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2013年4月の記事

2013年4月30日 (火)

言い聞かせしたけれど、効果が無かった?

お母さんの気持として赤ちゃんに対し、「今すぐ○○してほしい!」とか、「絶対に●●しないでね!」的なことがある場合、言い聞かせのアプローチをするのは、意思の疎通を図ることになりますから良いことだと思います。

しかし、性格的にイラチ(?)のお母さんの場合なのかなぁ、卒乳をお願いする際に、「1週間くらい、毎日2~3回ずつ心を込めて説明したのに、ウチの子は号泣した。言い聞かせなんて全然効果無かったよ。」と仰っているのを小耳に挟みました。
ううむ。
それは言い聞かせとして明らかに期間が短過ぎですな。
お子さんへのメンタル面での配慮が足りないというか、拙速というか。(汗)
別記事でも申しておりますが、1歳代のお子さんに言い聞かせ卒乳をする場合、一般的には1日数回以上で1ヶ月は掛けてするものです。

余談ですが、1歳前の赤ちゃんで、言い聞かせ卒乳を試みるのが可能だとしたら、稀ですが離乳食がどんどん進み、おっぱいの回数が自然に減ってきている場合(2~3回迄/日)であれば可能でしょう。
逆に、栄養の主体がおっぱいの場合(ちょこちょこ飲みも入れたら8回以上/日)であれば、言い聞かせとはいえ、卒乳というのはそもそも殺生な話です。

また、お子さんのキャラ的な問題ですが、普段から視線の合い難いとか、拘りが強過ぎる場合、お母さんの言葉を理解し、何かを言い聞かせるには、もっと時間をかけてじっくり取り組むこと(≒呪文を唱えること)が必要です。

そういうことを踏まえた上で、言い聞かせのアプローチをするのであれば、「効果が無い!」ってことは無いのでは?と思います。

理解し難い!便秘症の赤ちゃんへの処方について。

赤ちゃんにどのようなお薬を処方するかは診察されたドクターが決められることです。

また、これから書くことは、私の勤務先ではない某開業小児科での処方ですから、もちろん私はその場に立ち会ったわけでもありません。

他院勤務の一助産師が或るドクターの処方に付いて異議を唱える場はありませんし、そんな権利はないことは承知しています。

しかし、どう考えても「これって変ぢゃないか?」という処方を知ったので、ちょっと聞いてくださいね。
昔SOLANINの勤務先の母乳外来に受診される便秘症の赤ちゃんへの処方です。

お薬手帳を見せてもらったので間違いありません。

肛門刺激等の処置をしてもうんちが出なくて苦しそうだったら「頓服」を内服させなさいと言われ処方されたお薬がなんと、『セフゾン®ドライシロップ』だったのです。(驚)

医療関係者だったら、このお薬が何であるかご存知かと思います。
知らない方のために簡単に説明しますと、これって、抗生物質なんです。

ドライシロップというのは錠剤やカプセルが内服出来ない乳幼児に対し、服用し易いように細粒の形になっており、ちょっと甘くなっているものです。

抗生物質は細菌感染の場合に処方されます。
(ドクターによってはウィルス性の風邪ではないかという場合でも二次感染の予防とかで処方されることがありますが・・・)

そこまでは百歩譲りましょう。(耐性菌の出現を考えたら、ホントは譲りたくないですが。)

でも、便秘症の解消に抗生物質って、どうなんでしょう?
いいんでしょうか?

抗生物質を服用すると程度の差はあれ、腸が荒れますから、下痢っぽくなります。
その作用を期待して処方してるってことですよね、多分。
そりゃあ、うんちはユルくなって出るでしょうよ。
けれども、そんなやり方って・・・

抗生物質を安易に処方⇒内服することは耐性菌を産み出す原動力?になりかねません。

赤ちゃんにホントに抗生物質が必要とされる時、効きが悪くなったらどうします?

困ったことに、このお母さんは単純に「(この便秘症の頓服)良く効くんですよね。」と喜んでいらっしゃるし、「○○医院はお薬たくさんくれるし、ドクターが優しいから、ウチの近所で良かったな~って思うんです。」とニコニコ顔です。

私としてもいかんともし難く、「これは抗生物質だから、うんちが出ない時に使う薬ではないのですよ。ホントに記憶違いとかではないのですね?次回受診の際、念のためドクターに確認してみてくださいね。」と申し伝えましたが、コトの内容を正しく理解して居られないような気がします。(あまり人の話を聞かないタイプのお母さんではありました。)

このお母さんには何故かそれ以降、お出会いしていないので、『セフゾン®ドライシロップ』を「頓服」で内服した赤ちゃんがどうなったのか謎のままです。(汗)

乳口炎ではないけれど、同じトコロばかり詰まる!

お食事も授乳間隔もポジショニング(=抱っこの仕方)もラッチオン(=吸着の仕方)も特に問題はない筈なのに何故か同じトコロばかりが詰まることがあります。

特にハイハイはするけど、まだ上手にアンヨが出来ない時期に多発するようです。

お母さん自身に落ち度はなく、乳管が細い場合が多いので気の毒になります。
また、冷え性や肩凝りの方に多いようです。
冷え性についてはまだ暑い時期なので、薄着やクーラーで余計にひどくなりがちですからご注意ください。
但しこの時期は特に下半身は冷えないようにすればいいです。
上半身は多少は薄着でもかまいません。
肩凝りについては先の記事を参考になさって対処してください。

あともう一つ対処法があります。
同じ方の腕ばかりで赤ちゃんを抱っこしているとそちら側の乳房がトラぶってきますから意識して抱っこするのに負担がかかる腕を均等にしていきましょう。

またか・・・にならないための方法のひとつです。

お母さんが帰って来るのを待ちます。

おっぱいがないと機嫌が悪くなり、おっぱいを飲ませてもらったらにっこりするという性質をおっぱい星人のお子さんは持っています。

お母さんが仕事復帰されると、その間はおっぱいがもらえなくなりますね。
保育園でお世話になるにしても、おばあちゃんにみてもらうにしても、いきなり「その日」が来たらお子さんはパニックになりますから、遅くとも1か月前くらいから、予告はしておいてくださいね。

もちろんどんなに予告をしていても、お母さんと離れることはショックなことですから、全く泣かないということは難しいです。
でも、お子さんは説明を繰り返していけば、必ず自分の置かれた状況を受け入れてくれるようになります。
新しい環境に慣れるの要する期間は、みてくださる方やお子さんの年齢(月齢)や性格にもよりますから、一概には申せませんが、1ヶ月くらいはかかるかな?という心づもりはしておいた方が良いかと思います。(子育ての先輩のお話を聞いていると大体そんな感じです。)
子どもというのはいじらしいものです。
お迎えの時間が近付くと、玄関先でポチのようにひたすらお母さんを待ってるお子さんさえいます。
お母さんのお顔を見ると嬉しくなり、「パイ!」と叫ぶお子さんもおられます。
仕事復帰に際して、常に強調して語りかけてほしいのは「お母さんは必ずお迎えに来ること。」「お迎えに来たらおっぱいを飲めること。」「お仕事はみんなのためにしていること。」です。

心ない世間の方が「小さい子を預けてまで仕事だなんて・・・」というようなことを仰るかもしれません。
また、お母さん自身が何となくそう思ってしまうこともあるかもしれません。
でも、それは良くないです。
仕事は基本的に生きるための糧を得るためにします。
(自己実現とか世界平和のためにとかは二次的な要素です。)
それは悪いことではなく当然のことです。
なのに肝腎のお母さんが変に後ろめたい気持ちになると、お子さん自身が「私(僕)って可哀想。お母さんは悪い人。」という考え方になってしまします。
逆にお母さんが誇りを持って仕事をされると、お子さんは自分自身にもお母さんにも誇りを持てるようになります。

お母さんが凛としておられることは、その後の母子関係形成於いて光り輝く礎(いしずえ)となるでしょう。

2013年4月29日 (月)

新生児のうんちのユルさについて。

<ご相談内容>
先月20日に出産した24歳、新米ママです。
赤ちゃんのうんちについてご相談があります。

私は完母で育てています。
赤ちゃんのうんちを見ると、下痢の様な水様便をします。
完母だと水様だと聞きますが、どの程度水様なのでしょうか。
やはり、私の食生活が悪いのでしょうか?私は便秘気味なので、毎食皿いっぱい(結構大量)の?生野菜を食べて、おかずを食べています。
白米はつわり以来ダメになり食べていない状態です。
母乳は良く出るのですが、水っぽい気がします。
下痢のせいか、お尻もただれて可哀相です。
乳首をふくむ前に吐く前の様な仕草もします。
今夜は母親から、「おっぱいが原因かも知れないから、粉ミルクに変えなさい」と言われ泣きながらミルクをあげました。
ネットで検索したりしても、不安が募るばかりで…初のお便りで質問ばかりで申し訳ないのですが、解答お願い致します。

<SOLANINの回答>
うんちはゆるくてもホントに大丈夫です。
こまめにおむつ交換してもお尻が赤いのは、お尻拭きに含まれる防腐剤に反応している場合や、拭く際にゴシゴシと擦り過ぎたせいかもしれません。
そういう場合のキンケアとしては、防腐剤を含まないお尻拭きに変更したり、お尻拭きにたっぷり湯を含ませ、うんちの度に洗い流すようにして拭き、仕上げに水分を押さえ拭きしてください。
決して赤ちゃんのお尻をゴシゴシと擦り過ぎないようにしてください。

確かに完母の赤ちゃんよりも完ミの赤ちゃんの方がうんちは硬いし、回数も少ない傾向にありますが、そんなことのためにミルクは与えるモノではありませんよ。
それよりも肌質に応じたスキンケアを念入りに行い、小児科でおむつかぶれのお薬を出してもらうのが先決です。

ミルクは意味が無いので止めましょう。
すぐにおっぱいに戻してください。
お母さんのお孫さんである前に貴女の赤ちゃんです。
ご自分のお子さんに対し、実母さんにイニシアチブを取られることの方が私には心配です。

不要なミルクを補足していると、乳口炎になりやすいですよ。

SOLANINの勤務先で出産されたお母さんは長く完母に方が多いのですが、月に1人くらいですが、1ヶ月健診以降に、「夜長く眠れるから」という“ひ〇こく〇ぶ”あたりの雑誌の読者の投稿欄に書いてあるようなこと(医学的理由から逸脱した不要なミルクの補足)を実践してしまうお母さんがおられます。(泣)

まぁ、私も睡眠不足に弱い性質ですが、子どもたちが赤ちゃんの頃はそれでも添い乳でしたが、夜泣きでもおっぱいあげてましたよ。
それしかないと思ってたから。
おっぱいの方が大事でしたから。

過去記事にも書いていますが、授乳間隔が空いてしまって、先搾りせずにおっぱいを咥えさせると、水泡形成⇒破裂⇒細菌感染⇒乳口炎という展開になりやすいんですね。(治ったと思ってもすぐに再発しちゃうんですね。)
充分過ぎるくらいおっぱいの分泌も良く、赤ちゃんも飲んでくれてスクスク成長していて何の問題もないけど、0時~7時まで眠ってくれるからミルク補足するのだ・・・と。
不要ミルクを補足していると、ヤバいです。
しっぺ返しが来ます。
キツいようですが、こういう医学的理由から逸脱したミルクの補足はお母さんのエゴとしか言えませんね。
先日来院された方も、案の定そういう感じでした。
「繰り返すことになりやすいよ。」と、理由つきで説明しましたが、あまり納得はされていない様子でした。
恐らく近いうちに再発してまた来られるのでしょうね・・・(ふぅ~。)
それを思うと、ちと私はブルーです。

仕事場(出先)で行った搾乳の保管と運搬時の注意点は?

仕事復帰が迫るお母さんから3項目についてお問い合わせがありました。
ほぼ「☆搾乳・冷凍母乳」というカテゴリーで編集した過去記事に含まれる内容ですが、系統立てて理解していただくために、「☆仕事復帰との両立」の方のテーマで書かせていただきます。

まず、「仕事場で搾ったおっぱいは、その場で冷凍するか、冷蔵で良いのか?」についてですが、赤ちゃんの預かり先(例えば保育園や保育ママさんなど)が冷凍母乳しか受け付けていない場合が多いと思われますので、そうであれば冷凍した方が良いと思います。

次に「保冷剤を入れて運ぶことになるが、何に入れればいいのか?」についてですが、これはクーラーバッグです。
大きさとしては魚釣りのオトーサンが持ってるようなデッカいのではなく、保冷剤と母乳バッグがいくつか入る程度で良いのです。
性能面では運搬時間に見合った、つまり、運搬途中で冷凍母乳が溶けださない性能でなくてはなりません。
仕事場から赤ちゃんの預かり先まで何分かかるのか、外気温が氷点下になるくらいの寒い時期はあまり気にしなくても大丈夫かもしれませんが、暑くなってきたら、外気を断熱する働きが弱いものですと、運搬途中に冷凍母乳が溶ける恐れがあります。
溶けてしまった冷凍母乳を再び凍らせることは出来ませんから、その日のうちに飲み切れないものは廃棄することになります。
そんなこと、勿体なくて出来ませんよね?

最後に「搾乳器の取り扱い、つまり洗浄・消毒・保管をどうするか?」です。
自宅から持参した搾乳器を使用する分には問題ないのですが、問題は使用後です。
洗浄は何処で行っても良いのですが、仕事場が病院等でなければ、煮沸消毒・薬液消毒は難しいと思います。
(職場の洗面所や簡易キッチン等にでも消毒機材一式を置かせていただけると良いのですが、恐らく無理でしょう。)
電子レンジの消毒は、搾乳器によっては出来ない機種もあります。
なので、消毒作業についてはご家庭で行われるのが、望ましいかと思います。

補足事項ですが、冷蔵母乳を赤ちゃんの預け先が受け入れてくださるのなら、冷蔵保管でもいいのですが、冷蔵の消費期限は24時間に設定しているところが大半です。
保管期間中に赤ちゃんに飲ませていただけるなら冷蔵母乳は良いと思います。
なぜならおっぱいの中の免疫物質が破壊されずライブの状態でいるからです。
もちろん、保管は「常温」ではなく「冷蔵」で、運搬の際に保冷剤の入ったクーラーバッグを使用することは言うまでもありません。

2人目の余裕?が落とし穴!

先日他院でご出産された隣町にお住いのKさんというお母さんが♡病院の母乳外来を受診されました。
プロフィールとしては、1人目は女の子・2歳まで完母・自然卒乳・トラブルなし。・・・というご立派な経歴。
今回2人目は男の子・現在4ヶ月・2週間前の健診で、体重増加不良と指摘され、数日間ミルク400ml/日補足しはじめたものの、おっぱいで頑張りたいどうしたらいいか?というご相談でした。

詳しく聞くと、家業手伝いを2ヶ月頃から再開し、家業の忙しさと赤ちゃんが泣いてもおなかが空いたとは思いもよらず、単なるぐずりと思い、乳房が緊満してからがっつりと飲ませればいいと思い、おっぱいの回数が4回/日だったとか。
つまり、2ヶ月までは順調に発育していた赤ちゃんが2ヶ月以降殆んど育っていないという状態でした。
Kさんいわく、自分はおっぱいがよく出るから足りないなんて思ってもいなくて、4ヶ月健診で愕然としたそうです。『赤ちゃんに悪いことをした。』と、涙ながらにお話されました。

案の定、乳管が詰まっていました。
また、ラクな哺乳瓶(母○実○)を使ったせいか、かなりのおちょぼ口になっており、乳頭が発赤していました。
そこで、乳房マッサージをして、コンディションを整えました。
暫くはミルクの補足も止む無しの分泌まで低下していましたので、哺乳瓶の乳首を替えました。(ミルクの補足は計算して300ml/日としました。)
頻回直母の重要性を説明し、最低8回/日は赤ちゃんに吸わせて貰うようにしました。

そして、8日後の4月2日、赤ちゃんの体重増加度は新生児並みに改善していました。
Kさんは結局、ミルクの補足を200ml/日程度に抑えたのに、予測していたよりも2倍の体重増加度が得られ、おっぱいが復活していることが示唆されました。
赤ちゃんのおちょぼ口も修正されてきていました。
家業手伝いの方も、赤ちゃんの発育が大事ということで、免除してもらえるようになったそうです。

2013年4月28日 (日)

ケツ持ちが出来ないなら、変化を求める保健指導はするな!

ちょっとお下品なタイトルでごめんなさい。

生後4ヶ月迄の赤ちゃんの家庭訪問は平成25年4月以降出生時体重に関わりなく、市町村の保健センターの保健師さんと助産師が手分けして行うことになりましたね。(それ以前は2500g未満の赤ちゃんは保健所が、2500g以上の赤ちゃんは保健センターが…という風に区分されていました。)

自動的に訪問件数が多くなるため&家庭訪問担当者不足解消のため、各地の保健センターでは担当保健師を増員されたり、助産師会と新たに契約されたりして、初経産婦を問わず全戸訪問をされようと努力されています。

素晴らしい取り組みです。
きっとお母さんと赤ちゃんに対するフォロー体制も手厚くなるのでしょうね♪

ただ、折角の取り組みなのに、地域によっては、対象者が多くて1回限りの訪問が精一杯のトコロもあるとか。(汗)
「それってどうなんだろう?それでエエのか?」とSOLANINは思います。
いわゆる「doing well」とか「good course」って範疇の母子であれば現状追認というか、お母さんを労い、赤ちゃんを褒めるというスタンスなので、1回訪問でもいいかもしれません。

でも、そうではない場合、つまり「もっとこうしてね。」とか「これはこういう風に変えてね。」的な変化を求める保険指導を行ったのであれば、そういう場合に忙しいからという理由で、1回訪問でお茶を濁すのは大変危険なので、何があっても必ず経過を見届けていただきたい。

だってね、変化を求める保険指導を履行されたお母さんと赤ちゃんが予測通りに上手くいけばいいけれど、万一上手くいかなかったらどうするの?
上手くいかなかったのに、それに気がつくのが遅れて不都合な事態(例えば、お母さんがメッチャ落ち込んでプチうつになったり、乳腺炎になったり、赤ちゃんが体重増加不良になったり、逆に激太りしたり)が発生したら、誰が責任取るのかな?

暫く前に「言うだけ大将」とか「言うだけ大臣」というような言葉が飛び交ったことがありましたよね?
変化を求める保健指導をしたのに1回訪問しかしないのは、それと同じじゃないでしょうかね?

こういうことをこういう場でお母さんに伝えるのは、大層心苦しいのですが、1回訪問によるケツ持ち無しの言うだけ保健指導の被害者にならないためには、変化を求める保健指導を受けた場合は、担当者の目を見て、「分かりました。ご指導いただいた通りに頑張りたいと思います。で、次はいつ経過を診てくださるのですか?」という“返し”をしてください。

色々考えましたが、保健指導をした担当者を「はっ!」とさせるには、このセリフが一番効果的ではないかと考えます。
ケツ持ちつまり、良心的なフォローが出来る担当者だったら、何とかスケジュールを調整して、7~10日後迄には再訪問される筈です。

「そう言うSOLANINは実際にどうしているか?」ですって?
決まっているじゃありませんか!
勿論、勤務先の母乳外来でそのようにしていますよ。
そのくらい保健指導というものは、責任を伴う重いものなのです。
只のおしゃべりじゃないのです。

食べたものがそのまんまうんちに出る。

<ご相談内容>
8ヶ月の赤ちゃん。おっぱいと離乳食は2回/日で育てています。
乳歯は3本生えていますが、離乳食を食べる時、あまりモグモグしていないようです。

と、申しますのも、うんちの中にニンジンでも饂飩でも刻んだそのまんまの大きさで出てくるからです。
丸呑みをしているから出てくるのだと思います。
量的には主食茶碗半分弱、主菜15g程度で、副菜は食べたり食べなかったりです。

消化不良ということでしょうか?

<SOLANINの回答>
赤ちゃんが食べ物を咀嚼するチカラがホントの意味で付いてくるのは、やはり奥歯が生えてきてからのことです。

前歯は噛み千切ることは出来てもすり潰せません。
歯茎でもすり潰せますが、限界がありますし。

刻んだそのまんまの大きさで出て来るのは、おっぱいを飲み込む要領で結果的に丸呑みしてしまうからだと思われます。
尾篭(=びろう)な話で恐縮ですが、オトナであっても早喰いの方は咀嚼が不十分ですから、かなりの割合で、そのまんま出て来ていることはあるものです。

諸般の事情?で、じろじろ見てないから気が付かないだけです。
確かに見た目は刻んだそのまんまの大きさで出て来てはいるのでしょうが、栄養分は吸収されていますから、消化不良とか異常とかではありません。

機嫌が良く、食べっぷりが悪くもなければ様子見で結構です。

乳首が吸われて痛いのは強く吸っているってこと?

誰にも教わったわけではないのに、赤ちゃんが乳首に吸い付くさまは、傍で見ている者にとっても感動的な瞬間ですね。
お母さんになったという実感がこみ上げてきた瞬間はいつですか?という質問に、『誕生の瞬間』に次いで多いのが『おっぱいを吸ってくれた時』というアンケート結果があるくらいです。

但し、痛いくらいに力強く・・・というのはちょっとおかしい。
授乳(直母)=痛いものという図式が成り立ってはいけないのです。
それは効果的な吸啜が出来ていないということ。
浅いか、潰してるか、歪めているか・・・

吸啜が力強いのはいいのですが、痛いはNG.。
そういう時は、一旦赤ちゃんのお口を離して、もう一度咥え直させてくださいね。
正しい吸啜を教え、赤ちゃんにマスターしてもらわないと、乳首ズタボロになっちゃいますよ。
痛過ぎて、母乳育児が出来ないなんて、悲し過ぎるよね。

仕事復帰しておっぱいの分泌を維持するには?

<ご相談内容>
約1ヶ月前から仕事復帰して、搾乳は1回/日のペースでしか行えません。
大体、150ml/回/日搾れます。
フルタイムなので助産院や母乳外来でケアを受ける時間がありません。
赤ちゃんは8カ月で、預かり先では搾乳100~150ml/日&ミルク300~400ml/日飲ませてもらっています。
最近明らかに、出方の悪い方の分泌・開通が低下してきています。
そちらからは60ml/回/日程度です。
乳房の張りも少なくなってきました。
夜間は頻回(朝出勤までに6~7回)は吸わせています。
やはり日中おっぱいを吸わせないと、枯れるんだなぁと悲しくなってきます。
赤ちゃんの離乳食は2回食ですが、ボチボチしか食べません。
体重増加がこの1ヶ月で8250g⇒8550gと少ない気がします。

仕事は3月末で退職することになったのですが、このまま出なくなったらどうしよう?と心配です。
何とかおっぱいの分泌を回復する方法は無いでしょうか?

<SOLANINの回答>
分泌の維持には搾乳の回数がベストですが、1回/日以上は無理なんですね。
でも、夜間頻回で頑張ってますね。
出方のイマイチな方は、詰まりかけているのかも知れませんね。
助産院や母乳外来を受診出来ないなら、自分でマッサージするのがいいけれど、でも、そんなんだったら赤ちゃんに飲んでもらった方が良いですね。

体重増加については1か月で300g増えてますから、よく増えていると思います。
大体1日平均10g増えてますからね。
少ないなんてことは無く、月齢相当ですよ。

ストレスのない仕事なんてないです。
でも、何とかするには・・・う~ん。
まずはカラダを温かくすることです。
食べ物・飲み物は冷えたものを摂らない。
果物や乳製品も冷えるから注意してね。
下半身を腹巻きやレギンスで覆い、下腹部と仙骨部にカイロなどを当てる
(やけどに注意してね。)
搾乳は無理でも、WCタイムとかでちょいちょいで良いから乳頭・乳輪を摘まんで刺激することも効果あります。
後は、たんぽぽ珈琲・かぼちゃの種(南瓜仁)・先日の記事にもあるようにおっぱいの分泌を促すハーブのサプリメントなんかも摂取しましょう。
後、搾乳の際、可能であれば赤ちゃんの声(泣き声でもOK)をケータイに録音してそれを聞きながら搾るのもいいですね。
(泣き声聞くと、おっぱいがじわ~ッと出て来るお母さんの心理を利用しています。)
赤ちゃんの匂いのするハンカチもいいですね。
(五感の中で嗅覚は一番本能や記憶を刺激すると言われていますので、それを活用します。)
搾乳直前5分間くらい、乳房を温めても良いですね。(カイロなどで。)
出来そうなことからまずはやってみようではありませんか!

また、このアイデアはNICU/GCU入院中の赤ちゃんのお母さんのおっぱいの分泌・維持にも転用できますよ。

1年以内に職場復帰するお母さんへ。

1年くらい、育児休業を認めて貰えたらいいけれど、会社によっては、とても無理ってこともあります。
あるいは貰える筈だったのに、約束が反故にされたり。


離乳食の始まる6ヶ月以降ならば、お食事を嫌がらなければどんどん進めてもいいかと思います。(あっ、もちろん、アレルギーが無ければですが・・・)。でもね、
赤ちゃんには暦は関係ありません。
ある日お母さんと離れ離れになって、それだけでも寂しいのにおっぱいまで、取り上げられたら・・・?

直母中の赤ちゃん、搾母中の赤ちゃん、色々なパターンがあります。
分泌をある程度維持するにはお昼休みなどを利用して、搾るのがいいです。
量で決めてもいいのですが、そうすると、たまたま出にくい時はプレッシャーです。
あまりご自分を追い詰めるのもいかがかと思います。
例えば、15分で搾れる量というように、確実に確保できる時間で決めてもいいかもしれません。

哺乳瓶に慣れているか否かという問題もあります。
ホントを言えば慣れなくてもいいのですが・・・でも、受け入れ先が哺乳瓶を条件にしていることもありますしね。
まず、その赤ちゃんにとって、直母とギャップの少ない乳首をお湯で温めて搾乳を10~20くらい、お風呂上りなどに試験的に与えてみるのもひとつの方法です。
ミルクの味に慣れていない赤ちゃんは搾乳の方が馴染みやすいです。

搾乳を拒否るけしからん保育園がありますが、まずは交渉してください。
仕事はあくまで、生活と自己実現のためですが、赤ちゃんが元気でいてくれてこそ、続けられるものですから。
おっぱいをあげているほうが、病気になりにくく、なっても回復が早いものです。
赤ちゃんがお世話になる保育園で病時保育までしてくれるならいざ知らず、普通はお熱が37.5度以上になれば即刻お迎えのために召喚されます。
平成14年度から、どこの認可保育園でもお母さんのお申し出があれば搾乳(冷凍母乳)を断ってはならないと厚労省から通達が出されています。
無認可園でも大抵は受け入れてくれてます
母乳育児に理解のある小児科のドクターに頼んで、”お手紙”を書いてもらうのもいいでしょう。
万一仕事中に乳房がパンパンになったら、その時は『圧抜き』をします。

休日は赤ちゃんが甘えてくるので、いつもよりおっぱいを欲しがります。
その翌日は乳房がパンパンになりやすいから、特に注意してね。
休翌日のお昼休みや休憩時間の甘いお菓子はヤバいので時は控えてね。

2013年4月27日 (土)

風邪引きの後うんちが緩い。

赤ちゃんであっても風邪を引くことはあります。(ここでいう風邪は俗にいう胃腸風邪(←島根の方は、腸感冒と呼ぶらしいですな)≒感染性胃腸炎ではありません。)

赤ちゃんが一人で出歩くわけがないので、大抵は、家族の誰かが外部から仕入れてきたウィルスに感染させられてしまうのですね。

風邪の症状(鼻・喉の)は数日で収まると思いますが、厄介なのは、風邪を引いた後からうんちが緩くなってしまうことがあるのですね。

例えば、それまでうんちの回数が1回/1~2日のペースで一定化していたのに、3~5回以上/日という感じでハイペースに変化するのですね。
新生児の頃とは少し異なる酸臭のあるうんちです。
パッと見ですが、ジェルっぽいモノが、混入していることもあります。

たまたまかなぁ?と様子見していたものの、気が付けば1~2週間以上連続してそのような状態になっている。
機嫌は決して悪くなく、睡眠パターンも変りはないのに。
授乳回数・ミルクの量・離乳食の回数・量・食材など特に変化は無いのに。
なのに依然としてうんちだけ緩いままなのですね。

これは恐らく風邪を引いたことがが起爆剤になって、二次的に乳糖不耐症を発症したことが考えられます。

勿論、視覚・嗅覚的な所見だけでは、何とも言い難いことも多々あります。
最終的には、便クリニテストをしていただかなければ、確定診断はつきませんが・・・

急に体重増加が振わなくなったり、体重減少したりで、おかしいなと思っていたらコレだったということがあります。

何だか怪しい時はかかりつけのドクターに相談してみてくださいね。

乳首が痛くなるほどの吸啜って?(生後間もなく)

生まれたての赤ちゃんがカンガルーケアの最中~産褥早期の間に、お母さんの乳首が痛くなるくらいの吸啜をすることがあります。
”赤ちゃんのチカラ強さ”を感じ、”お母さんになったんだ”という実感が湧き上がってきます。
普段痛がり屋さんであっても、最初のうちは、「ナンのこれしき。」と頑張ってしまいがちです。
しかし、それは良くないのです。

赤ちゃんは上手におっぱいを吸啜している時は、確かに”チカラ強い”のです。
グイグイ奥に引っ張られるような感覚を乳首に受けます。
でも、痛いということは、浅飲みしているということ。
吸啜している赤ちゃんのお口を乳首から外した瞬間、乳首がへしゃげていたら(=歪んだり、潰れていたら)それは、「なっちゃいない吸啜」なんですな。
妊娠中にお手入れ頑張っていたのに、乳頭損傷(発赤、水泡、血泡、亀裂など)が起きていればまず間違いありません。

痛いのを我慢して耐え抜いても、「時間ばかりかかる。」「傷はドンドン酷くなる。」「なのに一向に哺乳量として増えてこず、試しに哺乳量測定しても0~ヒトケタgにとどまる。」「搾乳の方が直母よりも多い。」というチェック項目に該当したら、哺乳には不適切な吸啜です。

そういう場合は助産師に授乳の様子を見て貰い、必要であれば介助して貰って、赤ちゃんが正しく吸啜出来るように転換していきましょう。

保育所保育指針第12章・日常に於ける保健活動。

保育所保育指針に出所は厚生労働省です。
保育所に於ける保育のありかたについて通達され、しばしば改定されます。
第12章の中に日常に於ける保健活動についての章があります。
・・・の授乳・食事の項目の中に、「冷凍母乳」についての記載があります。
“母乳育児を希望する保護者のために、冷凍母乳による栄養法などの配慮を行う時には、充分に清潔で衛生的な処置が必要である。”という一文があります。

また、「牛乳」については、“飲料として牛乳を与える場合には1歳以降が望ましい。”とのことです。

1歳以降の入所で、冷凍母乳は難しいかもしれませんが、それ以前なら、基本的に保育所が断ってはいけないということです。

実は♡病院でも保育士さんは大勢ご出産されます。
殆んどの方が育児休暇を取得されます。
私立で1年間、公立で最長3年間です。
以前はSOLANINの住むまちでも、昔は無認可保育所でなければ、冷凍母乳受け入れNGでした。
「哺乳瓶に慣れてないと預かれない。」「どこのメーカーでもいいけど、ミルクが飲めない子は入所は難しい。」と、門前払いでした。
保育所に入所予定の完母の赤ちゃんのお母さんは、哺乳瓶とミルクに慣らす為、泣いて拒否するわが子と格闘しイラついておられるのが常でした。
で、SOLANINは当時の市長に手紙を書いたんです。
「認可保育所で冷凍母乳を受け入れろ。」と。

何人もの公立の保育士さんにも言いました。
「育児休暇がふんだんに取得できて、子育てを満喫できる環境にあるご自分を当然だと思いますか?おっぱいをいつでも飲ませてもらえ、抱っこしてもらえる貴女のお子さんは、実はとても恵まれた環境ですごしておられるんですよ。その一方で止むを得ない事情でロクに育児休暇をもらえないまま、早期から職場復帰せざるを得ないお母さんがおられるんです。そのお母さん達に向かって、母乳育児を経験した今、いくら仕事上とはいえ、「冷凍母乳はダメ。」とか「哺乳瓶が、ミルクが・・・」って言うのは1人のお母さんとして酷いとは思いませんか?」と。

そうしたら、少なくとも公立はOKになりました。
私立でもアレルギーなどの有る場合は、配慮してもらえるようになりました。
今ではまちの全部の認可保育所が進んでOKではないようですが、お母さんからの申し出があれば受け入れてくれるようになりました。
時は流れ、公立は哺乳瓶がどうしても使えない赤ちゃんには、カップやスプーンで飲ませておられます。

1時間毎のおっぱい、飲めていないのかな?

