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2013年5月13日 (月)

MRSAって、聞いたことがありますか?

お薬、特に抗生物質を”安易に”使うと耐性菌というものが出てきます。

耐性菌をやっつける抗生物質を開発しても、さらにまた、その上をいく耐性菌が出てきますし、その次の抗生物質を開発しても・・・きりがありません。

MRSAはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌とか多剤耐性黄色ブドウ球菌と呼ばれます。(因みに、フツー(?)のブドウ球菌同様、そこらじゅうにいます。)
たまに新聞にも掲載されています。(一時期ほどではありませんが、今でもたまに院内感染がどうこう・・・と紙上を賑わすことがあります。)

MRSAは抗生物質の効きにくい黄色ブドウ球菌なんですね。
健康な方はお薬要らずですから、まぁ問題なし。
お年寄りやがんの患者さんなど、抵抗力の下がっている方は注意が必要。もちろん赤ちゃんも。

少なくとも、入院中は赤ちゃんを触る前にアライグマのように(お手本のイラストや写真の通りに)真面目に洗っていたら、MRSAを貰うことはないです。

気をつけるべきは医療者の手ですが、1人もしくは1処置で手洗い励行していればならないし、アウトブレイクもしません。
後は、面会者ね。
「しんどいし、熱っぽいけど、頑張ってお見舞いに来ました。」というような不届きなお年寄りが紛れ込んだりしたら、ヤバイです。
頑張らなくていいから、そういう方はお家に居て養生してくださいってことです。

あんまり知られていないデータらしいのですが、母子異室の赤ちゃんの4~10%は鼻腔粘液培養検査でMRSAが検出されるそうです。

お母さんの皮膚の正常細菌叢《=善玉菌》を(鍵)に喩えると、それが赤ちゃんの皮膚(鍵穴)に先に入りこむから、後から悪玉菌がやってきても、入れなくなるんです。稀にお母さんかお家の方が持っておられるので、そういう場合はどうしようもないですが。

カンガルーケア~母子同室、手指衛生、環境整備、最低限の面会制限を徹底することで、MRSAは防げます。
目に見えないものだからこそ、きちんとした対応が求められるし、「ちょっとくらい。」「自分ひとりくらい。」という無責任な甘い対応さえしなければ、恐るるに足りずです。

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