フォローアップミルクの6・9戦争って知っていますか?
あれは1988年頃だったかと思います。
それまではフォローアップミルク(以下Fと表記します。)を与え始める時期(育児用粉ミルクからの切り替え時?)は9か月からとされていました。(これは今でもミルク屋さんのキャッチコピーだから、大抵の方は知っていますよね?)
あ、誤解無きよう申し添えますが、Fは不要ですからね。
この記事では故事として申し上げているわけです。
ところが、S○Aというメーカーが、いきなり6か月から飲めるFというのを販売し始めたのです。
それに引きずられて、M永、Y印が、早期化の波に乗り遅れまいとして、次々に6ヶ月から飲めるFを販売し始めたのです。(確かM治とW堂は9ヶ月グループだったと思います。)
ただ、さすがにミルク屋さん主導のこのブーム(?)には、
「Fは母乳や育児用粉ミルクの代替え商品ではない。」
「そもそも離乳が順調であれば必要性のないものである。」
「6ヶ月からではかえって栄養バランスが悪くなる恐れがある。」
「例えば育児用粉ミルクに含まれる銅や亜鉛といった微量元素が全く含まれていないし、たんぱく質が多過ぎる。」
「離乳食がまだまだの6ヶ月頃に切り替えるのはあまりに早過ぎではないか。」という意見が小児科ドクターや赤ちゃんのお母さんたちから多く噴出したそうです。
1995年には、それ以前よりも乳児のたんぱく質所要量が減量されたため、6ヶ月からFに切り替えてでも乳児のたんぱく質摂取量をシャカリキになって確保しようという風潮も収まり、離乳食3回食開始となる(←恐らくこれは最短としてでしょうね。)9ヶ月頃から使用するもの的な取り決めが世間のスタンダードみたいになって、現在に至ります。
しかし、1990年に日本小児栄養消化器病学会は、「Fには乳児期の栄養法としての必要性は認めない。」と宣言しています。
くれぐれも記事の読み飛ばしや早とちりして、「ええっ!Fって飲ませるべきなのか?」などと間違えないようにしてくださいね。
余談ですが、とある育児相談の場で「完ミですが、離乳食が進まなくて、困っています。」という赤ちゃんのお母さんからのご相談があり、よ~く聞いてみたら、Fのガブ飲みが原因だったという事例もあるそうです。
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