一般的に乳児期(=生後1歳までの赤ちゃん)のうち新生児期(=生後28日目までの赤ちゃん)の体重増加度が一番大きいと言われます。

生まれて間もない時期~退院後1週間くらいの間は、おっぱいが足りているという実感が湧きにくい時期でもあります。

その理由を紐解くと、

①授乳間隔が1時間毎程度である。

②深夜帯はなかなか眠ってくれない。

③飲ませても飲ませても泣いてばかりいる・・・という訴えに集約されます。

まず、①ですが、赤ちゃんの胃袋の体積の記事、この間書いたばかりですから、みなさん覚えてくれていますよね?

しかも、おっぱいの消化時間は粉ミルクの半分強ですから、おなかが空きやすいということも知っておられますよね?

さらに、赤ちゃんは長く眠ってくれることが期待できそうな状況の前はしつこいくらい飲みまくりますね。

次に②ですが、深夜帯は血中プロラクチン濃度がぉ昼間の2倍くらい分泌し、起きて飲むことは成長していく上で不可欠。

要は飲んだらグズグズが短く、すんなりと眠りに入ってくれたら困らないわけで、そのためには夕方からはがっつり飲ませて寝かせようというのは止めておくことが肝心ですね。22時くらいまでは、寝かさないのがコツです。

そして③ですが、成長のスパートがかかる時や何かが出来るようになる前はやたらと欲しがり、またそれに合わせて飲ませることで、おっぱいの分泌量がバージョンアップするための合理的な手段だということですね。

産後はお母さん自身が大きな渦に巻き込まれたような感覚で、赤ちゃんのことが制御不能に思えるかもしれませんが、傾向と対策さえ把握して対処すれば、母乳不足でないことは明白でしょうし、過ごしやすくなりますよ。

2013年4月26日 (金)

1~2週間のうちに体重増加度が急減した時は要注意!

従来からの読者さんはよ~くご存知かと思いますが、赤ちゃんの体重増加度は月齢や体格や性別によって異なります。
決して神経質になることはありませんが、それまでずっと体重増加度(つまり発育ペースですな)が順調と言われていたし、大きな病気をした訳でもないのに、僅か1~2週間のうちに一気にペースが急減したら要注意です。
急減には何らかの原因がある筈ですから、お母さんは少なくとも以下に記したことに該当しないかどうか検証してくださいね。

例えば、夜間長寝をするようになったり、昼間も抱っこやおんぶをしていればご満悦で、結果的に授乳回数が減っているのであれば、意識して元の回数に戻す必要性があると思います。

例えば、暫く前まで飲まなきゃ損する位の勢いで毎回ぐびぐび飲んでいたのに、ちょこちょこっと飲んだ程度で「はい、お終い!」と、あっさりし過ぎているようであれば、「遠慮はしなくていいから、さぁどうぞ!」ともう1クール勧めてみましょう。

例えば、お着替えが必要な位ゲボっと吐乳することが、日に2回以上あるようであれば、排気(げっぷ)を確実にさせ、上半身を高くして寝かせるようにしましょう。

例えば、それまで搾乳やミルクの補足を1日200ml以上していたのに、補足量を一気に半減させたり止めたりした場合は、一旦は元の補足量に復旧させてくださいね。

そして、色々検証してみたのだけれど理由が分からない場合は、お母さん一人で抱え込むには荷が重いので、早めに母乳外来か助産院、或いは母乳育児を応援してくれる小児科を受診して対策を練りましょう。

母乳性血便について。

母乳性血便って聞いたことがありますか?

おっぱいを飲んでいる赤ちゃんのうんちの中に点状若しくは細かく切った糸くずのような血が混じる状態のうんちのことです。
うんちに混じっているその赤い物体が血か否かは簡単に判別することができます。
具体的には、うんちの付いたおむつを、そのまま空気に触れるように放置するのです。

空気に触れるとその赤い物体が血であれば、酸化して、茶褐色~黒褐色に変色します。
時間が経っても赤い物体の色が変わらなかったらそれは血ではないということです。

これは生後半年までの赤ちゃんに生理的に起こり得る現象で、赤ちゃんの体調が悪いわけではありません。

ですのでこの場合、様子見で結構です。

万一重篤な病気、例えば腸重積だったら?
時期的違いがあり、生後半年までは起こりにくいものです。
まず風邪症状が先立ちますし、赤ちゃんの泣き方が間歇的でいつもと違うし、機嫌は悪く、ゴボっとおっぱいを吐いたり、意識レベルが低下したり、血便の性状がケチャップをボトっと落としたような感じなので、違いは分かる筈です。

血便と言っても色々あるのですね。
うんちに混じる赤い物体を見ても慌てずに赤ちゃんの様子とうんちの両方をよく観察してください。

乳輪が浮腫んで痛くて飲ませられない!(改訂版)

産後間もなくのうちで、乳房鬱積(にゅうぼううっせき)がキツい段階で、直母が軌道に乗っていない時期、乳輪が浮腫んで、痛い時があります。

この時にしない方がいいのは、乳頭保護器の使用です。
確かに量的には飲めるのですが、浮腫みが余計に酷くなるからです。
また、場合によっては、浮腫んだ乳輪の皮膚に傷がついて、更に激痛を伴うことになりかねませんので。
多少の痛みはありますが、毎回おっぱいの前に先搾りして、乳輪の浮腫みを取り除いてから直母しましょう。
長いと丸3日間くらい、この状態は続きます。
地道に先搾りをするしかないのですが、SOLANINの勤務先では、暫く前から、産婦人科のドクターにお願いして、『柴令湯®(=さいれいとう)』という漢方薬を処方してもらいます。
医療者ならばご存知でしょうが、このお薬は浮腫(=むくみ)を改善します。
乳輪という局所ではありますが、効果はあります。

但し、処方に際しては、MAXで3包/分3×1日分としてください。
何故かと言うと、極短期間で効果が著明に顕れるのと、お薬の単価が少しお高い(といっても、確か150円/包くらいだったかと思いますが・・・)のと、1日間以上連続投与すると、元の鬱積の程度にも依りますが、ビックリするくらい乳房がペシャンコになって、活気が無くなってしまうことがあるからです。
(1日間以上連続投与すると、引かなくてもいい水を引いてしまうということです。)

SOLANINの勤務先でも、だいたい、1~2包内服した時点で、充分な効果が顕れるので、乳輪のコンディションを細かにチェックしながら、「いつ、中止するか。」ということを決めています。
(通常、漢方薬で、こんなに早く効果が顕れることは少ないので、大抵の産婦人科ドクターは、半信半疑だと思いますが。)
『柴令湯®』の導入、ご検討に値すると、思います。

育児休業明けで、添い乳でしか赤ちゃんがネンネしてくれない場合は?

育児休業明けで職場復帰した際、仕事中に乳房が張って来て、すぐには搾れない場合の対処法については、過去の記事でも書きました。
が、日勤帯ばかりのお仕事に復帰される方ばかりぢゃないですもんね。
看護師さんだと、準夜帯や深夜帯にお仕事することだって、充分あります。

育児休業明けの夜勤をするお母さんが憂鬱なのは、添い乳でしかネンネが出来ないわが子を旦那さんや、実母もしくは義母さんに預けるとして、どうやって寝かせるか?
迷惑はかけたくないし、かといって夜勤免除は難しいし・・・というトコロではないでしょうか?

育児休業がどのくらい取得出来るのかにもよりますが、看護師さんで比較的多いのは「1年間」というパターンです。
お母さんにしてみたら、「物心つきかけてるし、どうすんのよ?」と悩ましいでしょうが、
赤ちゃんに真剣に職場復帰のことをお話してますか?
1歳くらいになれば、短いセンテンスの会話なら理解出来ます。
「お母さんはもうすぐ、お仕事に出ることになるよ。」
「しばらくはお昼間のお仕事だから、その間は保育園に行くよ。」
「お迎えの時はおっぱいを飲めるよ。」
「そのうち夜もお仕事するよ。」
「その日の夜はおっぱいナシだけど、お父さんと(おばあちゃんと)ネンネするよ。」
「お母さんはいなくても、おりこうさんしてネンネしてね。」
「お母さんがお家に帰って来たらおっぱいは飲めるから待っててね。」
「でも、今日はネンネの時におっぱいが貰えるから安心してね。」

これだけのことを、繰り返し何度もお話してください。
最初の1~2回は確かに寝つきが悪いかもしれませんが、お母さんがお家に帰られたら、「おりこうだね~。待っててくれたんだね~。さぁ、おっぱいしよう。」と誘ってあげましょう。
「今日はおっぱいナシだけど、おりこうにして、ネンネしてね。」と伝えると、赤ちゃんも翌朝のおっぱいがひときわ美味しく感じられるでしょう。
赤ちゃんはお母さんが心配するよりも、順応性があります。
でも、必ず予告はしっかりとね。

1ヶ月健診までの乳児の体重増加度について。

いつの頃からか、誰が言い出したのか、1ヶ月健診までに生下時体重から1kg増えていなければならないという規準、アレおかしくないですか?
誰だって赤ちゃんにはすくすくと育ってほしいです。
でもなぜその規準が1kgなのか。
私にはさっぱり分かりません。
この馬鹿馬鹿しい規準でどれほど多くのお母さんが母乳育児を諦めているか、母乳不足感に苛まれているか、凹んでいるか、不要なミルクを足しているか・・・

『赤ちゃんはお弁当と水筒を持って生まれてくる』というかの有名な故・山内逸郎先生の言葉を知らないのか?

『赤ちゃんには生理的体重減少というものがある。』ってことは、高校の家庭科や保健の教科書のだって書いてあります。

つまり、赤ちゃんの体重が順調に増加しているか否かは、生下時からではなく、医療者の手(=援助・介助)を離れて自力でお母さんと赤ちゃんが頑張り始める退院時か、最低体重となった日を起点として、1日当りどのくらい増えているかを計算すればいいのです。

ユニセフの規準によると、それは18g~30g/日です。

生下時体重から計算するのは、間違い。
体重増加度には、幅がある。
スタートダッシュで躓いた赤ちゃんには待つ姿勢を持つこと。
それこそが、1ヶ月健診に携わる医療者に求められる知恵と包容力と冷静さではないでしょうか。

あんまり”わからんちん”なら、「先生の規準は何を根拠にされているのですか?私はユニセフなんですが・・・」くらいは、言ってもいいはずです。

それで激怒されるようなら、それまでの人です。
どのドクターに罹られるかは、お母さんが選んでいいのです。
でも・・・と、躊躇っておられるお母さんに聞きます。

「そのドクターに後ろめたい弱みを握られているのですか?」
「そのドクターに欠かせない義理でもあるのですか?」
フツー、そんなモノないですよね?
赤ちゃんのために、勇気を出せるお母さんになってください。

2013年4月25日 (木)

緑色のうんちって、大丈夫なの?

故・山西みな子先生は、「緑便は栄養の摂りすぎではないか?」という説を正食関係の書籍で披瀝されています。

混合栄養の赤ちゃんでミルクの補足が多すぎて体重がドカ増えしている場合に見られることもあります。

一方、小児科のドクターは特に心配ないと仰っています。

そもそも赤ちゃんに限らずうんちの色は胆汁中のビリルビンによるもので、腸内もしくは赤ちゃんの体外に出てから、うんちが酸素に触れて化学反応を起こし(=つまりこの場合の化学反応は酸化ですな。)黄色から変色するとされています。

なので、基本的には緑便が出ても病気ではないので安心してください。

万一緑便が出るようになってから、赤ちゃんの機嫌が悪いとか、肛門周囲が赤く爛れてきたというのであれば、その際はまずお母さんのお食事を見直してください。

また、(さすがに2007年以降は無いと思いますが。)昔は離乳準備食と称して生後2~3ヶ月の頃から果汁を与えられたためか緑便の出る赤ちゃんに、SOLANINはしばしば遭遇してきました。(もちろん、過去記事にもありますように、離乳準備食というものは、赤ちゃんにとって不要で利益の無いものなので、判明次第即刻お止めいただいておりましたが・・・)

最近は赤ちゃんには果汁をあげないお母さんも増えてきておられます。

あげるとしても5~6ヶ月以降にしておられますが、その段階ですら緑便が出ることもあります。

果汁というものは糖度がおっぱいの5.5倍もありますから、腸内で発酵しやすく、ガスが発生し酸化するからそうなってしまうのでしょうね。

乳頭のレイノー現象。

おっぱいをあげて、乳頭・乳輪を外した瞬間に乳頭を見ると、乳頭全体が真っ白になり、ズキズキした痛みを感じることがあります。
赤ちゃんの吸い方のクセで、歯茎でしごくのが普通ですが、ガジガジと噛みしだかれると、乳頭への血流が一時的に遮断された時に起こります。

対策としては、少しでも深く吸着させることに尽きます。
不器用な赤ちゃんの場合、トレーニングが必要ですが、この場合も赤ちゃんの体重が4800gを超えると想像以上に上達してきます。

育児休業明けで保育園入園する場合のおっぱいは?

仕事を持つお母さんで、育児休業を取得されるとして、いつから保育園にお世話になるか・・・という問題があります。
3歳未満児の保育枠はプラチナチケット並みですから、4月から預かってもらうしかない場合が殆んどでしょうか。
(途中入所は至難の業ですからねぇ。)
ただ、最近ちらほら耳にするのは、「1年は育児休暇が取得できるし、明けにはお母さんは職場復帰して、その次の4月には入園できるように手配をして、それまで(=育児休業明け~保育園入園まで)は祖父母にみてもらう。」というパターンです。(親元が近くないとほぼ不可能ですが。)

このパターンですと、かなり余裕があります。
預かってもらっているのが、ほぼ1歳以降ですから、普段小食なお子さんであっても、お母さんが不在ならば、飲み物はお茶で御飯もそれなりに食べます。
お母さんと一緒にいる時間はおっぱいを飲みます。
待てるようになってくるのです。
預かってもらっている間はミルクは与えてもらわなくても結構です。
お母さんは仕事の合間に圧抜きや搾乳をして、トラブルにならないようにだけ気をつけたらいいのですね。
(圧抜きや搾乳については過去の記事を参照してくださいね。)

1ヶ月健診を過ぎる頃からあまり飲まなくなった赤ちゃん。

生後1ヶ月くらいまではおっぱいをガンガンのんで、体重もドンドン増えていたのに、健診を過ぎた頃から飲み方が少なくなって、体重増加度的には、それまでの半分くらいのペースに激減する赤ちゃんがおられます。

おっぱいを勧めてもこれまでとは異なり、がっつりと飲むことが少なく、その割に機嫌も良く、夜中もよくネンネするし、お母さんにしたらもうちょっとおっぱいをしっかり飲んでほしいところではあるものの、日常生活には困らないのです。
唯一困るのが体重増加度が少な過ぎ、成長が停滞したかのようになることです。
満腹中枢が未形成のうちは、体重を増やすのにもおっぱいの分泌を増やすにも絶好のチャンスなんですが、それが難しい状況なんですね。

「ウチの赤ちゃんはホント手がかからなくて・・・」と、言っていたら、「体重が増えにくいし、ミルク足さなきゃならないなぁ。」なんて、小児科のドクターから宣告されたり、言われなくてもお母さん自身がそう思ったり・・・

でも、ミルクを足せば問題が解決するのでしょうか。
ミルクを補足するのは、あくまで医学的理由があってのことですね。
おっぱいの絶対量が足りないならともかく、よく出ているのに飲まないからミルク足すって変ですよね。

ミルクを足す前に、まずはおっぱいの専門家の助産師に診てもらってからにしてくださいな。
こういう、知恵のほとばしりが早い?かつ胃の体積が小さめかもしれない赤ちゃん(どちらかというと、女の子に多い傾向)には、先搾りしてカロリー低めの前乳は敢えて捨てて、カロリーの高い後乳を中心にあげてください。
また、諦めずに根気よく、おっぱいをこまめにあげることは続けてくださいね。

2013年4月24日 (水)

黄色いうんちに白い粒々って大丈夫なの?

白い顆粒状の物質が赤ちゃんのうんちに混じっていることは、新生児期からしばらくの間、月齢の若い赤ちゃんにはしばしば見られるモノです。

この物体の正体は、おっぱいやミルクの中に含まれる、脂肪とカルシウムなどが結合したモノなのですね。

正常新生児であっても、消化能力はオトナよりも未熟です。

満腹中枢が未形成なうちは、胃の体積を超えて飲むこともあり、消化能力を超えるおっぱいやミルクを飲むこともあるからです。

月齢が進めば満腹中枢も形成され、やがてガブ飲みはしなくなりますし、消化能力も高まりますからこの白い粒々はうんちには混じらなくなります。

機嫌が良く、活気があるなら何の心配もありません。

しかし、混合栄養の赤ちゃんで体重増加度が60g/日を超えていて、尚且つこのようなうんちが出る場合は、明らかにミルクの補足が多過ぎるサインです。

そういう場合、おっぱいの回数は減らす必要はありませんが、ミルクの補足の方をダイエットした方がいいかもしれません。

乳頭亀裂の原因と対策。

生来の皮膚の強さや乳頭形態も関与しているのでしょうが、妊娠中から乳頭・乳輪のマッサージをして、柔らかく、開通を良くしておくと、産科入院中に出来易い乳頭亀裂は起こりにくいものです。

また、その一方、早期皮膚接触中に浅めの添い乳を長時間してしまうと、一発で乳頭亀裂が起こることさえあります。
最初から溢れるほどおっぱいの出るお母さんはおられませんから、せいぜい片方につき、3~5分間程度の吸啜にとどめ、左右交互に切り替えながら赤ちゃんのおっぱいをあげてください。

乳頭亀裂には大きく分けて2つのパターンがあります。
ひとつめは、乳頭頂が切れてしまう場合です。
乳頭頂とは、乳頭の先っちょというか、てっぺんのことです。
これは、ポジショニングつまり抱っこの仕方が同じで、含ませる時の乳頭に圧がかかる部位が一定であるために起こります。
赤ちゃんの口唇の中央部分に一番大きなチカラがかかるのはもうご存知ですよね。
なので、色々な方向から赤ちゃんに吸わせればある程度予防出来ます。

ふたつめは、乳頸部の付け根が切れてしまう場合です。
これは、赤ちゃんの吸啜が浅いために起こります。
例えば経産婦さんでは、クッションを使わずに赤ちゃんがぶら下がるようにして吸いついた時、初産婦さんなら、深い吸着が分らないままになんとなく自己流で吸いついた時、乳頸部付け根の皮膚に過剰な負担がかかるために起こります。
基本に忠実に深い吸着をさせることが大切ですね。

乳房が緊満したら、毎回おっぱいの前に先搾りして、赤ちゃんが咥えやすくなるように準備することも必要ですね。

保育園で胃腸風邪をもらってしまった!

母乳育児中の赤ちゃんは胃腸風邪(正式名称は「感染性胃腸炎」。島根県の方言では「腸感冒」。)にはなりにくいのですが、保育園で集団生活をしている赤ちゃんは自宅にいる赤ちゃんよりも、貰い易いのは確かです。

嘔吐・下痢・熱発などが、胃腸風邪の主症状ですが、脱水傾向と食欲不振も相まって、病気が落ち着いても暫くは体重が減ったままのことがあります。
症状の程度にもよりますが、元の体重の7%以上(例えば7kgの赤ちゃんならば、500g以上)のダイエットになることも、稀ではありません。
単純計算すると、体重50kgのお母さんが46.5kgになるということです。

症状が落ち着いても体調は本復ではないので、離乳食の食べっぷりが今ひとつだったり、保育園での哺乳瓶での搾乳やミルクの飲みっぷりもいつもの半分くらいかも知れません。
本復でない時は、月齢の小さい赤ちゃんにするように、こまめにあげてもらうよう、保育士さんにお願いしてみましょう。

例えば4時間毎に120ml哺乳瓶で飲んでいる赤ちゃんが、60mlくらいしか飲めないならば、60mlでいいので、2~3時間毎くらいに誘って飲ませてもらうのです。
ちょっと手間かもしれませんが、無理やり大量哺乳をさせると、途中で泣いて拒否するか吐いてしまうのがオチなので、何のために哺乳しているのか分からなくなります。

お家でもちょこ飲みさせて、回復をアシストしてあげましょう。

『圧抜き』とトラブル予防のお食事の摂り方。

『圧抜き』ですが、ビックリするぐらい簡単です。

出勤前に赤ちゃんにおっぱいを飲ませていても、お仕事中に乳房が張ってきてみるみるうちにパンパンになることがあります。

「あと1時間くらい後なら搾乳できるけど今は無理。」っていう時の必殺技です。
お母さんの服をめくったり、脱がなくても服の上から出来るし、時間もかからず難しい技術もいらないので仕事中にとても適した方法と言えます。

具体的な方法は次の通りです。

①服の上からご自身の乳輪のすぐ外側のラインを指先を少しすぼめるようにしながら背中の方向に向かって軽く垂直に押し込みます。
数回に分けて360度全周囲満遍なく圧迫してください。

②それが出来たら乳房基底部(=乳房の付け根)の外側部分(=時計で言えば右乳房なら7時~11時方向、左乳房なら5時~1時方向。)を親指と人差し指で挟むようにして乳頭に向かって3回くらい圧迫します。(たくさんしなくてもいいんです。)

・・・それだけなんです。

でもそれだけでパンパンだった乳房がウソのようにラクになります。
仕事中に何回しても大丈夫です。
日に日に仕事中はパンパンに張らなくなります。
しかも、お仕事以外の時間帯は赤ちゃんに飲ませてあげるだけのおっぱいが出ます。

そうそう、もちろんトラブルの予防として普段から休憩室のテーブルの上のお菓子は極力手を出さないでくださいね。(特にお仕事がお休みの日は赤ちゃんが甘えてくるのでいつもよりおっぱいの回数が増えます。なので、乳頭刺激がいつもより多くなるためその翌日は乳房が張りやすいのです。そんな時に不用意にパクパクとお菓子を食べたら・・・分かりますよね?)

揚げ物やお餅は言うまでもないですが、夏から冬にかけては果物が美味しくなりますから、ひとつも食べてはいけないのではないけれど、食べ過ぎ注意でございます。

カラダが冷えやすくなりますからね。

2013年4月23日 (火)

赤ちゃんのうんちがたくさん出たら・・・

満腹中枢が未形成な時期の赤ちゃんは、消化器系の機能がまだ未熟です。
特に新生児はおっぱいを飲むやいなや、直腸が動き出しうんちがお出ましになることもしばしばです。

勿論、それ自体は異常ではありません。

たくさん飲んでいるからこそのリアクションでもあるのですが、赤ちゃんは要らない分だけ出してやろうなどという小細工は出来ません。

ですので、「今飲んだ分は殆ど押し出しちゃったのかな?」ということも、有り得るのです。

大人からしたら「今さっき充分におっぱいを飲んだでしょ?」とツッコミを入れたくなるかもしれませんが、赤ちゃんは決して記憶障害に陥ったのではなく、リセットボタンが作動したということなんですね。

そう、早い話がチャラになったということです。(とほほ・・・)

それを勘違いしてしまい、多くのお母さんは(その一部始終を傍で見ているおばあちゃんにしても)「今おっぱいを飲んだところだから、もうちょっとあやして様子を見た方がいいのでは?」と思いがちです。

あ~。
でもそれって違うんですよね。
おっぱいの回数に天井はないのです。
今さっき飲んだばかりだからといって待たせなくてはいけないものでもないのです。
赤ちゃんが欲しがれば「どうぞどうぞ。」とあげてくださいませ。

おっぱいのあげ方のスタンスとしては「遠慮は要りませんことよ。さぁ、欲しいだけ飲んでいいのよ。」と赤ちゃんに勧めてくださいな。

元気で丈夫に賢く育つ。

いいことばっかりですもんね。

片方の乳頭だけ傷が出来て痛くて飲ませられない!

乳頭の形態に左右差のあることはしばしばみられることです。
ミリ単位以下の違いでも、赤ちゃんのお口には十分な違いとして認識され、吸着もしくは吸啜が上手く出来ないことがあります。
そうすると、乳頭は損傷し、亀裂や出血などの強烈な痛みを伴い、楽しい筈のおっぱいタイムが恐怖と忍耐の時間になってしまいます。

今日、赤ちゃんの1か月健診に来られたお母さんの乳頭も、酷いことになっておりました。
何と乳頭の一部、直径3mm大の大きさが深さ1mm以上に抉れているのです。
母乳育児をしたくて、SOLANINの勤務先
に里帰り出産された方でした。
でも、余りにも痛すぎてもう直母が出来ないと涙ぐんでいらっしゃいました。
授乳後に毎回デスパコーワを塗ってラップしておられましたが、授乳回数も12~15回/日なので、お薬の効く間がなさそうでした。

緊急避難的にハードタイプの保護器を使うことにしました。
お母さんの乳頭に被せてから吸わせると、下口唇を巻き込みます。
あ~、飲み方が下手だから、こうなったのかということが判りました。
そこで、最初に赤ちゃんの口にハードタイプの保護器を突っ込み、アヒル口にしてから、乳頭に被せましたら、上手く吸啜出来ました。
保護器を使うと、量は飲めても下手な吸い方の癖が付いたら大変です。
乳頭の傷が治っても、赤ちゃんが口が大きくあけられるようになっても、外して直母に戻したらまた傷だらけということもあるのです。

文明の利器は使うようですね。

職場復帰して搾乳をしてるけど、あまり出ない!

7ヶ月の赤ちゃんのお母さんが、相談に来られました。
6ヶ月から慣らし保育で、出来るだけ搾乳を与えたいので、職場で休憩時1回かたまに2回に搾っているとのこと。
(20分くらいで搾れる量をと、予め説明済み)
「頑張ってるのですが、50~60mlくらいしか、搾れません。
ミルクの缶にはウチの子の月齢ならば1回量が200mlとある。
そんなに搾れないし、第一飲めないんです。どうしたら、いいですか?」
・・・とのことでした。
ちなみに、このお母さんのお仕事は管理栄養士さんです。

私は、
「おっぱいの赤ちゃんはごく一部の赤ちゃんを除いて、1回哺乳量はMAXで体重(=単位はkg)の20倍ですよ。
つまり、7kgならば授乳間隔が3時間程度空いて飲ませたとして140mlくらい。
おっぱいは消化時間がミルクより早いから授乳回数はミルクを飲んでいる赤ちゃんより、月齢が進んでも1~2回/日は多くて当り前。
そういう飲み方をして育っていくのですよ。
口輪筋の動きだって、哺乳瓶vs直母なら1vs50 と、全然違うんですね。違うものなのに、同じ基準で推し量るのはおかしいですよね。」
と説明しました。
それから、「搾乳と直母では、同じ時間をかけても、直母の方がダブルスコアつまり、2倍量くらいになりますよ。」と言いました。

試しに抜き打ちで哺乳量測定をしたところ、保育園では50mlの搾乳を哺乳瓶でやっとこさで飲んでいた赤ちゃんは直母で100ml哺乳出来ました。
赤ちゃんはSOLANINの前で、『ええかっこ』なんて出来ません。
赤ちゃんに演技はできませんから、素の状態で哺乳してコレだけ飲めるのですね。

なんちゃって母子同室にご用心!

最近は病産院の選択ポイントとして、母子同室を重視されるお母さんが増えてきておられるので、異室から同室に転換するところが増えてきて、誠に喜ばしい限りです。
WHO/ユニセフも母乳育児成功のためにはまず母子同室をと提唱しています。
自分のおっぱいで赤ちゃんを育てたいと希望するお母さんには絶対条件と言っても過言ではありません。

しかし、出生直後からの母子同室をしている病産院はまだまだ少ないようです。
というのも、首を傾げたくなる母子同室に話をここのところ、何人ものお母さんから聞かされることがあったんですね。
SOLANINはそのような病産院のやり方を『なんちゃって母子同室』と呼んでおります。
具体例を挙げましょう。

①朝9時~夜9時まで・・・お近くのスーパーの営業時間ではありません。
赤ちゃんと同室して、おっぱいをあげる時間が半日しかないということです。
出産後ゆっくり休ませてあげようという親心かもしれませんが、一番おっぱいの分泌が多くなる深夜帯をまるまる外すとは・・・しかも、胃の小さい赤ちゃんに消化の早いおっぱいをあげるのに頻回でなくてどうするんでしょう?
半日間はしょっぱなからミルクですか?

②産後3日目から希望者のみ終日OK・・・赤ちゃんの状態が悪くてクベースに収容されているとか事情があるなら私も止むを得ないと思います。
そうではなく、出産後ゆっくり休ませてあげようという親心か小児科のあるトコロだったら、ドクターの方針(=大抵、ご出身大学・医局の方針とリンクしてる)で一律にお許しが出ない場合。

もしもいくつかの選択肢があり、この手の病産院を選ぶべきか否か悩むなら・・・
母乳育児を推進する者としては、率直に申して①や②はお勧めできませんなぁ。

こんなやり方では上手くいく方であっても上手くいかなくなることの方が多いから。
ホントに母乳育児を勧める気持ちがあれば、赤ちゃんをお母さんから拉致っちゃいけないし、そのことはWHO/ユニセフも言っていますから。

2013年4月22日 (月)

幼児期の便秘対策。

乳児期の便秘は一般的にうんちの性状がユルいことが殆どです。
ですが、幼児期の便秘はうんちの性状が硬いことが多く、棒状・鹿のフン状など、水分が少ないことが特徴です。

こうなってくると、嘗てのように綿棒やこよりで肛門刺激をしても効果はなく、マルツエキスを飲ませても今イチだったりします。
甚だしい場合は肛門の襞がが裂けて、切れ痔になることすらあります。
緊急避難の場合はグリセリン浣腸でおなかのコントロールをしたうえで、緩下剤(浣腸薬・座薬・内服薬)を使用することも止むを得ないでしょう。

しかし、「毎日漫然と使用するのは良くないのではないか?」
「あの記事(O-157との関連性)を読んだらやはり毎日1回はうんちの出る子にしてあげたい。」
「お薬以外の方法で何か良いものはないか?」とお考えのお母さんは多いと思います。

起床時の水分摂取、発酵食品の摂取、野菜や海草などの食物繊維の摂取、おなかのの字マッサージ、温罨法など、オーソドックスなことは全てやり尽くしたと断言されるお母さん、もう2つだけ試してみませんか?

