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2013年6月の記事

2013年6月30日 (日)

マッサージを受けた後のおっぱいのセルフメンテ

乳腺炎になって母乳外来や助産院を受診された後、どうされてますか?
「やった~。これでOK。」とばかりに、トラブル前と同様のライフスタイルになっていませんか?
マッサージはたしかに効果大ですが、それで完全とは言えません。
「内服してください。」という指示があれば、用法・用量を守って内服してください。
「お風呂は半身浴で。」と言われていたのに、肩までどっぷりと浸かっていませんか?
「おっぱいに良くないものはは控えてくださいね。」と具体的に良くない食べ物を言われたのに、唐揚げ食べたり、ケーキやフルーツパクパク食べてませんか?
「授乳間隔を空けずに、こまめにあげてください。」と言われたのに、3時間以上間隔を空けていませんか?
「じゃがいも湿布をしてください。」と言われたのに、面倒臭いとせずにいたりしていませんか?
「○○抱きにポジショニングを変えてください。」と言われたのに、変えずにいつものままではありませんか?

助産師はあなたがこの難局を少しでも早く乗り越えられるように、必死でケアしてお話をしています。
あなたが回復するように、心から願っています。
どうか、マッサージを受けたからそれでOKというような考え方はナシにしてくださいね。
母乳育児を支援するものとして、出来る限りのことはしますが、治そうという気持ちや繰り返さないぞという決意はあなた次第ですからね。

お勧めしたいコミック本 『玄米せんせいの弁当箱4』

私の歯科・口腔ケアに関する知識の95%くらい(或いはそれ以上?)伝授してくださっているのは、月3回のペースでお仕事をご一緒させていただいている歯科・口腔ケアの師匠からのものですが、暫く前、その師匠からの預かり物で、「是非読んでほしい。」と、コミック本をコピーしたものを渡されました。
分かり易いし、エンディングはホロリとくるものがありました。
文字を読むのが苦手な方でも、コミック本ならば読めることもあります。
さて、当ブログの読者さんであれば、既によ~くご存知かもしれませんが、そのコミック本のタイトルは、『玄米せんせいの弁当箱4』(画;魚戸おさむ&脚本:北原雅紀子:ビッグコミックス)です。

食育関係のコミックとしても有名だそうですね。

短編9編から構成されていますが、その中の7食目「おいしいおっぱい<前篇>」と、8食目「おいしいおっぱい<後編>」です。

過去記事の「新米ママに食べてほしいカレー、キムチ、魚のフライ」で、私は母乳育児中のお母さんのお食事について、某育児雑誌の内容に異議を唱えましたが、あの記事の追記というか、金森あかねドクター(国際認定ラクテーションコンサルタントで、ラ・レーチェ・リーグのリーダーにして7児の母で産婦人科ドクターで著書多数のご高名な方です)の仰ったこととは対極的な内容です。

でも、主人公(?)の梨香さんと、同じ目に遭ったお母さんは少なくないと思います。

まだ読んだことがない読者さんは、是非ともご一読ください。

そうそう、師匠が渡してくれたコミック本のコピーでは、もう1篇、「乳と血」というのがありました。

これも良いお話でした。
男性向けのコミック本にありそうな画風でした。
ただ、原典が分かりません。
もしかして、どなたかご存知でしたら、教えていただけませんでしょうか?

4
価格は税込み540円(頁数224)
要チェックです。
密林でも販売しているようです。

 

2013年6月29日 (土)

自律的な卒乳をさせてあげたいから、搾乳して分泌を維持する?

<ご相談内容>
毎日拝見しております!
以前、搾乳で母乳育児をしている場合の搾乳のやめ方などについて相談させていただいた者です。
その節はありがとうございました。
今回は私の心のことで聞いていただきたくメッセージ送ります。
おかげさまでまもなく2歳になる我が子、何とおっぱいはまだ続いており、最近では、おっぱい好き~、おっぱい飲むよ~といってくれ、かわいく幸せに感じる今日この頃です。

さて私の方は搾乳をまだやめられず1日1~2回搾っています。
すみません。
最初の母乳育児につまづいた反動か、我が子がおっぱいおいしい~と飲む姿が嬉しく、出なくなってしまったことで諦めて卒乳になるというのが受け入れられず、出ていても、もう飲まないよと卒乳してくれるまでおっぱいを出し続けていたいと言う気持ちになってしまっているからです。
とはいえ、お誘いはしませんし、飲むのは1日3回程で、飲むと言うからおっぱいを出しても笑いながらチュッとして終わることもあるなので、まもなく卒乳かもしれませんが。
私自信、我が子がおっぱいから離れていく日がくることがいまだに寂しく感じることや、搾乳をやめられないことが、我が子にとってマイナスでないか悩むことなど、こういう心境って異常なのでしょうか。
何か私がおっぱいに執着しすぎているようで、聞いていただきたくメッセージ送ります。
何かアドバイスがあればお願いします。

<SOLANINの回答>
相談者さんの場合、最初の母乳育児に躓いた経験から、今回は何としてでも、自然卒乳でという意気込みが強くなっていらっしゃるのでしょうね。
出なくなって飲めなくなって止めざるを得ないのは忍びなく、出ていても「もう要らないよ!」と言ってくれた方が、まだ受け入れられるから、分泌の維持として搾乳を続けているということですね?

う~ん。
心の問題ということは、相談者さんのこだわりということなので、私がアドバイスするというのは、おこがましいというかヘンな気がします。
誰だって、“これだけは譲れない”的なものってありますからね。
それを否定するような権利は私には無いです。
そもそも、相談者さんが誰かに迷惑をかけているわけじゃないし。

自然卒乳、それも自律的な卒乳をさせてあげたいのであれば、
「ねぇねぇ、おっぱい、いつまで飲むの?」と毎日訊いてみてはどうですか?
2~3回とはいえ、「今日も明日も飲む飲む!」と、ヤル気マンマンだったら、この期に及んで乳腺炎は嫌だし…と自分のこだわりに理由付けが出来るから、後ろめたく思わずに搾乳できるのでは?

仮にですが、ちゅっとやって逃げていくを繰り返したら、相談者さんの催乳スイッチが入って分泌されて、今イチ乳房から射出しないわけですからね。
それはちょっとヤバいと思いませんか?

だけど、以前よりもお子さんが徐々におっぱいに対して距離感が感じられるようになっているのなら、搾乳を止めることへの抵抗感が薄くなるかもしれませんね。

左のおっぱいだけ、厭がってギャン泣き。(涙)

<ご相談内容>
左側のおっぱいだけ抱っこした瞬間にギャン泣きして厭がって飲んでくれません。
先日地域の母乳育児相談で、助産師に診てもらいましたが、「乳頭・乳輪はトラブルなし。」「マッサージもしてもらったけど、分泌良好。」「この時は横抱きで授乳し、姿勢も見てもらって大丈夫だったし、さほど嫌がらなかった。」「軽い向き癖はある。右向きを好むけど、左も向かないわけではない。」・・・とのこと。


最初のうちは混合栄養で1ヶ月を過ぎてから徐々に完母になって嬉しかったのに、2ヶ月を過ぎて急に嫌がり、ギャン泣きするようになったのです。
お食事も特に問題ないと思います。

なのに、右を飲んだ後、左に切り替えてもギャン泣きするのです。
せっかく楽しくなってきた授乳がこれでは悲しくて、どうしていいか分からなくなりました。


<SOLANINの回答>
う~ん。
これは難しいですね。
母乳相談でしっかりと診てもらえたのに・・・
なぜ急にそうなったかは、なんとも言えません。

ただ、おっぱい自体に問題が無ければ、向き癖が関与しているとしか、考えられません。
たまたまかもしれませんが、母乳相談の時に横抱きで授乳された時はぐずらなかったならば、それが合っているのでしょう。

抱っこの向きを変えられるのが嫌いな赤ちゃんもおられます。
となると、右のおっぱいをフットボール抱きで飲ませて、そのまま平行にスライドさせて、左側が横抱きになるように授乳してはいかがでしょうか?

お家と、母乳相談の時、条件が異なることはありませんでしたか?
例えばお家ではソファで、母乳相談の時は、畳の上だったとか。
頭が下がって苦しかったとか、その逆にクッションを使っていたけどお尻が下がっていたとか。
お母さんの手の位置が、赤ちゃんの頸を支える時、赤ちゃんの痛いトコロに当たっていたのかもしれません。

当面は寝ボケ眼(=まなこ)の時は左から飲ませて、意識が清明な時は右から飲ませるようにしてみましょう。

あとひとつ、大事なこと。
それは、赤ちゃんに語りかけることです。
「左側も泣かないで飲もうね。」(飲んだ後は)「いい子だね。」と、赤ちゃんの目を見て語りかけてくださいね。

保護器外しは時期を待って、無理しないでね。

乳頭保護器、母乳育児のスタートに使用せずに済むならそれに越したことがないものの代表格です。

この乳頭保護器、もちろん乳頭形態やお母さんの極度のぎこちなさ(授乳姿勢を保てない赤ちゃんに自力でご自分の乳首を含ませられない等)、赤ちゃんの哺乳稚拙の場合など止むを得ないこともあるのでしょうが、直接授乳(いわゆる直母)介助をする助産師のテクニックの優劣にも使用頻度が左右されるように思います。(若い助産師さんは直母介助の上手な先輩の手元をよく見て、テクニックを盗んでくださいね。)

乳頭混乱の元凶とも言われるこの乳頭保護器、大抵は片方だけでも完全な正常乳頭でなければ両方の乳首に使用されることが多いです。

勿論、お母さんの乳頭がシンメトリーとは限りません。
例えば片方が仮性陥没、もう片方が扁平だったら、恐らく扁平乳頭の方が早く克服出来ます。
その場合は漫然と左右両方使用するのではなく、出来るようになった方から直母をしていってください。
片方でも出来るようになるとお母さんはとっても嬉しいです。

しかし、この段階で難しい方の乳首まで一気に外すと、大抵は上手くいきません。
お家に直母介助に秀いでた助産師がいるなら別ですが、フツーはそんな僥倖はありませんね。

そう、お母さんは焦ってはいけないのです。
下手をすると、順調に経過していた体重増加に水を差すことになりかねません。
最悪の場合、直母に固執すると、赤ちゃんの体重が減少してしまうことも稀ではありません。

乳頭保護器を外す際は必ず助産師に「これでいいのか?」のチェックをしてもらい、3日後くらいには再診して、自力でもやっていけるかどうか、確認してもらうことが必要です。

2013年6月28日 (金)

乳腺炎って切開しなくちゃならないの?

