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2013年5月12日 (日)

両方の乳房が痛くて発熱した。これって乳腺炎?

産後2週間頃のお母さんから、「両方の乳房が痛くて発熱しました。肘の内側で測定して38℃越えていました。これって乳腺炎ですか?」と尋ねられました。

入院中から極度の分泌過多の方でした。
示された乳房の局所に硬結(しこり)はあるようなないような。
発赤というほどではないものの、若干もやっとした赤みがある。
腫張はない。
圧痛はある。
肘窩で測定して高い熱がある。
哺乳後の乳房は全体的にややソフトになっている。

・・・う~ん、そうですな。
これは強度のうつ乳状態ですかな。

ここで気をつけなくてはならないのは、助産師が自分の手技に酔いしれて(或いはラクにしてあげようというサービス精神で)、ガンガン搾ってしまうこと。
搾った刹那はそりゃあラクになるでしょうが、下手すると帰宅途中に乳房がパンパンに張ってしまいますから。
かと言って、何もせず放置すれば、あっという間に乳腺炎に移行する危険性を孕んでいます。

では、どうすればいいのか?
硬結(しこり)がハッキリしない場合は、圧痛のある部位に繋がる開口部からのみ排乳すればいいのです。
その他の健康な部位からの排乳は避けることは言わずもがなです。

そして、赤ちゃんにしっかり飲み取ってもらうこと。
授乳間隔を空け過ぎず、しゃきっと起こして飲ませること。

基本的に乳房は冷やすものではないですが、このような場合は緊急避難的な意味合いもあるので、じゃがいも湿布の上から冷罨法をプラスしてもいいかもしれません。
葛根湯も内服開始した方がベターでしょうね。

無事を祈っています。

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