一つ目は腸管内にビフィズス菌を増やすことです。
ビフィズス菌そのものを摂取することか、ビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖の摂取です。
粉末・シロップ状など、様々な形のものがスーパーにも売ってあります。
乳糖と共におっぱいの中にも含まれる糖分の一種です。

二つ目はキシリトールの摂取です。
虫歯予防のキシリトールは多量摂取したらうんちがユルくなるという特徴があります。
キシリトールは天然の甘味料で安全なものです。
普通のお砂糖に比べ、カロリーも3/4と低く、おなかにもたれたりしません。
糖尿病の方が何気に食べても血糖が跳ね上がらないので安心ですし。
しかも虫歯予防まで出来て一石二鳥です。

キシリトールの推奨摂取量(=虫歯予防に効果的な1日に摂りたい量)は5~7gですから、それより若干多目にされたらいいと思います。

ガムが噛めないお子さんならば、タブレットがありますよね。

(画面の前で「キシリトールタブレット?知らないなぁ~。」と呟くあなた、パソコン立ち上げて、ブログテーマの歯科関係を全部読んでくださいな。でないと、このブログの記事が理解出来ないですから。)

キシリトールの摂取で、便秘に伴う切れ痔が改善した幼児(SOLANINの勤務先の母乳外来通院中のお母さんのお子さん)をSOLANIINは何人も知っています。

幼児の便秘の治療は小児科のドクターに受けていただくのがスジですが、便秘改善のための健康増進的なアドバイスはSOLANINがしても差し支えないと判断し、記事にさせていただきました。

乳首の付け根が切れて痛い!

歯が生えてくる頃は、赤ちゃんの歯茎がムズムズするので、おっぱいが不味いわけでもないのに、乳首の付け根をガジっと噛まれて傷が付くことがあります。
緊急避難的に乳頭保護器を使用するという手もありますが、葉が生えてくる時期の赤ちゃんはかなり知恵がついていますから、「ふふん!こんなものは吸えないね」と拒否ることも、しばしばです。
コップやストローが使える赤ちゃんには、ひと手間かかりますが、傷の養生のため、搾乳をあげてしのぐという手もあります。

しかし、どうにもこうにも、直母ぢゃないと承知しない赤ちゃんもおられます。
かといってそのままいつも通りに直母したら、激痛が予測されるのですから、お母さんにしてみたら、おっぱいタイムが拷問タイムになってしまいます。

う~~~ん!
どうしましょうか?
そういう場合は、冷やせばいいのですね。

具体的には①ティッシュを水に濡らしてから千切れないように絞ります。
②1cm幅になるように、端から細長くなるようにどんどん折ります。
③水気が染み出さないように、ラップで細長く折ったティッシュを包み込みます。
④乳首のサイズに合うように「わっか」にします。(くるりと丸めます。)(余った分は切り捨ててください。)
⑤端を重ねてテープで固定し、冷凍庫で1時間くらい凍らせます。⇒《乳首リング》の完成です。

・・・凍った《乳首リング》を授乳前3分間装着します。
外して、直母すると、あら、フシギ痛くないのです!
3分間より短いと痛みを感じます。
3分間より長くしても効果は変わりません。
《乳首リング》は何度でも再利用出来ます。

妊娠してから上の子のジェラシーが大変!どうすれば?

池川明ドクターのセミナーで学んだこと第六弾です。
子どもの感受性はオトナの想像以上で、例えばお母さんよりも早く妊娠に気がつく幼児は、34.7%も居られるそうです。
凄いですね。

教えてくれる場合もありますが、態度で示すこともあるようです。
例えば、すっかり自立したと思っていた上の子が、まとわりつくような甘え方をするようになり、「何でだろう?」と不審に思っていたら妊娠していたことが判明したというような場合です。

そうこうしていくうちに、悪阻、上のお子さんの度重なる抱っこ要求、おなかの張り、まとわりつくような甘え方への対応等で、「こんな子ぢゃなかったのに、大変だわ〜。」という嘆きともぼやきともつかない独り言がちらほら口の端に上がってきます。

お母さんは無意識のうちにおなかの赤ちゃんを守ろうとしますから、うっかりであっても上の子からおなかを叩かれたりするようなことがあれば、「おなかの赤ちゃんが痛いから止めて!」と言ってしまい、その一言が上の子のジェラシーに火を付けることになり、余計におなかに攻撃を受け・・・ということも、しばしば耳にします。

どうすればいいのでしょうか?
池川明ドクターは、こう仰っています。
「お兄ちゃん、お姉ちゃんはおなかの赤ちゃんの通訳さんになってもらってください。」と。
例えば、「赤ちゃん、今何をしているの?」とか、「赤ちゃん、今なんて言っているのか、お母さんは教えてほしいなぁ。」とか、本来聞こえる筈のない声ではありますが、
真剣に頼んでみてください。
頼んでみたら、意外と「よし来た!」と張り切って、おなかの赤ちゃんの通訳さんになってくれる気の良い兄姉はかなり居られます。
中には自分の希望を述べるという、“高等戦術”を駆使される兄姉も居られますが、「嘘おっしゃい!」と責め立てたりしないでね。
ホントにおなかの赤ちゃんの代弁者になれる兄姉も居られるのですから。

そうやって、おなかの赤ちゃんの通訳さんになってもらうことで、お母さんの役に立つ自分を誇らしく思え、自尊感情が芽生えてくるきっかけになることだってあるのです。
池川明ドクターのお話を聞いて、「おなかの赤ちゃんの通訳になってもらう。」という発想は素晴らしいなと感嘆したSOLANINでした。

兄姉にしてみたら、弟妹は可愛くない筈がないのです。
でも、現実には取っ組み合いの喧嘩をしたり、どちらかが泣く羽目になるのは、お母さんを巡ってライバルでもあるからです。
お母さんを独占したいという衝動がどの子にもあるのですよ。
そうですよ。
貴女を愛しておられるのは旦那さんだけではないのです。
お子さんたちもそれぞれに愛しておられるのです。
毎日愛され過ぎて辛いですか?(笑)
でも、考えようですが、これって人生最大のモテ期かもしれませんよ。(笑)

執着強いおっぱい星人への言い聞かせ卒乳のアイデアとは?(2歳4ヶ月)

<ご相談内容>
私は2歳4ヶ月のおっぱい星人の母です。
おっぱい大好きでかなりの執着があり、生理もずっとこないままで二人目希望していたので2歳の誕生日に卒乳を目指し、言い聞かせをしたものの失敗に終わりました。
現在はなんとかお昼寝と、夜寝るときだけに減らせたものの、寝ているときは1時間おっぱいに吸い付いているときもあります。
私は高齢で、妊娠を急がねばならず、婦人科でホルモン剤を処方してもらい、生理を再開させました。

そのため、おっぱいはしょぼんと小さくなり、吸われると痛みもあります。
おっぱい星人のためと我慢しているのですがさすがに1時間吸い付かれるとかなりつらいのです。
寝たなと思ってそっとおっぱいを離すとはっと気づいて吸い付いてくる・・・・かなり執着心があります。

いつかは卒乳するとわかっているのですが痛みにつらくなってきて・・・
もう一度言い聞かせをして卒乳してくれるのでしょうか?
かなり執着のあるおっぱい星人が卒乳するのは難しいのでしょうか・・・・
何か良い方法がないものかと相談させていただきました

<SOLANINの回答>
卒乳したい理由、現在に至る状況、よく分かりました。

但し2歳の時点で言い聞かせ卒乳が不首尾であったとのことですが、あまり否定的には捉えないでくださいね。

なぜなら、ほぼおっぱいにぶら下がる勢いの執着が強いおっぱい星人であったのにもかかわらず、4ヶ月後の現在は、おっぱいの回数が昼と夜のネンネ前の2回に減ったのですから、きっとお子さんなりに頑張っているのだと思います。

その努力だけは認めてあげてくださいね。

さて、ホルモン治療を開始されたのであれば、ご指摘の通り、おっぱいの分泌が減ってきていることは事実です。

そのため長時間or強く吸いつけば、痛みを感じるようになったのですね。

この痛みさえなければ・・・というのであれば、日中「おっぱいさんはグイグイ吸うと痛くなるので、ちょっとだけにしてください。お母さんが10数えるだけにしてください。後は、手を繋いでネンネしようね。」と、お子さんがうんざりするくらい頻回に抱っこして言い聞かせてあげてください。

また、本格的に言い聞かせ卒乳をされるおつもりでしたら、お話しの好きなお子さんでしたら、絵本をつくり、毎日繰り返し、暗唱できるくらいに読み聞かされることをお勧めします。

タイトルですか?そうですねぇ~、例えば、『お母さんの子どもになる予定のあの子はお空の上で待っています。』

内容としては・・・そうですねぇ、SOLANIN的にはこんな感じでどうかなぁ?って思います。(笑)

○○ちゃんは、お空の上からやって来ました。

この家のお母さんの子どもになり、2歳になりました。

毎日お母さんに可愛がってもらって幸せです。

美味しいご飯も楽しい遊びも、独り占めです。

大好きなおっぱいも独り占めです。

あまりにも楽しくて、実は大事なことをすっかり忘れていました。

それはね、○○ちゃんと一緒にこの家のお母さんの子どもになると決めたあの子を、お空の上ですっと待たせたままだということ。

あの子はお空の上では一番の仲良しさんでした。

「この家のお母さんの子どもになりたいな!」って神様に頼みに行く時、一緒だったんだよね。

神様の前でじゃんけんして、○○ちゃんが先になったんだよね。

だけど、先になった子は、必ず次に生まれる子をお母さんのところに連れて来る約束をしていたんだよね。

ごめんね。

約束したのに、すっかり忘れちゃって。

連れて来る前に、おっぱいを神様に返す筈だったんだよね。

おっぱいが大好きだから、返すのが遅くなっちゃった。

「お空の上で待っているあの子が、○○ちゃんと一緒にこの家のお母さんの子どもになれるように、○○ちゃん頑張ろうね。」ってお母さんが言ったよ。

大好きなおっぱい、バイバイ!

これまでずっとありがとう!

ちょっぴり寂しいけれど、優しいお母さんが居てくれるから、頑張るからね。

頑張ったら、あの子にきっと会えるよね?

そしたら、お空の上に居た時みたいに、毎日仲良く遊ぼうね。

・・・言い聞かせ卒乳の絵本、出版できるかしら?(←調子乗り過ぎ?)

2013年4月21日 (日)

赤ちゃんの便秘2(離乳食開始以降)

特に離乳初期にはうんちの性状が変わる時期です。

毎日うんちが出ていても、赤ちゃんが息み倒していたり、うんちがコロコロだったりするとそれは便秘です。

もちろん、つかまり立ちをすれば息みやすくなるので出ないことはないのですが、場合によっては肛門の一部が切れてしまうこともありますから、多少は緩めというかその方が出す時の性状としてはいいと思います。

そのためには離乳食の食材に芋や野菜や海草をた~っぷりと摂り入れたり、オリゴ糖を使用すると、うんちの性状は柔らかくなりますから配慮してみてください。

多少緩めな性状で、機嫌も良く、哺乳欲も変わりなく、嘔吐もないならば毎日出なくてもあまり気にしないで下さいね。

これが乳栓!(乳カスではないよ)

おっぱいを飲ませても、ある一部分にしこりが出来て、全然取れない。
飲ませていても、ピリピリ、チクチクするばかりで、ラクにならない。
または、あまりにも痛くて飲ませられない。

乳頭には傷はない。

白い点(俗に白斑。いわゆる乳口炎とも違う。)は見当たらない。
または、最初は見当たらなかったけど、しばらくして、白い点が浮き出てくる。

・・・それは乳栓でしょう。
必死に飲ませていたり、堪えきれずに乳房マッサージを受けに行って、少し触ってもらったら、あら、不思議!
『ぷしゅ~』っとおっぱいが噴出します。
数十秒飛び続けることもあります。
まるで、水芸のようです。
でもって、しこりがウソのようになくなります。
乳房触ってもふわふわ。
赤ちゃんに吸わせても痛くない。
乳房マッサージを受けている時に『ぷしゅ~』っとなると、お母さんにしてみたら、担当助産師に後光が射してくるとさえ言われます。

クレヨンしんちゃんならば、そこで「でめたし、でめたし!」なんですが、乳栓飛ばした後、そのままにしておくと、やがて乳口炎に移行することがあります。

《個人的には、乳栓飛ばした後も、乳口炎と同じケアをしたほうがいいと思います。》

そこまでいかなくても、乳栓ができるには理由があるのですから、食事指導を忘れないようにしないとそのお母さんは繰り返しやすいというおそれがあります。
どうすればいいのか、担当助産師は説明をしてください。
もし、担当助産師がとても無口な人だったら、お母さんの方から「これから先、どんなことに気をつけたらいいですか?」と、聞いてください。
よろしくお願いします。

親から尊重されなければどうなるのか?

池川明ドクターのセミナーで学んだこと第五弾です。
おなかの中に居るうちから、親から尊重されなければどうなるのか?

率直に書きます。
赤ちゃんは、自分は生まれてきてよかったのか?と、心配になるそうです。
もっとエスカレートすると、生まれてこなければよかった!と思ってしまうそうです。

思春期に「生んでくれと頼んだ訳じゃない!」と啖呵(たんか)を切る子が居ます。
それも同じ気持ちから発した言葉。

子どもが親の愛情を求めるのは当然のことですよね?
でも、抱っこしてほしくて擦り寄ってきても、「うざい。あっちへ行け!」などと、邪険に扱われたら?

親に尊重されない子は、友達とやたらと群れたがるそうです。
でも、仲間はずれが怖くて、群れているのに心が落ち着かないのですね。
メール貰ったらしょうもないことでも即レスが不文律のようになっていたり、みんなで集まる時に、万一自分だけ参加できなければ、悪口を言われて居るのではないかと疑心暗鬼になってしまったり。

同性の友人に飽き足らなくなると、異性の友人に安らぎを求めてしまい、結果性交渉がメッチャ早期化したりということも、稀ではありません。
性交渉を通じて相手を自分のトコロに引き留めたいのですね。

避妊の知識も碌に無いままに、相手が望むから・愛があるからと、あっさりと性交渉して望まない妊娠をしてしまったら?
妊娠を受け止めてくれる相手だったら良いけど、遊びだったら逃げ出すでしょうね。
ひとりぼっちで、どうするのか?

悪いのは人のせい?自分のせい?
どっちか分からなくなることもあるでしょうね。
夜の街を彷徨ってしまう子にしないために・・・

抱きしめて、子どもの不安な気持ちを分かろうとする努力を、赤ちゃんのうちからするに越したことはないですね。

これらは一緒くたにしちゃあいけませんぞ!

時々居るんですよねぇ。

乳房トラブルが激烈に痛くて、「こんなに痛いんだったら、おっぱい止めます。このまま断乳マッサージしてもらえませんか?」と口走る人。

月齢?
まちまちですよ。
お母さんのキャラなのでしょうかねぇ。

そんなこと言ったってねぇ。
乳房トラブルの際のマッサージと、断乳する際のマッサージはベクトル違いますからね。
一緒くたになんか出来るものではありませんです。
そりゃあ無理ってモンですわ。
SOLANINはどうして一緒くたには出来ないかを諄々と説明しますよ。

えっ?
「一緒くたにやってもらった人がいるって聞いたことがある。」ですって?
それはどうなんでしょうねぇ?

乳房トラブルの際はそれを治すのが最優先事項でしょう?
乳房トラブル時に、「この際だから断乳がしたい。」と申し出られても、「それは違いますよ!」と諭すのが真っ当な助産師の役目です。

Q.トラブル部位に目を瞑って断乳マッサージしたらどうなりますか?
A.トラブル部位はそのままで、乳腺萎縮していくでしょうね。

痛みはやがて感じなくなったとしても、しこりは長く残るでしょうね。

そんな止め方して良いとは到底思えないです。
そんな大事なことを端折っちゃダメですよ。
多分そういう助産師は、そんなことをしたらこの後どうなるかというインフォームドコンセントなんかしちゃあいないでしょうなぁ。

こういうことを請け負うのは極稀なケースだとは思いますが、乳房ケアに力を入れています的な母乳外来や助産院でそういう外道なことをしているトコロがあると聞き、黙っていられなくなり記事にした次第です。

読者のみなさんもくれぐれもご注意くださいね。

2013年4月20日 (土)

赤ちゃんの便秘1(2ヶ月頃~離乳食開始前)

新生児の頃は、「胃ー直腸反射」といって、おっぱいを飲む度にちびりうんちをしていた赤ちゃんは多いと思います。

時は流れ、満2ヶ月頃になると、うんちの回数がかなり減ってきます。
3~4回/日に減り、1回/日に減り、やがて1回/2日とか1回/3~4日、甚だしい場合は1回/週なんてこともあります。

この頃の便秘の便の性状は決して「鹿のフン」ではないということです。
チョ〇レー〇やカ〇ールーが半溶けしたような感じとでもいいましょうか・・・まだまだ水っぽいのですね。
なので、切れ痔にはならない筈です。
しかし、それほどまでに長く腸に滞留していると、おならが臭い!
殆んどスカンク級です。(爆)

なぜ、うんちが遠くなるのか?
それは赤ちゃんのカラダの発達と共に「胃ー直腸反射」が減弱することと、授乳回数が新生児期よりも一般に少なくなることが影響していると言われています。

また、お母さんが切迫で入院され、『ウテメリン』や『ルテオニン』などを持続点滴されていたり、大量に長期にわたり内服していたりすると、そうでない場合よりも赤ちゃんが便秘しやすいという報告を伝聞したことがあります。

機嫌が良く、哺乳量的にも特に変わりなく、おなかも張らず、体重増加も問題なければ様子見でいいのです。

しかしいくらなんでも長過ぎやしないか?という場合や、おなかが張って苦しそうだったら、普通サイズの綿棒を使用し、先から2cmのトコロでマジックなどでラインを引き、綿の部分にローションやクレンジングクリームなど、スルッと入りやすものを浸して赤ちゃんの肛門に挿入します。
そのまま、2~3分間こよりを撚るようにクルクル回し、刺激します。
こよりで肛門をチョンチョン突く程度の刺激では、有効な刺激(=反応便が出る)とはならないようです。

こうすると大抵、おならと共にうんちが出てきます。
経験上、日にちの経過と共に反応に時間がかかるようですから、気になるなら丸1日うんちがお出ましにならなければ、肛門刺激してみてください。

よく、「癖になりませんか?」というご質問もいただきますが、綿棒での刺激は下剤や浣腸液を使用するわけではないし、赤ちゃんに「あ、そうか。こっちに気張ればいいんだな。」と誘導してあげるだけです。

綿棒刺激で赤ちゃんのうんちが出るなら便秘のレベルはたかだか知れています。(お顔ばかりが茹でタコ状態で、気張る方向が明らかに違う赤ちゃんがおられますね。そういう時肛門刺激をしてあげると、我に返るのか要領がよくなるのか、いきなり有効な努責をかけることもあります。)

そうそう、お母さんのお食事でお野菜や海草、少ないようなら増やしてくださいね。
里帰り中はかなり多くお野菜や海草を食べていたけど、自宅に戻ってからは明らかに減ってるわ・・・というなら尚更です。
お母さんの食べたものがおっぱいになりますから。

それから、「赤ちゃんが便秘の際は、麦茶や湯冷ましをあげるといい。」と昔の育児書には書いてありますし、おばあちゃんも仰いますがあまり効果はないようです。

手強い乳口炎との戦い方は?

乳管開口部(以下乳口とします。)に炎症が起きたものを乳口炎(にゅうこうえん)といいます。
これは授乳間隔が長く空き(大体4~5時間以上が1回でもあると、なる確率は高くなります。)
授乳間隔が空くと、乳房がパンパンに張ってきます。
そんな時、先搾りをせずに赤ちゃんにおっぱいを吸わせると、浅い吸い付きになってしまいます。
おっぱいのカスだと思っている方もおられますが、そうではありません。

乳房がパンパンの時の浅い吸い付きは乳口に大きな負担をかけます。
赤ちゃんが吸っているうちに、水疱ができます。
(水疱のあるうちは、その乳管は塞がります。なので、吸わせても痛いし、ラクになりません。)
やがて、水疱は破裂します。
(この段階で乳管は開通するので吸わせているとみるみるうちに、ラクになります。)
「あ~よかった。助かった。」と思ってしまいます。

そこが落とし穴!

水疱が破裂した後の乳口はとてもデリケートです。
傷があるのと同様に考えることが必要です。
速やかにケアをスタートするべきですが、放置すると、感染しやすくなります。
水疱が破裂した乳口はそうでない乳口より詰まりやすくなります。
その乳口に繋がる乳腺組織の部分にしこりができやすくなります。
完全閉塞状態に陥ると、ピリピリ、チクチクといやな痛みが持続します。

この厄介な乳口炎を出来るだけ早く治し、再発させないためにはどうしたらいいのでしょうか?
一つ目は食事です。最近は乳製品の過剰摂取が目立ちます。
二つ目は授乳間隔が空いてしまったら、必ず、先搾りして、乳輪まで柔かくしてから赤ちゃんに飲ませます。
三つ目は口内炎治療薬(デスパコーワなど)をおっぱいの後毎回患部に塗布してラップ療法をします。短くとも1週間は必要です。

助産師によっては注射針で突く方もおられますが、後のケアをしないと2~3日でぶり返し、再発しやすくなるから、止めた方がいいと思います。
お手軽な処置には落とし穴があるのです!!

稀に自己流で、安全ピンや、ライターで焼いた縫い針、爪楊枝の先で乳口をほじくったりしているヤンキー顔負けのお母さんがおられますが、危険ですから止めてね。

赤ちゃんの嗜好がお母さんを変える?

池川明ドクターのセミナーで学んだこと第四弾です。
妊娠中はお母さんとおなかの赤ちゃんの感情は往来するそうです。

音楽でも食べ物でも妊娠を境に嗜好が激変するっていう経験をされたお母さんは少なくないのではないでしょうか?

例えば、妊娠してある日を境にそれまであまり好きではなかったスイカが大好きになったという方に出会ったことがあります。
妊娠中は季節の許す限り毎日スイカを食べまくったそうです。
でも、赤ちゃんを出産されてからはスイカを食べたいという欲求がピタッと消失し、まだ元のスイカ嫌いに戻ったそうです。
時は流れ、赤ちゃんも離乳食の時期になり、試しにスイカの汁を搾って飲ませたら美味しそうに飲んだそうです。
そのうち飽きるのではないか?という予想に反し、その子は長じてもスイカは大好物で有り続けているとのことでした。

恐らくこれは、おなかの赤ちゃんがお母さんに自分の好物を食べさせていたのではないかと推察します。
お母さんの食べたもので羊水の味や匂いは変わるという記憶を話す子どもも居るそうですからね。
みなさんは妊娠中に嗜好が変わり、その嗜好が赤ちゃんの嗜好に一致したという経験は有りませんか?
(昔は離乳準備食の考え方が主流でしたから、果汁や果物を与える時期が今よりもかなり早かったのですね。)

授乳中に懐妊し、流産しました。(涙)

とても悲しいことに、確率として、特に持病が無い健康な女性であっても、妊娠5回につき、1回は流死産する可能性があります。
お母さんのおなかに宿っても、育つことのできないor元気に生まれてくることのできない生命はあるのです。

授乳の有無に関係なく・・・です。

世間一般では、授乳により流死産を惹き起すと考える人が多いですが、それはちょっと違うことは過去記事に書いているので、以前からの読者さんは、よ~くご存知かと思います。(知らない方は、検索してね。)

ただ、実際に、授乳中に稽留流産(けいりゅうりゅうざん)や妊娠がある程度進んでから起きる、子宮内胎児死亡(IUFD)の当事者になると、どうしてもご自分を責めてしまうお母さんは少なくないです。

でも、自分を責めることは、ある意味、おなかに居た赤ちゃんを責めること(≒どうして元気に育って生まれてくれなかったの?)になるし、おっぱい星人(=兄姉になる予定だった我が子)を責めること(≒あなたがおっぱいを飲んだり、抱っこをねだるからおなかの赤ちゃんが死んでしまった!)に等しいのです。

だから、どうかご自分を責めないでくださいね。
妊娠がある程度進んでから起きる、子宮内胎児死亡(IUFD)の場合、胎盤が娩出されて暫くすればそれまで以上におっぱいが出てくるので、大抵の産婦人科ドクターは、『カバサ―ル®』というお薬を処方されるかと思います。

しかし、このお薬を内服すると、それこそおっぱいが止まってしまうので、せめておっぱい星人に、まだ少しでも飲ませてあげたいorお空に還ってしまった赤ちゃんに少しでもお供えしたいという気持ちがあるのならば、このお薬は処方をお断りするか、内服するのは差し控えてください。

2013年4月19日 (金)

先天性胆道閉鎖症の赤ちゃんのうんち。

先天性胆道閉鎖症という赤ちゃんの病気があります。
この病気の治療のためには、昔は海外で死体肝移植を受けなくてはなりませんでした。

是非はともかく、十数年前から国内では主に大学病院等で近親者間の生体肝移植が主流になっています。

この病気の鑑別方法は、「うんちの色」です。

赤ちゃんのうんちの写真を見たことのあるお母さんは少なくないと思いますが、この病気の赤ちゃんのうんちは、白色便とよばれます。
丁度、練乳色か象牙色とでもいいましょうか、とにかく全体が白色なんですね。

出生間もなく発見される場合は、丁度胎便が出終わり、乳便に移行する頃から何となく怪しいうんちが出るのですが、そういう場合ばかりでなく1ヶ月健診の頃から、徐々に白色便に変わってくることもあるそうです。
これはウコン色の水様便に白い粒々が混じるのとは全く異なります。
3000人に1人の病気ともいわれますが、大当たりを見逃しては大変です。

小児科受診された時、口で説明しただけでは小児科のドクターも???なことがあるかと思われます。

おかしいな?の場合はデジカメ撮影して、写真判定をしてもらうか、現物を見てもらうのがいいと思います。

乳頭・乳輪鵞口瘡(にゅうとう・にゅうりんがこうそう)。

鵞口瘡(がこうそう)という病気、ご存知ですか?
ある日ふと気が付く赤ちゃんのお口の中に出来る白いおっぱいのカスのようなもの。
ガーゼでふき取りしても取れないあれれ?
そういえば、おっぱいを飲みたいはずなのに、ちゃんと飲んでくれない。
その理由はお口の中が痛いから。

鵞口瘡がお母さんの乳頭・乳輪にできることもあります。
乳頸部(乳首の付け根)全周ぐるりに亀裂が入って出血することがあります。
黄色い浸出液(しる)が出て、カサブタみたいに、くっついていることもあります。
乳頭と乳輪の病変部は鮮やかなピンク色もしくはベビーピンク色です。
乳輪の病変部の外側はフツーの色なので、乳輪の色目はツートーンになります。
赤ちゃんがおっぱいを吸うと乳首がもぎ取られるみたいな、激烈な痛みを感じます。

鵞口瘡は《カンジダ菌》の感染が原因です。
《カンジダ菌》は真菌つまりカビの仲間です。
カビということは、不潔にしてたからなっちゃうの?
いいえそれは誤解です。
抵抗力が低下したり、抗生剤を連用したり、除菌しすぎたり、薬用石鹸の使いすぎなどの時になりやすいんです。
早急になおしましょう。
もちろん、お母さんと赤ちゃんの二人そろってね。

おなかの赤ちゃんが、親から聞きたい言葉とは?

池川明ドクターのセミナーで学んだこと第三弾です。(笑)
おなかの赤ちゃんはお父さん・お母さんとのかかわりを求めています。
妊娠中(=まだ生まれたたわけではない)の段階では、今ひとつピンとこないかもしれませんが、目の前におなかの赤ちゃんが居るつもりで、おなかに手を当てて語りかけてください。
お父さん・お母さんがおなかに当てた手のひらの3cm下にはお二人の赤ちゃんが居られるのは間違いありません。
そんな近くに居るのですね。

さて、胎内記憶のある子ども達からのアンケートによると、次のような言葉を掛けられるととても嬉しくなるようです。(順不同)

大好きだよ
愛しているよ
安心してね
パパ・ママを選んでくれてありがとう
一緒にいるよ
大丈夫だよ
(やっと会えたね)…生まれたら

何も小難しいことは要求していません。
むしろ当たり前過ぎることばかりですね。
そしてもしも、お父さん・お母さんが我が子からこれらの言葉を掛けられたら、きっと涙が出ちゃうくらい嬉しいでしょうね。

おなかの赤ちゃんに意識を向けて、慈しむ心で語りかけると、おなかの中での居心地が良くなり、過ごしやすくなるそうです。
ちょっと話はズレますが、切迫流早産の方、このことをよく心に留め置いてくださいね。

パラシュート反応って知っていますか?(10ヶ月)

10ヶ月健診等の場で、小児科ドクターが赤ちゃんの両腋の下をそれぞれの手で支えるように抱き上げて、上半身を頭から落下させるように抱いて腋の下を支えたとき、とっさに腕が伸び、手が開いて体を支えようとする姿勢をとる)これは神経発達が正常かどうかを診るための方法で、「パラシュート反応」といいます。
10ヶ月頃の赤ちゃんの場合、移動手段は大抵ハイハイですが、つかまり立ちや伝い歩きもボチボチ出来るようになってきているかと思います。

しかし、まだアンヨが覚束ないうちは、転倒することも想定されます。
そんな時、自分で自分を守れるように、反射的に腕をパッと伸ばし、顔から転ばないように、グ○コのシンボルマークみたいなポーズを取れるかどうかチェックされるのですね。

「パラシュート反応」は、ギャン泣き状態中や、物凄い怖がり屋さんの場合、固まってしまい、腕が下がったままになり、反応が出ないこともあります。

気をつけなくてはならないのは、平常通りの環境下なのに、左右シンメトリーに反応が出ないとか、ギャン泣きではないのに、何回試しても反応が出ない場合です。

その場合、「暫く経過を診させてください。」と言われることもあるかと思います。

2013年4月18日 (木)

ミルクの補足、どうすれば嫌がらずに哺乳してくれるの?

いわゆる“流し込み直母“状態であることに気がつかずにいると、それまで順調に発育していた赤ちゃんであっても、生後1~2ヶ月頃から発育ペースに急ブレーキがかかってしまうことがあります。
“流し込み直母”は、産後お母さんのおっぱいは分泌過多で、赤ちゃんの哺乳力が弱いという組み合わせの場合に起こり易いのですが、最悪の場合、お母さんのおっぱいは分泌低下⇒赤ちゃんの発育にはおっぱいだけでは量的に不足・・・という事態に陥ってしまうこともあります。

そうなると、正しいラッチオンをマスターし、再びおっぱいの分泌が増加する迄は、止むを得ずミルクの補足が必要になる場合もあります。
1回当りのミルクの補足量が20ml程度であれば、小さなカップ・スポイド・スプーン等で飲ませることも可能ですが、補足量も回数も多くなればなるほど、それらの方法を続けることは困難になってきます。

であれば、直接授乳訓練用乳首と称される&SOLANIN的には一番直母とのギャップが少ないと考える「母○相○室®」乳首の哺乳瓶を使うか?ということが頭を過りますが、ひもじい想いをしている筈なのに、いざ試みても、「母○相○室®」の哺乳瓶を受け入れ拒否するor哺乳するそぶりはしても結局は哺乳できない赤ちゃんも居られます。(この場合勿論、他社の乳首の哺乳瓶もNGであることは言うまでもありません。)

発育のためにはミルクの補足が必要なのに(離乳食の開始にはどう考えても早過ぎる月齢なのに)このような有り様では一体どうすれば哺乳してくれるのか?という悩ましいことになってしまいます。
こういう場合は、メ○ラ社の「SNS母乳哺育補助システム®」(以下SNSと表記)のようなことをするしかありません。

しかし、SNSは市販されていませんし、ネットでも販売サイトが限られていて入手しにくいですし、そこそこ高価なお品なので、もっとお手軽に代用できないかを考えてみました。

そこで検索したトコロ、昨今はア○ム社の栄養チューブ(長さ40cmで内径サイズ3Fr)も、テ○モ社やニ○ロ社製の注射器(容量10~50ml)が購入できるサイトがあることを知りました。

それらを繋いでミルクの補足すれば、SNSの代用になるのです
これを活用しない手はありません!