今のおばあちゃん世代が赤ちゃんを育てていた頃は日本の国では母乳育児が一番低調な時期だったと言えます。
そんな時代背景で母乳育児を行っていた人は“猛者”だと過去の記事に書きましたが、憶えておられますかな?

適切な情報が皆無だったその頃は乳腺炎になる方、それが重症化する方が多くいらっしゃったそうです。
重症化すると外科に回され、問答無用で切開を入れられたそうです。

現代ではどうでしょう?
㌧でも情報と正しい情報が交錯していますね。
でも、一昔前に比べたら、SOLANINは酷い乳腺炎の方に出会うことが激減しています。
切開を入れなくてはならないくらい酷い方はどうかな~?3000人に1人くらいかな?
(あくまで私の経験値ですが。)
切開までしなくてはならないかどうかは、最終的に外科のドクターが決定されます。
が、私から見て切開してもらわなくてはならない方は、明らかに乳汁か膿が乳腺内に貯留しているのに、乳管開口部が全く無い状態・・・でしょうか。
現代は乳腺炎のしこり=切開ではありません。
タイミングを逃さずに、乳房マッサージを受けたり、指示された内服をきちんと行い、お食事に気をつけ、赤ちゃんに頻回直母をすれば切開せずとも大丈夫なようですよ。

母乳育児をするつもりなら哺乳瓶は早くから買いなさんな。

殆ど全ての妊婦さん関係の雑誌や情報誌を読むと、出産準備用品として、「哺乳瓶はマストアイテムだ。」「取り敢えず小さめの容量のものでいいので1本は必要!」と書かれています。

「完母を目指していても、ミルクを与える予定がゼロでも」「現在完母であっても」購入すべし・・・だそうです。
理由は、赤ちゃんの水分補給の際に使うため用としゃっくりを止める時にお水を飲ませるため用だとか。
・・・ふ~ん、あっそうですか・・・(怒)
尤もらしい理由に思えるかもしれませんが、それは違うと思いますな。

そもそも、赤ちゃんの水分補給って、何ヶ月の赤ちゃんに対してですか?
退院されたばかりの新生児の沐浴後にですか?
1ヶ月健診を過ぎて、日光浴や外気浴をした後の赤ちゃんにですか?
もしも、それらの問いに「イエス!」と答えるならば、勉強不足も甚だしい!

離乳食が開始される、(5~)6ヶ月頃までは、完母・混合・完ミいずれの栄養方法を問わず、お白湯も薄めたお茶も不要ですよ。

それどころか、与えることによるデメリットの方が大きいことを過去記事を読みこなしていらっしゃる読者のみなさんであれば、既にご存知ですよね?
また、それ以降月齢の赤ちゃんへの水分補給をどう考えるかについても、過去記事をご精読いただければ、正しくご理解いただけるかと存じますので、もしも未読の方につきましては、しっかり検索してくださいな。

大体、しゃっくり止めだったら、ちょこっとだけおっぱいを含ませれば、ヒックヒックしながらも赤ちゃんは噎せずに飲みますし、見計らいですが、およそ30秒〜1分間程度でしゃっくりは止まりますよ。
しゃっくり止めのためにわざわざお水を哺乳瓶に入れて飲ませる必要性なんて何処にもありませんよ。

安易な哺乳瓶の使用は乳頭混乱のリスクが高まるだけなのに、敢えて出産準備用品のマストアイテム推しするなんて、意味分かんないですよね・・・何がしたいわけ?って逆に訊きたいですな。

こういう「売らんかな」的な情報を鵜呑みにして、挙句の果てに我が子が乳頭混乱になってしまい苦しんでいらっしゃるお母さんは少なくないのに、そういう実態を何も知らないくせに、1本必要だのマストアイテムだの、よくもまぁ、いけしゃあしゃあと御託を並べることができますな。(嘆)

哺乳瓶は、どうしても必要になったら、その時点で買いに行けばいいのです。
最速で、退院の時に購入するので充分間に合いますとも!
(入院中に哺乳瓶を使用する場合は、通常、病産院の備品を使うでしょうしねぇ。購入したものを持参しなさいとは言わないでしょう。だって、物品の管理が煩雑になっちゃうからね。)

出来れば、助産師にあなたの赤ちゃんに合っているは、どのメーカーの何というブランドの哺乳瓶なのかを確認してみてください。
(ちなみに「母○実○®」「テ○オ®」「ビ○ン○タ○ク®」は個人的にはお勧めできません。)

月齢によっては、哺乳瓶を使わずとも、ストローやコップで充分に飲めますし、百歩どころか1万歩譲っても、母乳育児をする予定ならば、哺乳瓶なんて妊娠中から張り切って購入するような物品ではないと言えますな。

追記:当初この記事には、震災に遭われた方から、「ショックでおっぱいが出なくて(?)その時哺乳瓶が1本あったので、ミルクを飲ませるのに助かった。」というコメントをいただきました。
確かにそういう経験があると、「あった方がいいのかな?」と思ってしまうかもしれませんが、この記事で申し上げたいのは、最後に書いておりますように、「妊娠中にから買わなくてもいいですよ。買ってしまったら必要ないのに使ってしまったり、赤ちゃんが泣けば、弱気になって頼ってしまうことがあるからね。」ということをお伝えしたかったわけです。

2013年6月27日 (木)

乳首に触れるとぞっとするのは何故?

<ご相談内容>
雨風呂時代、第1子妊娠中の2009年秋頃よりSOLANINさんには大変お世話になっています。
,第1子も3歳4ヶ月となり、この4月には第2子も誕生しました。
第1子の時に学んだことを第2子に生かし、完母でやっているところです。
第1子が2歳を過ぎた頃からおっぱいを触られる、吸われることがすごく嫌になり2ヶ月間言い聞かせをして2歳2ヶ月で卒乳しました。
その出来事を発端に第2子が産まれるまで、自分の腕が触れる、何かに乳首が当たるだけでゾッとするようになり、どうしたものかと思ってました。
このままでは母乳もやれないのではと心配しましたが、今のところ特に問題なく母乳育児を続けています。
この現象、SOLANINさんは聞いたことがありますか?
2年も母乳を与えて最後がこんなことになってしまい第1子に申し訳ないなと未だ後悔しているところもあります。
母乳をやることが嫌になっただけでなく、物に触れるだけでゾッとすることがすごく自分でも不思議です。第2子に母乳をやるようになるまでは冗談抜きで乳首を切ってしまいたいと思ってました。
またこんな現象が起きるのかと思うと不安です。
もし何か考えられることがあれば教えていただきたいと思います。

<SOLANINの回答>
私は今まで1人だけ、妊娠とは無関係に愛する旦那さんにも乳首や乳房を触られるのが苦痛という方に出会ったことがあります。
いつからなのかと訊くと、何歳かは憶えていないけれど、独身時代から常にだった(苦痛度には波があり、酷い時は着替えの際にキャミソールが擦れるだけでも、吐きそうになった)そうなので、そうなると一種の特異体質みたいなものかもしれません。

しかし相談者さんの場合、恐らくですが、ホルモンバランスの変動による現象ではないかと察します。
相談者さんのような現象は、妊娠中にしばしば起こります。
特に、妊娠中に上の子さんに授乳している方は・・・そうですねぇ~私の印象ですが多く見積もれば約半数が、早ければ悪阻の時期から、遅くても戌の日のお祝いをする安定期に入る頃から、おっぱいの分泌は徐々に低下します。
程度の差はありますが、上の子がおっぱいと言っただけで疎ましくなる、触られると物凄く嫌な感じがする、どす黒い感情が湧き起こる、乳首や乳房の奥が痛くなる等の表現をされるのを聞いたことがちょくちょくあります。
相談者さんの場合、妊娠とは無関係だったかもしれませんが、お話から考察して、恐らくこの延長線上にあるのではないでしょうか?

この現象が、相談者さんに将来再び起こるかどうかは未知数ですが、第2子さんに授乳をする際は止んだのですから、これまでの状況から考えて、起こったとしても、それは一時的にそうなるだけで済むのではないでしょうか。

乳腺炎になりやすい体質ってあるの?

<ご相談内容>
生後1ヶ月半の母親です。。
これまでに何度もおっぱいにしこりができて、痛くなり熱を持つことがありました。
乳腺炎になりやすい体質ってあるのですか?

<SOLANINの回答>
まず、お食事内容・食べ方や服装、授乳間隔などに不備はないか確認します。
次に赤ちゃんの飲み方が浅飲みやつぶし飲み、歪め飲みなどの不備はないか確認します。
お母さんにも赤ちゃんにもこれといって不備がなければ、体質かな?とも考えられます。
それでも月齢が進めば、さほど頻回にトラブルにはならなくなります。

げっぷが出ないとおっぱいを吐くのかな?

