アトピー性皮膚炎にもn-3系の油脂が良いの?(改訂版)
少し前にn-3系油脂についての記事を書きましたが、憶えていらっしゃいますでしょうか?
この記事は、その続編的な記事です。
アトピー性皮膚炎の原因は諸説あるものの、昨今は、食事内容を変えていくことで改善率は高まるというデータが続々報告されているようです。
先にご紹介しているリノレン酸を含むn-3系油脂は、アレルギーを抑制してくれる働きがあることをご存知でしょうか?
逆に、n-6系油脂は、リノール酸が多く含まれていますが、このリノール酸という物質は、体内に入ると、アラキドン酸に変化します。
そしてこのアラキドン酸という物質は、痒みを惹き起すロイトコエリンになって、アトピー性皮膚炎を増悪させるそうです。
なので、n-6系油脂の摂取を徹底して制限することが、アトピー性皮膚炎の改善のひとつめの鍵だそうです。
また、お砂糖(精製した白砂糖)の過剰摂取は避けた方が良いと思われます。
意識していなくてもお砂糖は摂取量が必要量よりも多くなりがちで、一説によれば、過剰摂取は腸管粘膜を荒らすとされています。
お砂糖も極力使わなようにして、代わりに腸管が綺麗になる根菜類と海藻類のような、食物繊維の多いモノをよく噛んで摂取することが、アトピー性皮膚炎の改善のふたつめの鍵だそうです。
※いきなりステロイドを止めればいいとかいけないとかは、主治医と相談の上決定されることですが、ちなみにステロイドの依存性から離脱するには、使用していた期間の10分の1の期間が必要になるそうです。
アトピー性皮膚炎の今の治療でどうにもこうにも改善せず、手を拱いているくらいなら、例えば食事療法とか、毎日出来る手近なところから、始められても良いのではないでしょうか?
追記:読者のお一人の歯科医師の方からご指摘いただいたのですが、記事本文に「ステロイドを避けるように暗に誘導しているともとられない記述がありますが・・・」「大量に使用されていた方が、もし自己判断で、いきなりストップした場合、反動で恐ろしい副作用が起きることを記述する必要があると思います・・・」とのことですが、もちろん仰る通りです。当ブログでは、ステロイドの使用を禁じたり、自己判断でおやめになることを決して推奨しているわけではありませんので、誤解なさらないでくださいね。
現在治療中の方につきましては、もちろん主治医と相談の上、「毎日のお食事について検討したいことがあり、○○はどうですか?」というように、確認していただきたいと思います。
また、アトピーの原因はいまだよく分からないこともあるので、断言的な表現は差し控えております。
言葉足らずな点が多々あり、記事削除をした方がいいのかとも考えましたが、折角いただいた有り難いコメントの数々が消えるのは申し訳なく、このように追記を書いた次第です。(2013年2月4日午前10時35分)
« 虐待されるかもしれなくても選ぶのか? | トップページ | 離乳食を食べるとうんちが緩い・・・下痢? »
「☆食物アレルギー関係」カテゴリの記事
- 絶対にお母さんは除去食にすべきなの?(赤ちゃんに食物アレルギーがあった場合)(2014.08.29)
- 卵アレルギーの方が使用禁忌のお薬とは?(2014.04.21)
- 食物アレルギーは遺伝しますか?(2014.02.19)
- ミルクアレルギーの赤ちゃんにこそおっぱいでは?(2014.01.25)
- 卵アレルギーの方、市販の総合感冒薬にご用心!(2013.11.21)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
SOLANIN様
お世話になっております。
また一意見を述べさせてください。
リノール酸は必須脂肪酸なので、徹底的に控えると問題が生じるような気がします。
n-6脂肪を含む食品は多種ありますので、揚げ油や加工食品など過剰になりやすい部分のみカットするのは良いかもしれませんが、大豆などリノール酸を初めとするn-6脂肪を含む食品自体を制限することは栄養面からあまり好ましくないかもと思います。
色々な立場があると思いますので、一意見として投稿いたします。
投稿: 田舎のデグー | 2013年4月19日 (金) 01時43分