・・・ん?
イメージが湧かないですかな?
えっとですね、まず、
調乳したミルクを注射器に吸収し、栄養チューブに繋ぐでしょ?
次に栄養チューブの先端が乳頭長の中ほどになるよう、栄養チューブをお母さんの乳房に絆創膏で固定するでしょ?
そして、いつも通りに直母をしつつ、ほんの少しずつ注射器の内筒を押してミルクの注入をすればいいのです。
ほんの少しずつというスピードの目安は8~9ml未満/分です。
上手に吸啜できるようになれば、注射器の内筒を押さなくてもミルクを哺乳できるようにまります。

このやり方ですと、直母による乳頭刺激が損なわれることは無いし、3Frというサイズはとても細いので歪め飲みも生じないし、哺乳瓶よりも違和感が少ないので嫌がりにくいし、乳頭混乱のリスクもありません。
「ミルクの補足、どうすれば嫌がらずに哺乳してくれるの?」と手を拱いているのであれば、SNSの代用による補足手段として試してみる価値はあると思います。

離乳食を食べるとうんちが緩い・・・下痢?

6ヶ月になり離乳食をスタートしたものの、うんちの性状が緩く、下痢なのかな・・・ということがあります。

しかし、赤ちゃんが離乳食を食べて下痢することは、実は稀なことなのです。

(古いモノを食べてしまったというのは、離乳食には、まずないことですからね。)

赤ちゃんの下痢はウイルス感染によるものが、殆んどなんですね。

赤ちゃんのうんちが緩くても、熱発もせず、機嫌も良く、回数がいつもよりも極端に増えなければ、まずもって心配ありません。
おっぱいを飲んでいれば、自然に回復してくると思われます。

離乳食を中止しなくても大丈夫ですよ。
食べる意欲があるのならば、いつも通りに食べさせてあげてくださいね。

アトピー性皮膚炎にもn-3系の油脂が良いの?(改訂版)

少し前にn-3系油脂についての記事を書きましたが、憶えていらっしゃいますでしょうか?
この記事は、その続編的な記事です。

アトピー性皮膚炎の原因は諸説あるものの、昨今は、食事内容を変えていくことで改善率は高まるというデータが続々報告されているようです。

先にご紹介しているリノレン酸を含むn-3系油脂は、アレルギーを抑制してくれる働きがあることをご存知でしょうか?
逆に、n-6系油脂は、リノール酸が多く含まれていますが、このリノール酸という物質は、体内に入ると、アラキドン酸に変化します。
そしてこのアラキドン酸という物質は、痒みを惹き起すロイトコエリンになって、アトピー性皮膚炎を増悪させるそうです。
なので、n-6系油脂の摂取を徹底して制限することが、アトピー性皮膚炎の改善のひとつめの鍵だそうです。

また、お砂糖(精製した白砂糖)の過剰摂取は避けた方が良いと思われます。
意識していなくてもお砂糖は摂取量が必要量よりも多くなりがちで、一説によれば、過剰摂取は腸管粘膜を荒らすとされています。
お砂糖も極力使わなようにして、代わりに腸管が綺麗になる根菜類と海藻類のような、食物繊維の多いモノをよく噛んで摂取することが、アトピー性皮膚炎の改善のふたつめの鍵だそうです。

※いきなりステロイドを止めればいいとかいけないとかは、主治医と相談の上決定されることですが、ちなみにステロイドの依存性から離脱するには、使用していた期間の10分の1の期間が必要になるそうです。
アトピー性皮膚炎の今の治療でどうにもこうにも改善せず、手を拱いているくらいなら、例えば食事療法とか、毎日出来る手近なところから、始められても良いのではないでしょうか?

追記:読者のお一人の歯科医師の方からご指摘いただいたのですが、記事本文に「ステロイドを避けるように暗に誘導しているともとられない記述がありますが・・・」「大量に使用されていた方が、もし自己判断で、いきなりストップした場合、反動で恐ろしい副作用が起きることを記述する必要があると思います・・・」とのことですが、もちろん仰る通りです。当ブログでは、ステロイドの使用を禁じたり、自己判断でおやめになることを決して推奨しているわけではありませんので、誤解なさらないでくださいね。
現在治療中の方につきましては、もちろん主治医と相談の上、「毎日のお食事について検討したいことがあり、○○はどうですか?」というように、確認していただきたいと思います。


また、アトピーの原因はいまだよく分からないこともあるので、断言的な表現は差し控えております。
言葉足らずな点が多々あり、記事削除をした方がいいのかとも考えましたが、折角いただいた有り難いコメントの数々が消えるのは申し訳なく、このように追記を書いた次第です。(2013年2月4日午前10時35分)

虐待されるかもしれなくても選ぶのか?

池川明ドクターのセミナーでの学び第一弾の記事コメントに「虐待される子も選ぶのですか?」という内容のモノがありましたが、あるそうです。

この記事は池川明ドクターのでみな―での学び第二弾です。
「え~、そんな馬鹿な!」と思うのが普通だと思います。
私も俄かには信じ難いので、驚きました。
少し話はそれますが、みなさんは受験の際、目標校・実力相応校・滑りどめ校って分けて考えませんでしたか?
滑りどめに行けば、さしたる苦労も努力もせずにトップクラスの成績が保障されます。
でも、滑りどめ校に入学して嬉々としている方ってまず居られないと思います。
実力相応校でも、「もっと頑張れば上に行けたのに・・・」って思いませんか?
目標校に合格したら、ルンルン気分で迷わず進学するでしょう?
入学したら遊べないし、授業についていくのに必死で、大変な毎日と予測できても、目標校に合格したら凄く嬉しいですよね?

それと同じだそうです。

虐待を受けるかもしれないことが分かっていても、魂の修行として、志願する子が居るのです。
チャレンジ、魂の向上のためだそうです。
お空の上の赤ちゃんは、決して幸せそうなラクそうなところばかりを選ぶわけではないのです。
ドロドロした虚栄に満ちた不道徳な家庭であっても、若年で、“ど”ヤンキーでワルなお母さんであっても、女癖も酒癖も悪くて金遣いが荒くて闇金に取り立てられているお父さんであっても、魅力的に映ることがあるらしいのです。

もちろん、「この選択は失敗した。」「あれもこれもとハードな条件を欲張り過ぎたか?」と壮絶過ぎて後悔することもあるそうです。(汗)
万一の保険も掛けてるそうで、こんなことを言ってはナンですが、虐待死の乳幼児の写真を見るとハッとするくらいメッチャ可愛い子ばかりではありませんか?
そういえば不細工な子が居ないことに気がつきませんか?
あまりにも容姿が可愛かったら、それだけで虐待防止が出来るかもしれないから、可愛くなって生まれてくるそうです。

子どもの命は尊いこと。
子どもの命を大切にすること。
虐待なんかしてはいけないこと。
赤ちゃんによっては、自分が捨て石になる覚悟で生まれてくるのです。
カラダを張ってでも、虐待は止めろとお母さん・お父さんに気が付いてもらうという崇高な使命感を持って生まれてくるのです。
なんて健気なんだろう?
まるで親となる未熟なオトナを真っ当に育てるために生まれてきてくれるということではないですか!

虐待の渦中に居る人は、まだ気が付いて居ないのです。
子どもへの暴力を躾と強弁していますが、やがて気がつ付きます。
気が付いたらもう2度と繰り返しちゃいけないのだよということを、伝えるために生まれてくるのです。

でもこんな自己犠牲、お空の上から自分を選んでくれた赤ちゃんに、させてはいけないですよね。
虐待は連鎖します。

だから、「殴ったりして、酷いことを言ってごめんなさい。」と、泣きながら子どもに謝ったら、「そうやってお母さんも育てられてきたんでしょう?知ってるよ。だからそういう風にしか出来なかったんだよね?でも、気が付いたんだからもうやっちゃダメだよ。」と答えたお子さんも居られます。

読者のみなさんはどう思われますか?

夕方から超機嫌が悪いのです。(3ヶ月)

生後3ヶ月頃以降になると、とにかく夕方から機嫌が超悪くて、家事ができなくて困ることがしばしばあります。
お仕事の有無にかかわらず、妊婦さんだった頃、夕方からはどなたも慌ただしい生活だったと思います。
買い物をしたり、上の子さんをお迎えに行ったり、夕飯を作ったり、お風呂の支度をしたり、旦那さんも帰ってくるし、何となく気持ちもセカセカしちゃったり。
その名残なのでしょうか、狙い澄ましたかのように夕方からは構ってほしくなり、ギャン泣きが始まったりします。
夕方になると、より一層乳房の張りが和らぐので、「おっぱいが時間的に枯れてきたのかしら?」と心配になることもあるかと思います。

でも、体重チェックに行けば、しっかり育っていますよと言われたら、ミルクを補足する必要は全くありませんからね。

どうすればいいか?

生活時間の使い方を変えればいいのです。
赤ちゃんがお昼寝している間にあらかたこなしておきます。
夕方からは、思う存分、ちょこちょこ飲みで結構ですから、おっぱいにぶら下がらせてやってください。
よく考えたら、この時間帯に、たらふく飲ませてぐっすり寝かそうとしたら、深夜帯に悪魔が降臨したかのように、赤ちゃんはおめめギラギラにしりますからね。
かと言って、ご機嫌斜めを放置すれば、児相に通報されるのではないかというくらいの泣き声でしょう。

この時間は、赤ちゃんと向き合って上げるのがいちばん平和に時間が過ぎます。
赤ちゃんが生まれると、時間のやりくりや家事の省力化が上手になるお母さん、多いですよ。
主婦力アップのチャンスだと思い、乗り切っていきましょうね♪

2013年4月17日 (水)

感染性胃腸炎の後にうんちが頻回になった!

生後8ヶ月で、おっぱいと離乳食は2回食の赤ちゃんのお母さんが相談に来られました。

「感染性胃腸炎になり、(この赤ちゃんも流行しているのかな?)それは治ったのですが、その後からうんちが頻回になったんです。それまでは1日1回だったのに、おっぱいの度にすこしづつ出るんです。しかも、ジェル状のうんちで、感染性胃腸炎が治って10日も経つのに、減った体重も戻らないし・・・」とのこと。

可能性としてあるのは、感染性胃腸炎の後は二次的に乳糖不耐症になってるかも・・・ということ。これは検便しなくては判らないので、まず調べてもらうことをお勧めしました。

違ってたらいいけれど、もしそうであれば治療しなくてはいつまで経っても赤ちゃんの体重増加は期待できませんからね。

鑑別してもらうことが大事だと思います。

食物アレルギーの検査はいつ頃するものなの?(8ヶ月)

?(8ヶ月)

<ご相談内容>
我が子は8ヶ月になります。
最近離乳食をはじめました。
私自身が果物を食べると口が痒くなるという症状が出るので、我が子もそうだとかわいそうだなぁと思い、アレルギー検査をしようかと思っています。
親がそうだから子どもも絶対そうだとは思っていないのですがやはり心配なので…
先日、産院でアレルギー検査の事を聞いた所
まだ小さいのに検査なんて可哀想だと言われました。
私もそりゃそうだとは思うのですが、万が一アレルギーがあって、症状が出るのも可哀想で。
一般的にはいくつくらいからするものなのでしょうか。
ちなみにまだまだ我が子はおっぱい大好きなので、離乳食も食べたりたべなかったりです。
私も食べる練習くらいの気持ちでやっています。

<SOLANINの回答>
アレルギー検査ですか?
いつからするものかは、その方の考え方も有りますし、一概には言えないです。
ご両親に幼少時から重篤な食物アレルギーがあるとか、おっぱいしか飲んでいない時期に、重症の皮膚炎になり、ドクターの依頼でお母さんが食物制限をしていらっしゃるというなら、直ぐにでもした方が良いと思いますが、相談者さんのお話しでは、そこまで酷いものではなさそうですね。
やろうと思えば、5ヶ月頃、離乳食開始直前くらいから、パッチテストもプリックテストも血液検査も出来ますよ。
ただ、痛い目に遭わせるのは確かに可哀想ではあります。
また、アレルギーが出てからでは遅いのでは?というお母さんとしてのお気持ちも理解出来ます。
さて、どうしたものか?
少なくとも、お母さんが合わないであろうもの(この場合、果物でしょうか。)は、避けてみてはどうですか?(旦那さんには、昔も今も、食物アレルギーは無いのですね?旦那さんも何らかの食物アレルギーがあるなら、もちろんそれも避けた方がいいかもしれません。)
果物や果物を搾ったジュースは、この時期、何があっても食べさせなきゃならないものではないですし、果物だけ避けるなら、恐らく栄養バランスが崩れる心配も無いでしょう。
主食・野菜・お魚等で、新鮮でアレルギーの出にくい食材を選んで、じっくり加熱して、ボチボチ口に出来たら良いと思いますよ。

確かに、懸念されている通り、アナフィラキシーショックが起きたら怖いですが、過去記事にも書いていますように、離乳食の進め方の基本中の基本である、「初めてのモノは1種類ずつ」「平日のお昼間に少量あげる」ようにすれば、滅多なことはないでしょうし、万一滅多なことが起きても、直ぐに受診できますから、対応が後手に回ることも無いのでは?と思われます。

また、検査をしても、隠れアレルギー的なモノもありますから、検査データが万能というわけではないのですね。
検査データや症状から見て、アレルギーの有無を判断されるのはドクターなので、逆に相談者さんが大丈夫と思っても、ドクターがNGと仰るようであれば、その意見は尊重してくださいね。

子どもは親を選べないのか?

池川明ドクターのセミナーで学んできたことをお話しする第一弾です。(笑)
胎内記憶というのはなかなか科学的に証明されにくいものですが、逆に否定することのできないことでもあります。
これまでは、子どもの寝言というか夢でも見たんだろう・・・と片付けられたことが、実はその場に居なければ到底分からないこと(=秘密の暴露)のオンパレードであることが、徐々に知られてきて、もっと、子どもの言葉に耳を傾けて当然ではないか?という考え方がうまれてきたわけですね。

さて、一般的には「子どもは親を選べない」と言われています。
そしてそれは普遍的なこととされています。
しかし、胎内記憶のある子どもたちは間違いなく自分がお母さんを選んだと証言しますし、どの子も必ずお母さんを選んで来ると言います。
「いつ選んだのか?」という問いに対しては、「お空の上(雲の上)で決めてきた。」と答えます。
子どもによってはお母さんだけではなく、お父さんになる人やおじいちゃん・おばあちゃんについても、家族単位としていいなぁと感じ、総合的に判断して選ぶ子も居ます。

ちなみにお母さんを選ぶ理由は人気第一位は「やさしそう」だそうで第二位は「泣いている・可哀想な」だそうです。
「泣いている・可哀想」ってなんだか不幸感いっぱいで、よりによって何故そんなところに?と思ってしまいますが、それには理由があって、「僕(私)がお母さんの子になることで、お母さんが笑ってくれるかな?そしたらお母さんを幸せにしてあげられるだろうから。」「お母さんを守るため。」「お母さんを助けたいから。」と答えます。
健気過ぎて胸がキュンとしませんか?
それから第三位は「可愛い・綺麗」という理由だとかで、見た目も重視しているのか!という傾向がうかがえます。(爆)
う~む・・・子どもは正直だなぁ~。

余談ですが、お母さんが決まっていても、お母さんの子どもになるタイミングを今か今かと決めかねていると、お空の神様から「いい加減にもう行きなさい!」とドンと背中を押されて行く場合も稀に有るそうです。
面白いですね♪

こういう場合はタンデム授乳を止めるべき?(1歳4ヶ月&生後11日目)

<ご相談内容>
現在、1歳4ヶ月の長女と生後11日目の長男がいます。
上の子の時は、退院時に体重が生誕時よりプラスになるくらい分泌も多く、全く寝ない子だったため生後2日目から完母、下の子が生まれるまで寝る時におっぱいを吸っていました。
なので、当たり前に完母でいけると思っていましたが、下の子は、全く正反対によく眠りおっぱいを咥えてもすぐ眠ってしまいます。
母乳の出に自信があったので戸惑っています。
只でさえ起きている時間が少ないのに母乳だけでは体重が増えないのでは?と不安になっておっぱいを吸わせた後にミルクを足しています。
生誕時3490g。生後3日目の退院時、3380g。生後6日目3470gでした。直母は、一日10回ほど。
貴重な起きている時間はなるべく吸わせ、3時間毎にミルクをあげています。 20~60mlのミルクを母乳のあとに飲んでいます。
現在、里帰り中なのですが、長女がまだ赤ちゃんにおっぱいをあげたり、抱っこしたりしていると泣くことがあります。
夜中もおきて大泣き、そんな長女に疲れている時は、嫌悪感すら抱いてしまいます。
夜中に長々とおっぱいを吸われると、突き放したい衝動にかられ自分でも戸惑っています。
それに加えて、実母から、「おっぱいを飲んでるから、下痢がいつまでも治らないし、ごはんもほとんど食べなくなったから断乳しなさい。」と言われ、辛いです。
少しでも多く、赤ちゃん優先でおっぱいをあげたくても、夜中に何度も大泣きして起きる長女をいち早く鎮めようと、長女優先にしてしまうこともしばしば。このままでは、自宅に帰ってから大変さに根負けして完母をあきらめてしまいそうです。
私は、長女にとってきっと精神安定剤のような存在のおっぱいを取り上げたくはないのですが、すっぱい臭いの下痢や食欲不振がつづくのはやはり、断乳すべきなのでしょうか?
言い聞かせ卒乳もまだ時期尚早なのかなと思うのですが。

<SOLANINの回答>
今長女ちゃんからおっぱいを取りあげたら、もっと可哀想なことになるかと思います。
相談者さんが、もしも私の身内だったら、ご実家の親御さんに向かって、「まだ1歳4ヶ月の幼児に向かって、いい大人が寄ってたかって何を言うか!」と一喝したいくらいです。
言い方悪いですが、長女ちゃんは1歳4ヶ月なのにお姉ちゃんにならされたのですよ。
周囲の大人たちは揃って、そのことに想いを馳せることがスパッと抜けているから、そういう風に思っちゃうのではないかな?
1歳4ヶ月っていえば・・・言葉だって単語が幾つか言えるくらいでしょう?
アンヨだって覚束ないのでは?
まだまだ抱っこをねだるでしょう?
ご飯だってひとりでは食べられませんよ。
服だってひとりでが脱げない。
大きなボタンだって止められない。
おしっこもうんちもWCで用足し不可能です。
お風呂だってひとりで入れないです。
ひとりで勝手にネンネなんかできないです。
ひとりで遊びなさいって言っても直ぐに寂しくなるお年頃です。
勿論、おっぱいをあげていて耐えられないくらいに嫌悪感が込み上げてくる時は、「ゴメンね~」もあるかと思いますが、そうでなければどんどんあげてほしいくらいです。
長男くんの体重増加については、退院が3日目と早いから心配もあるでしょうが、10~14日で生下時に戻っていれば充分です。
ホントにミルク補足の必要性があるのかな?と疑問です。
単にお母さんの不安(≒母乳不足感)解消のためだったりして。
だって、長男くんは眠り王子でしょ?
ハッキリ言って長女ちゃんあったればこそ、分泌維持できているんです。
功労者なのに、可哀想。(涙)

私としては、「お母さんの愛情が無くなったんじゃないか?」
「祖父母たちの関心が性別の異なる長男くんに向けられているんじゃないか?」と不安で堪らなくて荒れ狂っている1歳4ヶ月の長女ちゃんの情緒を、一日でも早く落着けてあげることにもっと配慮してやってほしいです。

おっぱいを飲んでいてもいなくても、2歳でも3歳でも4歳でも、弟妹が生まれて平常心で居られるお子さんなんて居ませんよ。
精神年齢は暦年齢の半分に退行しているとみて間違いないんですよ。
夜泣きしたら、「分かった、おっぱい飲もうね。」で落ち着けてあげるのは、寧ろいいことですよ。

残念なのは、折角里帰りしているのに、肝腎のご両親が産後の娘さんの苦境を支え切れていないように思えることです。(違っていたらごめんなさい。) なので、相談者さんは余計にイライラするし、悩むのでしょうね。

そもそも、断乳したら夜泣きしない保障ってないですよ。
そうなったらどう対処しますか?
長男くんの口に哺乳瓶突っ込んで、長女ちゃんを抱っこしてあやすのですか?
それとも、長男くんに直母しながら、「いつまで泣いてるの!」と長女ちゃんを叱りつけますか?
どっちもイヤ~な対応ではありませんか?

ニワトリが先か?卵が先か?になるかもしれませんが、まずは荒れ狂う長女ちゃんの情緒を落ち着けてあげることが、食欲不振や夜泣きの改善に繋がるのではないでしょうか?
長女ちゃん自身がお母さんの愛情や祖父母たちの関心が決して薄れてきたわけではないと実感出来たら、ご飯も食べるようになるし、下痢も治ると思います。
断乳なんかしなくても。

2013年4月16日 (火)

赤ちゃんが便秘なんですぅ~。(困)

笑っちゃいけません。
赤ちゃんの便秘。
当事者にしてみたら、心配なことです。
母乳育児中の新生児の場合、うんちは”ちびりうんこ”という状態が大半です。

おっぱいの中には善玉菌の一種ビフィズス菌のエサになる、オリゴ糖がたくさん含まれていますから、ヨーグルトをたくさん食べた時と似たような状態になるのです。
ただ、大人から見ればあのうんちは下痢としか思えないんですが、あれで、まっとうなうんちなのです。

そんな新生児でもうんちが遠いことがあります。

元々おなかの筋肉があまり付いていませんし、お顔では気張ってもお尻の方にはもうひとつ力がかからないことが多いからです。

うんちがあまりにも遠いと、新陳代謝が落ちてしまいます。

黄疸の発現する時期ですと、腸の粘膜からビリルビンが再吸収され、数値が急上昇して、退院後に光線療法をしなくてはならないこともあるんです。

新生児はおなかが苦しいとしっかりおっぱいが飲めなくあります。

なので、24時間経ってもまともにうんちがお出ましにならなければ、フツーサイズの綿棒を先から2センチのところまで、肛門に挿し入れ、こよりを撚るように2~3分クルクルまわしてくださいね。
オナラとともにうんちがお出ましになればもう安心ですよ。

また、その時出なくても、綿棒が黄色くなっていれば、うんちはそこまで来ているわけだから、母乳不足とは限らないですね。

n-3系油脂って知っていますか?

現代の平均的な日本人の一日あたりの油脂の摂取量は約60gです。
これは、50年前(読者のみなさんのおばあちゃんやひいおばあちゃん世代)のおよそ3倍と言われています。
母乳育児中の油脂の摂取は普段よりも少し控えめにしたほうが良いとは思いますが、全く摂取してはならないというわけではありません。
止めた方がいいのは、動物性脂肪ってヤツです。
一般的には肥満や動脈硬化の大敵としてその名前は知れ渡っていますな。
母乳育児的には、乳汁がドロドロになり易く、乳管を詰まらせる恐れがあるので、極力避けてほしいです。

乳汁の性状そのものではなく、別の視点からみて、摂り過ぎはよくないのが、n-6系油脂です。(この場合、nはエヌではなくオメガと読みます。)
n-6系油脂とは何かと申しますと、植物性油脂の一種ですが、多く含まれるものとしては、「大豆油」「コーン油」「ごま油」等で、殆んどの市販されているマヨネーズやマーガリン、そして加工食品に使われる油脂全般がこれに該当します。
これらに含まれるリノール酸を摂り過ぎると、心臓疾患やアレルギー反応を促進することが知られるようになりました。

反対に、n-3系油脂の主なものは、「えごま油」「しそ油」「亜麻仁油」です。
これらに含まれるリノレン酸は、心臓疾患やアレルギーの予防にも有効です。また、魚油に含まれるEPAやDHAは、リノレン酸前段階物質でもあり、ご存知の方も多いでしょうが、脳や網膜の神経機能の維持向上に役立つと言われています。

現代人は、このn-3系油脂の摂取が少ないそうです。
理想としてはn-6系VSn-3系の摂取バランスは4VS1だそうですが、そのバランスが崩れているようなのですね。
アレルギーと言えば、なんとなく食物アレルギーを連想してしまいますが、アトピー性皮膚炎もアレルギーの一種ですよね。
最近では重症アトピーの治療にもn-3系油脂の摂取とn-6系油脂の制限が効果的とする論文がいくつも発表されているようです。

これからはお食事内容だけではなく、油脂のバランスもチェックしていきましょうね。

最高!池川明ドクターのセミナーに参加してきました♪

私がかねてから尊敬する方、池川明ドクターのセミナーが、過日大阪で開催されました。
もう、何年も前から、池川明ドクターのご著書を何冊も読み、考え方に共感出来、いつかはお会いできないものか?と思い続けてきました。
セミナーのテ―マは、「胎内記憶からみる妊娠中からの育児」です。
寝付きの良さだけは、自信のある私が、初めての遠足に興奮する幼稚園児のように、なかなか寝付けませんでした。(爆)

始発の高速バスに乗っていざ大阪へ。
何故始発?⇒始発に乗らなきゃ、セミナー開始の10時には間に合わないのよね。
もちろん、次発でも、普通の方はギリギリ間に合うかもしれませんが、実は私は、家族からも呆れられるレベルの超方向音痴なのです。(泣)
セミナー会場は、大阪でも初めて行く場所なので、確実に道に迷うことは行く前から予測できたので、万一を考えて始発に乗った次第です。(汗)

もちろん今日のセミナー参加は自己研修だから、今日は公休日で、受講料は100%自費です。
でも、家計のやりくりをしてでも、家族への早期からの根回しをしてでも、このセミナーには行きたかったのです。
私の受付番号は55番でした。
当日は、案の定道に迷い、知らないおじさんに道を尋ねながら会場を目指しました。
でも、馬鹿っ早く出掛けたのが功を奏して余裕で間に合いました。(笑)

セミナーはパワーポイントと録音媒体を駆使したものでした。
セミナーでは池川明ドクターが「みなさんの前でお話ししてもいい方は?」と聞いて下さったので、SOLANINは長男や長女や患者さんの胎内記憶をみなさんの前で語る時間をいただきました。(照)
池川明ドクターのお話は実例が豊富に挟みこまれ、系統立ててお話し下さいましたので、大変分かりやすかったです。
どのお話も素晴らしかったのですが、「子どもの言いたいことが、どのくらい親に分かっているのかというと、それはたったの3%」「これは夫婦間でもほとんど変わらない」「分からなくても代償行為があれば安全」「他人からは親の愛情は貰えない」「子どもが自尊感情を持てるようにするには、親がまず自尊感情を持たなければいけない」
・・・というくだりでした。
「ジワジワ~ガツンと沁みわたるという感覚は今日のためにあったのか!」と思うくらいでした。

セミナー会場に最後まで残り、名刺を交換させていただき、ご著書にサインしていただき、写メも撮らせていただき、かなりミーハーな、職場でも家族にも見せない性格を丸出しでしたから、かなり呆れられたかもしれません。(汗)

でも、そんな私に笑顔で応えてくださり、改めて池川明ドクターの徳の高さに涙が出そうなくらいじ~んときました。
温かい気持ちのまま、帰路につきました。
大変有意義な1日でした。
(今日の学びはとても多くあるので、また折に触れ、記事化していきたいと思います。)

産後に祖父母が上の子を連れ出すのはアリ?

<ご相談内容>

最近出産した身内の話です。

上の子さんが赤ちゃん返りをしてお母さんがが休めないからと、祖父母が上の子をお母さんから引き離し、色々な所に連れて行ってるようです。
お母さんと引き離すのはどうなのかな?けれど、引き離さないとお母さんは休めなくなっちゃうからイイ方法なのかな?と・・・色々考えてしまっていた所でした。

ウチはまだ2人目は考えていませんが、かなりのおっぱい星人なので私から引き離す(≒おっぱいから離す)と、すっごいストレスになってしまうんだろうなって思います。

<SOLANINの回答>
相談者さんのご身内さんの対処方法が効を奏するのには、ある程度の条件がそろっている場合だと思われます。恐らく以下の条件がほぼ揃っていれば、大丈夫だと思います。(順不同です。)

①上の子さんが既におっぱいを飲んでいない。

②外遊びが大好きである。(外に行けば機嫌が直るくらい外が好き。)

③(病気でなければ)三度のお食事をモリモリ食べる。

④周囲のお子さんたちと比べても、常にスタミナが有り余っている。

⑤妊娠以前から保育園・幼稚園に通園している。

⑥普段からお母さんが居なくても平気。

⑦「おばあちゃん子ですか?」というくらい懐いている。

上手く表現できませんが、幼児なのにそれまでの母子の絆が太くて充分に自立しているか、そうでなければ、まだ幼児なのにお母さんに精神的に依存することが希薄な感じの子どもであれば、祖父母に色々連れ出して貰えるのは、屋内で過ごさざるを得ないことからくるストレスの解消になっていると見做せるでしょうね。

上の子を色々連れ出して貰えることによる最大のメリットは、特に産後、お母さん自身の外出が儘ならないうちは代行してもらうことで、要求を満たしてあげられることです。ホントに助かるし、ラクって言えばラクですね。

但し、前者ならともかく、後者であれば、ちょっと心配な母子関係かなという懸念がありますが。(汗)

2013年4月15日 (月)

お玉・菜箸での取り分けや食器の別使いはいつまで?(改訂版)

<ご相談内容>
もうすぐ2歳8ヶ月、まだまだおっぱい大好き『ずっと飲むの!』宣言してる双子たちの母です。

二人とも虫歯ゼロです。
今まで大人の箸を共有しない事。

砂糖の入った食べ物を極力避ける事。を徹底してきましたが、大人の虫歯菌を移さない為の働きかけは、何歳まで必要なのでしょうか?
鍋料理などもおかわりの分まで取り分けて食べたり、お玉で大人が取るなどしていますが、『そろそろ良いんじゃない?』と主人に突っ込まれます。
是非アドバイス頂きたいです。
宜しくお願いします。

<SOLANINの回答>
2歳8ヶ月の現役おっぱい星人の双子ちゃん達、虫歯ゼロとは素晴らしいですね。

相談者さんの場合、最初の感染の窓が開くと言われる、1歳7ヶ月から2歳7ヶ月のデンジャラスな期間は過ぎましたので、さほど神経質にならなくても・・・という考え方もあります。

しかし、このお玉・菜箸での取り分けや、お箸・スプーン・フォーク等の食器の別使いの習慣は、虫歯予防の観点からすればとても良い習慣なので、可能な限り続けられることをお勧めします。

食器使用後は綺麗に洗って乾燥して保管すれば消毒までは不要ですが、少なくともオトナが口に運んだり舐めたりした食器をそのまま使ってお子さんに食べさせるのは、虫歯予防の観点からは推奨されることではありませんね。

例外としては、核家族でお父さん・お母さんが歯科で虫歯菌の検査をしてもらい、結果として夫婦揃って虫歯菌が皆無と判明している場合は、気にしなくても良いですが、近くに祖父母が住み、一緒に食事を摂る機会があるなら、祖父母が虫歯菌を持っている場合もありますから、油断しない方が良いと思います。

アトピーのお母さんがおっぱいを飲ませるのは良いことですよ。

アトピー性皮膚炎をはじめとする、アレルギー疾患は赤ちゃんのお父さんやお母さん等、血縁的に近い方が、アトピー性皮膚炎になり易い体質を持っておられると、そうではない場合よりもなり易いと言われています。

でも、だからと言って、妊娠発覚早々に、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎発症を覚悟したり、悲観したりする必要はないですよ。
既にご存知の方も多いと思いますが、おっぱいをあげることは、アトピー性皮膚炎のリスクを低下させることが、多くの調査研究で報告されています。
特にアトピー性皮膚炎のお母さんは、生後3~4ヶ月間は赤ちゃんをおっぱいだけで育てることで、発症を防ぐ効果があることも判明しているそうです。

中には義父母さんから「あなたがアトピー性皮膚炎だから、あなたのおっぱいを飲ませると赤ちゃんが余計に(アトピー性皮膚炎に)なり易くなるのでは?粉ミルクをあげた方が発症が防げるのでは?」と、訳の分からない屁理屈で断乳を勧められて困っている方も居られるようですが、このようなアトピー性皮膚炎に対する偏見というか、一種の風評被害的な発言に対しては、「いいえ。違いますから。」ときっぱりと反論してくださいね。

当ブログでは、以前皮膚バリアについての記事をアップしたことがありますが、憶えておられますか?
皮膚の炎症症状を予防するためのスキンケアに繋がることを書いております。
重要なのは清潔と保湿です。
気になる方は読み返してくださいね。

言われたことも憶えていますよ!