直母の場合、赤ちゃんは乳輪まで深く咥えて、乳頭を舌で巻きつけてしごいて、ようやく飲めるのです。
密着して吸啜すれば、実はおっぱいを飲む時に空気は吸い込まないのですね。

なので、直母だけの赤ちゃんでは哺乳後のげっぷの必要性はさほどでもないのです。
1日10回以上おっぱいをあげることがスタンダードな新生児でも、哺乳後にげっぷが出るのはせいぜい2~3回くらいでしょうか。
殆んど、運試しみたいな確率です。

直母なのに、たびたび赤ちゃんがおっぱいを吐くとしたら、それは胃のカタチによることが多いですね。
それと、陥没乳頭や扁平乳頭で、乳頭保護器を使用していたり、使用していなくても、まだ赤ちゃんのお口の密着度が低いうちで、空気が入り込んでしまう場合かな。

それに対し、搾母の補足や混合栄養や完ミの場合、哺乳瓶での哺乳になるから、空気を飲みこむのは当り前で、げっぷを出してあげるのは重要事項です。

そうそう、ギャン泣きする時、赤ちゃんは空気をたくさん飲みこんでいるってこと、知ってますか?

ギャン泣きして、がっつり飲んで、ゲボッと吐く。
・・・このパターン、経験者多数の予感がします。

直母だけの赤ちゃんの場合、げっぷが出なくても、神経質にならないでね。勿論、5~10分くらいは背中をやさしく撫でさすったり、軽くトントンしてあげるのは良いことです。

でも、げっぷが出るまでお母さんの肩に担ぎ挙げて鼓のようにポンポンと叩き続けるのはやり過ぎです。
適当なところで止めてよし。
心配ならば、頭を高くしたり、カラダごと、真横に向けて寝かせてあげてね

2013年6月26日 (水)

乳腺炎の時、乳房を冷やす?温める?

乳腺炎で乳房がパンパン・ゴリゴリになってしまったら、乳房ケアとしてどうしたらいいのでしょうか?
O式のセンセイはたぎったお湯で絞ったタオルで乳房を蒸してからマッサージに取り掛かられます。
数年前に流行した「赤ちゃんの言葉がわかる本」(アメリカで発売されたものを翻訳したものだったかな?)には「乳腺炎の時は温めてね。」と書いてあったそうです。
そのため一時期乳房トラブルのお母さんが受診前に自主的に温罨法をされ、かえってマッサージがやりにくく、治りが遅いことがありました。
乳房カルテのA(=アセスメント)に「例の本を信用して温罨法をしたため、悪化が危惧される。」と何度書いたことか。

O式のセンセイのマッサージは並みの助産師のマッサージとは技量が違いますから、たぎったお湯で絞ったタオルで蒸しても大丈夫なんだと思われます。
(最近流行り?のT式はどうだったかな?)
でも一般人が受診前に自己判断で温罨法をするのは生兵法だとSOLANINは考えます。

では冷やせばいいのか?と申しますとそんな単純なもゃないです。
冷罨法は気持ちいいことが多いのですが、乳房の循環が悪くなります。
冷罨法すると硬結(=しこり)の縮小が若干早い気がしますが、持続的に冷やすと硬結は縮小するものの今ひとつスッキリと治りきりません。

個人的には受診前からじゃがいも湿布をしてほしいと思いますが、どうしても冷やしたければその上から保冷剤で冷やせばいいと思います。
どうしても冷やす時の規準は感覚的なものでしょうが、39度を越えた高熱の場合、搾って手にかかった乳汁がアツアツであることがあります。
そういう場合は冷やしてもいいのではないでしょうか?
反対にマッサージで出した乳汁が冷え冷えしていることもありますね?
そういう場合は発熱していても39度を越えることは恐らくないと思いますから冷やさないほうがいいと思います。

混合から完母に移行したら昼間全然眠らない。(新生児)

<ご相談内容>
妊娠中から完母を目指しひたすらおっぱいケアを頑張ってきたものの、微弱陣痛のため出産までに55時間もかかってしまったことや、出血多量で貧血になったこともあり、おっぱいの立ち上がりが遅かった者です。

出産した産院は、母乳育児推進病院だったので、私が身動きできない間は、少なくとも1日8回以上、赤ちゃんを病室まで連れて来てくださり、授乳介助っていうんですか、ちゃんと咥えられるようにいつもお手伝いしてくださいました。

3日目から身動きが取れるようになったのですが、その段階でおっぱいは1~2本ジワ~っと滲む位の分泌でした。
ただ、
残念ながら、6日目退院時で最高で12gの哺乳量だったので、ミルクは40~50ml×8回/日つまり、1日当り320ml~400mlは補足するように指導されました。

生後13日目に2週間健診を受け、その際退院時からの体重増加は37g/日あったのとおっぱいのコンディションも改善して来ていると言われ、ミルクの補足は100~120ml/日でいいでしょうと指導されました。(その時の赤ちゃんの体重が3120gです。)
しかし、ミルクの減量をした途端、日中ひとりでは全く眠らなくなりました。
ミルクを補足する夜間(22時と1時の2回補足にしました。)はコテッと寝ます。

しかし、それ以外の時間はひとりではギャン泣きで、ほぼおっぱいにぶら下がっています。今は実家だから誰かが抱っこしてくれるからいいのですが、自宅に戻れば旦那は帰宅も遅いし、家事や育児の手伝いは期待出来ません。

お聞きしたいのは、以下の2点です。

①ミルクの補足ってホントに100〜120ml/日でいいものでしょうか?
②完母にしていくってこんなに大変なことのですか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
悪いですが、早産や低出生体重児でなかったかとか、生下時体重や退院時体重、2週間健診時の1回哺乳量、退院時から実際に1日平均で何mlのミルクの補足をしていらっしゃったのか等の基本情報がバサッと抜けているため、即答は出来ないですね。(汗)

何か具体性のある回答をするからには、最低でも以下の情報は欲しいです。

★果たして入院中はどの程度ミルクの補足をしていらっしゃったのか?
★2週間健診の段階で、生下時体重を超えていたのか?
★このくらいの体重であれば、仮に直母回数(勿論しっかり飲めている≒3〜5分で2クールはできていると換算して)が10回/日ならば、抜き打ちで1回哺乳量測定値が40〜50g以上はあったのか?
★果たして上記のような直母が出来ていたのか?
眠りこけたり、1回の直母の殆どが1クールでくったりじゃなかったか?
★ミルクの補足が320〜400mlと幅があり、補足量が違えば、減量できるミルクの量も全然違ってくるので、その辺りの認識を持っていらっしゃるのか?
それから、ここからは相談者さんではなくて、担当スタッフさんに言いたいのですが・・・

★ミルクの補足量を最大幅で400mlを100mlに減量するというのは、元々おっぱいの立ち上がりが遅れ、まだまだ飲み方が不安定なこの時期には些か大胆過ぎるのではないでしょうか?

というのも、確かにユニセフの規準(18〜30g/日)よりは大きい値(37g/日)でしたが、このくらいの増加度であれば、ドンドン積極的にミルクを減量可能な増加度とは言えないのではないですか?(見解の相違でしょうかね?)

仮に対象が健常新生児ちゃんで3000g前後と仮定しても、どう控えめに考えても400〜450ml/日の哺乳量が必要ですよね?

だけど、相談者さんの赤ちゃんは、退院時からのミルクの補足量が最大で400ml/日はあるわけですよ。

退院時までのミルクの補足が把握できてい私が言うのもナンですが、仮に補足量が20ml/回程度を8回未満/日程度の補足だったとしたら、退院後のミルクの補足量が倍増している≒一気に栄養状態が改善している⇒補足量から想定される体重増加度を超えた一時的且つ急激な体重増加が起こり得る状態・・・ですよね?

つまり、この体重増加度(37g/日)は、ホントに直母量の著しい増加があってのものと断言できるのでしょうか?

そこ迄言い切るのは微妙だとしたら、赤ちゃんのカラダに掛かる負荷を最小限に抑えようと配慮する必要がありますよね?

せめて30g/日の増加度を維持できる位の減量に留めておかないと、「ギャン泣き」や「ひとりで全然寝てくれない」状態になるのは目に見えていると思いますが、どうでしょう?

★一気に減量してダメだったら再びババ~ンと増やすというような一貫性のないことは、するべきではないことですよね。
★(相談者さんが書いていらっしゃらないだけだと信じたいのですが)再診日は、1週間以内に設定されていますよね?

ミルク減量を指示したからには、「果たしてその指導は適切だったのか?」という評価と責任を持つことが必要ですからね。

ミルクを減量したいというお母さんの気持ちに寄り添うことはいいことですが、事実を冷静に見極め、流されないことはもっと重要です。

完母を目指すあまりの拙速はいけないと思います。

その辺りのことが、何も分からないので、お答えしたくてもお答えできないです。

ただ、もしかすると、ミルクの補足量が少な過ぎる可能性が否定できないので、相談者さんにおかれましては、出来るだけ早く再診されることをお勧めします。

2013年6月25日 (火)

仕事復帰後の搾乳の減らし方の目安とは?

