性が確立していません。」などと記載されております。

製薬会社側も動物実験の結果から得られたデータを提示するしかなく、万一裁判になったらというリスクを想定しているのではないかと思われます。
実際に授乳中でも内服可能なお薬はたくさんあるのですが。(泣)

しかし、悲しいことに母乳育児に熱心な産婦人科や小児科のドクター、良く勉強をしておられる薬剤師さんでなければ実は医療者といえども、お詳しくないと言いますか、関心が薄いから面倒に巻き込まれたくないというのが本音というか、お薬の添付文書を棒読みされてしまいがちです。
そうした方が簡単でラクで何かあっても免責されるから。

「駄目だから断乳してね。」(←うっそ~、マジでぇ~?)
「おっぱいは搾って捨ててね。」(←普段直母しかしていないお母さんが、いきなりオール搾乳に転換するのがどんなに大変かってこと知らないからそんなことを言うのよね?)
「病気を治すのが優先に決まってるでしょ。」(←そりゃそうだけど、何とか両立できる道を探してくれたっていいじゃない?)
・・・まぁ、ざっとこんな感じで切り返されます。
だって、そのドクターは貴女がおっぱいをあげようが、ミルクをあげようが、診断及び治療方針に直接関係ないですから。
もちろん悪気はないと思います。
ただ、ドクターの忙しさと無関心は確実に母乳育児を妨げるもので、お薬の持つリスクの何倍も強敵と言って差し支えないでしょう。
でも、それが現実なのです。

患者さんにとって、ドクターの言葉の重みはとても重い。
なのに、ドクターはそんなことには頓着されません。
それゆえ、しなくてもいい断乳に踏み切ったり、治療まで後の分泌の維持が出来るようにする術をご存じないから病気をしたお母さんはおっぱいを手放してしまうことになるのです。
こんなことがあっていい筈ないですよね?

お薬のことは私も出来るだけ記事にしていきたいですが、ブログの性質上そればっかりというわけにはいきません。

赤ちゃんのために調べる努力を厭わないでくださいね。
赤ちゃんのためにドクターの言葉を(たとえどんなに素晴らしく信頼のできるドクターであっても)「断乳」を勧められたら一度は踏みとどまって良く考えてくださいね。
くれぐれもよろしくお願いします。

そうしてどうしてもある一定期間、搾乳して捨てざるを得ない状況になっても、治療が終了すれば即刻おっぱいを再開できるように分泌の維持をしましょう。
どんなペースでどれだけ搾ればいいのか、各人違いますから、必ず助産師の指導を受けてくださいね。

最新のデータは下記ウェブサイトをご参照くださいね♪
国立成育医療センター「ママのためのお薬情報」
http://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/index.html
大分薬剤師会「母乳とくすりハンドブック」
http://www.oitaog.jp/syoko/binyutokusuri.pdf#search='%E6%8E%88%E4%B9%B3%E8%96%AC%2C%E5%A4%A7%E5%88%86'

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コメント

姉の話ですが、下の子の母乳育児の時に片頭痛があまりに酷く、頭痛で有名な大学病院に診察を受けたところ、

一歳すぎれば栄養価値はなく、母親のマスターベーションにしかすぎない

と、一刀両断されたそうです。

姉は衝撃を受け、お薬の為に断乳をしました。
下の子は一週間は泣き続けたそうです。

姉はもうすぐ二歳になる私の息子も、そろそろ卒乳した方が良いと言います。
上の話を兼ね合いに出すあたり、私は残念でした。

医者の発言力は大きいです。
有名な病院になればなるほど。
そういう現実ってありますよね。

少しでも多くのママさんがこちらに出逢えることを願わずにはいられません。

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