時期外れな話題で恐縮ですが、SOLANINは夏休みのオススメの自由研究について、過去記事で書いたことがありますが、みなさんは、あの記事を読まれたことがありますか?

先ほど、長女の自由研究を読み直していて、今更ながら、「えっ!こんなこと書いていたの?」と思うことがあったので、報告しますね。

大抵の経産婦さんはそうだと思いますが、2人目以降になると何故か周囲の人たちは出産予定日までに赤ちゃんが生まれるって決めつけているところがありますよね?

私は長女を妊娠中、切迫早産だったので、余計にそうなると思われていたようです。

なのに結果的には41週3日、つまり、出産予定日を10日も過ぎて生まれて来ました。
出産予定日を過ぎた頃から、周囲からちょくちょく言われたのが、「赤ちゃん、おなかの中で腐っているんじゃないの?」というジョークです。
私はそういう物言いをされてもあまり気にしない性格なので、適当に受け流していました。

しかし、長女はそれを憶えていたのです。

「周りからはしょっちゅう、おなかの赤ちゃん腐ってるんじゃないの?って言われました。でも、私は元気に生まれて来ました。私はピチピチしていて腐ってなんかいませんでした。」と書いてあるではないですか!

あああああ。

おなかの中で聞かされたことを憶えていたのね。
もしかして、しゅっちゅう、「おなかの赤ちゃん腐ってるんじゃないの?」って言われたことに、長女は傷ついていたのかも。
思いっきりネガティヴ発言だものねぇ・・・そうに違いないっ!

ごめんなさいね。
私は適当に受け流していたけれど、もっと反論すべきだったのかな?(汗)長女よ、本当にごめんなさいね。

体重減少続いているけれど、大丈夫?(生後4日目)

<ご連絡いただいたこと>
上の子は混合栄養でしたが、今回は完母になりたくて、病院選びから妊娠中のケアまで周到に準備したつもりです。
ポジショニングやラッチオンの重要性は理解していたので、助産師さんを捕まえては、直々に指導を受けて、早々に「これでいいですよ。」と言っていただけるレベルになれました。
産後2日目まで未分泌でも諦めず頻回直母していたら、産後3日目にはジワジワとおっぱいが出始めました。
やっと出て来てくれたおっぱいを見て、感動しました。
産後4日目の深夜に哺乳量測定したら、2~4g/回でした。
同じ日に出産された方は、大体20g台/回は飲めていたので、全然少ないですが、漸く量になる哺乳が出来たのだと思うと、嬉しくなりました。
「助産師さんからは1~2日遅れかな?でも、準夜の終わりに生まれたから、(このくらいの分泌でも)仕方ないかな?」と言われました。

但し、「朝の体重測定で、昨日より24g減っているし、減り止まりかなとも思うけれど、おしっこの回数が少ない(生後4日目になってから10時間で2回しか出ていなかった)ので、5%糖水を3時間毎に補足して行きましょうね。」と言われました。
体重減少率は8%だそうですが、ジリジリと減り続けているのは事実だし、もしも脱水とかで赤ちゃんに熱でも出たら大変だし、補足の必要性については、自分なりに納得できました。
直母の後におよそ3時間毎に糖水補足(10~20ml/回)というスタイルで一日を過ごしました。
そして今日で産後5日目に入り、哺乳量測定をしたら18~24g/回にアップしてきました。(ちなみに、幸いにも黄疸値は低い方でした。)
赤ちゃんの体重も昨日から36g増えました。
明日は退院の予定です。(笑)

<SOLANINからひとこと>
今回おっぱいが上手くいきそうな状況にあるのは、母乳育児に理解のある病院でご出産出来たこと、妊娠中のお手入れが出来たことは前回出産との違いだと思います。
新生児の補足に関しては、諸説あり解釈判断が難しいのが実情です。
新生児を診察し、採血をして結果を見て、補足するかどうかを決める病院もあるそうです。過去記事にも書いていますが、経口摂取が上手く行っていれば、完母であっても生後2~3日目には体重減少は収束します。
こちらのお母さんの場合、ポジショニングやラッチオンは助産師がOKを出していたのに、4日目になっても赤ちゃんの体重が減少したということは、やはり分泌が今一歩だったのでしょう。
また、こちらのお母さんは、ご自身のおっぱいの分泌状況や哺乳量、赤ちゃんのおしっこの回数等を冷静にみておられて凄いなと思いました。

WHOとユニセフも、母乳以外のモノを補足するに関しては、「医学的適応」ということを謳っています。
今回はまさにそれだったのだと思います。
生まれた時間が準夜の終わりということですから、心情的にはちょっとは割引して待ってあげたいですが、日齢からみたおしっこの回数が確かに少な過ぎるので、糖水の補足は、止むを得なかったと思います。
その甲斐があったのか、産後5日目のおっぱいの分泌アップペース、急上昇ですな。
ホンマにグレイトですやん!
生下時体重が未記載なのでナンですが、仮に3000gくらいであれば、1回あたりの哺乳量が平均で30g前後で、退院後も頻回直母が出来るのであれば、このまま完母で突っ走れると思います。

待ては海路の日和あり!ですな。

2013年4月14日 (日)

使う順番、どっちが先なの?

SOLANINの歯科・口腔ケア領域の師匠は大層お忙しい方なので、このところ中々じっくりお話しをする機会がありません。

しかし、先日お会いする機会があった際に伺ったことが、読者のみなさんに参考になるかと思いましたので、記事化させていただきます。

それはですね、過去記事にあります、ごく初期の虫歯ならば、修復することも可能ですらあるかの「MIペースト®」と「チェックアップ®」に代表される家庭用フッ化物、どちらが先に使った方がより効果が高いのか?ということです。
我が子の可愛い歯を虫歯のリスクから守りたいという意識の高い読者のみなさん、興味ありませんか?

では、気になる使用順番を発表します♪
①フッ化物②MIペースト・・・だそうです。
クリニックでフッ化物と共にMIペーストを使う場合は、①MIペースト②フッ化物と逆になるとか。
それはフッ化物の濃度が、家庭用とクリニック用では10倍から違うためだとか。


何故10倍から違えば順番が異なるのかという詳しい理由までは、時間の都合と場の雰囲気上、突っ込んで訊けなかったのですが・・・
一応そういう有益な情報を得ましたので、ご報告する次第です。
日々のお口のケアの参考になさってくださいね。

イオン飲料やスポーツドリンクの類は健康増進するの?(改訂版)

小児科ドクターによっては、「病気の時はイオン飲料やスポーツドリンクの類を飲ませると(下痢や発熱や嘔吐で失われた電解質の補給がお手軽にできるから)いいのですよ。是非こまめにあげてください。」という指導があるらしいのです。

病気の子どもを抱えたお母さんにとっては、小児科ドクターは救いの神のような有り難い存在です。
一言一句聞き漏らすまいと真摯に受け止める姿勢は、きっとお子さんの病状改善に役立つと思います。
その気持ちを逆撫でするつもりは毛頭ありませんが、避けていただきたいことがあります。
信頼する小児科ドクターが病気の子どもにお勧めされるイオン飲料やスポーツドリンクの類を過大評価することです。

へぇ~、イオン飲料やスポーツドリンクは、病気の子どもにふさわしいものなのかぁ~。
ということは、普段からお茶やお水の代わりに子どもに飲ませたら、もっと子どもの健康が増進されるのではないかしら?という発想の展開(というよりも論理の飛躍)ですな。(汗)

聞くところによると、お茶やお水の代わりとして、幼児に1日1リットル近くの量を飲ませるお母さんが居るそうです。

えっとですね、そういう飲ませ方は電解質の取り過ぎで、却って喉の渇きが酷くなったり、体液のバランス面で支障を来たす懸念があります。
そして何より、砂糖やブドウ糖などの糖分が多い。
しかも、pHはバリッバリの酸性です。

そういう飲み物を、もし毎日何度も哺乳瓶に入れてクチュクチュと時間を掛けて飲ませたり、欲しがるままにガブガブ飲ませていたらどうなるでしょう?

歯のエナメル質の脱灰を増長させますよね!
「虫歯になあれ!」の呪い(?)をかけているようなものですよね!

繰り返しますが、イオン飲料やスポーツドリンクの類は、健康な時に、お茶やお水の代わりにクチュクチュorガブガブ飲ませるようなものではないということです。

普段の子どもの健康を増進させるものではありません。

当ブログの読者さんは賢明な方ばかりなので、この記事の内容は釈迦に説法かもしれませんが、もしも身近にイオン飲料やスポーツドリンクの類は健康を増進すると信じているピュア(?)なお母さんが居て、その人が逆切れキャラでなければ、「それは違うのよ。」と、教えてあげてくださいね。

おっぱい経由で隠れアレルギー発覚!おっぱいが安全弁に!

<ご連絡いただいたこと>
現在1歳半になった我が子は、もりもりべちゃべちゃと良く食べ、お蔭様で現在は11.4kgとかつての小粒ちゃんはどこへやら・・・の発育ぶりです。
ちょこちょことよく歩き、片っ端から悪戯して回る元気なおっぱい星人に成長しています。
ちなみに我が子には食物アレルギーがあります。
アレルゲンは、米と卵なのですが、血液検査の項目にないスズキを私が少量食べておっぱいをあげると、必ずモコモコとに蕁麻疹ができるので、アレルギーに違いありません。
他の魚はサバですら平気なのに、なぜスズキ…?とは思うのですが、少量を母乳経由でこの反応、きっと直接食べたりしたらアナフィラキシーを起こすレベルではないかと思っています。
おっぱいで事前に判明しているから、直接食べさせる危険を冒さずに済む。
おっぱいって、本当に素晴らしいです。
そのおっぱい星人、激戦だった保育園にも奇跡的に入園出来ました。
しかも有り難いことに、食物アレルギーに配慮したメニューにしてくださり、1学年の園児が少人数で保育士さんの目も行き届き、しかも母乳育児推進保育園なのです。
お迎えに行くと、母の顔を見るなりまず服をめくりだす我が子。
お迎えの際におっぱいの気兼ねしなくても良いって、ホント助かります。
これからも、仕事をしながら楽しくおっぱいライフを送ろうと思います。
SOLANINさんも、どうぞご無理なさらぬよう、ご自愛ください。

<SOLANINからのひとこと>
アレルギー判別の検査には、血液検査だけではなく、パッチテストやプリックテスト等がありますが、検査項目に無いもの(今回はスズキ)であっても、お母さんがそれを食べておっぱいをあげると、同じ症状が発現するのであれば、状況証拠的に限りなくクロでしょうね。
ご指摘のように、おっぱい経由で必ずモコモコと蕁麻疹が出るのであれば、直接食べた日にはエライことになっちゃう危険性大ですね。
図らずも、おっぱいで隠れ食物アレルギー発覚という好例だと思われます。
母乳育児中のお母さんで、お子さんに度々蕁麻疹が出て、「もしかして食物アレルギーがあるのでは?」と、気になる時は、まずはお母さんが何を食べたのか?というお食事ノートを付けられると、参考になるかと思います。
何を食べた時、一番出易いのか?ということが見えてきたら、次回小児科(もちろん皮膚科やアレルギー科の場合もあるでしょうね)受診の際、ドクターに相談されるといいと思います。

また、仕事復帰されてもおっぱいを続けて行ける環境、素晴らしいですね。
病産院もそうですが、お子さんが大きくなるにつれ、躍起になって断乳を勧めるトコロがまだまだ多い昨今、有り難いですね。
これからも、お仕事とおっぱいを両立し、どちらも楽しめるといいですね。
タメになる&素敵なお話しを有難うございました。

実母さんとの関係に悩む方へ。

一般的には同じことをお願い・協力してもらうにしても、義母さんよりも実母さんの方が頼みやすかったり、協力してもらいやすかったりするものですが、こじれた母子関係が表面化すると、赤ちゃんのお母さんとしては、何かある度にぶつかり合い、悩み、対処を考えるのに必死だったりします。

先日、私は池川明ドクターの『生まれる前からの子育て』という本を購入しました。
その124ページから実に興味深いことが書かれていたので、要約してご紹介しますね。

おばあちゃんの中には偏った子育てが刷り込まれていて、それを修正するのは至難の業です。

生きる力を信じるということの意味が分からず、(妊娠・出産・育児の場面で)次から次へと心配の種を見つけてきて、(自分のやり方を強要するかのように)あれこれ口出しをされたりします。(そういう口出しが)子ども(=娘)の足を引っ張っているのですが、おばあちゃん本人は、娘と孫を愛するからこその助言だと思い込んでいるので厄介です。

私はそういうお母さんから相談を受けた時は、子どもは親を選んで生まれてくるという胎内記憶の話をして、「お母さんも、かつてはおばあちゃんを選んで生まれてきたのです。親の成長を助けるのも子どもの役目なのですよ。お母さんは、孫とのかかわりを通しておばあちゃんが子育ての視野を拡げるお手伝いが出来るといいですね。」と、アドバイスしています。

・・・というくだりでした。

おばあちゃんとお母さんのこじれた母子関係が出産・子育てを通して、表面化することもあるのです。(その前にお母さんの結婚や妊娠におばあちゃんが不満を抱いているパターンが多いらしいです。)
パワーも時間もかかりますが、ここはひとつ腹を括って、出産・子育てが、そのこじれた母子関係を修復する機会だと捉え、頑張るしかないのでしょうね。

大人になって家庭を持ってからも、実母を成長させようとする娘さんって、(ご本人は忘れていらっしゃるのでしょうが)魂を磨くために、物凄く難易度の高いことに果敢にチャレンジする崇高な使命感を持って生まれて来られたのでしょうね。
SOLANINは只々敬服いたします。

出来るだけひとりで寝かせた方がいいの?(2歳)

ううむ。
どうなんでしょう?

2歳ともなると、おっぱいを飲んでいる子よりも飲まなくなる子の方が圧倒的に多くなることは事実ですが、飲んでいなかったとしても、添い寝は止めてひとりでネンネさせるべきなのでしょうか?
確かに2歳やそこいらなのに、中には何の苦も無くひとりでネンネできるお子さんもいらっしゃるかと思います。

しかし、お父さんやお母さんのぬくもりを感じ、匂いに包まれて眠りにつくことをお子さん自身が求めているのであれば、「もう2歳なのに添い寝なんて甘やかし過ぎだわ。」と暦で区切って、それを拒むのは如何なものかと思います。
お子さんの安心感を強引に奪うようなことをして、自立心を養うもヘチマも無いと思います。
2歳のお子さんが「今日も一日お世話になりました。お疲れ様でした。それでは、この辺で休ませていただきます。」と三つ指ついて、ご挨拶して、ひとりでネンネしてくれたらそりゃあラクでしょうが、そんなことは、端から期待しない方が現実的ですよ。
夜、眠りにつく前に、お父さんやお母さんの大した負担にならないくらいの短時間、絵本を読んであげたり、子守唄を歌ってあげたり、背中をトントンしてあげるのは、入眠儀式として有効ですし、お子さんにとっては、明日の元気の源になるのではないかと思いますよ。

そうそう・・・余談ですが、お父さんやお母さんとの添い寝とは少し趣が異なりますが、ひとりっ子でない場合、兄弟姉妹と一緒だったら安心してネンネが出来る場合があります。
急かせるような働きかけをしても、自立心を養うにはマイナスですから、それだけは肝に銘じてくださいね。
子どもがまだ小さくて手がかかるうちは、「早く大きくなって欲しい。」「自立した子になって欲しい。」という気持ちについつい陥りがちですからね。

2013年4月13日 (土)

クリニックでのフッ素塗布の効果を高めるには?(改訂版)

どうせフッ素の塗布をしていただくならば、効果を最大限に引き出したいですよね?

そのためには、何をしたらいいのか?
それはですね、フッ素塗布の前に、歯のクリーニングをしていただくことです。

食べ物のカスが付着しているのは論外ですが、スティンとか歯の表面の汚れって付着している場合がありますよね?
歯石もそうですし。
さすがに乳児の段階では歯石は無いでしょうが、幼児や低学年児童だったら有るお子さんも存在されるので。

ああいうのを綺麗サッパリ取り除いてもらうのです。
それからですよ、フッ素の塗布をしていただくのは。

ひと手間かかりますが、その手間を惜しんだら駄目ですよ。

そして塗布後は30分間は飲食禁止です。
(厳しい指導をされるトコロですと、1時間飲食禁止令が出されるそうです。)

ドクターから除去食を勧められたお母さんの心意気。

赤ちゃんに食物アレルギーがあることが発覚すると、アレルギーの程度やドクターの治療方針にもよるのでしょうが、母乳育児中のお母さんであれば、「除去食」を勧められることがあります。
「除去食」を続けることは、精神的な負担が大きいのだと思いますし、事実多くのお母さんはとても忍耐強いので、私はいつも感服しています。

先日お出会いしたお母さんは、お子さんに離乳食を始めようとした矢先、卵と牛乳の食物アレルギーがあるために、ドクターから「除去食」を勧められたそうです。
私が、「それは大変ですねぇ~。」と、水を向けると、意外なことに、
「いや、それがそうでもないんですよ。あまり苦にならないと言うか。自分で色々考えたのですが、上の子の時を含め、ミルクは1回も飲ませたことが無いのです。こんな離乳食が始まるようになってから、ミルク道具揃えて、果たしてミルクをすんなり飲んでくれるかどうかも分からないし、今更ながら毎回調乳・洗浄・消毒することや、外出時に荷物が増えることや、ゴミが増えることを考えたら、私の価値観の中ではそちらの方が、大変そうだなぁ~という結論に達したのです。」
「どっちにせよ、離乳食は作ることになるし、おっぱいだったらいつでもポロっと出したら直ぐに飲ませられるから、そっちの方が私にはラクなのです。」
「除去食も一生食べ続けなければならない訳ではないですから。」
「周囲はアレルギー用のミルクに切り替えたら、赤ちゃんの食物アレルギーが早く治ると思い込んでいるけれど、実際、私が「除去食」を食べてから、少しずつ赤ちゃんのお肌が綺麗になっていくし、やっていることが無駄ではないのだと思えば、頑張れると言うか・・・あまり頑張ってないですけど。(笑)」と、仰いました。

つ、強いっ!
いつお会いしてもニコニコしておられ、おっぱいを楽しんでおられる方だという印象はありましたが、ここまでとはっ!天晴れです。

何処から来たの?

お子さんが胎内記憶について、お話ししてくれる日を楽しみにしていらっしゃるお母さんはとても多いと思います。

統計的には3割くらいのお子さんがお話ししてくれることが報告されていますので、してもらえないことの方が確率的には高いのですが・・・

私が勤務先で出会ったお母さんで、「残念ながら胎内記憶はお話ししてもらえませんでした。」と仰る方が数人いらっしゃったのですが、何の気なしに、「○○ちゃんって、お母さんのおなかに入るまでは、何処に居たの?」と、尋ねたら、黙って人差し指を天井に向けたり、「お空の上に決まってるやん!」「雲の上ですよん♪」というお返事が返って来ました!という報告を受けたことがあります。

お話ししてくれたお子さんは3歳から小学生まで様々です。
(それ以上はお話ししてもらえなかったそうですが・・・)

胎内記憶は無いものの、それ以前の世界に居た時(中間生)の記憶があるのですね♪

そういうお子さんはそれ以前の世界に居た時に、お母さんであるあなたを選んでくれたという記憶があるのですから、それはそれで、素晴らしいと思います。

「それ以前の世界では、どんな暮らしをしてたのか?」
「どのようにして、おなかの中までやってきたのか?」というようなことをお話ししてくれることもあるようです。
そういうサプライズも有り得るということです。

現在妊娠中のみなさん、あなたがおなかに手のひらを当てた3cm下には、あなたの赤ちゃんが居るのですよ。

あなたの手のひらの温もりも感じていますよ。

おなかの赤ちゃんにいっぱい語りかけてくださいね♥

ハプニング出産の当事者になってしまったら?

ハプニング出産~こんな言葉があるのかどうなのか知りませんが、ここでは一応、予定外の場所での出産の意味で使わせていただきます~の当事者になってしまったら・・・ということ、想定されたことがありますか?

臨月になれば、大抵の妊婦さんは、陣痛が発来したり、破水したら病産院へ電話連絡をされ、入院準備自持参のうえ、速やかに受診⇒入院されることになるかと思います。
(勿論、診察の結果によっては、入院に至らず、一旦帰宅するように言われることもありますが。)

例えば臨月のレジャーを強行して、渋滞に巻き込まれた最中に陣痛が発来したり、陣痛が発来したのに深夜帯のためタクシーが捕まらなかったり、「まだまだでしょ?」と余裕ぶっこいていたら、いきなり陣痛が強くなり身動きが取れなくなったり・・・といったことが原因で、図らずもハプニング出産(自宅出産・道端出産・車中出産など)になることがあります。

医療設備の整わない環境で、助産師も誰も居ないトコロで、ハプニング出産になるのは避けていただきたい。

だってね、万一赤ちゃんが仮死状態だったらどうしますか?
誰が速やかに蘇生術をするのですか?
万一、会陰裂傷で大量出血したらどうしますか?
誰が速やかに縫合したり、輸液したりするのですか?
出産は命がけなのですよ。
お母さんと赤ちゃんと二人の命がかかっているのです。
軽はずみな、安易な行動が命取りになることだってあるのです。

どうにもならない緊急事態になってしまったら、その際は119に電話して、事情を説明して救援をお願いするしかありません。

しかし、ハプニング出産は起こってから対策を立てるのではなく、予防が一番です。
これは大事なことなので、平時に旦那さんと話し合っておいてくださいね。

なので、これも万一ですが、旦那さんの方から臨月の妊婦さんであるあなたにレジャー計画を打診されたら、学生時代にどんなに偏差値が高くても物の理が分からない大馬鹿野郎ですから、計画は問答無用で却下してください。

2013年4月12日 (金)

小技を使って、手首の負担を減らそう!

授乳クッションを使って横抱きやフットボール抱きをする際、赤ちゃんの後頸部をお母さんの手で支えることになりますが、微妙に高さが足りなくて、浅飲み防止に手首をしゃくってしまうことがあります。

しかしそれを続けると、日々重くなる赤ちゃんの頭にお母さんの手首が負けて、腱鞘炎みたいになることも。
そうなると、もう痛くて授乳が大変です。

どうすればいいのか?
授乳クッションの2段積み?
パンヤの量を増やす?
まぁ、それも悪くないけれど、高さが足りないのは、頭の方だけなのよね。
そういう場合はですね、授乳クッションの赤ちゃんの頭を置く部位のさらに下側、つまり、交差横抱きだったらお母さんの太腿の上にチビクッションを挟み込むのです。

そうすると、手首をしゃくらなくてもクッションのカーブが緩く斜めになるのでフット感が高まりバッチリの高さ調整が出来ます。
該当する方は、試してみてね♪

産後9ヶ月、歯根のう胞手術を受けて。(改訂版)

<ご連絡いただいこと>
私は産後3ヶ月頃からの読者です。

先日、歯根のう跑手術が無事終了いたしました。
歯科ドクターからは軽く「授乳はやめてね♪」という感じで言われました。

でも、ブログの「★おっぱいとお薬」のところを読んで、いろいろと先生とかけあったりなんだりして、トミロン3週間服用&手術後1週間はクラビット500mgを内服することになりました。

(クラビットは譲れないと言われました・・)
クラビットは大丈夫とはかかれてありましたが、どうしても不安で、半減期を見計らっての授乳と搾乳と何回かのミルクで乗り切りましたが、搾乳でなんと腱鞘炎にかかってしまいました (泣)
2ヶ月のころにやってしまった腱鞘炎にまたかかるとは・・・

今は2日に1回ほどミルクをたす程度まで回復いたしました。
息子は9ヶ月になったばかりで、2回食です。

最近もりもり食べるようになりました。
一時期は母乳不足感に襲われ、無理やりミルクを足していた私ですが、『最強母乳外来』に出会って、完母の楽しさ、授乳の楽しさを感じることができるようになりました。

今はおっぱいをあげることができて、本当に幸せだとおもっています。
ただ、息子はおっぱいにそんなに執着はなさそうですが(泣)

夜中は何回も起きて結構寝不足です。

けど、気の済むまで飲ませてあげたいと思います。

SOLANINさんのブログを毎日見て決意を新たにしています。
いつもありがとうございます。

<SOLANINからのお返事>
歯根のうほう手術、大変でしたね。
お薬のことも事前にきちんと調べられ、出来る限りドクターと交渉され、万全の態勢だったと思います。
『クラビット』が心配で搾乳していて腱鞘炎再発・・・はアクシデントでしたが、分泌もほぼ復旧されたようで、何よりです。
月齢が進み、離乳食を食べてくれるようになると、おっぱいは徐々に脇役に変わっていくことになります。
それでも、母子で楽しいと思えるようなおっぱいライフになるのでしたら、どうぞこのままお子さんが(一見執着していないようでも、隠れおっぱい星人ということも想定されますから)欲しがる間は続けていってあげてくださいね。


アレルギーっ子は小粒ちゃんが多い?

<ご質問内容>
SOLANINさんは、「アレルギーっ子には小粒ちゃんが多い」かどうかについて、どのような印象をお持ちでしょうか?
現在10ヶ月の我が子は卵・米・一部の魚に対してアレルギーがあり、食事制限が必要です。
生後1ヶ月迄は、生下時から約1.3kgも体重増加がみられましたが、2ヶ月時にはプラス150g(!)とガクッと停滞してしまいました。
頻回授乳を頑張ったところ、一時はパーセンタイルグラフの下限を割り込みながらも、横這いではなく少しずつ右肩上がりとなりました。
いつの頃からか、食べることにも貪欲になり、9ヶ月になりようやくパーセンタイルグラフ内に復帰しました。
もちろん個人差もあるでしょうし、アレルギー持ちだからといって体重管理を疎かにしていいというわけではありませんが、全体的な傾向の印象としてお聞かせ頂ければ幸いです。

<SOLANINの回答>
私はアレルギーの専門家ではないですし、データを取っているわけでもないのですが、複数の食物アレルギーを持つ場合や、IgE等の数値が測定不能に近い赤ちゃんの場合、体重増加が緩やかだなという印象は持っております。

質問者さんの母乳育児に造詣の深い小児アレルギー治療の専門医の仰る通り、「アレルギー持ちのお子さんは、消化機能が優れないため、どうしても一時期体重の伸びが悪いことがあり、小柄であることが多いです。」というのは、大いに肯けます。
と、同時に、食物アレルギーが徐々に克服されてきたら、体重増加度も月齢相当以上にギュ~ンと増えることもありますよ。
パーセンタイルグラフで言えば、三次関数のような、ラインが引けたりします。

被疑者の取り調べではないからね!

お子さんが大きくなったら、胎内記憶のお話しが効かせてもらえるかなぁと、楽しみにしておられるお母さんも多いと思いますが、これだけはしないでねというのが、今日の記事タイトルなのですね。

「出来るだけ論理的に・・・」とか、「話の整合性を求めたいので、深堀面接になっちゃって・・・」とか、そういう気持ちはSOLANINも分からなくはないけれど、思い出すままに話してくれているので、時系列が入れ換わることがあっても、嘘を言っているわけではないですからね。

時々、軽い気持ちでしょうが、「えぇ~っ!うっそ―!」とか、「変なことを言わないでよ。」とか、お子さんの発言を疑うようなリアクションをされるお母さんが居られますが、子どもはお母さんから疑われたら酷く傷つきますよね?
胎内記憶
に関しても同じですよ。
それだけは言わないこと!
お子さんとお母さんの会話の中でのことですからね。
間違っても、被疑者を取り調べて調書作成している刑事さんではないですからね。

先日、「ウチの子は胎内記憶を何も憶えていないみたいで残念だったのですが、何の気なしに『そういえば●●ちゃん(このお子さんは小学生です)は生まれる前は何処に居たんだろうね?』と聞いたら、『あ~それはお空の上やな。』といともあっさりと答えてくれました。」というお母さんと出会いました。

それは胎内に入る前の記憶(中間生の記憶)ですね♪
胎内記憶は無くても、そういう素敵な記憶を持った子どももいますよ。

池川明ドクターによると、小学生でも胎内記憶やそれに類する記憶のある子どもは全体の1割くらいはいらっしゃるそうですよ。

長期授乳時の片乳化について思うこと。

ヒトの左右のおっぱいの分泌は、必ずしもシンメトリーではありません。

そのせいか、長期授乳中の相当多くの方からご相談を受けるのは、「利き乳(良く出る、若しくはお子さんが好んでいる方)だけが残ってしまい、反対側は全く飲まなくなってしまったのですが、それでいいのでしょうか?」という現象についてです。

喋るおっぱい星人に言わせると、トラブルの有無を問わず、「味が全然違う。」「だから、右(左)しか飲まない。」のだそうです。
飲み手となる我が子の選択ですから、どんなに強力にお勧めしても、首を縦に振らないのではどうにもなりません。

飲まない⇒(溜まる⇔やがて分泌が低下する)⇒古くなる⇒不味くなる⇒更に飲まない・・・という負のスパイラルになっちゃうようですね。

まぁ、0歳児の授乳とは異なり、長期授乳ですから、おっぱいの果たす役割として、楽しみや精神安定のウェイトが月を追う毎に高まりますので、片乳になってもそれはそれでありのままに受け入れたらいいと思います。

但し、片乳は出来れば避けたいというのであれば、0歳児のうちから、非利き乳側から直母スタートすることを増やすように心掛けてください。
そうそう、意外な盲点は、添い乳のおっぱいです。

得手不得手もあるのでしょうが、同じ方からばかり長時間吸わせ続けるの片乳化促進の恐れがあるので、添い乳とはいえ、出来るだけ同じ側ばかりに侍らせて飲ませるのを避け、左右均等にした方が良いと思います。

2013年4月11日 (木)

昔のミルクの驚くべき真実とは?(改訂版)

今はともかく少なくとも1980年代前半頃までの育児用粉ミルクには驚くべきことにショ糖が含まれているという資料を先日偶然に読みました。

ショ糖っていうのはですね~、フツーのお砂糖のことです。

フツーのお砂糖が入った育児用粉ミルクを哺乳瓶でチクチク時間をかけて飲んだら(そりゃあ、直母に比較したら哺乳瓶は早く飲めますよ。でも、ストローやコップで飲むのに比較したら圧倒的に時間がかかりますよね?)どうなります?

ミルクを哺乳瓶で飲んだ後、乳幼児が歯磨きすることはまずないですから、毎日の栄養補給タイムが「虫歯大増殖作戦」タイムになってしまうでないの。

そんな酷い話がつい25年くらい前まであったなんて・・・
(そりゃあ、乳児のう蝕罹患率がべらぼうに高かったわけだわ。)

ミルク屋さんはお母さんと赤ちゃんを何だと思っているのか?
儲かったらそれでいいのかって怒鳴りたくなりませんか?

尚、念のために申し添えますが現代の各ミルク屋さんの育児用粉ミルクにはショ糖は含まれていませんから安心してくださいね。

オボムコイドがプラスって、どういう意味?

