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2013年5月31日 (金)

乳腺炎?乳口炎?鑑別は?(7ヶ月)

<ご相談内容>
我が子はもうすぐ8ヵ月ですが、完母にて8300gを超え、体重増加は順調です。
先月上旬に、左乳首の横にしこりが出来歩くのも乳房が揺れて痛いほどでした。
体温は37度ちょっとでした。
出産した病院は大学病院で、祝日で産科病棟に電話したところ、病院では急外での対応しか出来ないので、唯一ある助産院を教えて頂きました。
紹介された助産院でのマッサージはかなり痛くて、歯を食いしばるほどでした。
その日は1時間半ほどマッサージして頂きましたがしこりは開通しなかったと言われました。
実は私は全身アトピーが酷く、乳房も真っ赤、乳首も赤みがあるような状態だったので、乳首にステロイドを塗るように言われました。
夜になり『最強母乳外来』のおチチトラブルの記事を読み返して自分のチチを見たところ乳首に白いぽつぽつがありました。
だけど、助産院では乳腺炎と言われたし乳首の奥にチリチリピリピリする嫌な痛みが続いていたので、それは乳口炎っぽいように思いました。
芋湿布は痒くなり出来ず、取り敢えずステロイドを塗りました。
(授乳のたびに洗い落としました)
そして頻回授乳をしました。
翌朝赤みが少し引いたので「デスパコーワ®」塗りました。
1週間ほどでしこりは消失しました。
ただ、万一また同じ状況になったらどうしたらいいでしょうか?
助産院の助産師さんには乳腺炎の原因はアトピーだと言われたのですが、私には乳口炎じゃないかと思うのですがそれもやはりアトピーが原因にあるのでしょうか?
今は「アレグラ®」で乳首は悪くありませんが白いぽつぽつは消えません。
またトラブルになったらとにかくステロイドを塗るようにと言われたのですが、ステロイドを塗るべきか「デスパコーワ®」を塗るべきか。
失礼だと思ったのですが、他の助産院を探してみましたが、車で2時間ほどかかるところにしかなく到底かかれません。
大学病院の母乳外来について電話をして聞いたのですが、マッサージなどもあまり上手な助産師さんがいないから、その助産院の方がトラブルのときはいいよと言われてしまいました。
産後7ヶ月経って初めてのトラブルで不安です。
どうかよろしくお願いいたします。

<SOLANINの回答>
ひゃ~。
1時間半もの乳房マッサージ、痛かったでしょうね。(泣)
と、同時に、その助産師さんも頑張られましたなぁ。
その日開通しなかったのはとても残念でしたが、客観的に見て、独立開業されているくらいなので、決して腕の悪い方ではないと思いますよ。
大学病院には大勢の助産師が居ます。
なのに、大学病院の助産師で乳房マッサージの上手な方があまり居なくて、開業助産師を勧めるということは、もしかしたらおっぱいケアについて、今イチ熱意に欠ける病院なのかもしれませんね。(取りようによれば、良心的かもしれませんが・・・)

さて、本題です。
まず最初にお断りしなければいけないことは、私が、直接相談者さんのおっぱいを診させてもらったわけではないので、いただいた文章から判断した限りにおいて・・・ということです。
軽々しいことは言えませんが、今回の場合、私は診断的には相談者さんの方が正しいと考えます。
痛みの出方、乳頭の所見、熱発していないこと等を鑑みて、乳口炎である可能性が一番高いです。
その次に可能性があるとしたら乳栓でしょうか。

また、相談者さんはアトピー性皮膚炎とのことですが、もしもアトピーが重症化して乳腺炎になったのであれば、両側とも痛くなる筈です。
でも、今回は片方でしょう?
ということは、アトピー由来の乳腺炎とは考え難いですね。

いずれにせよ、乳房の循環が悪くなっていることは確かですから、「葛根湯®」の内服はされた方が治りが早くなることが期待出来ます。
嘱託医に処方箋をきってもらえるならいいのですが、何かの事情で処方箋をきってもらうことが難しい場合は、自分で薬局で購入することになるかと思います。

また、乳口炎のケアについては「デスパコーワ®」の塗布&ラップ療法がベターです。
乳頭・乳輪の皮膚がズルズルに剝けて、滲出液が出ているならば、過去記事(まなりんさんの知恵)に書いてあるように、ステロイドを塗布された方がいいのですが、そこまで酷くはなっていないのであれば、「デスパコーワ®」で充分です。

アトピー性皮膚炎の方は、痒みの問題もあるので、じゃがいも湿布も厳しいかもしれませんが、もしもしこりを冷やした方がラクであるならば、しこりを保冷材でアイシングしてもいいですよ。(冷やしてもラクでないならば、冷やさないでください。)

まずはおっぱいトラブルは予防が肝腎です。
次に同じようになった時のことを想像すると不安でしょうが、ならないようにする努力はもっと大事ですよ。
今回のトラブルが発生した原因が何かということをよく掘り下げていけば、予防策は自ずと出て来ますよ。
その他詳細については、当ブログのカテゴリー「☆乳頭・乳輪トラブルと対処」をご精読くださいませ。

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