おっぱいとお薬その71『サノタール®』『べネトリン®』(改訂版)
『サルタノ―ル®』『ベネトリン®』というお薬があります。
いずれもβ受容体刺激薬の一種で吸入薬として使用されます。
気管支拡張作用があるので、気管支喘息等で喘鳴が酷い時や咳止めとして処方されます。
妊婦さんでも使えるお薬です。
もちろん小児にも適用されます。
吸入薬としては以前に『パルミコート®』も大丈夫ですよと記事化しましたが、第一選択薬としては『サルタノール®』『ベネトリン®』となります。
気管支喘息の持病がある方でお薬の必要な方は、我慢し過ぎると症状が増悪しますから、注意してくださいね。
『サルタノール®』『ベネトリン®』の吸入でコントロール出来るのであれば、上手に活用できるといいですね。
追記:読者さんのズイズイさん(ご職業は薬剤師さん♪)がコメント欄に大変有益な情報をくださいました。コメントに書かれたことを追記として書かせていただきたいがよろしいでしょうかという旨お尋ねしましたら、ご快諾くださいましたので、ほぼ原文ママで書かせていただきます。
喘息治療について、SOLANINさんが記事中で「サルタノール/ベネトリンが第一選択薬」と書かれてらっしゃいますが、厳密には少し違うのでコメントさせていただきます。
喘息治療薬には種類が2種類あり、長期管理薬(毎日使う薬)と発作治療薬(発作止め)があります。
『サルタノール®』『ベネトリン®』は発作治療薬になります。
発作が起きた時には、当然この薬剤が第一選択薬になります。
しかしながら、喘息治療において最も重要なのは、発作が起こらないように長期管理薬をしっかりと使い、発作治療薬を使う頻度が減るようにコントロールしていくことです。
長期管理薬とは、過去記事でも取り上げられている『パルミコート®』やコメント欄で質問のあった『アドエア®』などの吸入ステロイド薬等です。
(種類は沢山ありますが、ガイドラインでは吸入ステロイドが第一選択です。)
長期管理薬を使用せずに、『サルタノール®』『べネトリン®』等の発作治療薬のみを、ちょっと具合が悪くなったときだけ使う、というのは危険な使い方なのです。
(喘息死が増えることがわかっています。)
しかし、どちらも吸入薬があるため、Drの中でも未だに区別が付いていない方もいらっしゃるのが現状です。
喘息治療をされている方は、必ず発作治療薬だけでなく、長期管理薬も使用するようにしていただきたいです。(2011年4月29日23時34分)
念のためアレルギー情報センターのURLをこの下に貼りますね。
ここにはガイドラインに基いた喘息治療についての解説が記されています。↓ ↓ ↓ http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/02/index.html
最新のデータは下記ウェブサイトをご参照くださいね♪
国立成育医療センター「ママのためのお薬情報」http://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/index.html
大分薬剤師会「母乳とくすりハンドブック」
http://www.oitaog.jp/syoko/binyutokusuri.pdf#search='%E6%8E%88%E4%B9%B3%E8%96%AC%2C%E5%A4%A7%E5%88%86'
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いつもブログ拝読しています(アメブロ時代から…)。
タイトルの薬品名が「サノタール」になっています。「サルタノール」に訂正よろしくお願いいたします。
薬剤師ママです。母乳育児するまでは、いかに薬が理由の断乳がつらいかなんて全くわかりませんでした…。職場復帰の際には、おっぱい育児を応援する薬剤師になりたいと思っています。
投稿: 青い魚 | 2013年3月15日 (金) 00時56分