食物アレルギーの検査項目でオボムコイドっていうものがありますが、あれは何を意味するものなのか、ご存知でしょうか?
簡単に説明すると、卵白中の主要たんぱく質の一種です。
卵白中の主要たんぱく質にはオボムコイドの他に、リゾチーム、オボトランスフェリン、卵白アルブミン(オボアルブミン)等があります。
オボムコイドの特徴は、耐熱性があるということです。
つまり最もアレルゲン活性が強いということです。
ですので、オボムコイドがプラスということは、いわゆる卵白アレルギーがプラスとして、生卵だけではなく、堅茹で卵や加熱した卵白を含む加工食品に対しても、アレルギー反応があるということを意味します。
反対にオボムコイドがマイナスであれば、生卵は無理でも、堅茹で卵や加熱した卵白を含む加工食品除去を解除してもよいという指標となります。

ちなみにオボムコイドとは対照的に、卵白アルブミン(オボアルブミン)は耐熱性が乏しく、つまり、加熱によりアレルゲン性が減弱します。
卵白アルブミン(オボアルブミン)は加熱することで、アレルギーを引き起こすアミノ酸配列が切れてしまうからです。

消化機能が発達すれば、卵白アルブミン(オボアルブミン)については加熱の代わりに自らの消化酵素でアレルギーを引き起こすアミノ酸配列を切ることができるようになり、消化管から吸収される前にアレルゲン性を失いますから、アレルギーは起こらなくなります。

オボムコイドがプラスでクラスが高いということは、食材として卵が使えないということを意味します。
それは家族にとって辛いことですが、最近では卵なしでも美味しいメニューのレシピも公開されています。
凹んでばかりいられません、料理の腕と工夫の見せどころです。
また、漢字の読めない幼児であっても「卵」という文字を記号化して認識することは可能です。
「卵」と書いてあるものは食べられないことを教えてあげるのも、アナフィラキシーショックの予防には重要です。

「赤ちゃん、要らない!」と上の子に言われた!

産科退院されお家での生活が始まって、てんやわんやの最中、「赤ちゃん、要らない!」と上の子さんに言われたら、そりゃあもう、大ショックですよね。

どの子も可愛い我が子ですから、新しい家族の一員である赤ちゃんを受け入れてやってほしいのは、下の子さんをお産された全てのお母さんの願いだと思います。

子ども達はお空の上では無二の親友なのです。
だからこそ現生で兄弟姉妹になる道を選ぶのです。

しかしながら、現生で兄弟姉妹になると、お空の上での人間関係とは、少し変化が出てしまうのです。
どういうことかと申しますと、子ども達はお母さんを選んで現生に生まれてくるのですから、どの子もお母さんのことが好きで好きで堪らないのです。
お母さんに自分だけを見つめて欲しいのです。
お母さんに自分だけを愛して貰いたいのです。

なのに、弟妹が生まれるということは、それまで王子・姫ともてはやされていたのに、強力なライバルが登場することを意味しています。

心中穏やかでいられる筈がありません。
もしもお母さんが赤ちゃんの方しか見ていなかったら?
もしもお母さんが自分よりも赤ちゃんを愛しているのではないかと疑心暗鬼になってしまったら?
そう思うと、いてもたってもいられなくなるのですね。
愛と憎しみ(?)は紙一重なのですよ。

くれぐれも、「赤ちゃん、要らない!」というような、ブラックなことを上の子さんが言っても、頭ごなしに叱りつけないでやってくださいね。
上の子さんは不安や寂しさで、気持ちが不安定なのです。
こういう時は育児に於ける要注意時なのですよ。

「お母さんは●●ちゃんが大好きだよ。」「赤ちゃんも●●ちゃんが好きだから、そんな風に言ったら、悲しいと思うよ。」と、優しく抱き締めてあげてください。
意識して兄姉となった上の子さんに、スキンシップをとって、気持ちを安らかにしてあげてください。
そして、上の子さんにかまけて赤ちゃんから離れる時は、忘れずに、「今、○○ちゃんが、呼んでいるから、ちょっと行ってくるね。御用が終わったら戻ってくるからね。」と声掛けをしてやってくださいね。

完母であることが当然過ぎて。

SOLANINの勤務先はBFHなので、当然ですが、入院中から退院後も長く完母を続けていらっしゃるお母さんが圧倒的に多いというか殆どです。

完母に至るために(?)母乳育児合宿のような入院生活を乗り越えていらっしゃるので、ある意味凄いなとは思います。

しかし、私の気のせいかもしれませんが、逆に完母が当然過ぎて、有難味が分かっていない方も少なくないようなので、「こらっ!何ゆうてんねん!」と、叱りつけたくなります。
「授乳間隔を3時間以上空けないようにというのは、一体、いつまでなんですか?」と、うんざり顔で聞いてくるお母さん。(←そういうことは、退院指導時や2週間健診で、きちんと説明していますがねぇ。)

(下手っぴちゃんゆえにシリンジ授乳で、吸啜トレーニングが必要だと説明しているのに)、こともあろうに勝手におばあちゃんが「母○実○」の哺乳瓶を買ってきて、使っているお母さん。(←こういうことをしでかすから、乳頭混乱になっちゃうのよねぇ。)

果ては、フッ素塗布のために歯科受診した際、歯科のドクターから、「虫歯になったら大変だから、1歳には断乳しないとねぇ。」と、言われ、唯々諾々と従っていること。(←そうならないように、どうすればいいかということは、マタニティクラスや2週間健診時や、サークル活動時に言ってますよ。この2つは両立できるんです。)

一度止めてしまったら、それを戻すことは、真っ暗な中で血を流しながらひとりぼっちで茨の道を進むようなものです。
地道に混合から完母を目指している方だって大勢いらっしゃることを知っている者としては、どうしても見過ごせないんですよね。

まぁ、もしかしたら、残念ながらその人にとっては、母乳育児なんてその程度(≒さほど大切じゃない)のものなのかもしれませんが。(涙)

2013年4月10日 (水)

"下手っぴちゃん”のポジショニング選択の注意点。

おっぱいの分泌はそこそこあるのに、上手に直母が出来ない赤ちゃんがいらっしゃいます。
SOLANINは愛情を込めて、“下手っぴちゃん”と呼ばせてもらっていますが、“下手っぴちゃん”は、お母さん泣かせの曲者でもあります。

SOLANINがこれまで数多(あまた)の赤ちゃんを観察した限りでは、“下手っぴちゃん”には、向き癖の強い子が多いようです。
冷静に考えれば分かることですが、向き癖の強い子に、何気に左右同じポジショニングをすると、まともに吸啜できるのは、向き癖側に乳房が来る場合だけです。
向き癖の反対方向に乳房が来る場合、おっぱいが飲みたいのに、そっぽを向いてしまうことになります。
当然ですが、おっぱいに近付けないので“下手っぴちゃん”は猫パンチを繰り出しながら泣き叫びます。
お母さんにしてみたら、おっぱいを拒否されたみたいでショックですが、決して“下手っぴちゃん”はお母さんのおっぱいを拒否している訳ではないのです。
上手くいかなくて途方に暮れて、ヤケッパチになっているのです。
そこを理解してやってください。

お母さんや助産師が、何とかして“下手っぴちゃん”の後頸部をがっしり把持して乳房の方に顔を向けたとしても、元々小さいお口しか開けられない(しかも、口唇を内側に巻き込みがち)のに加え、反対側ですと更に小さいお口しか開けられず、浅飲みになってしまいます。
日齢が進み、搾乳やミルクの補足をしながら、それなりに体重増加しても、乳頭頂に亀裂が入ってしまったり、おっぱいの分泌はそこそこあるのに一向に直母量が伸びない傾向が見受けられるのであれば、恐らくビンゴです。

例を挙げてみましょう。
赤ちゃんを仰向けに寝かせたら左ばかり向く癖のある子の場合、お母さんの左のおっぱいを飲ませるには、フットボール抱きが適していますが、右のおっぱいもフットボール抱きにすると、お母さんの乳房からそっぽを向くような感じになります。
この子の場合、右のおっぱいをまともに飲ませるには、交差横抱き(真横抱きともいいます)に変更しないといつまで経っても埒があきません。

クッションして授乳することになりますが、赤ちゃんの左⇔右の移動はクッション上を横にスライドさせれば桶です。
そうすれば、癇癪を起さず冷静になれるので、お母さんは心理的に落ち着いて授乳が出来るようになります。
また、そっぽを向かずに済むので、少しでも大きくお口を開けることができるので、乳頭頂に亀裂が入ることもなくなり、徐々に直母量も増えてきますよ。

歯医者さんの歯ブラシの¥が高いのはなぜ?(改訂版)

歯ブラシの選び方をSOLANINの勤務先のマタニティークラスで一緒にお仕事している歯科・口腔ケアの師匠に伺いました。

歯科で売られている歯ブラシはナイロンの質が上等だそうです。
(豚毛や馬毛がNGなのは知ってますよね?)

つまり、ペン持ちで磨いて1カ月は耐久性があるということ。
(グー持ちはNGだってことも知ってますよね?)

ナイロン毛の先が1本ずつ丸く加工されていて、歯茎にもやさしいこと。
(激安なのはのはブッツリと真っ直ぐに切ってあるのだそうです。)
デザイン的にはイマイチなのもありますが、中身が大事なのですね。

ちなみにTVのCMで、『歯医者さんが考えた』云々という商品がありますが、歯科関係の方の間では、「あんな持ち手の曲がったのはかえって磨き残しが多くなるから、あれは有り得ないね。」というのが通説だそうです。

素材がいいから¥がお高いのですね。(300円前後/本)
でも、お口に良い素材にものが1ヶ月持つなら・・・考えたら安いかもね。
予防が大事ですものね♪

栄養教諭・養護教諭の不適切対応。

食物アレルギーは年齢とともに徐々に克服できるものが多いのですが、小学校に入学されてもアレルゲンにより、また体質(なかなかIgEが下がらないとか、プリックテストしても5+とか・・・)により持続することがあります。
小学校で心配なのは、担任の先生のアレルギーに関する知識や対応力に関する当り外れ(←失礼!)だけではなく、栄養教諭や養護教諭に対応にも気をつけなくてはならないということです。

まず、栄養教諭ですが、いわゆる栄養士さんの資格をお持ちの先生です。
現段階では全ての小学校に配置されている訳ではなさそうですが、自校調理している中規模程度の小学校には配置されておられるようです。

私の患者さんのお坊ちゃん(以下Sくんと表記します。)は複数かつ重度の食物アレルギーを持つということで、入学時に学校の先生方と個別面接があったそうです。
学校側は校長先生・担任・栄養教諭・養護教諭が面接室に集まられたそうです。
最初に栄養教諭が「給食が原因でSくんにアレルギー反応が起きたら怖いからお弁当毎日持参してくださいますか?」とさらっと仰いました。
同席された校長先生が色をなして「これだけ食育が重視されているのですよ。」
(栄養教諭って、そもそも食育のために配置でされているのでもありますからね。最初から丸投げしてどうすんねん?)
「Sくんだって部分的でも食べられるものはあるだろうから、それだけでも食べられるように配慮出来ないのか?」と苦言を呈されたそうです。
まぁ、そう言われて栄養教諭は渋々受け入れてくれたようです。
お家の方も、献立表や使用食材をチェックして、NGのものは避けて、状況によってはおかず弁当持参させておられることは言うまでもありません。

なのに、栄養教諭の指導が徹底していないのか?調理師さんたちの勉強不足か?揚げ物なんかだと、衣に卵や牛乳を使うことがあるし、そういう食材を揚げる場合は別鍋にするのが鉄則なのに、同じ鍋で揚げてしまい、結果、Sくんは本人の意思とは裏腹に食べてはいけない食物を口にしてしまい、給食時間内に意識を失い椅子から崩れ落ちたそうです。(怖)

ひとまずは保健室だ!ということで、養護教諭がSくんを保健室のベッドに受け入れ、1時間ばかり「観察」していたそうです。
その間、S君は呼びかけに反応できなくなり、見る見るうちに顔もカラダも2倍くらいに真っ赤に腫れ上がり、呼吸も浅表になり、目を閉じてぐったりしていたそうです。
養護教諭もさすがにヤバいと思ったのか、「観察」の後、お家の方に病院受診が必要と判断されたらしく、電話連絡を入れられたそうです。
もちろん個人調査票や健康調査票でSくんが複数の重度の食物アレルギーを持っていることは養護教諭も把握されています。

しかし、1時間ばかり「観察」って、私には意味が分かりません。(汗)
ハッキリ言って、これは誰がどう見てもアナフィラキシーショックではないですか!
「観察」っていったて、寝かせてるだけで何にもしてない訳ですよ。
このまま「観察」してたら、決して大袈裟でなく、Sくんは死んでしまうかもしれない危険性がある状況だったのですよ。
養護教諭って小学校内で子どもの健康に一番関与する立場なのに、こんな対応ではお粗末極まります。
もしかして、その養護教諭の方、アナフィラキシーショックのお子さんを見たことが無かったのか?対応方法を学んでいなかったのか?そんなレベルの方が小学校で仕事していいのか?・・・様々な疑問が湧き起こりました。
連絡を受けたSくんのお母さんは速攻で★病院の小児科に運び込まれましたが、「なんで、こんなになるまで放っておくんだ!」とドクター激怒状態で処置されたそうです。

一命を取り留めたものの、今回、Sくんもお母さんも心臓が幾つ合っても足りない扱いを受けられました。
学校側には給食の調理の際は厳重にまな板やボウルや菜箸や鍋等全て徹底して別扱いしてもらうことになりました。
また、万一の事態に備えて「エピペン」を携行することになりました。
(小児科ドクターからもお手紙を書いてもらわれたそうです。)
この事件以降、「エピペン」の携行に消極的だった担任も養護教諭も受け入れてくれたので、緊急事態発生時に迅速な対処をすることが可能となりました。

これはご存知ない方が多いと思いますが、養護教諭には2種類あり、短大や大学の教育学部で学び免許を取得された方(←このパターンが殆どだと思いますが)と、看護学校卒業後、教育学部の養護教諭特別別科に編入し、免許を取得された方といらっしゃるわけです。

緊急時の対応とか、医療処置については、看護学校卒業後編入組の方が秀でているのではないか?と思うのは私の穿った見方でしょうか?

栄養教諭や養護教諭の対応に色々考えさせられた事件でした。

追記:この記事をアップしたから何人かの方のコメントで、「養護教諭としてのQQ時の対応は出身校(進路形態)の違いではないこと。」について説明を受け、私の疑念は誤解だということが理解できました。
当然採用にあたり、きちんとした初任者研修があり、救急救命法や処置について座学と実習があり、毎年のように定期的な研修に全員参加で研鑚していらっしゃることを知りました。

また、これに加えて、勤務してからの経験(どのような学校に勤務されたか?)や他の先生方からどれだけ学んだかといった、仕事への熱意というか、働き始めてからの学ぶ姿勢(個人的にセミナーに参加する等)の違いも力量に関係していることが分かりました。

看護学校出身の先生で職務に求められる以上の処置(!)をされる方も居られることも知りました。
ただ、誤解しないでいただきたいのは、私は決して養護教諭に求める資質の筆頭がQQ処置だという意味でこの記事を書いたわけではないということです。
アナフィラキシーは命取りになる恐ろしい状態だから発症しないように周囲の大人が細心の配慮をして、万一の際は安易に考えず迅速な対応を児童及び保護者は求めているんだということを知って欲しかったのですね。

勿論、養護教諭に求められる資質は保健相談活動や生徒指導等の教育的側面など多様性があることはご指摘通り承知しております。
しかし、きっと全国の養護教諭の皆さまにおかれましては、記事内の文言にご不審・ご不快な部分があったと思われますので、その点については心から謝罪します。

オトナになっても憶えています。

一般的に胎内記憶というものは、長ずるにつれて潜在意識の中に入り込んでしまうので、全体の30%前後とも言われる胎内記憶あるのお子さんであっても、催眠術でもかけないと、証言することは出来なくなると言われています。

しかし、池川明ドクターによれば、小学校以降でも胎内記憶が持続するお子さんは、全体の10%くらいは存在すると仰っています。

そして、成人になっても胎内記憶が持続している方は、全体の1%くらいは存在すると仰っています。

先日私は産科入院中のお母さんで、「私は胎内記憶があるのです。」という20歳代の初産婦さんに出会いました。

その方は、今までみだりに周囲に話しても、「変なの~!」と言われるのが嫌で、黙っていたそうですが、私がマタニティークラスで胎内記憶の話を下のを聞いておられ、「この人なら話しても信じてくれるだろう。」と思ってくださったとか。

その初産婦さんは「おなかの中は、いつも真っ暗で、でも何故か時々明るくなっていたし、外の世界の音や喋り声は聞こえていました。」「或る日、頭の先の方から非常用の降下トンネル(筒状のもの)みたいなものが現れて、ドンドン進んで行かねばならなくなったのです。そしたら生まれました。」と仰いました。

ちなみにその方は生後10ヶ月の時にお母さんをご病気で亡くされ、お母さんの記憶が無いそうですが、「おなかの中や生まれてくる時の記憶が残っているのは、お母さんからの唯一のプレゼントかもしれないと思っています。」また「おなかに居た頃の赤ちゃんにはいっぱい語りかけていたので、今から何を憶えてくれているか、聞く日が楽しみなのです。」とも、仰いました。

もしかしたら、当ブログの読者のみなさんの中にも胎内記憶が残っている方が居られるかもしれませんね。(笑)

帝王切開後の頭痛とは?

<ご相談内容>
一人目の時にはなかったのですが、帝王切開時の腰椎麻酔の副作用なのか、今回術後二日目ぐらいから頭痛が出てきました。
起きている時頭がぐゎーんとしています。

なので母子同室も今は儘ならず、授乳室に行くか頭痛がひどい時は部屋に連れてきてもらっています。
横になっていると平気なのですがこの副作用よくあることなのでしょうか(>_<)
同室希望だったので横になっているとなんだか自分が情けなくなってきます。
看護師さんも日にち薬だからと無理しないでと言ってくれていますが、どのぐらい続くのでしょうか?

携帯で調べてみたら紅茶(カフェイン?)が効くと書かれているのを見ましたがおっぱいにいいのかどうか…普段頭痛がない者なので頭が重いってこんなにしんどいのかと身に沁みて途方に暮れています。

<SOLANINの回答>
通常帝王切開の場合、腰椎麻酔をすることがポピュラーかと思います。
腰椎麻酔のお薬は色々ありますが、主な副作用としては、手術中は血圧低下と徐脈、手術後は頭痛です。
横文字ではPDPHとも言われます。

相談者さんの場合、まさにこの手術後のPDPHに悩まされているわけですね。
座ったり立ったりすると、増悪します。
PDPHは数日のうちに徐々に軽快しますが、あまり頭を動かさない方が症状が落ち着き易いです。
ですので、こういう場合は、母子同室で全ての赤ちゃんのお世話をするのは却ってよくないと思います。

病棟の看護師さんの仰るように、PDPHの場合、病室に赤ちゃんを連れて来てもらい、添い乳をするとか、頭痛が酷い場合は、無理せず産科ドクターが処方してくださる鎮痛剤を内服をした方が良いと思います。
確かにPDPHにはカフェインも効くようですが、新生児はカフェインに対して特にデリケートだと思いますし、臨床的には、それ以外のお薬になるかと思います。

勿論、産科ドクターが処方してくださるお薬は授乳することを前提に考慮してくださっていますから、安心して痛みのコントロールのため内服してください。
胃腸の弱い方は、おなかが痛くなることもあるので、その場合は胃薬も処方してもらった方が良いかもしれません。

症状が落ち着けば、終日母子同室は可能です。
不甲斐ないなんて思わないでね。
病室に赤ちゃんを連れて来てもらった時や授乳室に通われた時、赤ちゃんが目覚めていたら、何度でも次のように語りかけてくださいね。
「お母さんの頭痛が治ったら、いつでも一緒に居られるからね。」
「○○ちゃんも寂しいだろうけど、お母さんも寂しいのよ。もう暫くの辛抱だから待っててね。」
「美味しいおっぱいが沢山出るように、お母さんは頑張るからね。」
・・・大丈夫、赤ちゃんはきちんと聞いてくれていますよ。
そして、お母さんが元気になるのを待ってくれていますからね。

決して焦らないでね。

2013年4月 9日 (火)

子どもの歯が抜けたり折れたりしたら?(改訂版)

子どもは身体比で頭が大きいですから、どうしても転びやすいです。
上手く手を付いて転んでくれたらいいのですが、時として顔から落ちていくことがあります。
そうなるとまず歯の損傷は免れません。

我が家には3人の子どもがいます。(もう充分に大きくなりましたが・・・)
3人とも転倒が原因で上顎乳中切歯を2本ずつ生え変わりまでに抜けてしまっています。
まぁ、乳歯はその後永久歯が生えてくるからまだいいのですが、歯抜け期間が他のお子さんよりも長く、ビジュアル的に難点がありました。(苦笑)
しかし、これが永久歯ですと“おおごと”です。

では、子どもの永久歯が抜けたり折れたりしたらどうしたらいいのでしょうか?

まず、損傷した歯を捜して生理的食塩水に漬けます。
もしも、煮沸するタイプのコンタクトレンズをお使いの方でしたら、前処理の洗浄液(精製水に塩化ナトリウムの小粒タブレットを加え溶解したモノ)があれば、それでもいです。
生理的食塩水の濃度は0.9%ですから、500mlのペットボトルのお水にボトルキャップ1杯の食塩を加えて溶解したものでも代用できます。
と言っても一般家庭に生理的食塩水は常備していないでしょうから、手取り早くとなると、普通の牛乳でいいですからそのまま漬けます。

損傷した歯をそのまま漬けて歯科にGO!GO!GO!ですじゃ。
洗ったら絶対に駄目ですよ。
土が付いていてもいいから「そのまま漬ける」が肝心です。

目玉焼きの白身でみみず腫れ?(生後6ヶ月)

<ご相談内容>
先日誤って赤ちゃんのの頬に目玉焼きの白身(少し半熟&醤油つき)を落としてしまいました。
ほんの少量ですぐにガーゼで拭いたのですが、みるみるうちにみみず腫れになりました。
完全に冷めていたので火傷ではないのですが、濡れたガーゼでもう一度拭いて、少し冷やしてあげると一時間後には跡形もなく消えました。
あせももなく肌はきれいな方で、私が卵などアレルギーの出やすい食材を食べた後(勿論量や回数は減らしてます)に授乳をしても今まで湿疹が出たこともないのですが、今後離乳食を進めていく上で、病院で検査をうけた方がいいでしょうか。
醤油の塩分でかぶれたのか、卵アレルギーなのかよく分かりません。
夫婦ともに食物アレルギーはないのですが、私がアトピーとアレルギー性鼻炎と喘息持ちなので心配です。
素人判断で離乳食を進めていくことに不安を感じています。

<SOLANINの回答>
火傷ではないみみず腫れが少し半熟の目玉焼きの白身がほっぺたに触れたら起きたということは、可能性としては卵白アレルギーかもしれません。
不本意ながらパッチテストをしたことになると解釈できそうです。(汗)

でも、この月齢の赤ちゃんで、半熟の卵白に触れたり食べたりしたら、何らかのアレルギー反応が出ても、おかしくはありませんね。
よく知られたことですが、卵のアレルギーの強く出る順は卵白>卵黄・・・です。
また、調理形態的にアレルギーが強く出る順はナマ>半熟(焼く)>固茹で(煮る・蒸す)・・・です。
そして卵は3大アレルゲンの一種です。

素人判断で離乳食を進めるのが不安とのことですが、基本的に離乳食は穀類やお芋やお野菜中心で開始します。
また、最近の傾向として昔に比べて動物性たんぱく質はゆっくり目にスタートするのがスタンダードです。
おばあちゃん世代が若かりし頃とは異なり、「1歳くらいまでは卵なんて食べさせないわよ。」というのが、フツウなんですね。
なので、あげなければ済むとお考えいただいたらいいのではないかと思います。
もちろん血液検査をすることもいけないわけではないのです。

けれども、これまで完母で、お母さんが特別に食事療法をしておられるわけでもないのに、肌質に問題が無ければ、敢えて血液検査はしなくてもいいのではないか?と思います。
1歳以降で卵解禁にするとしたら、不等号の小さい条件からスタートすればいいと思います。

分かりきったことを何故訊くのか?

ウチの次男(T2)は赤ちゃんの頃から鉄ちゃんのくせに無軌道な子でした。

当時お気に入りだった機関車トーマスのお話にしても、特に機関車がぶつかった場面は真剣に観ていたくらい、軌道に乗らない子でした。
スタミナ王子で、動くモノ…まさにヒトというよりも動物のようでした。

長男(T1)がおなかの中での様子や生まれて間もない頃の記憶をしっかりお話ししてくれる子であったのに対し、抱っこして目を合わせようにも次男(T2)の目はせわしなく泳ぎ、何をどう尋ねてもはぐらかすか、「知らん!」とのたまい、「ああ、この子はこういうキャラだから、仕方ないか。」と落胆しつつも納得していました。

そして、先日、ふと当時のことを思い出して

S「あの時全然答えてくれなかったから残念だったんだよね~。」と、次男にこぼすと、
T2「俺はいつも他にしたいことが一杯あったから、小さい頃は母さんの言うことを聞こうとは思わなかった。」(←だから3人の中で、ことのほか聞き分けが無かったのか!!)


T2「おなかに居た時の記憶は今は無いけれど、あの頃はあったと思う。」(←ええっ!そうだったの?)

T2「でも、他にしたいことがあった時だから、面倒臭いなぁ~、逆に分かりきったことを何故訊くのか?と思ったんだなぁ。」と、しれっとして答えるではありませんか!

つまり、次男の言葉(分かりきったことを何故訊くのか?)を翻訳しますと、次のようになります。

T2「赤ちゃんがおなかの中で何をして、どのようにして生まれてくるかくらい、お母さんなら分かるでしょ?それを何故敢えて訊くのか?俺は遊びに夢中なのに・・・」ということだそうです。

張り切って胎内記憶を聞いたのに答えてくれなかったとお嘆きのお母さん、こういう展開もありますです。(笑)

ということを、PCで某動画(多分仮面ライダーBLACK RXだと思う)を観ながら、答えてくれたのでありました。(汗)

鉄ちゃん改めヲタな次男です。

ほぼ完ミですが、直母をさせる意味は有りますか?(4ヶ月)

<ご相談内容>
ミルク育児推進病院で出産し、今の哺乳は直母2~3回/日をほぼおしゃぶり代わりに咥えさせるくらいです。

分泌は、5~6回指で圧迫したら、3本くらいジッと滲む程度です。
分泌は続かず、もちろん射乳もありません。
母乳育児推進派の助産師からも、「おっぱいはほぼストップしていますね。」と言われてしまいました。

今更頻回直母をしても、直母量的にはどうにもならないレベルだそうです。
栄養の主体はミルクです。
大体150~160ml/回を4~5回/日哺乳しています。

こんな状態なのに、何故か赤ちゃんはおっぱいを咥えても嫌がらず、吸いつきます。
おしゃぶり代わりであれば、いっそ本物のおしゃぶりを買って吸わせた方が良いのでしょうか?
完ミだったら乳頭混乱も無いでしょうし。
どんなものでしょうか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
そうですね。

確かに哺乳瓶のメーカーが同じなら、おしゃぶりを使っても理論上、乳頭混乱は起きないでしょう。
しかし、過去記事でも書いていますが、おしゃぶりは、中耳炎の発症率が高くなるアイテムなので、わざわざ買い求めて使うものではありませんよ。

おしゃぶりの使用も避けてくださいね。
量的には極僅かでも、赤ちゃんにおっぱいをあげることには免疫や栄養面で無意味な筈はありません。

また、嫌がることなく、おっぱいに吸いついてくれるなら、それはそれで顎を鍛えることにも繋がります。
天然おしゃぶりなら中耳炎のリスクはありませんからね。(笑)

強いて言うなら、母子双方に異存が無ければ、ミルクの前は必ずおっぱいを吸わせてもらうのが良いと思います。

2013年4月 8日 (月)

病気でもないのにイオン飲料を飲むとどうなる?(改訂版)

発熱して、解熱して汗ブルブルかいた時ならいいのですが、そうでなく何でもない時イオン飲料を飲むとどうなるか知っていますか?

イオン飲料というだけあって電解質が多いですから、下手に飲むとかえって喉が渇きます。

ですのでちょこちょこ飲みになってしまいがちです。

ちょこちょこ飲みをすると歯が脱灰しやすくなります。
pHだって強酸性です。

特に妊娠中はそれ以外の時期よりも再石灰化に時間が長くかかります。
つわりなどで歯磨きもいい加減だったりすると、虫歯になりやすく進行も早いです。
イオン飲料はヘルシーなイメージですが、その実態はイメージとは裏腹なんですね。

大人であっても飲むのに適している時かどうか、よく考えましょうね。

口腔アレルギー症候群。(改訂版)

口腔アレルギー症候群とは、原因物質を含む食物を食べた後、5分以内に起こるとされています。
具体的には口や喉のイガイガ感・ヒリヒリ感・口唇やその周囲の腫れ・喉が詰まった感じ等です。
これは、接触性蕁麻疹の一種でして、その80%以上が口腔内の症状に留まりますが、モノによってはアナフィラキシーを起こすことすらあるそうです。(発症確率は2%程度)

赤ちゃんというよりも、オトナ特に女性に多い症候群です。
つまり、昨日まで大丈夫だったのに、或る日突然発症(!)ということもあるのです。
原因物質は果物・野菜・ナッツ類が多いようです。
果物や野菜の好きな女性は多いので、いきなり好物が食べられなくなった(泣)・・・ということもあるのです。
天然ゴムアレルギーを併発している方も稀ではありません。
また、花粉症を併発している方に多いという報告もあります。

確定診断は疑い濃厚な原因物質を含む食物を使ったパッチテスト・プリックテストや血液検査で行われます。

言うまでもないことですが、口腔内に症状が留まるにしても決して侮らず、原因物質は避けるべきです。

生まれて直ぐからお父さんの抱っこを喜ぶ子にするためには?

普段のSOLANINは、勤務先の母乳外来のお仕事をしているのですが、土日祝日はお母さんと赤ちゃんの係になって、主に赤ちゃんのケアや授乳のお手伝い全般をしています。

もちろん検温等の訪室業務もあるわけですが、お部屋に伺う度に土日祝日は新米お父さんが日がなベッタリとベッドサイドを占拠状態ということも稀ではありません。
つまり、赤ちゃんを抱っこしまくっておられるほほえましい光景に遭遇するのですね。

但し抱っこされている赤ちゃんの反応は二極分化しておりまして、新米お父さんが抱っこした途端に号泣し始める場合と、泣いていてもピタッと泣き止んでしまう場合があるのです。
・・・「この違いは何なのか?単なる偶然なのか?抱っこのテクニックの差なのか?いやまだ抱っこのテクニックに差が出る時期じゃないぞ。何でだろう?」と思いながら過ごすこと数年。

それは先日、池川明ドクターのご著書を読んで、確信に変わりました。
妊娠中、奥さんのおなかに手を当てて、毎日短時間で良いから何度も赤ちゃんに楽しみながら語りかけておられた旦那さんの場合、泣いていてもピタッと泣き止むことが多いです。

反対に、残業・出張・当直・接待等を口実に、或いはこっ恥ずかしいからと、おなかの赤ちゃんに語りかけることが無かった旦那さんの場合、抱っこした途端に号泣する傾向が強いですね。

夫婦仲にも依るのでしょうが、旦那さんがおなかに手を当てて赤ちゃんに語りかけてくれると、手のぬくもりも声もおなかの赤ちゃんにしっかり届くのですね。
しかも、旦那さんに愛されている感じ(多幸感とでも言いましょうか・・・)が強くなるので、奥さんはβ―エンドルフィンが分泌されるのですね。
β―エンドルフィンは胎盤を通しておなかの赤ちゃんにも流れ込みます。

その日々の積み重ねが、「お父さんって良い人なんだな。お父さんのこと大好き。」という感情がおなかの赤ちゃんに刷り込まれるわけです。

その違いが差を生むのですよ。
生まれて間もない頃からのお父さんの抱っこを喜ぶ子になるか、ムズがって泣きだす子になるかという。
おなかの赤ちゃんに対する日々の積み重ねが殆ど無い場合、新米お父さんが生まれた赤ちゃんに馴染んでもらうには、かなりの時間と意識と努力が必要です。

キツいようですが、お馴染さんでないと、生まれた赤ちゃんにとって新米お父さんはそこいらへんのおっさん同然なんですね。(涙)

当たり前ですが、お父さんにおっぱいはありません。
だけど、折角これからお父さんになられるのなら、赤ちゃんから煙たがられるお父さんよりも、おっぱいに匹敵するくらいの抱っこ(スキンシップ)の達人を目指され、お馴染さんになられては如何でしょうか?