<ご相談内容>
こんにちは。
我が子は1歳3ヶ月になります。
3ヶ月頃から迷った際はこちらのブログを色々参考にさせていただきました。
有難いことに産後まもない頃から母乳は良く出て尚且つよく飲むタイプだったこともあり、トラブルなしで完母できました。
私はめちゃくちゃ食べてるのに産前より6キロも痩せました…

相談内容は職場復帰後のおっぱいについてです。
今年の5月から職場復帰しましたが、おっぱい大好きな我が子のためにできるだけおっぱいは続けたいと思い、家にいるときはあげています。回数は4~5回ですが、ごはんもよく食べます。
復帰後は過去記事を参考に食事や冷えには気をつけていましたが、疲れからか乳腺炎に3回続けてなってしまいました。
慣らし保育中に搾乳しなくても平気になった為、搾乳しなかったのも悪かったと思います。
それからは詰まり対策のハーブティーを飲んだり、圧抜きをこまめにし、昼休みにトイレで搾乳しています。
搾乳量は左右で100mlぐらいです。
いつになるかわかりませんが、自然に卒乳してほしいし、私のおっぱいの生産量も少しずつ落ち着いてほしいなと。
少しはおっぱいの張りも落ち着いてきた気はするのですが、搾乳量を徐々に減らしたり、今後搾乳せず圧抜きに切り替えたりしてよいものでしょうか?
そのタイミングの見極め方法があれば教えていただきたいです。
もともと、かなりよく出るおっぱいなので、また乳腺炎になったらと怖いです。

<SOLANINの回答>
お仕事復帰後もおっぱいライフを継続されているとのこと、お子さんもお元気なご様子でなによりです。
病気に罹り難く、罹っても軽度だったり回復が早いのがおっぱい星人の特徴ですから、お仕事との両立を考えると、「止めなくて良かった!」ですね。
ただ、3回続けて乳腺炎になったとのこと、大変でしたね。

さて、搾乳を減らすタイミングの見極めですが、少なくともお仕事中は授乳をしていない訳ですから、昼食のボリュームは在宅されていた頃よりも減らしていらっしゃいますよね?
休み明けは職場の休憩室のお菓子に手を出していませんよね?
であれば、現時点で100mlを1回搾乳していることから鑑みて、乳房緊満の様子を見ながら、大丈夫そうならば1週間毎に左右合わせて10~20mlずつ徐々に搾乳量を減らしていくというのが無難でしょうね。

搾乳量が左右合わせて30ml以下になっても、乳房緊満の程度が軽くなれば、圧抜きだけに切り替えてもまずは問題ないでしょう。

気になるのは、相談者さんのワークスタイルです。
定時帰宅が認められていますか?
常態的に残業はありませんか?
延長保育(一般的には18時以降でしたっけ?)をお願いしなくてはならないことは稀ですか?
お迎えに行って出来るだけ早く授乳が出来ますか?
(例えば、自転車でお迎えに行き、保育園内で授乳させてもらえるか、自家用車で送迎だったら車中で授乳できるか?ということです。)
残業が多くて延長保育はほぼ毎日だとか、バスや電車を乗り継ぎ、お買い物して、晩御飯作ってからでないと授乳できないとかだと、「来週はこれ以上減らすのは危険。」ということもあるので、そういう場合は週替わりでも敢えて搾乳量は減らさないでください。
普段は何を食べまくっても大丈夫な方であっても、体調不良の場合は、再びトラブってしまうかもしれませんので注意が必要です。(汗)

満腹中枢形成期になって乳房トラブル発生!

生後3ヶ月くらいになると、満腹中枢が形成しがぶ飲みはしなくなります。
分泌過多気味のお母さんの場合、それまで行け行けドンドンで飲ませていたのに、いきなり哺乳量にブレーキがかかったみたいになって、行き場のないおっぱいが乳房一杯になって暴発しそうになります。

可能であればもう1人“満腹中枢未形成の飲み手”をスカウトできるといいのですが、実の姉妹の赤ちゃんがが近くに居るのでもなければ、多分それは難しいでしょう。(つまり、乳母になるってことですな。)

心配なのは、授乳間隔がこれまでよりも空いたり飲みムラが大きくなると、乳腺炎になるおそれが高まることです。

こんな時、どうしたらいいのでしょうか?

余りにも分泌過多の場合はお食事の摂取カロリーを若干控えめにすることです。
特に深夜帯に授乳間隔が空くとただでさえおっぱいを造るプロラクチンというホルモンが昼間の2倍は放出されますから、晩御飯のおかずを食べ過ぎないことです。
どうしても摂取カロリーを落とし辛い場合は、冷蔵庫に入れて持ちそうなおかずは1品でもいいのでラップして翌朝のおかずに回すのも効果的な一手です。

また、乳房は本来冷罨法をするものではありませんが、満腹中枢形成期になっても乳汁漏出が続くくらいの分泌過多であれば、寒くない程度に冷罨法をしてもいいと思います。(お刺身やケーキの保冷剤をガーゼに包んで乳房に当てます。)
個人的にはじゃがいも湿布をした上から冷罨法するのが冷え過ぎにならず、程々の冷たさなので望ましいと思います。
(くれぐれもかったるいからと保冷剤をガーゼで包まず直当て(=じかあて)しないでくださいね。

そうそう、過去の記事にも書いたように、「先搾りしてから赤ちゃんに飲ませて、後は触らない。」というのがいいです。
断乳の時みたいに「お握り搾り」するのもいいです。
そうすると分泌量が少しづつ減ってきています。
お付き合いのしやすい乳房になります。

指しゃぶりは必ずしも空腹のサインとは限りませんが、乳房ががぶ飲みしてほしいくらい緊満していれば、指を外し、直母をしてくださいね。

上の子の夜間頻回直母に悲鳴!(2歳6ヶ月)

<ご相談内容>
上の子は2歳6ヶ月、下の子は3ヶ月で、タンデム授乳中です。
下の子は3455gで生まれ、満3ヶ月で6800gと順調に成長中です。
昼間は1~3時間毎の授乳で、左右5分を2クールなんて滅多に無く、大抵は早ければ2分、眠前等で長くても10分飲めば満腹になるようで飲むのを止めます。
それでもその後は溢乳(いつにゅう)しますので、足りてないことはないのだと判断しています。
下の子の1日の授乳回数は10~12回です。
夜間は6~7時間眠る親孝行な子です。
しかしながら、上の子は新生児のt機からおっぱいっ子だったのですが、現在も1回の授乳時間も回数も下の子を上回ります。
特に夜間の授乳時間は、一度飲み始めると30分~1時間と大変長く、しかも毎晩2~4回なのです。
下の子が朝まで1回程度の授乳なのに対し、上の子が新生児並におっぱいから離れないのが苦痛でなりません。自然卒乳を目指しているのですが、「おっぱいを飲む!」と言われると、ストレスを感じる自分が嫌ですし、私自身も寝不足、上の子は果たして充分に眠れているかと心配になります。
言い聞かせで、「ご飯をしっかり食べて、寝る時飲んだら朝までしっかり寝ようね。」と話すのですが、効果は見られません。
このまま上の子への授乳を続けるのが、子どものためになるのか悩み中です。

SOLANINの回答>

1
歳以上の長期授乳をされる場合、おっぱいの役割は栄養の主体から徐々に心の安定剤的なものに変わってきます。
2歳でも3歳でも、おっぱいをの痛いと思うこと、おっぱいを飲む行為自体は恥かしいものではなく微笑ましいことなので、出来るだけ受け止めてあげたいものですが、相談者さんのように昼夜問わず新生児並の頻回直母、それも下の子さんの授乳回数うあ時間を超える勢いともなれば、心身ともに苦痛を感じても致し方ないとお察しします。
お母さんだけが耐え忍んで、上の子さんの意を汲み取り頻回直母を受け入れるというのは、さすがに如何なものかとSOLANINも思います。
かと言って、タンデム授乳をされるまでの相談さんに今更ながら夜間断乳を勧めるのもなんだかなぁ~という気がします。
相談者さんは、上記のように言い聞かせをしていらっしゃいますが、効果が無いとのことなので、となれば、別の形で言い聞かせをしませんか?
旦那さん(大家族であれば、おじいちゃんやおばあちゃんもアリです。)に協力してもらい、「ネンネの前におっぱいは飲んでもいいけれど、もう2歳なんだから、ネンネはお父さんと一緒だぞ!」「2歳の子は赤ちゃんとは違うんだよ。」ということを、毎日根気よく、繰り返し言い聞かせて貰います。その上で、夜間減乳(←SOLANINの造語です、多分。)を試みては如何でしょうか?
2歳6ヶ月だったら、ギリギリ受け答えが出来るかな?そしたら、この作戦は可能ですよ。
まず日中、上の子さんと一緒に「おっぱいカード」を作成します。
一気にゼロは難しいでしょうから、一晩の授乳が4回が2回に減ったら随分心身の負担が減りませんか?
そこを狙います。
「ネンネの前に忘れないように《おっぱいカード》を枕元に置いておこうね。」

「おっぱいが欲しくて目が覚めた時はこの《おっぱいカード》1枚だけ持ってくるのよ。」
「お母さんに「《っぱいカード》をどうぞ!してね。そしたらおっぱいあげるからね。」
「ただね夜中のおっぱいは今日から2回までだからね。」
「おっぱいを飲んだら、お父さんと一緒にネンネだよ。」(おっぱいとネンネを切り離せばいいのですが、無理っぽかったら、寝落ちした後、旦那さんに上の子さんを引き取ってもらいます。)
「2回より多いとお母さんはしんどくなって、おっぱいあげられなくなっちゃうの。」
「3回目はナシだからね。お父さんと一緒にネンネだよ。」
「夜はね、おっぱいもネンネするんだよ。そうでないとおっぱいも元気が無くなって出なくなっちゃうんだ。それって困るでしょ?お母さんも困るんだよね。」と説明してあげてください。
上の子さんの持参した《おっぱいカード》の取り扱いですが、取り敢えずお母さんの敷き布団の下にでも敷いて、朝まで隠しておいてください。(上の子さんに夜中に《おっぱいカード》を奪還されないようにするためです。)
恐らく2~3日はグズグズ、ブーブー文句を言われると思います。
それでも、お母さんの気持ちは変わらないことを実感出来たら、きっと受け入れてくれます。
どうにか《おっぱいカード》で、夜中の授乳が2階までに収まれば、必ず褒めてやってください。
《おっぱいカード》を差し出された時は、必ず受け入れてやってください。
そして朝の目覚めのおっぱいは、お母さんから誘ってご馳走してやってくださいね。
《おっぱいカード》は毎晩リサイクルして活用してください。

2013年6月24日 (月)

