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2013年5月30日 (木)

うっ滞性、化膿性・・・どっちなんだろう?

乳腺炎に罹り発熱して、痛くて堪らない経験をされた方、そういうお母さんに対応された助産師のみなさん、ふと思うことがありませんか?

「この乳腺炎は、うっ滞性か化膿性かどっちなんだろう?」って。
そりゃあまぁ、血液検査や乳汁の培養検査をすれば、どっちなのかはハッキリするでしょうが、助産院の場合、そういう検査は普通しないでしょうし、病産院併設の母乳外来であっても、「何でもかんでもまず検査!」的なドクターでもない限り、あまりしないのではないかと思います。
僭越ながらSOLANINの経験から言わせていただければ、殆どの乳腺炎はうっ滞性だと思います。

但し、元々はうっ滞性であっても、途中経過で何らかの感染を来たし、化膿性に移行したのか?という場合もあるようです。
例えば初回の乳房ケアを受けてからも38℃以上の熱が3日以上持続している・頓服で『カロナール®』を服用しても、解熱状態はせいぜい2~3時間程度で早々とリバウンドする・初回の乳房ケア時は硬結(しこり)部位の皮膚はモヤモヤした赤みだったが、2回目の乳房ケアの際はマットな赤みに変わってきた・乳房のうっ滞所見と疼痛の訴えの程度が乖離している印象が強い・『葛根湯』をきちんと内服し、じゃがいも湿布をして、頻回直母をしているのにさほどラクにならない・乳汁のドロッとした感じが初回乳房ケア時よりも増している・・ような場合は怪しいとみてまず間違いないでしょう。

こういう場合は、くれぐれも助産師が乳房ケアだけで何とかしてやろうと抱え込まず、速やかにドクターに相談され、しかるべき検査をしていただくなり、抗生物質の内服を処方していただくように進言するなりして、今以上の進行をくい止め、最悪の事態(膿瘍形成⇒切開排膿⇒激痛を伴うツッペ交換の日々)にならないように、対処したいものです。

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