仕事場からお家に帰るのが楽しくなりますよ♪

乳首を噛まれて困っています。(1歳)

<ご相談内容>
1歳になる我が子はおっぱい星人です。
おっぱいが欲しくなれば、クッションを持ちあげてアピールしてきます。
最近悩んでいることは、物凄く頻繁におっぱいを噛まれることです。
私としては、恐らく分泌が低下してきているので、出なくて怒っているような気がします。

言い聞かせも試みましたが、全く視線を合わせてくれず困っています。
あまりの痛さに大きな声で叱ってしまいましたが、ゲラゲラと笑われてしまい、怒りが込み上げてきました。
頑張ってきたのに、授乳が恐怖になってしまい辛いです。

<SOLANINの回答>
激カワクッション族なのですね。
しかし、同時に
噛まれてばかりのおっぱいタイムでは、さぞかし苦痛が大きいかとお察しします。
言い聞かせの際、目を合わせないのは、聞く耳を持たないのではなく、耳に痛いことだからです。
ただ、大きな声で叱った際に、ゲラゲラ笑ったのは、甲高い声で叱った時と同様、お母さんが喜んでくれたと勘違いしているからです。

さて、相談者さん自身の分析によれば、おっぱいの分泌低下が原因かもしれないとのことですが、であれば、飲み始めて数口目でガブリと噛むことが多い筈ですが、やはりそうでしょうか?

分泌をアップするのには、外気温が暑くて冷房に依存せざるを得ない夏場であっても、カラダを温めるたんぽぽ珈琲がいいのですが、もう愛飲されていますか?

未だでしたら、是非試してください。
それから、言い聞かせの際は、過去記事にもありますように、低い声、ドズの利いた声でお願いします。
叱る時も同様です。

お子さんがおっぱいが欲しくて、クッション持参される際に、「おっぱいは噛まないってお約束出来ますか?お約束出来る子は手を挙げて!」「噛んだら直ぐにおっぱいはストップだよ。分かりましたか?」と念押ししましょう。

★目を合わせて挙手をして約束通り噛まなければ、う~んと褒めてあげてね。

★お約束しますの意思表示として目を合わせて挙手したのに、途中で噛んだら、即おっぱいはストップです。

低い声で叱ってください。

お子さんが泣いても喚いても、そこは毅然とした態度を通してください。

★ニヤニヤ笑って挙手しようとしないのであれば、お約束するという気持ちに傾くまで≒目を合わせて挙手する迄、おっぱいはお預けです。

チャラチャラしていたらおっぱいは貰えないし、お母さんは本気なんだということを感じ取ってもらいましょう。

仮の話ですが、止むに止まれずお子さんがおっぱいを噛んだとして、その理由が、お母さんの食生活が乱れていたためおっぱいの味があまりにも酷い味で、耐えられなくて噛むのであれば、それはお子さんからの抗議的な警告ですから、例外的に受け入れるしかないでしょう。
そうでない理由で噛むのだとしたら、それはおっぱい星人の風上にも置けない行為です。おっぱい星人であるからには最低限のマナーがあり、そのひとつが噛まないということです。
おっぱいを噛む行為だけは、お母さんは我慢して耐え忍んだり、許してはいけないことです。

これまで何度も同じことを繰り返してきたお子さんのようですから、そうではないお子さんよりも言い聞かせには時間を要するでしょう。
耳に痛いことを言い聞かせるには、目を逸らしたら覗き込むようにしてでも目を合わせて伝えていくことが大事です。
諦めずに根気よく言い聞かせするしかありません。

また先日の記事のように、噛む直前には舌を引っ込めますから、その瞬間に乳首を抜くのも一案です。
そうそう、挙手させることは、言い聞かせをするうえで、そうでない場合よりも効果的だとPROLACTINさんも仰っていましたよ。

試してみてくださいね。
上手くいくことをお祈りしています。

2013年4月 7日 (日)

赤ちゃん用のお菓子なら虫歯になりにくい?(改訂版)

pH的に酸性のものは、歯が溶けやすいのはここでも何度か記事にしましたので、ご存知の読者さんも多いと思います。

いわゆる、『赤ちゃんせんべい』『赤ちゃんウエハース』『ボーロ』の類には、成分として小麦が使用されているかと思います。

小麦のpHは、かなりの酸性なので、フツーのお菓子よりは、塩分や糖分控えめかもしれませんが、虫歯になり難いわけではありません。

もちろん、赤ちゃん用お菓子をひとつもあげたらダメというのではないですが、赤ちゃんや小さい子にとっては「おやつ=甘いもの」ではなく、「カラダ作りのための第4のお食事」くらいのつもりで丁度と考えてください。

ずいぶん前ですが、某所で『砂糖不使用・虫歯予防に効果のあるキシリトール使用クッキー』というものを販売されてるのを見たことがあります。

砂糖の代りにキシリトールを100%使用した製品でした。

その時は「ふ~ん。そうなんだ。」くらいにしか感じませんでしたが、歯科のお勉強をしてからは「意味ないし、こんな効能まがいのことキャッチコピーにしたら駄目じゃん。」ということに気づいたSOLANINでした。

お菓子をあげた後は、歯磨きちゃんとしましょうね。(仕上げ磨きも。)

食物アレルギー、ミルクにすべきか?(改訂版)

<ご相談内容>
いつもblog拝見してます。
今7ヶ月の息子がいます。4ヶ月の時にアトピーと診断されました。
食物では卵、大豆、小麦、犬がアレルゲンです。
卵は完全に除去していますが、大豆と小麦は完璧に除去できてません。〔医者からの指示で大豆と小麦はシビアに考えなくていいとのことで、味噌や醤油は普通のを使ってる位でパンや納豆などは食べてません〕

それでも息子の湿疹は一進一退でよくならず、先生からは、「違うアレルギーもあるかもね。」と言われました。
母乳で育ててるのでこれ以上の除去になると辛いのも本音です。
おっぱいを飲む息子が可愛くて可愛くて、卒乳を考えてませんでしたが、私の食べたもので痒い想いをさせてるのなら、おっぱいやめてミルクに切り替えた方がいいのかなぁと思い始めました。
離乳食もまだお粥や野菜のみです。

一体どうすればいいのか・・・
良かったらアドバイスお願いします。

<SOLANINの回答>
まず、判明している食物アレルギーについては、指示の通り、卵は除去しなくてはならないでしょうが、最近は食物アレルギーではなくても、赤ちゃんに卵を食べさせるのは1歳頃からという考え方が主流になってきているようです。(西○式のように、極端に遅過ぎるのもよくないようですが。)
昨今はおばあちゃん世代が新米お母さんだった頃とは異なり、離乳食開始間もなくから張り切ってあげるような食材ではないことは確かです。
卵アレルギーのない赤ちゃんのお母さん(母乳育児中)であっても、余程の卵フリークでもなければ、アレルギーを誘発しないか心配で、摂取を控えめにしておられる食材でもあります。
食物アレルギーがこの一つだけだったら、なんとか除去を続けられませんかね?
大豆と小麦はシビアに考えなくてもよさそうならば、現状のままでいいわけですし。

お坊ちゃんの湿疹がなかなか良くならないのは、とても辛いと思います。
痒がったりしたら尚のこととお察しします。
ただ、赤ちゃんは現在7ヶ月で歯も生えそろってはいないし、離乳食をどんどん進めるというわけにはいきませんね。
やはり、まだまだおっぱいが必要な時期であります。

では、どうしたらいいのか?
ミルクに切り替えるのも、もちろん一つの選択肢でしょうが、切り替えてミルクアレルギーを併発したらもっと悲惨なことになりかねませんよね?
もちろん、アレルギー用ミルクというものが各社から販売されていますが、フツーのミルクよりもかなり不味いです。(中には美味しいのもあるようですが、それが相談者さんの赤ちゃんに合うかどうかは、その時にならないと分からないです。)
離乳食の進みがボチボチの段階で、それに踏み切るのはある意味賭けです。

そんなんだったら、塗り薬を赤ちゃんの肌に合うものに変更してもらって、痒い湿疹を制御していくのが現実的ではないでしょうか?

また、離乳食をこれから進めるにあたり、肉の脂や大豆油、砂糖、添加物の多く含まれる加工食品等のアレルギー症状を悪化させる恐れのる食材は使わないということや、環境を整えてダニ対策を講じるとかも毎日のことなので重要だと思います。

逆に、魚や野菜の脂肪にはアレルギーを抑える脂肪酸が多く含まれることはご存知ですよね?
今のお粥と野菜という離乳食は赤ちゃんに合うと思います。
大変ですがもうひと肌、赤ちゃんのために脱いであげませんか?

妊娠中絶されたお母さんからの手紙。

<ご相談内容>
先日の「虐待されるかもしれないのに選ぶのか?」という記事、今までスピリチュアルなことに疎かった私ですが読んで衝撃を受けました。
赤ちゃんのけなげさに感動しました。

しかし感動したと同時に、私は過去に中絶を経験しておりとても苦しい気持ちになりました。
まだ学生の頃だったので、親に反対され生むことは出来ませんでした。
残念ながらそれがわだかまりとなりその時の相手とは別れ、それからは1人で命日には手をあわせています。

それなのに今年は育児の忙しさで夜になるまで忘れてしまっており、そのことに物凄く罪悪感を感じています。

目の前に居る赤ちゃんは本当にかわいくて愛しい存在です。
しかし、過去のことがあり、失ってしまった子のことを想うと、「なぜボクは生んでくれなかったの?」と思われている様な気がして申し訳ない気持ちになってしまいます。
あの子が私を選んでくれていたのに、私は世の中の虐待している親と変わりない酷い母親なんだというように思うことさえあります。

申し訳ないと思いながら育児をするのが苦痛です。
でも忘れてしまうのはいけないことだと思います。
その気持ちにどういって折り合いをつけるにはどうしたらいいのでしょうか?
コトがコトだけに、友人にも夫にも誰にも相談できず悩んでいます。

<SOLANINの回答>
池川明ドクターによると、中絶もまた、赤ちゃんはお見通しとのことです。
ダウジングすると「産んだら一生苦労する。産まなかったら一生後悔する。どっちを選ぶかはお母さんがが決めていいよ。」と答えるおなかの赤ちゃんは相当数居られるそうです。

こういう書き方をすると、「池川明ドクターやSOLANINは、安易な妊娠中絶を助長しているのか?」と、早とちりしたり、誤解しないでいただきたいのですが・・・妊娠中絶を決意したら、おなかの赤ちゃんに心から謝って、産めないことを伝えたら、分かってはくれるそうです。

きっと、お母さんとなる人に、「愛があれば、いいじゃないか!」というような、生半可な気持ちでセックスしたり、「産めないかもしれないのに、厳重な避妊をしないのはいけないことなんだよ。」「お父さん、お母さん、人としてもっともっと成長が必要なんだよ。」ということが伝えたいのではないでしょうか?

赤ちゃんのお母さんとなったあなたが、いつも悲しいお顔をしていたら、そういう大事なことを伝えたくて、使命を持っておなかに宿った赤ちゃんですから、きっと悲しくなると思いますよ。
だって、お母さんを苦しめるためにおなかに来たのではないですからね。

恐らく、申し訳なく思い続けてほしいとは、願ってないと思います。
そうではなく、時々でいいですから、あの子はお空に帰って神様のお手伝いをしているのかな?元気にしているかな?と気にかけてやってくださいな。
そうすることで、お母さんの愛を感じてくれるかと思います。

そして、いつもお空の上からお母さんを見守っていてくれると思います。

出過ぎて怒ってしまう?(1ヶ月半)

<ご相談内容>
3回目の出産で、今回も完母です。
現在1ヶ月半です。

退院後黄疸がキツくなり、光線療法をすることになり、2日間ほど母子分離でしたが、必死に搾乳をしたので、今では分泌はそれ以前よりも多いくらいです。

3人目のせいか乳房の緊満はさほどでもなく、丸3時間空けば、少し張る程度です。
困っているのは、飲ませていて怒ることです。

毎回ではありませんし、落ち着いていれば普通に飲んでくれます。
食事には気をつけているので、味ではないと思うのですが。
乳児健診では、赤ちゃんの体重増加は順調と言われています。

ちなみに直母回数は10~12回/日です。

<SOLANINの回答>
この時期、完母で赤ちゃんの体重が順調に増えていて、授乳回数が10~12回/日であれば、丁度いいくらいではないかと思います。

母子分離中に一時的に出方が少なくなったのに対し、直ぐに対応されたので出方については充分リカバーできたと思われます。
3人目さんということもあり、乳房がパンパンに張ることは少ないのでしょうが、吸われる刺激でおっぱいがチャージされる時の勢いが急激で凄いのかなと思います。
陸に居ながら溺れるってヤツですな。

飲む時に怒るのは、味以外にも噴出するおっぱいに溺れそうな感じになるからかもしれません。
先搾りをしてから飲ませてあげましょう。
噴出の度合いが若干マイルドになりますから、溺れることは少なくなると思います。

また、おなかが空き過ぎるとどうしてもガツガツしがちなので、極限までの空腹は避けて、赤ちゃんの人格が崩壊しないうちに、見計らって飲ませてあげましょう。
それから、咥えさせる前に、「落ち着いて飲もうね。慌てると噎せるからね。」と声掛けしてあげましょうね。

2013年4月 6日 (土)

哺乳瓶で早く飲めるようになっても、哺乳力向上は僅かです。

のっけからキツい表現で恐縮ですが、早産児や低出生体重児等の哺乳力が弱めの赤ちゃんの場合、生後間もない頃はラクラク哺乳瓶であっても、直ぐにヘナヘナしてしまい、指示量を哺乳するにもやっとこさという状態であることが少なくありません。
(眠りがちで、まともに吸啜せず、口角から口腔内に溜まった乳がダラダラこぼれる有り様で、見かねたスタッフから、「赤ちゃんの哺乳はこちらでしますので・・・」と言われてしまう展開になることさえあります。)

それでも、日齢が進み、体重増加モードに移行してくると、ラクラク哺乳瓶であれば、指示量をスピーディーに飲み干すようになります。
生後間もない頃よりは、かなり哺乳力がついてきたように見えますが、それは見掛け倒しな哺乳力に過ぎません。

なぜなら、ラクラク哺乳瓶から飲み取るのに要する力は、柔らかい細めの漏斗をおちょぼ口で咥えて、ムニュムニュしている程度に過ぎないからです。
ラクラク哺乳瓶でスピーディーに飲める=直母でグイグイ飲み取る力が身についたのではないのです。
要する力の差は1vs50~60・・・喜ぶのはまだ早いのです。

こういう赤ちゃんの場合、残念ながら哺乳力がいきなりワープしたみたいに向上することは期待薄です。
退院(最近の退院許可体重は2200g前後でしょうかねぇ?)したからといって直母だけで哺乳量確保するのはハードルが高過ぎます。
時間を掛ければ直母だけで指示量が飲めるわけでもないので、気をつけてね。
直母は練習として3~5分1クール出来たら善しとして、後は搾乳やミルクをラクラク哺乳瓶ではなく、シリンジと指で吸啜トレーニングをしながら地道にあげることで、真の哺乳力向上に努めていきましょう。

パタカラって知っていますか?(改訂版)

暫く前から、SOLANINは、勤務先のマタニティークラスで一緒に運営している歯科・口腔ケア領域の師匠の旦那さん(歯科ドクターをされている)のブログを読ませてもらっています。

その中で、口輪筋を鍛える、小顔に効果アリと言われるパタカラを数年前から使用されてから、重症だった花粉症が今では克服と書いてある記事を読みました。

先ほどパタカラを調べたら、お値段は大体4400円~5000円くらい。
ほほぅ、男性用、女性用、子供用まであるんですなぁ。

幸い、私は花粉症じゃないのですが、どうも、2009年の冬から長男が発症したようで、困っています。

そういえば、長男は小さい頃から扁桃肥大で口呼吸だったなぁ。
舌小帯短縮症でもあったし・・・

そういうのって、関係あるのかな?
お薬飲まず、体質改善ってことかな?

本人に説明し、使用を勧め、買ってみようと思っています。

どなたか、使っていらっしゃいますか?

食物アレルギーの薬物療法。

赤ちゃんに食物アレルギーが発覚して、不安に思うお母さんは少なからず居られるかと思います。
食物アレルギーの薬物療法には予防療法と対症療法があります。

まず、予防療法ですが、症状が出ようと出まいと、継続して長期に内服する必要性があります。
しかし、現時点ではなかなかこれといったお薬が無いのが現状です。
食物アレルギーに関しては薬物療法での予防療法というのは期待できず、食事療法での予防療法は主体となります。

次に対症療法ですが、発現した症状に合わせて、最も適したお薬を選択することが必要です。
例えば蕁麻疹やそれに伴う痒みに対しては、抗ヒスタミン薬を使用します。
アトピー性皮膚炎やそれに伴う痒みに対しては、ステロイドが使用されるかと思われます。
一番恐ろしいアナフィラキシー(アレルギー症状が全身の蕁麻疹・嘔吐・呼吸困難・血圧低下・顔色不良・意識が朦朧とする・脈の触知不能など、複数にわたる場合)だったら、QQ受診して速やかな対処を受けてください。
生命に関わる大変危険且つ重篤な状態なので、QQ車を呼ぶ際も「食物アレルギーによるアナフィラキシーです。」とハッキリと伝えましょう。

いわゆる『エピペン』(アドレナリン注射)は2005年以降、蜂毒だけではなく、食物や薬物が原因のアナフィラキシーショックにも使用の範囲が拡大し、第一選択薬と位置付けられました。
病状を勘案され主治医から処方を受けたら、本人もしくは親御さんが肌身離さずのつもりで、常に携帯し、緊急時に備えてくださいね。

赤ちゃんは「モーター系の音」が好きではありませんか?

車のエンジン音、換気扇の回る音、二槽式洗濯機の回る音等が好きではありませんか?

これらの単調な音は子宮の血流音に非常に似通った音なので、大変親しみと懐かしさを感じるのですね。

特に二槽式洗濯機の回る音はお水が流れる音も混じってますから、余計に好きなんですね。

私もかつて産後カンの強い長男が抱っこしても激しく泣いて途方に暮れていた時、洗濯機の前に佇んでいると、不思議と聞き耳を立てているかのような表情になり落ち着き、しまいにはウトウトしてくれたのを思い出しました。

全自動やドラム式の洗濯機ではあいにく試したことが無いので、何とも言えませんが、基本的には近い種類の音なので、イケるのではないかと思われます。

おなかが空いているわけでもおむつが気持ち悪いわけでもないのに、赤ちゃんが泣いてどうにもならない時は、スリングに入れてスクワットしてあげながら洗濯機の前に15分間くらい佇んでください。

体験された方の速報を待っています。(笑)

飲まなくなった片乳のケアはどうすればいいの?(1歳2ヶ月)

<ご相談内容>
以前より右乳の分泌はイマイチなため、あまり飲んでくれませんでした。
最近になって右乳から飲むことを拒否するようになりました。
気づくと右乳の下側が固くなっており、抑えると痛いので、搾乳しています。

でも、たまに搾乳しても2、3滴滲む感じです。
左は以前から、四六時中ぶら下がりっぱなしなので、卒乳の予定はないのですが、右乳のケアはどうしたらいいのかと悩んでおります。
このような場合も母乳外来に行くべきでしょうか

<SOLANINの回答>
長期授乳になってくると、その段階に達しない時期の赤ちゃんと比較して、片乳しか飲まなくなることが増えてきます。
一極集中化ですな。
徐々にフェードアウトで、乳房コンディションに問題が無ければ様子見でいいですが、相談者さんのようにしこりができたり、痛かったり、搾乳しても滲むくらいではセルフケアで何とか凌ぐのは難しいでしょう。

出来るだけ早くお近くの母乳外来や助産院に相談の上、受診されることをお勧めします。
メインバンクの左乳にも問題が無いか、念のため診てもらうこともできますしね。
受診する価値は大アリですよ♪

2013年4月 5日 (金)

お母さんが歯科治療で局所麻酔をかけた後のおっぱいは?(改訂版)

妊娠中にお母さんの歯のメンテをしておかないと、出産後、痛くなることがあります。
辛抱することはありません。
どうか治療を受けてください。

例えば辛抱し過ぎて、親知らずの炎症が酷くなり、抜歯も止むを得ないことがあります。
抜歯となると、やはり局所麻酔が必要です。
麻酔薬、気になりますよね?

でも、お薬の量はごく少ないので、おっぱいへの影響は心配要りません。
抜歯当日帰宅直後でも授乳は充分可能です。

どうしても気になる方は乳房マッサージをして、溜まったおっぱいを排乳してもらってもいいです。

それよりも気をつけるべきことは、しばらくの間、お母さんが上手く噛めないので、お粥、おじや、リゾットなどよ~く煮込んで消化の良いものを食べることです。

普段でもそうですが、あまり噛まずに食べていると、赤ちゃんのおなかの調子が悪くなることがあります。

歯科治療の後は普段気をつけてよく噛んで食べるお母さんでも、丸呑みしがちなのですね。
そうなると、特に赤ちゃんのうんちの性状が変わりやすいです。
いきなり便秘したり、下痢っぽくなったりします。

あまり噛まない食べ方が続くと、おっぱいの味が微妙に変化しますので、喜んで飲まないこともあります。

麻酔薬のせいで、おっぱいの分泌が落ちたとか、不味くなったから赤ちゃんがしっかり飲んでくれないと思ってしまうお母さんがおられますが、そうではないのです。

想像以上によく噛んで食べることは大事です。

食物アレルギーによる皮膚症状の出方について。

食物アレルギーによる皮膚症状を時系列的に分類すると、即時型と非即時型に分けられます。
即時型の代表選手は蕁麻疹です。
非即時型の代表選手がアトピー性皮膚炎です。

即時型の代表選手である蕁麻疹を時系列的に分類すると、急性と慢性に分類されます。
急性の定義は1ヶ月以内に症状が収まるものです。
乳幼児に多く見られる、卵・ミルク・小麦等のアレルギーや学童期に増えてくるエビアレルギー、最強アレルゲンとも言われる蕎麦アレルギーは人によってはアレルゲンとなるこれらの食物を、摂取してしまった場合に起こります。
アレルゲンを除去すれば、症状は収まりますが、蕁麻疹の範囲が全身だったり酷いかったり、喘鳴(ぜいめい)が強い場合は必ず受診しましょう。

急性蕁麻疹には食物によるものだけではなく、ウィルス感染の際も起こり得ることがあります。

次に慢性の定義を述べます。
これは1カ月以降も症状が収まらないものです。
食物が関与していると考えられるものは頻度としては数%らしいです。
食物そのものというよりも、いわゆる食品添加物が関与していると考えられているそうです。

非即時型の代表選手であるアトピー性皮膚炎は一言では語れないものですから、その中で食物関与について述べます。
赤ちゃん時代に検査を受けて指摘された食物アレルギーのある赤ちゃんはほぼ100%アトピー性皮膚炎を合併していると言っても過言ではありません。
しかし、アトピー性皮膚炎の赤ちゃんの100%に食物アレルギーが合併しているわけではありません。
統計によりかなりのばらつきがありますが、70%程度と言われています。
赤ちゃんのアトピー性皮膚炎で、食物アレルギーが関与していることが多いパターンは、生後数か月以内に顔面から始まって痒みの強い湿疹が2カ月以上も続く場合です。
食物アレルギー以外のものが関与しているアトピー性皮膚炎の原因物質としてはダニ・花粉等の吸入アレルゲンや細菌・ウィルス・カビ等の皮膚感染によるものもありますが、これらは単独でアレルゲンというよりも、食物アレルギ―の増悪因子と考えられています。

治療は除去食の必要性の程度と有無・普段のスキンケア・塗り薬・抗アレルギー薬の内服等がありますが、必ず主治医からしっかりと説明を受け、相談しながら進める必要性があります。

母乳育児中のお母さんに除去食が必要であると指摘された場合も同様です。

ちなみに妊娠中からの特定食物の除去については、日本小児アレルギー学会や欧米の小児アレルギー学会も勧めてはいません。
特にお母さんが素人判断&自己流で除去食に取り組まれると、おなかの赤ちゃんの発育不良を引き起こすことがあるから危険ですので止めましょう。
けれども、例えば上の子さんが重症のアトピー性皮膚炎で現に食物アレルギーがあり食事制限をしている(していた)場合や妊婦さん自身が幼少時にそうであった場合等、通常よりもアレルギーを発症するリスクが高いと予測される時は、予め産婦人科・皮膚科・アレルギー科のドクターに相談して、食事の摂り方(除去食が必要であれば、具体的にいつから何を除去すればいいのか?)について、指導を受けましょう。

赤ちゃんは「ヒモ」が好きではありませんか?

例えばお母さんの服装で、フード付きのトレーナーやパーカー類によく袖を通す方、赤ちゃんは直ぐにフードの両端から出ている「ヒモ」の片方を摑んだり引っ張ったりお口に咥えたりしませんか?

腹這いやハイハイが出来るような月齢の赤ちゃんのお母さん、掃除機を掛けていたら赤ちゃんが両手で掃除機の「コード」を摑んで歯茎でグニャグニャ噛んだりしていませんか?

何故でしょう?
赤ちゃんは「ヒモ
」を見ると懐かしくなるからなんですね。
そう。
それは臍帯(=へその緒)を彷彿とさせるからなんですね。
お腹の赤ちゃんの最初のおもちゃは目の前にある臍帯だと言われています。
指先でクリクリしたり、引っ張ったりして遊ぶんですね。
妊婦検診で超音波検査をしてる最中でも、しばしば臍帯を触っている赤ちゃんは目撃されています。

なので、生まれてからも「ヒモ」を見ると、触らずにはいられないのです。
楽しそうにニコニコしながら見つめてしまうのです。
ついつい咥えたくなってしまうのです。
それは、おなかの中にいた時の原体験が関係しているのですね。

高価なおもちゃには目もくれないのに、「ヒモ」だけは飽きずに好むのは、こういうわけがあったのです。

類似商品として「細めで柔らかめのゴムホース」や「点滴の管」などもお好きな赤ちゃんにSOLANINはよく遭遇します。

「ホントかな~?」と疑問に思う方、まずは試してみてね♪

乳房基底部マッサージの是非について。

妊娠中のおっぱいケアとして、乳房基底部マッサージ(つまり、乳房基底部に手を当て、乳房を揺らすというSMC式マッサージのようなおっぱい剥がし体操のようなアレです。)は、基本的にしなくていいと思います。
特に前回のお子さんの時、過分泌で乳房トラブルを繰り返したり、搾乳しないと乳房が暴れて大変だったというような経験のある場合は、止めておきましょう。

初産婦さんの場合は、出産後の分泌がいかほどのものなのかは未知数ですが、一般的に妊娠経過とともに順調に乳房が大きくなってきたり、開通マッサージをしてみたら、ジワジワ~タラタラ分泌しているのであれば、やはり不要かと思います。
強いて言うなら双子ちゃんの場合、初産婦さんであっても経産婦さんであっても、した方がいいかなと思います。
と申しますのも、管理入院中の妊婦さんにはご気分を害するようで申し訳ないのですが、次のようなことが想定されるからです。


①満期産まで保ってくれる可能性がおなかの赤ちゃんがひとりだけの方よりも低いこと。(途中で妊娠高血圧症候群が重症化して、救命優先で緊急帝王切開ということもあるかもしれません。)

②二人揃って2500g以上まで育つ可能性が低いこと。(妊娠週数その他諸々の条件を鑑みて。)

③そうなると、恐らく赤ちゃんたちは保育器に入って搾ったおっぱいを鼻腔から管で注入するか、哺乳瓶で飲ませるかという状況になることが想定されること。

④小さくても二人前のおっぱいを賄おうと思ったら、出産されて数日はともかく、ゆくゆくは一人前だけ賄えばいい方よりも沢山のおっぱいが必要であること。

⑤直母が上手く行けばいいけれど、口腔機能の発達が今イチで二人とも下手っぴちゃんだった場合、搾乳メインが続くので、容易に搾乳出来るようにするためには、おっぱいの分泌が常に多いほど、短時間で搾れるので、お母さんの身体的負担負担が減らせること。(例えば、二人前で80mlのおっぱいが必要だとして、充分に乳管開通していて、メ○ラ社の手動若しくは電動搾乳器を使ったとして、搾乳に要する時間が15~20分で済むのと30~40分もかかるのとでは、毎日のことですから疲労の度合いが違ってきますよね?疲労が蓄積するとおっぱいの分泌量も低下してきますからね。)

⑥直母による乳頭刺激が乏しければ、ひにちが経過してもおっぱいの分泌が勝手に増えることは期待できないこと。(定期的な乳頭刺激と1日7~8回以上のコンスタントな搾乳刺激があれば状況は改善しますが、病産院によっては帝王切開の場合、搾乳は乳房が張ってからという条件を出しておられるトコロもあるとのことですし、張らないタイプの方であれば、1回も搾ってもらえなかった方もいらっしゃるとか。また、赤ちゃんとの面会すら制限をされる場合もあります。お母さんが妊娠高血圧症候群や出血多量による重症の貧血等で病状が落ち着かなければ、やはり1日7~8回以上のコンスタントな搾乳をしたくても出来ないという事態も想定されます。)

・・・気が滅入りそうなことばかりかいて済みません。

そういうことって、言い方悪いですが、双子ちゃんのため管理入院中の妊婦さんに産婦人科ドクターや助産師や看護師が言ってくれることってまず無いと思うのです。
だって、管理入院しているってことは、妊娠経過ができるだけ正常で週数を稼げることが最優先ですから。
切迫早産の気配もあり…だったら、尚更その傾向に拍車がかかります。

つまり、その妊婦さんの産後のおっぱいのことなんか誰も言わないし、妊婦さん自身も一日が過ぎていくのにやっとこさの心境ですから想定することが無いと思います。(要するに出産がゴールになり、産後の生活がイメージできない花畑妊婦と似通った状況に陥りがちなのです。)

そういう理由で、した方がいいと考えるわけです。
ご存知かと思いますが、乳頭・乳輪を触るのとは異なり、乳房基底部を揺らすマッサージはおなかの張り(腹緊)には影響しないので。
直母できるようになるまでは、搾乳で分泌を賄うことも母乳育児をしていくうえでは大切なことですからね。

2013年4月 4日 (木)

被り式のシャツを着て授乳をする際の注意点とは?

