n-3系油脂って知っていますか?
現代の平均的な日本人の一日あたりの油脂の摂取量は約60gです。
これは、50年前(読者のみなさんのおばあちゃんやひいおばあちゃん世代)のおよそ3倍と言われています。
母乳育児中の油脂の摂取は普段よりも少し控えめにしたほうが良いとは思いますが、全く摂取してはならないというわけではありません。
止めた方がいいのは、動物性脂肪ってヤツです。
一般的には肥満や動脈硬化の大敵としてその名前は知れ渡っていますな。
母乳育児的には、乳汁がドロドロになり易く、乳管を詰まらせる恐れがあるので、極力避けてほしいです。
乳汁の性状そのものではなく、別の視点からみて、摂り過ぎはよくないのが、n-6系油脂です。(この場合、nはエヌではなくオメガと読みます。)
n-6系油脂とは何かと申しますと、植物性油脂の一種ですが、多く含まれるものとしては、「大豆油」「コーン油」「ごま油」等で、殆んどの市販されているマヨネーズやマーガリン、そして加工食品に使われる油脂全般がこれに該当します。
これらに含まれるリノール酸を摂り過ぎると、心臓疾患やアレルギー反応を促進することが知られるようになりました。
反対に、n-3系油脂の主なものは、「えごま油」「しそ油」「亜麻仁油」です。
これらに含まれるリノレン酸は、心臓疾患やアレルギーの予防にも有効です。また、魚油に含まれるEPAやDHAは、リノレン酸前段階物質でもあり、ご存知の方も多いでしょうが、脳や網膜の神経機能の維持向上に役立つと言われています。
現代人は、このn-3系油脂の摂取が少ないそうです。
理想としてはn-6系VSn-3系の摂取バランスは4VS1だそうですが、そのバランスが崩れているようなのですね。
アレルギーと言えば、なんとなく食物アレルギーを連想してしまいますが、アトピー性皮膚炎もアレルギーの一種ですよね。
最近では重症アトピーの治療にもn-3系油脂の摂取とn-6系油脂の制限が効果的とする論文がいくつも発表されているようです。
これからはお食事内容だけではなく、油脂のバランスもチェックしていきましょうね。
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