永久保存版?じゃがいも湿布の作り方。

母乳育児は山アリ谷アリです。
基本的なことを知らなかったばっかりに乳腺炎になってしまうことは、新米お母さんには充分有り得る話です。
また、普段は気をつけていてもストレスなどで発作的に暴飲暴食をして乳腺炎になることもあります。
どうも体質的になりやすいのではないかというお母さんもおられます。
赤ちゃんの飲み方が下手っぴなので、上の子の時は全くならなかったのに、下の子ではしょっちゅうなってしまうお母さんもおられます。(もちろん、その逆もあります。)
ある一定の時期だけなりやすいいお母さんもおられます。

いずれにせよ、乳腺炎は痛いですから、なってしまって激しく後悔し、思いっきり凹みますね。

とにかく早く回復してほしいので、普段勤務先の母乳外来でお仕事しているSOLANINですが、いつもトラブルで受診されたお母さんにお渡しするパンフレットと同じ内容をここで、公開します。

適応)
乳腺炎および断乳の際の乳房の過剰緊満、発赤、腫脹、疼痛、硬結など。

必要物品)
じゃがいも1個、小麦粉(薄力粉)大匙4~5杯程度、お酢2~3滴、リードキッチンペーパー

作成手順)

①じゃがいもは皮を剥き、芽は掻き取ります。

②おろし金で摩り下ろします。

③小麦粉を混ぜ、お酢をたらします。(以下じゃがいも湿布の素=Aとします。)

④Aを半分に折ったリードキッチンペーパーに、大スプーン2杯分くらい乗せます。

⑤そのまま半面(つまり1/4面)にバターナイフなどで塗り伸ばします。

⑥塗っていない残り半面を重ねます。

~じゃがいも湿布の完成です。~

使用方法)
お手製の湿布なので、フィットしませんから、1巻き150円くらいから販売されている、ホワイトテープの類で患部に固定するように貼ります。

交換規準)基本的に4~6時間としていますが、パリンパリンに乾燥したら、交換します。症状の程度にもよりますが、2~3日は続けてください。夜中にじゃがいもを摩り下ろす自分を想像したくないと思いますので、1日分作成し、ビニール袋などに密封して冷蔵庫に入れておけば丸1日は品質保持出来ます。

注意ポイント)
Aを緩く作ると、体熱でダレてきますから、服が汚れますし、反対に硬く作ると塗り伸ばしがしにくいです。
お酢は何でもいいのですが、たくさん入れると蒸れ香がキツいので、ほんの少量にしておいてください。

私がお勧めする理由)
万一、赤ちゃんのお口に入っても、食品由来の湿布なので超安全性が高いです。
安価です。
誰にでも作れます。
お住まいの地域や季節を問わず簡単に調達できる材料ばかりです。
しかもよ~く効きます。

おっぱいにばかりしがみついている。(1歳5ヶ月)

<ご相談内容>
1歳5ヶ月の息子のことで相談です。

これまで産院の助産師さんやSOLANINさんのおかげで完母でやってこられました。自然卒乳するつもりでいます。

しかし、最近たまにくじけそうになる事があるのです。
赤ちゃんの時から寝ない子でちょこちょこ飲みだったのですが、最近は3~4回起きてもおっぱいですぐ眠ってくれます。
日中も外出していれば7~8時間飲まなくても平気な事もあります。

しかし、お家にいるとおっぱいに依存しているかのようにずーーーっとしつこくおっぱいにしがみついています。
乳首から離れてよそ見をしている間におっぱいをしまうと、反り返って怒りだします。その繰り返しがたまらなく苦痛なのです。
楽しい事はたくさんあるよ~と絵本を読んだり、オモチャで一緒に遊んだりするのですが、忘れられないのかおっぱいおっぱいと洋服をめくります。
朝と夕方30分ずつ公園にも連れ出していますし、ご飯もしっかりと食べます。
ちなみに体重11キロ、身長82センチです。

とにかくおっぱい星人なので、嬉しい反面、ずーーーっと息子に付き合っていては、何も出来ずイライラしてしまう事もあるんです。
私はこの息子の要求に応えるべきなのか、それともここは時間を決める等して泣いても放っておいていいのかをご教授いただければ幸いです。
私事ながら、実家、義実家ともに遠く、主人は毎晩0時近くの帰宅です。

休みも1ヶ月とれていない状態で、猛暑の疲れもあってか正直私もまいっています。
本来、楽しいはずの母乳育児。
もっと楽しみたいのにどう対処するのが正しいのかわからず迷っています。
こんなイライラママでは息子がかわいそうですよね(泣)

<SOLANINNO回答>
完母で良く育っておられるおっぱい星人ちゃんなのですね。
離乳食も食べられますし、外出中は数時間飲まなくても大丈夫とのこと。
しかし、そうは言っても確かに四六時中、お坊ちゃんの相手とおっぱいでは疲れるし、イライラが募って当然です。

用事が出来ないのは主婦として辛いものがあるかと思います。
おまけに猛暑が続き体力も消耗し、旦那さんの帰りが遅く、おじいちゃん・おばあちゃんの協力を仰ぐことが不可能ときては・・・

でも、私には相談者さんのイライラの原因が、おっぱいではないような気がします。
日常生活のアレコレが、相談者さんの肩にのしかかってきている現状こそが、我慢の限界に近づけている気がしてなりません。
我慢の限界に達すると、気持ちがいっぱいいっぱいだから、おっぱいを止めたくなるのではないでしょうか?
おっぱい止めたいオ―ラが出まくっているから、お坊ちゃんはそれを察知してお家に居る時、ぶら下がっているのではないでしょうか?
反対にお出かけ先や公園で遊んでいる時は、お母さんのおっぱい止めたいオ―ラ出ていないし、楽しいからぶら下がったりしないのだと思います。

一番いいのは旦那さんに30分でも早く帰ってきてもらうことです。
そして、辛い胸の内を聞いてもらうことです。
30分早く帰ってきてもらうくらいでは具体的・直接的に何かしてもらうのは、時間的には難しいかもしれないです。
でも、30分早く帰ってきてもらい、旦那さんに精神的に我慢の限界であることを知ってもらうだけでも、不思議とイライラは減ってきますよ。

万一、それがどうしても不可能ならば、お坊ちゃんの一時保育をお願いしてみては如何でしょうか?
たとえ3時間でもお坊ちゃんと離れると、冷静に自分を振り返ったり、黙々と家事をこなす中で、気持ちにゆとりが芽生えてきます。
反対におっぱいにぶら下がらせたくなったりして。(爆)
なので、手を拱いていないで、思い切って旦那さんにアプローチしてみましょう。

2013年6月23日 (日)

離乳食を食べない子はいつまで待っていいの?他。

<ご相談内容>
こんにちは。毎日お世話になっております。
我が子は11ヶ月。
完母育てています。
とにかく育てにくい子で、半年までは大変でしたが、SOLANINさんのお蔭で今はおっぱいライフを楽しめるようになって来ました。

相談したいことは、①離乳食を食べない子はいつまで待っていいか?ということと、②母乳を飲むから食べないのか?ということの二つです。

我が子は全くと言っていいほど離乳食を食べなくて、最近手づかみ食べをしだすようになってから何口か食べるようになりました。(1歳目前です)

私は、卒乳を目指していますので、このままの授乳でいきますが、周りには、食べないから断乳するという考えの人もいるので実際どうなのかな?と思っているところです。

お忙しいと思いますが、お身体にお気をつけて頑張ってください!!SOLANINさんにほんとうに救われました!
私も小児科医をしているので、母乳支援を頑張りたいと思います。
これからもよろしくお願いします。

<SOLANINの回答>
育て難いお子さんのお世話で毎日大変な中、当ブログが相談者さんのおっぱいライフにいくばくかでもお役に立てたのであれば、幸甚です。そんな風に仰って頂けるなんてとても嬉しいです。

さて、離乳食(補完食)を食べないという悩みを持つおっぱい星人のお母さんは、私の知る限りでも、相当な割合に達するようです。

まず、①の「離乳食を食べない子はいつまで待っていいか?」ですが、離乳食を食べてくれない理由には個別性があるので、ますそれは何だろう?と探索してみてください。
例えば、まだ哺乳反射が減弱していなかった、お母さんの顔が怖い(真剣過ぎておっぱいの時と表情がまるで異なる)、おなかが空き過ぎてからあげている、全く味付けがしていないのが気に入らない、ドロドロやベタベタした舌触りが嫌い、お母さんの食べているものが欲しいのに別メニューをあてがわれている(この場合、取り分けだったら食べる)、スプーンの感触が嫌い(この場合、指に載せたら食べる)、一人だけ食べさそうとしたら食べない(この場合、家族やお友達と一緒に和気あいあいの雰囲気だったら食べるので孤食が耐えられない)、椅子に座るのが嫌(この場合抱っこするか、立食だったら食べる)、自分で食べたいのに食べることが出来ない(つまり、まだ目と手と口の協調運動が出来ていない)、お子さんの中でお母さんはおっぱいを飲ませてくれる人とインプットされていて、「何故こんなモノを口にしなくちゃいけないの?」という想いが強い(この場合、おばあちゃんやお父さんや保育士さんだったらわりかし食べてくれる)直ぐに「おっぱい」の生活なので、ほぼ空腹ではないので、食べる必要性を感じていない等々です。


また、これは私の勝手な想像ですし、離乳食を食べる食べないの論点から少しズレますが、相談者さんのお子さんは、生まれて半年迄は育て難くて大変な想いをされていたというご様子から、何かにつけ癇癪が強かったのかな~という印象を受けたのですが、違いますか?
小児科ドクターにこんなことを申し上げるのは甚だ僭越ですが、一般的に半年迄の赤ちゃんは自分の意思で何かが出来る・したいことをする・要求を解決することが発達段階的に難しいですからね。
もしもそうであるなら、お子さんは思い通りに(または上手く)出来なかったり、要求とちょっとでも違う対応だったら強烈にアピール、つまり激しく泣き叫んだり、なかなか泣き止んでくれなくて、相談者さんの方が毎日泣きたいくらいだったのではありませんか?