授乳期だから常に授乳服を着ていらっしゃる方ばかりではないと思います。
ロンTとかの被り式のシャツを着て授乳することも普通にあるでしょう。
その際、授乳がし易いようにシャツの裾を乳房が出るように下からたくし上げ、左右どちらかの肩を挙げながら同側の鎖骨と顎の間にシャツの裾を挟んで赤ちゃんのお顔にかからないように気をつけながら授乳開始・・・という光景もしばしば見かけます。

ただね、このバイオリニストのような、片方の肩を挙げながら鎖骨と顎の間にシャツの裾を挟むと、シャツの裾が赤ちゃんのお顔にかからないのでいいのですが、残念なことに確実にラッチオンが浅くなります。
止めておきましょう。

では、どうすれば赤ちゃんのお顔にシャツの裾がかからなくて、尚且つ深くラッチオンをさせることが出来るのか?
以下はそのコツをお話ししましょう。
それはですね、髪の毛をくくるゴム紐ってありますよね?
あれを使います。

従来のやり方ですと、ゴム紐をおよそ80cmの長さになるように端を結ぶか糸で縫い合わせてループ状にします。
そして、それをお母さんの首に掛け、シャツの前身頃の内側にくぐらせて、裾から出してそれを再度お母さんの首に掛けます。
そうすれば、乳房は出るけれど、赤ちゃんのお顔にシャツの裾がかからないようになるし、深くラッチオンすることが出来ます。

ただ、このやり方は、ゴム紐を長尺で準備しなくてはならないし、首に掛けるので、首が凝り易いという欠点があります。
それを解消するには、多めの毛束を結わえられるくらいの長さのゴム紐にスモックのボタンと同じくらいの大きさのボタンをくっつけたものを作るか、シュシュではない一般的な飾りつきの毛束を結わえる用のゴム紐を活用します。
同じようにシャツの前身頃の中央付近でシャツの内側に通し、ゴム紐部分を飾りにひょいと掛ければいいのです。

是非お試しください。

キシリトールの効果。(改訂版)

スーパーやドラッグストア、コンビニなどには多くの種類のキシリトール入りガムが販売されていますよね。

何を基準に選んでますか?

メーカー?
フレーバー?
イメージキャラクターのファンだから?
キシリトールは天然の甘味料ですが、虫歯予防の効果があることはよく知られていますね。

成人ならば、一日当り5~7g摂取すればよいのですが、栄養成分表を見て、炭水化物に対するキシリトールの割合が50%以上ないと効果が薄いことや、糖類がゼロであり、クエン酸や果汁などの酸性物質が入っていないことが重要条件であることを知っていますか?

残念なことに、市販のキシリトール入りガムの殆どが50%未満です。

また、一日当り5~7g摂取しようと思ったら100円前後するキシリトール入りガムを毎日10粒くらい食べなくてはなりません。

しかも、一日数回に分けて一回につき5分間以上噛まなくてはいけません。これって結構大変です。
いいことだけど、顎がだるくなるし、お財布も痛い。
でも、一日当り5~7g摂取を3ヶ月以上続けると、お口の中の虫歯菌を減らせるし、菌が酸を出せなくなる(つまり、虫歯菌を無能力化しちゃう)という劇的な変化が起こるのです。

それだけではありません。

虫歯はうつる病気ですが、プレママが摂取すると生まれてからの赤ちゃんがむし歯になりにくくなるということがわかってきました。
キシリトールの効果がこんなにもすごいとは・・・でしょ?

但し、もっと少ない粒数で、もっとお安くキシリトールを摂取することができればいいと思いませんか?

実はそういう方法があるんです。

予防に力を入れておられる歯科には100%のキシリトールガム(歯科専売品)が販売されています。
それであれば、一日当りの粒数が4粒程度でOKですし、一日当りの価格は約47円で済むのです。。

成人の97%は虫歯菌を持っているそうです。(治療済みでも、お口の中には虫歯菌はいるのです。)

大切な赤ちゃんに虫歯ができないようにするために、今日からキシリトールを摂取しましょう。
もちろん、ご夫婦一緒にね。

離乳食に油脂類を使用するのは、控えめにしてね。

知ってる人は知ってることではありますが、(特に離乳食開始早期からの)油脂類の摂取はアレルギー反応を引き起こし易くなる作用があります。
何故かというと、赤ちゃんは消化機能が未熟だからだと言われています。
『授乳離乳の基本ガイド』には離乳期に摂取する油脂量は記載されていませんが、以前の『離乳の基本』には、事細かに記載してありました。

油脂類が不足しては心配だというのであれば、大豆や肉・魚を食べさせていけば充分補給できます。
わざわざ、調理に油脂類を使用するのは、早くても10ヶ月を過ぎてからで結構です。
それも毎日ではなく、週に1回程度、ごく少量(1g/日)、植物性のものでお願いします。
ただ、どう考えても、家庭では1g/日なんて、計量困難だと思います。
油脂類摂取の大きな目当てはカロリーです。
しかし、油脂類は上記のように他の食品に含まれますし、そこから摂取出来なくはないですから、極論ですが無けりゃ無いでいいのでは?と私は思います。

神様にお願い事を聞いて貰ったお兄ちゃん。(驚)

Fさんの長男であるBくんは小学生です。
Fさんは不思議系の話が苦手な方なので、これまで信じられなかったけれど、今回の赤ちゃんを授かるにあたり、お兄ちゃんがキーマンだったのかもしれないということを実感したので教えてくださいました。

Fさんはいわゆる2人目不妊というヤツで、長男のBくんからあとは、なかなか妊娠には至らず、妊娠しても流産が続いていました。
周囲の知人・友人が次々に赤ちゃんを出産していく中で、「何故ウチは2人目の赤ちゃんを授かることができないのか?」と悩んでおられました。
(勿論、産婦人科受診はしたものの、これといった原因もなかったので、治療というわけにもいかず、困り果てておられました。)

ある日BくんがFさんにこう言ったそうです。
「ママは赤ちゃんが欲しいんでしょう?僕は今日、今度こそ赤ちゃんをお願いしますって、神様にお願いしてきたからね。絶対大丈夫だから安心してね。」と自信満々に言い放ったそうです。
FさんはBくんのお気持ちは有り難く受け止めておこう・・・という気持ちだったそうです。

いくつかの週が過ぎました。
学校から帰って来たBくんはFさんにいきなりこう言いました。
「赤ちゃんはお母さんのおなかに入ったからね。分かった?」と。
分かったも何も・・・ですよね。
でもFさんはその時何となくでしたが、「今度こそ上手くいきそうな予感がした。」そうです。

次の日早速産婦人科を受診したところ、6週相当のGSが見えたそうです。
嬉しくて帰宅してきたBくんにそのことを話すと「だから、僕が言ったでしょう?赤ちゃんがお母さんのおなかに入ったって。」
その後もBくんは「おなかの赤ちゃんは女の子。」「名前はあやめちゃんにして。そうでないと、神様と約束したから困るんだ。」「僕の運動会が過ぎないと生まれるのが早いって言っておいたから。」と、当然のように話していたそうです。
Bくんは赤ちゃんの生まれる前日の夜にも「明日出ておいで。」とおなかに向かって語りかけ、Fさんには「赤ちゃんは明日生まれるから、準備はOK?」と尋ねてきて、結果その通りになったそうです。
Bくんの言うことが全て当るので怖くなったとFさんは仰いました。
ちなみにBくんの言葉の端々に「神様が・・・」出てくるので悩んだものの、赤ちゃんの名前はあやめちゃんに決定したそうです。

フットボール抱きの際の注意点とは?

フットボール抱きは帝王切開でおなかに傷のある方や、おなかがふくよかな方や乳房の大きめの方に合うと言われますが、勿論おなかに傷が無くても、おなかがふくよかでなくても、乳房が小さめの方でも出来なくはないです。

但し、その際はくれぐれもお母さんが赤ちゃんに覆い被さるのではなく、赤ちゃんをお母さんの方に引き寄せる感じでお願いします。

ただ、場合によっては、U字型クッションから手首に力を込めて大幅に赤ちゃんを持ち上げないと乳房に到達しないこともあります。

その場合はもう1段クッションを積み上げて、赤ちゃんのリフトアップ状態にならないように気を付けましょう。

また、頸の据わっていない赤ちゃんを支える際は、後頸部を支え、後頭部に手をあてないようにしてくださいね。
下向きになると、赤ちゃんは上口唇にしか力が掛からず、まともな哺乳ができなくなりますからね。

2013年4月 3日 (水)

妊娠と歯周病について。(改訂版)

「まだ若いから歯周病なんて関係ないよ~。」と思っている妊婦さん、かなりいらっしゃるるのではないかしら?

ところがそうではなく大いに関係しているのです。
妊娠すると女性ホルモンが増えますが、歯周病菌は女性ホルモンが大好物なんですね。

お口に中に歯周病菌が増えると免疫バランスが崩れます。
そうすると血中にサイトカインという物質が過剰に放出されます。
このサイトカインは歯周病を進行させる働きがあります。

妊娠してから歯茎が腫れたり歯茎から出血したり・・・という症状が出てきたらそれは歯肉炎ってことです。
かなりやばいです。

しかも困ったことにこのサイトカインは血中濃度が高まるにつれ、「出産するべし。」という扉を開けてしまう働きも併せ持つのです。

つまり、子宮収縮を誘発させてしまうんです。
具体的に申しますと、歯周病を放置して進行させると、早産しやすいし低出生体重児を生みやすいのです。

この頻度はかつてハイリスク要因とされた年齢やタバコやアルコールの比ではありません。

まず、妊娠して悪阻が収まってきたら、歯科での診察も可能だと思いますので、なるべく早いうちに受診して、悪いところがあったら治していきましょうね。

入院して切迫早産の治療をしなくてはならなくなったら安静度は高くなりますから、歯科に通院するのは事実上難しくなりますからね。
悪阻が収まって安定期に入ったら、速攻で歯科受診すべし!
痛くなってからorグラグラになってから行くのでは遅いのですよ!
おなかの赤ちゃんのために、意識の高いお母さんになってくださいね。

お米でもアレルギーになることがあります。

日本人の主食はお米ですが、最近はお米でもアレルギーの出る赤ちゃんがおられます。
西日本新聞の2月9日の記事にもお米アレルギーに関する実例が掲載されている旨、読者さん(☆JIJI☆さん)から報告を受けました。
(西日本新聞を購読しておられる方は記事を読んであられるでしょうから、既にご存知かもしれませんが。
非常に興味深いので以下、当方にご連絡くださったことを転記いたします。(ほぼ原文ママ)

あるお母さんの息子さんが生後3ヶ月の時に、ほお、頭、耳の後ろ、ひじやひざの関節の裏など、肌が真っ赤になり、じくじくとした汁が流れ出すアトピーのような症状が出たそうです。

独身時代から旬の野菜を食べたり、料理も手作りしたり、母乳は血液からできることを考えて肉や脂ものは避け、猛烈にお腹がすく授乳期の間食もお菓子でなく、有機米のおにぎりを食べるなどして食事には人一倍気を使っていたそうです。

乳腺炎を診てもらった助産師から小児科を紹介されましたが、予約は1ヶ月待ちだったそうです。
電話口で症状を聞いた看護師さんが、「お母さんは米飯と麦を止め、かぼちゃ、いもを主食にし、油を控えてください。」と助言されたそうで、実行するとその日から症状は改善したそうです。
いざ受診すると、原因は、毎食食べているお米だったそうです。
お母さんは、卵や牛乳、植物油はアレルギーの原因になりやすいからと、せっせと米を食べていたそうです。
しかし、その米をよく噛まずに食べていたことでアミノ酸まで分解されず、それが体調を崩した状態になると腸から分子量の大きなポリペプチドとして吸収されてしまう。
それが血液を通して母乳となり、それを飲んだまだ未熟な赤ちゃんの腸管をそのまま通り、皮膚から排出される時に強烈な痒みとなりアトピー症状が出る。

というものでした。

この記事を読んでびっくりしたのはお米でもたんぱく質が約6%含まれていて、きちんと分解されないとアレルゲンになるということです。
子育て中で時間がないからといって噛まずに食べるとこんな落とし穴があるんだってことは知られていないのではないでしょうか?
もちろんすべてのお母さんがあてはまる話ではないのですが、これは母乳のお母さんが知ってて損ではないですよね?

「アレルギー予防とお食事」ということで連作の記事を書いたことがありますが、早食いは良くないと書いていたこと、憶えていらっしゃる読者さんはおられますでしょうか?
お米がダメで粟や稗や黍を食べなくてはならない赤ちゃんもいらっしゃいます。
大変そうです。
気をつけましょうね。

赤ちゃんがお母さんを選ぶというお話

不思議系のお話なので、苦手な方はスル―してくださいね。
SOLANINの勤務先の母乳外来で、赤ちゃんのお母さんから聞かせて貰ったお話です。

1人目のお子さん(男の子)が生まれて、6年目で2人目のお子さん(男の子)を出産されたKさんの体験談です。
丁度下校時間帯で、中学生がワラワラと大勢歩いてくるのに出くわした時、何に前触れもなく、いきなり「お母さんはいつも僕のことを産んだって言うけどね、僕がお母さんを選んで生まれてきたんだよ。」と、喋り出したそうです。
Kさんは軽い気持ちで「あぁ、そうなの?ふ~ん。でもどうやって選ぶのかな?」と、聞いてみたそうです。
そうしたら、お兄ちゃんが「僕はいつも飛んでいたんだよ。誰の子どもになるか、(お母さんになる人を選ぶために)探していたんだ。」と、答えました。

Kさんは「いつ頃の話?その時お母さんは何していたの?」と重ねて尋ねたそうです。
おにいちゃんは「お母さんがああいう服(と、制服姿の女子中学生を指差しながら)を着て、お友達と歩いていた時、見つけてお母さんの子になるって決めたんだ。」と断言したそうです。
続いて、「でもね、お母さんって何度も呼んだのに、お友達とばかり喋っていて、僕のことは分からないみたいだった。」と言ったそうです。

Kさんは「どうしてお母さんの子になるって決めたのかな?」と聞いたら、お兄ちゃんは「だって一番可愛かったから。」とぼそっと言ったそうです。

このお話は、お兄ちゃんが3歳の頃、何度も聞かされたお話で、その頃は、「ヘンなことを言う子だな。どういうつもりなのか?」と聞き流していたそうです。
時は流れ、2人目の赤ちゃんを出産した後、お兄ちゃんはこう言ったそうです。
「お母さんはお父さんと仲良くなかったでしょう?あれ、困ったんだよ。○○(←赤ちゃんの名前)ちゃんが生まれられなくなったらどうしようって心配だった。」とも言ったそうです。

Kさんは、1人目出産後2人目を授かるまでに流産したり、旦那さんとは不仲になる一方だったので、《いっそ離婚した方がいいのでは?》としゅっちゅう考えていたそうです。
2人目を授かった時は、「産みたいが産んでもいいものか?」と悩んでいたそうです。
実際には2人目を授かってから旦那さんが気遣ってくれるようになり、家庭内が上手く回るようになったそうです。
旦那さんと言い争いになる度に、お兄ちゃんが、泣いたり、おどけたり、悪さをしたり、吐いたり、熱を出したり下のは、両親を別れさせないようにするための「作戦だった。」と打ち明けられたそうです。

子どもの方が一枚《うわて》なのでしょうか?

食べたものでおっぱいの匂いが変わりますよ。

喋るおっぱい星人に尋ねると、「お母さんの食べたものでおっぱいの味はかわるよ。」という証言は多くあります。

残念ながら、基本的におっぱいの味見は当事者母子しかできませんし、主観が入るので、これについて大規模調査をすることは難しいでしょうが、例えばタオルに搾ったおっぱいの匂いを嗅ぐことは、助産師でも旦那さんでもできますね。
オトナの嗅覚は赤ちゃんほどには鋭くないので、AさんのおっぱいとBさんのおっぱいの匂いを嗅ぎ分けることは助産師であっても困難です。

特に産科入院中は同じ給食を食べますし、食べたものに差がないから。
でも、退院後のお母さんの食べるものは十人十色ですね。

あまり匂いのキツくないものを食べてもあまり違いは分からないですが、ニンニクやニラのように匂いのキツいものや山羊乳のように独特の匂いのあるものを食べると、おっぱいからその手の匂いが発するので、余程の鼻詰まりではない限り、普通の助産師でも感知できます。

その手の匂いがするおっぱいであっても、一向に気にしない赤ちゃんも居られますが、そういうおっぱいを好まない赤ちゃんも居られます。

万一急におっぱいを飲みたがらない素振りをしたら、匂いはどうだろうか?とチェックしてみてください。
ちなみに喋るおっぱい星人は、トラぶったおっぱいや自分の好きな匂いではないおっぱいを、「臭いおっぱい。」と称するようです。

2013年4月 2日 (火)

糸楊枝を使う際の注意点とは?

歯と歯の隙間のお掃除にはデンタルフロスがお勧めですが、小さいお子さんや慣れていない方には使い難いかもしれません。
どちらかというと、糸楊枝の方が、扱い易いかと思われます。

で、糸楊枝の使用に際しての注意点ですが、一箇所ギコギコして汚れを取る毎に水で濯いで、次の箇所を綺麗にするようにしましょう。

糸の部分に汚れが付着している状態で次の箇所をギコギコしたら、先に取った汚れを次の箇所にくっつけているようなものですからな。
きれいにするつもりが、意味不明の行為になってしまいます。
そういうことをやっちゃイカンです。

面倒臭くても、一箇所ギコギコしたら一旦水で濯ぐ・・・が鉄則ですぞ!

それから、糸楊枝の寿命ですが、大抵一度使えば糸の部分が毛羽立った感じになります。
そうするともう
使いものにはならないし、衛生上の問題もあるので、この件に関しましては、「勿体ない精神」を発揮してリユースするのは止めておきましょうね。

おなかの赤ちゃんがお母さんの歯のカルシウムを取る?(改訂版)

妊娠中、おなかの赤ちゃんに歯のカルシウムを取られるって話、何処かで聞いたことありませんか?

おばあちゃん世代では「通説」らしいですが、それは違いますよ。

中には医療関係者なのに、このような「通説」を真顔で患者さんにお話している人がいるようで、聞いていてこちらが恥かしくなったり、仰天することがあります。
(さすがに歯科関係者で、そんなことを言っている人には遭遇しませんが。)

妊娠中どうして歯が悪くなり易いのかは、過去記事でも説明した通りですが、憶えていらっしゃいますかな?

「妊娠したら女性ホルモンの分泌が高まること」

「歯周病菌は女性ホルモンが大好きなこと」

「歯周病菌が増えるため、歯茎が腫れたリ、出血し易くなること」

「唾液の分泌が減ると、口腔内の自浄作用が低下すること」

「悪阻の影響で嘔吐反射が亢進すること」

「悪阻の影響で歯磨きがなおざりになりがちなこと」

「悪阻の影響でちょこちょこ喰いになりがちなこと」

「脱灰してから再石灰化するのに、妊娠前よりも時間がかかること」

「お口の中に食べ物のカスが溜まった状態になりがちなので、虫歯になり易く、進行し易いこと」等々、系統立てて記事化しているので、記事を読み込んでいらっしゃる方は憶えていらっしゃいますよね?


おなかの赤ちゃんは、間違ってもお母さんの歯のカルシウムを溶かして自分の骨や歯のために使ったりしませんよ。
そんなこと、しませんって。
おなかの赤ちゃんを悪者に仕立て上げないでください。

現在妊娠中の方にお願いします。
正しい知識を身に付けてください。
くれぐれもおなかの赤ちゃんに、ズブズブの濡れ衣を着せないでくださいね。

アトピーと母乳育児。

<ご相談内容>
生後1~2か月の時点で赤ちゃんに湿疹が出て受診しました。
罹り付けドクターからは、「今の段階では何とも言えないが、このままの状態が続けばこの赤ちゃんはアトピー性皮膚炎になる可能性が高い。」と言われました。
この赤ちゃんのお父さんはアレルギー体質ではないのですが、お母さんが幼少時からアトピー性皮膚炎で、そのことを知った義母から「アトピーのお母さんの母乳を飲んでいるから赤ちゃんに湿疹が出て、ゆくゆくアトピーになるのではないか?」と言われました。

赤ちゃんがアトピーになる可能性大と言われただけでも、かなりショックなのに、義母からおっぱいのせいで、アトピーになるのでは?みたいなことを言われ、どうしていいのかと悩んでいます。
果たして母乳からアトピーが感染るかのようなことが有り得るのか?教えてください。

<SOLANINの回答>
早い時期からアトピー性皮膚炎の予告めいた説明を受け、ショックは大きいと思います。
特にお母さん自身がアトピー性皮膚炎で、旦那さんの方には要因らしきものが無いというこのような場合、お嫁さんの立場としてみても、さぞ、お辛いだろうなとお察しします。

結論から申しますとトピー性皮膚炎は感染りません。
アレルギーというのは、ある程度体質というか、遺伝的な要素があるものなので、親子で似てしまうということがあるのは否定出来ません。
アトピー性皮膚炎の原因は様々です。
こうだから酷くなると分かるまでに時間がかかることもあります。

食物アレルギーもそうですが、月齢の若い赤ちゃんに血液検査をしても結果が出ないことがあります。
今の段階では可能性が高いということは予告されていますが、確定したわけではありません。
僅かでも希望は捨てないでね。

もし、何かお母さんとして今のうちから心がけた方が良いこと(例えば普段からのスキンケアとか、寝具の選び方とか・・・)があれば、ドクターに尋ねて教えてもらいましょう。
また、時期が来て万一アトピー性皮膚炎だと診断されればどうすればいいのかは罹り付けドクターの指示に従ってくださいね。

おなかの中にいた時のこと、憶えていますか?(次男編)

しばらく前にウチの長男の胎児期からの記憶について、4部作(・・・というほど大層でもないですが。)を書きました。

今日は次男について書きます。

何度尋ねても、彼は私の質問には何も答えてくれませんでした。
まぁ、キャラ的にそういうタイプではないようですので、訊く前からあまり期待はしていませんでしたが。

実は次男は小学校低学年まで、筋金入りの鉄ちゃんでした。
まだ、文字も読めないのに、愛読書は《月刊鉄道ジャーナル》ですし、どんなに機嫌が悪くても「駅に行って電車見よう!」と誘ったら、すぐにニコニコです。

機関車トーマスとなかまたちも大好きでした。
たまに兄妹と別にひとりでビデオを観る時は鉄道一筋でした。
長女の名前が某特急の名前と一緒なのは、(←漢字はともかく)次男のプッシュが大きかったことも一因です。

かなり環境を整えて聞いたつもりでしたが、何度聞いても、トーマス関係のことしか答えてくれませんでした。

きっと、当時の次男のアタマの中では常にトーマスとなかまたちが走り回っていたのでしょう。
そっちの方が立て込んでいて、母ちゃんの質問に答える余裕がなかったのかもしれません。

二人目以降は年齢のせいで分泌が少ない?

<ご相談内容>
私は現在32歳です。
先日2人目を出産しました。(1人目は25歳の時なので、7年振りの出産です。)
今回も一応完母なのですが、乳房の張りが少なく、漏乳も少なく、おっぱいの出方が少ないような気がします。
年のせいでしょうか?


<SOLANINの回答>
ははは。
何を仰いますやら。

32歳で年のせいでしょうか?なんて聞かれたら、ピキっと来る方が多いと思い、ヒヤヒヤします。
確かに殆どの経産婦さんの乳房緊満は、初めての出産後と比較して、マイルドですし、「張ってるなぁ~。」と実感できる期間も、「早く飲んでくれなきゃ乳房が痛いわ!」と言いたくなる期間も短く、母乳パッドに漏れるおっぱいも極僅かです。

これだけ書くと、早トチリな人は、「ほら、やっぱりそうなんだ!」と呟いたりしがちです。(記事は読み飛ばさず、しっかり読んでくださいね。)
でもね、過去記事でも書いていますが、必ずしも乳房の緊満の強さ=おっぱいの分泌量の多さ・・・ではないのですね。

私の知る限りでは、1人目の時よりもおっぱいをつくるホルモンである「プロラクチン」の受容体(レセプターともいう)が2人目以降は多いと言われています。

つまり平たく言えば、おっぱいが多くつくられるということです。

なので、その逆で1人目の時はおっぱいの分泌に不安があったり、体重増加不良で混合栄養だったけれど、2人目以降の方が分泌云々であまり不安が無く、実際に完母で様子を見ていても普通に赤ちゃんの体重は増えていますとか、ミルクの補足量が少なくて済むと言う方が圧倒的に多い印象です。

とかく都合の悪いことは年齢のせいにする人が多いですが、おっぱいの分泌には特に関係ないと思います。

2013年4月 1日 (月)

喫煙と虫歯は関係があります。(改訂版)

当ブログの読者さんでは、恐らく殆どいらっしゃらないかもしれませんが、タバコを吸う妊婦さんは、そうではない妊婦さんに比較して、唾液検査によって、虫歯菌が多いことが分かっています。

何故虫歯菌が増えるのかという直接的なメカニズムはまだ分かっていないそうですが、恐らく、「タバコを吸う妊婦さんは、お口のケアがおろそかになりがちであるから。」だそうです。

また、もしかしたら「タバコの中のニコチンが虫歯菌を増殖させる作用があるのではないか?」とか、タバコによって血中のビタミンCが減少することは知られていますが、「ビタミンCの減少により、虫歯菌が増殖しやすくなるのではないか?」とか、「唾液の洗浄力が低下するのではないか?」ということが、示唆されているようです。

過去記事にも書きましたが、虫歯菌の多いお母さんの子どもは、虫歯になり易いことが判明しています。

つまり、タバコを吸うお母さんの子どもはそうではないお母さんの子どもよりも虫歯になり易いと言えるのですね。

タバコを吸うという行為は、自分だけで完結するモノと捉えてしまうのは間違いです。

お母さんのカラダはお母さんのモノだけれど、お母さんだけのものじゃないってことですね。

「もう、私はおっぱいをあげていないからタバコを吸ったって関係ないわ。」
「子どもの見ていない所で吸うなら大丈夫でしょう?」ではないということですね。
タバコはね、子どもに副流煙を吸引させなければそれで済むのではありませんよ!

だって、おっぱいをあげていなくても、我が子が虫歯になっても構わない!・・・なんて思っているお母さんはいないと思いますから。

・・・タバコ吸ってる妊婦さん、お母さん、タバコ一刻も早く止めようね。

ペットの毛アレルギーについて。

15歳以下の子ども人口よりも、ペット(犬・猫等の哺乳類に限っても)の匹数の方が多いと言われてもう何年にもなりますね。
愛犬家・愛猫家のみなさんは、読者さんにも多いかと思います。
先日とある読者さん(猫アレルギーのあるお母さん)からご相談を受けました。
①「自分に猫アレルギーの症状が出ている時は、母乳はあげないほうがいいのか?」
②「旦那さんの実家に猫がいるが、赤ちゃん連れでいくべきかどうか悩む。」といった内容でした。

さて、ご相談の回答ですが、①については何ら問題なくおっぱいをあげることができます。
症状が出て、『抗アレルギー剤』や『抗ヒスタミン剤』を内服せざるを得ない場合でも大丈夫です。(カテゴリー「☆おっぱいとお薬」をご精読された方はご存知ですよね?)
②については、まず、旦那さんに率直な気持ちを聞いてもらうことが必要です。
猫をはじめ、ペットの毛がアレルゲンになることは否定出来ません。
愛犬家・愛猫家の方は気を悪くされるかもしれませんが、例えば実際にこのご相談者のお母さんは、「猫アレルギー」と診断されているわけですし。
ペットの毛がアレルゲンと分かっている方は、症状が出始めるとそれが収まるまでが大変でしょうから、出来るだけ避けられる方法を考えて実行することがご自分を守ることになると考えます。

相手の方はペットは家族同然と思ってらっしゃるでしょうから、どうしても行かなくてはならない場合は、嫌味たらしいかもしれませんが、ご自分をプロテクトするために目の細かいマスク(花粉症の方がされるようなマスク)は装着すべきでしょう。
手洗いをこまめにすることは、申すまでもないことですし。
勿論、お食事をご一緒される場合はその時だけ外すしかないですが。
ただ、お料理を作るキッチンにもペットが自由に入れるお家ですと、それはかなりヤバいですから、食べないという選択肢も必要になるかもしれませんが、そこはアレルギーの程度にもよりますから、ご自分で判断していただかなくてはならないと思います。

ネット上では1歳までにペットの毛を常態的に吸引・接触する機会があれば、ペットの毛由来のアレルギーにはならないという体験談も氾濫してることは私も知っています。
しかし、それは毎日のこまめなお掃除=「コロコロなどでの抜け毛取り」があってというのが大前提ですから、仮にお掃除がズボラなお家に訪問するなら、それは該当しないかもしれませんね。
旦那さんがペットの毛は大丈夫な方でも、奥様がNGな方だったら、(あるいはその逆でも同様に。)赤ちゃんがどちらの体質に似るかは確率50%ですからね。

小児科ドクターでアレルギー最前線で活躍中の方は、少なくとも新生児にはペットを近付けることはお勧めされません。
出来るだけ避けてくださいと仰っていると聞いております。

おなかにいた時のこと、憶えていますか?(長男編4)

・・・というこちょは、生まれてからの記憶もあるのかな?と思った私は、長男(以下T1とします)に尋ねました。

S「新生児室に居た時のことで、何か憶えていることある?」・・・当時は母子異室制だった。
T1「あ~。(と顔をしかめて)薄い青い人が、僕の足に注射して、凄く痛かったから僕はえ~んえ~んって泣いたんや。お母さんはおらへんかった。」と言いました。

S[足ってどこらへんに注射したの?」
T1「ここや。」と、踵(かかと)を指差しました。

S「踵に注射されたの?注射って腕にするもんでしょ?」と、私はカマをかけました。
T1「お母さん、赤ちゃんはね、足に注射するの!」と、きっぱり断言しました。

T1は、頭血腫(ずけっしゅ)が出来ていて、黄疸がキツく出そうな状況で、1日に2回は採血されていました。
光線療法するかどうかのギイギリのラインでした。
T1が言った“注射”というのは、“採血”のことですが、2歳8ヶ月の子どもの語彙としては、止むを得ない表現だと思います。

薄い青い人というのは、当時採血のために来室した検査技師さんが袖を通しのが水色の予防衣でしたから、それを意味するのだと思います。

採血部位が踵だというのは本当ですし、当時は、面会時間には新生児室のカーテンを開ける方式でしたが、処置的なことをする際は、カーテンは閉まっていましたし、夫や義両親や知人等が面会に来た際にそのような場面に遭遇する訳が無いから、T1に入れ知恵することは不可能です。
申すまでもないですが、私はそういうことはT1には言いませんし。
どんな風にされたのかは、された赤ちゃんに記憶が無ければ、話すことは不可能なのです。

知らなかったとはいえ、痛い想いをしたのに、傍に居なくてごめんなさい。
せめて、これから何があるのかきちんと説明しておかなくちゃね。
それ以来、SOLANINは、勤務先で赤ちゃんの採血をする際は、赤ちゃんに謝りながら、ガン見されながらでございます。

乳首を噛む直前に察知する方法とは?

色々な理由があり赤ちゃんは乳首を噛みます。

おっぱいが不味い場合は美味しくなる努力をしてください。
お母さんがながら授乳しているならそれは止めてください。
歯がムズムズしているなら直母前に歯茎マッサージをしましょう。

しかし、噛む度に黄色い声で叫ぶことを繰り返していると、噛む前はゲーム感覚というか、確信犯全開モードになります。

目が三日月みたいに笑い始め「今から行きますよ~!」って表情になります。
そして、いよいよガジガジしちゃう直前は自分の舌を引っ込めます。
ここがポイントですよ。

だって、おっぱいを飲みながら乳首を噛むのだったら自分の舌をしたたかに噛んでしまうからね。
流血騒ぎになっちゃいますよ。

そうならないためには、自分は痛くない状態にちゃんと逃げ道作りますからね。

赤ちゃんは想像しているよりも賢いのです。

ですので、ニヤニヤ笑いが始まったら黄信号!
注意深く見守ります。
舌を引っ込めたら赤信号!
その瞬間赤ちゃんのお口から乳首を引き抜くのです。

そして、「おっぱいは噛んだら駄目だよ。」と諭してください。
いいですか、赤ちゃんが舌を引っ込めた瞬間ですよ。
お母さんの反射神経が試される瞬間です。(笑)

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