妊婦さんと新生児のいるご家庭で、おたふく風邪が発生したら?
SOLANINの勤務先で先日上の子(2歳女児)を連れて里帰り出産をされたMさんは、産後26日目の時点で、里帰り先の甥っ子(4歳男児)が幼稚園からお持ち帰りしたおたふく風邪を発症してしまい、家庭内がパニックなっているとのことでした。
Mさんは幼少時におたふく風邪に罹っておられます。
上の子さんは里帰りの半年前におたふく風邪のワクチンを接種されています。
でもしかし、この場合新生児は甥っ子さんと同じ空間に居て感染しないんだろうか?という不安があるとのことでした。
また、里帰り先であるMさんのご実家には兄夫婦が居られるのですが、こともあろうに義姉さんは妊娠中(発症時妊娠14週)で、自身はおたふく風邪の抗体があるかどうかが不明であり、おなかの赤ちゃんに何か影響があったらどうしよう?次回の妊婦検診まで3週間もあるし、心配で何も手につかないとのことでした。
(甥っ子ちゃんの看病はMさんの実母さんがされているとのことでした。)
ここで、ひとりひとりの感染リスクを考えるとどうなるでしょう?
◆まずMさんですが、幼少時に自然感染していらっしゃるので、恐らく現在も抗体は有ると思われます。
◆Mさんの上の子さんは、ワクチン接種後8週間以上経ちますので、抗体は出来ていると思われます。(ワクチンによる抗体は90~95%の方に出来ると言われております。)また、一度抗体が出来ても数年~10年間抗原に接することが無いと、抗体が無くなることも想定されますが、なにせ半年前ですので、そのパターンは無いと思われます。
◆Mさんの赤ちゃんは、胎盤経由の免疫バリアーがあるので、新生児のうちから感染することはまず無い筈です。
一般的にお母さんがおたふく風邪の抗体を保持しておられたら、10ヶ月くらいまでの赤ちゃんは感染しないと言われています。
◆では、義姉さんはどうなのでしょうか?
一般的におたふく風邪の潜伏期間は16~18日と言われています。
仮に義姉さんにおたふく風邪の抗体があれば問題なし。
もしも、義姉さんいおたふく風邪の抗体が無かったら?
おたふく風邪のウイルス排泄期間は発症前7日~発症後10日程度とされていますから、義姉さんに抗体が無ければ、感染の危険性は有ることでしょう。
しかしながら、週数的におたふく風邪だからおなかの赤ちゃんの胎児先天性異常(奇形等)のリスク因子が高まるとは考えにくいようです。
程度は様々ですが、おたふく風邪に感染していようといまいと、胎児先天性異常の発生頻度はある一定の割合で発生することは分かっていますから。また、ごく初期に感染すれば、流産の危険性はアップします。
しかし、おたふく風邪だからといって、流産の恐れは確率的に高まるというものではないと考えます。
もしどうしても心配であれば、お金はかかりますが近医にお願いして、おたふく風邪の抗体価を測定してもらうのも一手です。
何も分からないグレーゾーンでもやもやした気持ちのままで3週間も過ごすのは、精神的にしんど過ぎます。
それよりも検査の結果が早く出れば、それなりの心の準備や対処法が出来てくる筈です。
お大事にしてくださいね♪
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現在5ヶ月の娘は水疱瘡ですが、生後1ヶ月で息子(当時1歳9ヶ月)から感染しました。
息子は予防接種してたんですけどね。
してても罹患する子はいるとは聞いていましたが。
出産直後で赤ちゃん返りがあり、隔離することが難しかったのもあるのですが、私は(確か)罹患していた(はず?)だし、まだ1ヶ月たっていないうちの発症だったので、胎盤由来・母乳由来の免疫で大丈夫だろうと油断していました。
が、潜伏期間が終わる頃にポツポツと。
幸い軽度でしたが、小児科では小さいうちに罹患したので、免疫はついていないかも。と言われました。せっかく(!?)罹患したので免疫もついていてほしいところですがf^_^;
投稿: ペプウサちん | 2013年2月22日 (金) 02時37分
記事にも書きましたが水痘の胎盤経由免疫は1ヶ月持つかどうかなのですな。
罹患したりワクチン接種して獲得したはずの免疫が消えるのは堪らないけどね。
昔と異なり免疫獲得後に感染した人と接触する機会か少ないからかもしれませんね。
投稿: SOLANIN | 2013年2月23日 (土) 12時55分
SOLANINさん
お忙しい中コメントありがとうございます。
ギリギリ切れちゃった感じだったんでしょうかね?
でも非常に軽症ですんだので多少なりとも免疫があったんでしょうね。
酷くならなかっただけ良しとします!
投稿: ペプウサちん | 2013年2月23日 (土) 20時11分