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2013年3月 8日 (金)

新しい歯が生える前は色々あります。 (改訂版)

個人差はありますが、初めて生える時期はおよそ生後6ヶ月前後です。
乳歯は全部生えたら20本ですが、1歳までに生えてくるのがおよそ8本前後と言われています。(もちろん、1歳迄に8本生えていなくても心配ないのですが。)
今からお話しすることは、文献等にはあまり掲載されていないことで、経験知としてのお話ですが、新しい歯が生えてくる時は、赤ちゃんには色々な反応(?)が起こります。

よく耳にするのは、「乳首を噛む。」ということです。
乳口炎や乳腺炎の所見はないのに・・・です。

歯の生えかけは、何ともいえずムズムズするので、噛みつきたい衝動が湧き起こってくるのでしょうね。

最近SOLANINの勤務先の母乳外来を受診されたFさんは、数日間赤ちゃん(8ヶ月)が病気でもないのに飲まず喰わずに近い状態だったそうです。
赤ちゃんは、おしっこの回数や1回の尿量も減り、便秘になりました。
Fさんも、乳頭の刺激が急に減ったためかおっぱいの張り感もぺしゃんこになり、このまま放置したらおっぱいが枯れるんぢゃないかと不安になられ、受診予約をされました。

たまたま希望日時と空枠の兼ね合いが合わず、電話から3日後の受診となったそうです。

1ヶ月前に某所で測定された時は7330gだったものの、数日間のプチ断食が効いたのか、受診日の体重は7310gと、微妙に減ってしまいました。
ところが、何の前触れもなく、受診前日の夜にいきなりおっぱいをしっかり飲むようになたそうです。
離乳食もドカ喰いか?というくらい食べるようになったそうです。

とにかく、「受診不要かなぁ~?」と、思えるくらいの豹変ぶりだったそうです。ただ、「何故なのか?」ということが、とても気になり、原因を知ることが出来たら良いなと思い、キャンセルせずに受診されたとのことでした。
来院時は、抜き打ちで哺乳量測定したら110gも哺乳出来て、特に問題ない飲み方でした。

でも、この程度の減少で済んだ(若しくはもっと減っていたけど、ドカ喰いによってリカバーした?)のは不幸中の幸いでした。
この赤ちゃんのプチ断食は、いわゆる一種の哺乳ストライキでした。

その原因をあれこれと探っているうちに、Fさんとの会話の中で、乳歯の萌出が原因だったことが判明しました。

実は毎年、SOLANINの勤務先の母乳外来で、Fさんの赤ちゃんと同様の状態になられた赤ちゃんに何人も出会っているのですね。

哺乳ストライキはお母さんを悩ませる最たるもののひとつです。
その原因として、新しい乳歯の萌出ということは、母乳育児中に充分想定されますので、万一の際は、確認してみてくださいね。

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