乳口炎でおっぱいが全く滲まない場合は?(6ヶ月)
<ご相談内容>
私は現在、6ヶ月の赤ちゃんを母乳育児中ですが、乳口炎と闘っている最中でして…この一週間で4回マッサージに通いました。
最初に助産院に行った時、乳口炎の部分に表皮が出来て母乳が一滴も滲まない状態で埒があかないということで、注射針で皮を突かれました。
※針で突かないほうがいいという記事は後で見つけ、時すでに遅しでした(涙)
そこで教えていただきたいのですが、乳口炎の部分に皮が出来た場合、針で突く以外はどのように対処するのですか?素人の単純な考えだと、「皮を破かないことには、詰まった母乳出せないのでは?」と思ってしまうのですが…
SOLANINさんはどうされているのですか?
お世話になっている助産院を切り盛りしているのは70歳前後のおばあちゃん先生で、乳口炎になる数ヶ月前にも2回乳腺炎でお世話になり、マッサージは痛くなく1度で解決してくださいます。
そのようなベテランの方がマッサージしても開通しない場合があるんだ?!という驚きと共に、針で突くのは良くないという記事を読み大きな疑問を抱いたので教えていただきたいです。
ちなみに一刻も早く治るよう、授乳後のデスパコーワ、じゃがいも湿布、ごぼうし服用、食事内容の見直しを始めました。
授乳中・後のおっぱいビリビリな痛みは減ってます!
<SOLANINの回答>
のっけから少し話がズレますが、2011年の2月末に岡山で開催された「助産師のための母乳育児セミナー」(毎年開催され、私の勤務先からは大抵新人さんが毎年参加されています。今年は池川明ドクターが講演されるので、トウの立った私も参加したかったのですが、個人的な事情で、叶いませんでした。)で、乳口炎に針を使うか否かで侃侃がくがくだったそうです。
ベテランの助産師であっても、乳口炎の部位からの開通は困難を極めます。
開通するまではかなりの痛みを伴います。
ですので、お母さんの苦痛を減らすとか緊急避難の意味で針を使うのだと私は解釈しています。
これは針使用反対派のSOLANINとして、あくまでどうしても針を使うのであればという場合の私見ですが、今速攻で開通しても大変再発し易いこと、3~7日のうちにリバウンド状態になっても構わないか?という最悪の場合の情報提供をして、お母さんの同意が得られたらしてみられたら?ということです。
それをせずしていきなり針で突くのはフェアではないと考えます。
再診が重なると、お母さんの心理的・身体的・経済的な負担が大きくなってきますからね。(でしょ?)
確かに乳口炎の薄皮部分が取り除けなかったら滲みもしないことは自明の理です。
乳口炎は慢性乳腺炎でもあると故・山西みな子先生も仰っています。
慢性乳腺炎のケアも必要です。
SOLANINは何をしているかですって?
そうですね~。
乳房マッサージも必要ですが、健康な部位からは分泌させないようにします。
できるだけ乳口炎の部位を刺激するような形のマッサージをします。
この時、アロマオイルを乳房に塗布してからマッサージをすることもあります。
(普段のマッサージにアロマオイルは使用しませんが、乳口炎の時は使った方がお母さんの苦痛が少ないように見受けられるので。)
赤ちゃんと共に来院していただき、健側の乳房からのおっぱいを赤ちゃんに飲んでもらいながら、乳房マッサージをすると、開通し易いと思います。
(もちろんお母さんは仰臥位です。)
こういう場合にありがちな、S○C式的な乳頭をビュンビュンと引っ張り伸ばすようなマッサージは痛いだけなので、私はしません。
水疱状に膨らんで来たら、圧の掛け方を調節したら、勝手にプチンと弾けると思います。
膨らまない時は、乳房マッサージはボチボチで止めて、背中のリンパドレナ―ジュをします。
初めての方は対処法も何もご存じないので、内服と外用(罨法と塗布)の必要性と飲ませ方とお食事の内容や食べ方の説明をします。
こんな感じですかね。
相談者さんが一刻も早く治るようにセルフケアをされた諸々のことは、治療効果を高めますから、続けていただくよう説明することも欠かせません。
それから…きちんと説明したのに後で、「聞いていない。」と言われたら困るので、私はパンフレットを作成し配布するようにしています。
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