相談者さんのお子さんの場合、11ヶ月で“手掴み食べ”をするようになってから、少しずつ口にし始めたことから、ある程度硬さがあるものの方がとっつき易かったのかもしれません。(ドロドロやベタベタでは“手掴み食べ”をするにはちょっとやり辛いですからね。)
それと、もう一点、目と手と口の協調運動が噛み合ってきてそれなりに思い通りに(または上手く)出来るようになってきたことで、食べるという行為に対しても、自分でやりたいという欲求が満たせるようになってきたからではないかと推察します。

となると、運動機能の発達や頭囲や体重増加に問題が無ければ、離乳食の目安量の摂取には到達しなくても、少しは口にしてくれるという状態としては、1歳前後迄は待ってもいいのかなぁ~ということになります。

次に、②「母乳を飲むから食べないのか?」につきましては、食べない理由としての最後に挙げた項目と絡みますね。
少なくとも新生児~離乳食開始までは、授乳回数を制限する必要性は全く無いですね。
また、『授乳・離乳の支援ガイド』(By厚労省)にも、「離乳食とは別に母乳は子どもの欲するままに与える。」と記載されていますが、これは量はともかく離乳食を食べていることを前提としますので、離乳食開始以降に以前と変わらず頻回直母の日々だったら、ほぼ空腹感を感じないで済みますし(空腹感を感じたかなぁ?くらいの段階で直ぐにおっぱいを差し出されたらそりゃあそっちを選ぶでしょう)、離乳食を食べてみようかなという関心や意欲を育てるチャンスが全く無い状態では、それはどうなのか?ということになりますね。
これは完ミのお子さんにも言えるのですが、たらふく(例えば1日に1リットル以上)ミルクを飲ませ続けていて「離乳食を食べてくれません。」と仰る方もいらっしゃいますので、お子さんの機嫌のレベルや授乳のタイミングを見計らうことが大事ではないかと思います。
なので、決して母乳を飲むから食べないのではないと私は考えます。

相談者さんは育児休業明けに、これまでのご経験が役立つ日がきっと来ると思いますよ。
振り返ってみれば、私はちっとも順風満帆な子育てなんて出来ませんでした。
1日が過ぎるのに地を這うような砂を噛むような想いを沢山して、いっぱい悩んでいっぱい泣いて、子どものいない場所で毒づいてストレス発散して、“お母さん”をしていました。
でも、だからこそ、今こういう場で、お話を伺うことが出来るのだと思います。
母乳育児を実践され、支援をしてくださる小児科ドクター・・・素晴らしいです!
これから相談者さんに診ていただける母乳育児中の母子はとても心強いでしょうね。
近い将来、もしかしたら、母乳育児支援関係の学会や研修会等でそれとは知らずに相談者さんとSOLANINは遭遇したりして。(笑)

乳腺炎の際の保冷ジェルシート使用について。

「●●ピタ®」とか「熱〇〇シート®」とかいう商品名の保冷ジェルシート、知っていますよね?
お子さんの発熱時におでこに貼り付けて使用する、アレです。
貼った時はひんやりして気持ちいいですね。
テープなどで止めなくてもいいし、扱いやすいですね。
何年か前から、”冷却粒増量タイプ”とか”8時間冷却効果アリ”とかの商品も発売されています。

でも・・・熱発している乳腺炎の時に使用しても、効果がないとは言いませんが、期待しているほどの冷却時間はないというのが、長年乳腺炎のお母さんのケアを担当してきた者としての率直な感想です。
経験的な数値ですが、そうですね・・・38℃台の熱発ならば、贔屓目でおよそ2時間も保冷効果があるかどうかのレベルですね。
8時間冷却してくれるというキャッチコピー通りの効果が得られるならば、貼り換えは3回/日でOKとなります。
しかし、実際にはそんな貼り換え回数では、期待したほどの効果は感じられないですね。
しかも、お肌がデリケートな方でしたら、保冷ジェルシートを何日も連用すると、確実にカブレます。
私がもし乳腺炎だったとしたら、保冷ジェルシートではなく、じゃが芋湿布を選びますね。(作るのが多少手間ですが。)

そんなわけですから、赤ちゃんや意思表示のできにくい幼児にご使用される際は、貼り換えのペース、充分注意してくださいね。
冷やしてるつもりが、そうでないことってありますからね。

寝込みを襲う授乳スタイルについて。

大抵の方は赤ちゃんが眠っていたら、寝かせてあげなさいと言われます。「起こしてまであげる必要はない。」とか、「起こされて可哀想。」とか。

でも、これを満腹中枢が未形成な時期の赤ちゃん(特に新生児)にやらかしたら、十中八九は体重増加不良に陥り、「おっぱい出てないんぢゃないですか?ミルク補足しましょう。」という結果に突き進みます。
「起こすの反対!」と言った人達は、赤ちゃんが体重増加不良に陥っても何の責任を取ってくれません。

寝る子は育たない・・・それが現実です。

また、月齢が進んでキョロちゃんになってしまった場合、眠たくなって今から長く眠る前ですよ〜という時や、うつらうつらと寝惚けている時が真面目に飲んでくれる最大のチャンスです。

夜中に起きるのは辛いでしょうが、母子同室の病産院で過ごした方なら記憶にあると思いますが、2日目・3日目の深夜帯は殆ど寝かせてもらえなかったでしょう?
あの日の苦労を思えば、1〜2回起きて飲ませるくらい、比較にならないくらいマシな筈です。
しかも、その頑張りで赤ちゃんの体重増加度は確実にアップしますからね。結果が改善すれば、充分に報われるのではないでしょうか?

世間一般では寝込みを襲う授乳って何だかなぁって思われがちでしょうが、母乳育児のスタイルは十人十色なんです。

だから、私は他人さんが何と言おうが、そのお母さんと赤ちゃんに適しているのであれば、それで善しだと思います。
ごちゃいことを言われても、凹む必要なんか無いし、気にしたら負けだと思います。
母乳育児中は、赤ちゃんがスクスク育ってくれることほど嬉しいことはありません。
信念を持ってブレないお母さんになってください!

2013年6月22日 (土)

噛み傷から乳腺炎に!

赤ちゃんはおっぱいが不味い時、お母さんの乳首を噛みますが、それ以外にも、新しい歯が生える前はむず痒く、やたらと噛みたがるものです。
赤ちゃんの歯は薄いとはいえ、エナメル質がありますから、立派な凶器になります。
ここのところ、SOLANINの勤務先の母乳外来にも、「赤ちゃんに噛まれました~。」と、駆け込んでくるお母さんが毎日にようにおられます。

噛まれてすぐに受診されたら、噛み傷のケアで終わりますが、我慢したり軽く見ると、そこから乳管の中に向かって感染するのか、数日後に高熱を発し、瀕死の形相で受診する破目になるようです。
この場合の硬結(=しこり)は、石ころが入ったようなゴリゴリした感触はなくて、ゴムボールのような、弾力性を指先に感じます。
硬結の程度としては中等度の印象を受けます。
患部の熱感は著明で、皮膚はピンク色に発赤していることが多いです。
また、少し触っただけ(マッサージでなく、指先でピアニシモくらいの触診をしただけ)で呻いたり、叫ぶ方もおられます。
熱発はほぼ100%にあり、平均で38.5℃はあるようです。
(私の経験した限りではMAXの方は40.7℃というケースがありました。)
ご自分の体温をチェックすると、余計にしんどくなられるようです。
状況によっては、産婦人科のドクターから抗生物質の処方を受けられることになるかもしれません。

こんなことくらいと思わずに、噛み傷のケアで済ませられるうちに受診してくださいね。

体重増加度が減少してきた。(4ヶ月)

満腹中枢が形成してくると、赤ちゃんは「スタミナが切れるまで」「眠りつくまで」といった飲み方はしなくなります。
ですので、当然のことながらそれ以前よりも体重増加度は減ってきます。
意識してしっかり飲ませても、明らかに小幅になってきます。

どのくらい違うのか?

満腹中枢が未形成なうちは、栄養学的に充足している見做す体重増加度は、少なくとも18~30g以上/日のペースです。

パーセンタイルグラフを解析すると、男女差・体格の大小により若干差がありますが、4ヶ月以降6ヶ月までの体重増加度は14g程度/日です。

丸1ヶ月かかって、420g程度増えてたら体重増加良好ということです。
勿論、一時的に若干それより小幅になっても、おしっこがちゃんと出て、機嫌が良く、運動機能が発達し、頭囲が大きくなってれば、取り立てて心配しなくても良いでしょう。

念のため、1か月毎くらいに体重測定して、大きな変化が無いかチェックするくらいで充分です。

特に産まれた時が大柄で、1か月健診以降で体重増加度がガクンと低下しても、病気が原因ではなく、パーセンタイルグラフを割り込まなければ様子見で、と仰る小児科ドクターも少なくありません。

逆に産まれた時が小柄で、なかなかパーセンタイルグラフに入らなくても、グラフの下限のカーブに沿って増加していれば、問題なしですね

2013年6月21日 (金)

おおっ!こんな部門で1位になるとは!・緊急告知!

