"下手っぴちゃん”のポジショニング選択の注意点。
おっぱいの分泌はそこそこあるのに、上手に直母が出来ない赤ちゃんがいらっしゃいます。
SOLANINは愛情を込めて、“下手っぴちゃん”と呼ばせてもらっていますが、“下手っぴちゃん”は、お母さん泣かせの曲者でもあります。
SOLANINがこれまで数多(あまた)の赤ちゃんを観察した限りでは、“下手っぴちゃん”には、向き癖の強い子が多いようです。
冷静に考えれば分かることですが、向き癖の強い子に、何気に左右同じポジショニングをすると、まともに吸啜できるのは、向き癖側に乳房が来る場合だけです。
向き癖の反対方向に乳房が来る場合、おっぱいが飲みたいのに、そっぽを向いてしまうことになります。
当然ですが、おっぱいに近付けないので“下手っぴちゃん”は猫パンチを繰り出しながら泣き叫びます。
お母さんにしてみたら、おっぱいを拒否されたみたいでショックですが、決して“下手っぴちゃん”はお母さんのおっぱいを拒否している訳ではないのです。
上手くいかなくて途方に暮れて、ヤケッパチになっているのです。
そこを理解してやってください。
お母さんや助産師が、何とかして“下手っぴちゃん”の後頸部をがっしり把持して乳房の方に顔を向けたとしても、元々小さいお口しか開けられない(しかも、口唇を内側に巻き込みがち)のに加え、反対側ですと更に小さいお口しか開けられず、浅飲みになってしまいます。
日齢が進み、搾乳やミルクの補足をしながら、それなりに体重増加しても、乳頭頂に亀裂が入ってしまったり、おっぱいの分泌はそこそこあるのに一向に直母量が伸びない傾向が見受けられるのであれば、恐らくビンゴです。
例を挙げてみましょう。
赤ちゃんを仰向けに寝かせたら左ばかり向く癖のある子の場合、お母さんの左のおっぱいを飲ませるには、フットボール抱きが適していますが、右のおっぱいもフットボール抱きにすると、お母さんの乳房からそっぽを向くような感じになります。
この子の場合、右のおっぱいをまともに飲ませるには、交差横抱き(真横抱きともいいます)に変更しないといつまで経っても埒があきません。
クッションして授乳することになりますが、赤ちゃんの左⇔右の移動はクッション上を横にスライドさせれば桶です。
そうすれば、癇癪を起さず冷静になれるので、お母さんは心理的に落ち着いて授乳が出来るようになります。
また、そっぽを向かずに済むので、少しでも大きくお口を開けることができるので、乳頭頂に亀裂が入ることもなくなり、徐々に直母量も増えてきますよ。
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