※この記事は母乳育児とは全く関係ない記事ですので、検索目的の方はスル―してくださって結構です。

ココログにお引っ越しして半年が過ぎました。
自分でできる範囲の過去記事を拾い集めつつ、新規脱稿記事もほぼ隔日で21時にアップして、以前と変わらず読みに来てくださる方が居てくださる一方、雨風呂を離れたことでご縁が無くなった方も少なくなく、複雑な心境の今日此頃でした。
(推定ですが、多分以前の1/3程度ではないかと思います。)

さて、当ブログの端っこに付けたにほんブログ村の母乳育児をぽちっとしていただくと分かるのですが、ここから母乳育児のジャンルの注目記事のランキングというのを見ましたら、先日アップした“得難い経験”が1位になっていました。

6月21日21時30分現在ですから、直ぐに変わると思いますが、取り敢えず、URL貼付します。

↓       ↓      ↓
http://baby.blogmura.com/bonyu/ranking_entry.html


1位
solanin928さん

あと、メディカルウーマンというサイトでも、何ヶ月も人気ブログランキングで1位をキープしており、これもひとえに読者のみなさまのお蔭と感謝いたします。

↓       ↓       ↓
http://www.medicalwoman.jp/XP/br.html

以上、ちょっとしたお知らせでした。(笑)

大丈夫?クラミジアに感染していることが発覚した!

妊娠初期に行う一般的な感染症検査のうちのひとつに、「クラミジア」があります。

女性の場合、「クラミジア」に感染しても、自覚症状が乏しい場合もあるので、もしかしたらずっと前に感染していて、気がつかずそのままだった・・・という可能性もあります。

「クラミジア」抗原がプラスだったら、赤ちゃんへの感染を予防するため、マクロライド系抗生物質(例:『エリスロシン®』『クラリス®』『クラリシッド®』)の内服をすることになりますが、妊婦さんだけの治療では不充分です。
「クラミジア」は、性感染症なので、旦那さんの検査及び治療も必要になってきます。
妊婦さんだけの治療では、片手落ちになります。
「クラミジア」を侮ってはいけませんよ。
「クラミジア」は、子宮頚管炎を惹き起す悪いヤツですからね。

子宮頚管炎を放置すると、おりものが増えたり、進行すると子宮頚管長が短縮化したり、おなかが張り易くなったりと、厄介なことになりかねません。

分娩時に産道感染したら、赤ちゃんが結膜炎になったり、肺炎になってしまう危険性だってあるのです。
夫婦揃って治療をしましょう。
旦那さんに伝え難い場合は、産婦人科ドクターから説明してもらうがいいですね。
心配しないで!
産婦人科ドクターは、上手に説明してくれますからね。

産後9ヶ月にして血乳が!

出勤するなり深夜勤務の助産師から、「R市から里帰り出産されてたKさんから電話があって、おっぱいが痛くてどうにもならない。近くの国立病院系の母乳外来は今日は休診らしく、診て貰えない。受け入れてくれますかという電話がありました。でも、午前中の規定予約枠はいっぱいです。」とのこと。

そうこうしていると、Kさんから電話があり、「今、高速で実家に帰って来ました。いつ診て貰えますか。」とのこと。
止むを得ないので、イレギュラーな時間に対応することになりました。

早速マッサージを始めました。
しこりはあるけど、一見触診的には酷くはなさそうです。
でも、異様な熱感があるので検温すると、患側だと39℃を超えています。
患部を押さえると痛みがキツクなります。
もしかして・・・
マッサージを始めると、黄色のマッサージ用タオルに薄茶色の乳汁がシミのように付きました。
白色の紙ガーゼに薄茶色に見えていた乳汁を吸い取らせると、何と赤味がかったピンク色ではありませんか。
丁度、イチジクの果肉の真ん中の色に近い色なんです。
おっぱいに血液が混入しているのですね。
そう、俗にいうところの「血乳」です。

もちろん、外傷性でないことは言うまでもありません。
今回の場合は、炎症症状に陥ったことに伴い、乳管が拡張して毛細血管から血液が漏出したのです。
約1時間マッサージをして、ようやく乳汁色はノーマルとなりました。

因みにKさんの授乳パターンは5回/日で、離乳食は2回/日。
ここのところ、21時がその日最後のおっぱいで、ノンストップで眠り続け、翌朝6時起床もすぐには飲まず、7時過ぎてから飲ませるとか。(授乳間隔空け過ぎ)

しかも、昨夜のお食事がコロッケ4個(油もの)、胡瓜の漬物3本(夏野菜・・・カラダが冷える)、お茶代わりにコーラを飲み(糖分の取り過ぎ)、ご飯を食べたそうです。

お食事でトドメを刺してしまいましたね。
今までトラブルにならなかったのが不思議というか、運が良かったというか。
実母さんも一緒に来院されたので、9ヶ月の方を相手に今更ながらですが、授乳の基本をお話しました。
あああ・・・

産後の貧血と母乳育児。

出産後の出血量500g以上を「出血多量」と言います。
概算ですが産後の出血が400~500gあれば、ヘモグロビンが1g/dlは減少します。

ちなみに、産後の出血が500g以上あれば、お母さんの血が薄くなっていることは間違いありません。

参考までに申し添えますが、女性の場合、ヘモグロビン値が11.0g以上/dlあれば、貧血ではありません。

産後はあくまで経験値としてですが、ヘモグロビン値が11.0g/dlを割り込んでいても8.0g以上/dlあれば、日常生活(=身の回りのことは自分ですること)や授乳(=おっぱいの立ち上がりが遅れるのではないかという懸念)に関しては特に問題は無いようです。
また、出血多量による貧血状態で母乳育児をさせたら、お母さんの貧血が酷くなると思い込んでおられる方が居られるようですが、それは根拠のないことです。

確かにおっぱいはお母さんの血液から造られます。
しかし、血液中の赤血球などの成分は通常、おっぱいには出てきません。(だからおっぱいは白いのです。)

仮にお母さんの血液=おっぱい・・・だったとしたら、母乳育児中のお母さんは数日の内に体内の血液が空っぽになってしまいます。
赤ちゃんは吸血鬼ではありませんから、いくら何でもそれはないでしょう?出血多量でお母さんが貧血になったとして、必要があるとドクターが診断されたら鉄剤の処方(注射や内服薬)がなされますので、日に日に改善していきますよ。

何年か前に産後出血多量でヘモグロビンが2.9g/dlまで下がったお母さんがに私は出会っています。

さすがにベッド上から起き上がれず、おしっこはWCに行けませんからバルーンカテーテルが留置され、授乳は毎回、全面的に助産師が介助(添い乳)してました。

で、貧血の治療を行いながら経過待ちしていたわけですが、徐々に回復され、日常生活も授乳も問題なくこなせるようになられ、無事14日目に退院されました。
(ちなみにこのお母さんは入院中も退院後もずっと完母です。)

貧血の治療はされたものの、実は無輸血で14日目のヘモグロビン値は7.0g/dlに上がるという、驚異的な回復をされています。
産後ならではのお母さんのカラダの不思議を感じます。

不謹慎な比較ですが、男性陣で出血多量による貧血の方が居られたとして、たった14日間でここまで(=数値的にもですが、特にADL的に)回復出来ないのでは?と思います。

2013年6月20日 (木)

おっぱいが出すぎて困る!(過分泌)

病産院によっては、”乳腺炎の予防”と称して、直母の後、毎回「乳房がカラになるまで搾りましょう。」と、指導されます。
おっぱいのコンディションは十人十色なのに、個別性全く無視で、十把一からげに半強制的にさせられるようです。
「おっぱいが出過ぎて困ります!」という訴えの裏側には、不必要な搾乳が潜んでいることが多いです。

でも、考えてもみてください。
乳房がカラになることって、あるのでしょうか。
滲みもしないくらい、徹底的に搾ろうと思ったら、1時間以上かかります。
そんなことを毎回していたら、カラダを休める時間がなきなってしまいます。
とは言うものの、1時間以上搾ればホントにカラになるのかって言えばそれは違うのですね。
だいたい、乳房がスケルトンというか、皮膚が透明だったら、肉眼的に確認出来ますから、はっきりと分かりますが、人類の乳房は生憎違いますから、確認不可能なんですね。

おっぱいはお母さんの血液から造られます。
本来搾って捨てるものではありません。
「それでも、乳房がお化けみたいにパンパンニンになって、搾らずにはおられない。」ならば赤ちゃんに飲ませてあげてください。

分泌を抑制するマッサージというのもありますが、出来ないと言われるかもしれません。
自分なりにコントロールするならば、『ジャガイモ湿布』『甘いもの、アブラものを控えて』『水分はノンカロリーのもの1000ml/日以下に限定』『肉・魚は摂取カロリーの10%くらいにとどめる』のは必須です。
本来乳房を冷やすのは良くないのですが、状況にもよります。
冷罨法が気持ちよければ、少しは冷やしても結構です。

複数の食物アレルギーがあります。(7ヶ月)

<ご相談内容>
7ヶ月の赤ちゃんのママです。
離乳食開始前にアレルギー検査をしました。
ショッキングなことに、、蕎麦・米・小麦・卵白・卵黄・オボムコイド・牛乳はNGということが発覚しました。

どの項目も、かなり強い反応が出ているので、離乳食の食材は吟味しながら、慎重に進めましょうとドクターに言われました。
(ちなみに、一歳のお誕生日までは、万一これらの食材を口にすれば生命にかかわることがあるので、無理でしょうと言われました。)

ウチの赤ちゃんは、生れてから現在に至るまで完母です。
離乳食はあまり好きではなく、おっぱい♥ラブです。
でも、現在体重がパーセンタイルグラフを若干割り込みました。

(割り込みは下限から80gくらいです。)
かといって、牛乳アレルギーですから、市販のミルクもNGなわけです。

もしかしたらアレルギー用のミルクなら反応は出ないかもしれませんが、「ここまで完母で問題なかったのに、今更ミルクを補足するのか?」というのが、正直な気持ちです。
こういう場合ってどうしたらいいのでしょうか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
困りましたね。

ただ、ご相談内容は複数ですから整理しましょう。
まずは重複した重度の食物アレルギーがあるってことですね。
これについては、アレルギーが起こらない(であろう)食材を使うしかありません。

主食となる炭水化物は、お芋類を使っては如何でしょうか?
たんぱく質は、お魚や脂身の無いお肉だったら大丈夫かもしれませんし。大豆もOKのようですし。
お野菜からはアレルギー反応が出ていないのであれば、これは色々工夫の余地がありますね。
こんな状況だからこそ、「まだ大丈夫なモノだって有るのだ。」と、前向きに捉えましょう。

体重がパーセンタイルグラフの下限を若干割り込んだのは、心配だと思いますが、今のところ、運動機能の発達や頭囲の伸長は問題ないですか?

恐らく、その辺りは、小児科ドクターがチェックされていると思うので、現時点で特に何か指摘されているのでなければ、様子観察なのだと思います。
今後は定期的に診察を受け、フォローされていかれるのだと拝察します。

それから、アレルギー用のミルクの使用云々は、必ず小児科ドクターの指導のもとに行うことですから、お母さんが先走って購入して、自己判断で哺乳させるのは止めておきましょう。

もしも、どうしてもアレルギー用のミルクの補足が必要だと小児科ドクターから指導され、哺乳せざるを得ない状況になったとしても、哺乳手段として哺乳瓶(ゴムの乳首)を使うのは、今更ながらだとSOLANINも思います。
月齢的にも第一選択はコップかストローが妥当でしょう。

相談者さんの赤ちゃんのような、重複した重度の食物アレルギーがあるのなら、ある意味、おっぱいが命綱です。
お母さんとしては、色々とプレッシャーを感じられると思いますが、なんとか母乳育児の継続を死守してほしいです。

話は少しそれますが、念のため、赤ちゃんが貧血になっていないかどうか、お母さんから小児科ドクターにお願いされ、調べていただいた方がいいかもしれませんね。

そして万一、赤ちゃんが貧血だったら、お薬が処方されますから、それだけは言い聞かせを頑張り、きちんと服用させましょう。

2013年6月19日 (水)

難産で辛いのは産婦さんだけじゃないです。

陣痛が開始していよいよ出産かと思いきや、分娩進行にやたらと時間を要することがあります。
要因となるのは、高年齢化による軟産道強靭や微弱陣痛、過剰な体重増加や低身長(150cm未満)、おなかの赤ちゃんの向きが悪い場合など様々です。

初産婦さんの場合、おおよそ30時間以上、経産婦さんの場合、およそ15時間以上を掛かると、遷延(せんえん)分娩と呼ばれる状態になります。

状況に応じて、何らかの医療処置を行いますが、しんどいのは産婦さんだけではなく、生まれて来る迄も生まれてからも、赤ちゃんも疲労困憊でヘロヘロになってしまうこと。
多くの妊婦さんはそのことに気がついていません。

勿論、全ての遷延分娩の赤ちゃんがそうなるとは申しませんが、かなりの割合で、呼吸障害を起こし、小児科入院になることは事実です。
赤ちゃんは呼吸障害を起こすとどうなるか知っていますか?
フツー生まれれば自分で呼吸をするけれど、苦しくてずっと喘いでいたり、急に顔色が悪くなったり、呼吸数が異様に多く浅表になったり、酸素を投与しないとSPO2が低下したり、場合によっては胎便吸引症候群(MAS)になることもあります。
そうなると、もはや健常新生児とは言えない状態ですから、残念ながら点滴やモニターに繋がれて、酸素投与され、保育器に収容されてしまいます。
つまり、「母子同室して母乳育児をするぞぉ!」と意気込んでも、初っ端から不可能になります。
とてもじゃないけれど、呼吸障害の赤ちゃんは、元気におっぱいに吸いつける状態じゃないですからね。

全ての遷延分娩を防止することは不可能でしょうが、例えば、高齢の初産婦であれば、スクワットやウォーキングを怠らないようにしたり、低身長の初産婦であれば、体重を増やし過ぎないように気をつけること等、遷延分娩を回避するために、妊婦時代から何かしら出来ることはあると思うのです。
そういうことを面倒臭がりスル―していると、いざという時の持久力が乏しくなったり、産道に贅肉が付いたり、赤ちゃんが骨盤ザイズよりも大きく育ち過ぎたりして、「ああぁぁぁ・・・」ってなことになったら悔やんでも悔やみきれなくなると思います。
妊娠中の生活、決して毎日修行僧のようにストイックになれとは言わないけれど、能天気級に分娩を甘く考えたり、舐めた対応をすることだけは避けて頂きたい。
助産師の話をテキトーに流したりせず、真面目に聞いてください。
元気で生まれる筈の赤ちゃんに苦しい思いをさせないために、切に願います。

乳房にしこりが出来た!その3

乳房のしこりの原因は色々ですが、下着の選び方もそれなりの比重があります。
過去の記事でも締め付けるタイプやワイヤー入りは良くないと書きましたが、そういう圧迫で乳管の詰まりを来たし、乳汁がうっ滞することがあります。

何も付けないわけにはいきませんが、ソフトブラ(スポーツブラとか、カシュクールタイプのブラとか、乳帯とか)がいいです。
産前産後用ブラは大抵の方が産後乳腺組織が拡張するとサイズが合わなくなりますし、メイク力を強調したワイヤー入りですから、お買い求めにならない方がベターです。

授乳中の乳房は、想像以上にデリケートです。
たかがブラジャー、されどブラジャーですぞ!

乳頭保護器は使いたくないけれど。(新生児)

私は時々おっぱいを飲むときに必ず、左右両方の頬っぺたの内側のお肉を吸引して、肝腎の乳頭・乳輪は超おちょぼ口で舌の巻き付けが出来ていない赤ちゃんに遭遇します。

乳頭・乳輪の巻き付けが出来ないどころか、乳頭を口唇や歯茎で挟み込むだけの場合もあります。
(えくぼちゃんの一種ですが、バキュームちゃんと呼んでいたりします。)

こういう場合直母に拘ると、乳頭損傷が酷くなり、大きなお口でガブっと咥えることや、乳頭・乳輪は舌でしっかり巻き付けるという、正しい哺乳動作がいつまで経っても出来ないおそれがあります。

たとえ0.5mlであっても搾乳が出来るのであれば、毎回でも搾乳はしてください。
バキュームちゃんのお母さんは乳頭への有効刺激が少ないので、おっぱいの分泌が遅れるのを防ぐ意味でもあります。
そして、その搾乳はフィンガーテストをする要領で、シリンジであげてください。(搾乳量が極少量の場合適宜5%ブドウ糖液を加えることもあります。)

バキュームちゃんの場合、フィンガーテストは正常であることが殆どなので、このようなあげ方をすることが、直母上達のためのトレーニングになるのです。
同様に、ある程度おっぱいの分泌が増加してきたら、乳頭保護器を使用して直母させると、やはりフィンガーテスト同様、頬っぺたの内側のお肉を吸引しないようなので、これも直母上達のためのトレーニングになるようです。

もちろん、乳頭保護器は各社様々な商品が販売されていますし、ゴム乳首も代用できますので、どれがその赤ちゃんに合うかは、何種類か試さないとぴったりくるモノにヒットしないこともありますが。
直母上達のためにであれば、試してみる価値は大いに有ると、私は思います。

2013年6月18日 (火)

乳房に赤い湿疹が出来て痒い!

妊娠前から皮膚がデリケートなお母さんで、産後は漏乳(・・・「ろうにゅう」と読みます。)がある場合、瞬く間に乳房に赤い湿疹がバラバラと出ることがあります。
漏乳があると、すぐにパジャマや洋服がビショビショになりますから、漏乳による汚れを予防するのに、大抵は母乳パッドを当てます。
通常レベルの漏乳ならば、母乳パッドを3回/日も交換すれば、こと足りるのですが、甚だしく多い方になると、おっぱいの度に頻回に交換しないと、蒸れてかぶれてしまいます。

これが赤い湿疹の正体です。
しかもこれが痒いのですね。
こういう場合はまず産婦人科受診して、痒みや湿疹を治すお薬を処方してもらいますが、毎回おっぱいの後は、お湯で搾ったタオルで肌に付着したおっぱいを拭きとります。
それから、お薬を塗ってください。
また、暫く軽快するまでは、ハンドタオルを折ったものなど、通気性の良い素材で、漏乳をキャッチしてください。
母乳パッドを使用されるなら、必ずおっぱいの度にというように、こまめに交換してくださいね。

タンデムの最中、何故か上の子が疎ましくなるのです。

<ご相談内容>
みずから望み、兄弟でタンデム授乳をしています。
(妊娠経過は異常なしでした。)
(上の子2歳1ヶ月、下の子新生児です。)
旦那も理解があり、タンデム授乳に対し、協力的ですらあります。
先日の2週間健診でも、赤ちゃんは順調に育っていました。
上の子のおっぱいの回数も新生児と同じではなく、3~4回/日で収まっています。
きっと、おっぱいの分泌自体には問題は無く、上の子の情緒もそれなりに安定していて、傍から見れば、何の問題も無いように見えるかもしれません。

しかし、私の心の奥底には、どす黒いモノが、時々湧き出します。
毎回ではないですが、タンデム授乳中に上の子が疎ましくなるのです。

おっぱいを咥えて幸せそうな顔をしているのに、イライラしたり、突き飛ばしたくなるような衝動を感じます。
みずから望んでいたことなのに・・・マタニティーブルーではないですよね?

<SOLANINの回答>
そうですね。
マタニティーブルーとはちょっと違うようですね。
タンデム授乳はみずから望んだことなのに、それが問題なく実現し継続しているのに、上の子への嫌悪感が湧き出すことがあるのですね。

あぁ、なるほどね。
それは、相談者さんが、本能的に新生児ちゃんを守りたいと思う母性本能のなせる業ですよ。(ホルモンのせいですよ。)

だって、上の子さんにおっぱいをあげる目的は、お食事が出来る年代ですし、おっぱいからの栄養云々よりも情緒の安定としての意味合いが強い年代ですからね。
量的には何の問題も無いのでしょうが、ひとくちでも多く新生児ちゃんにあげたいという潜在意識があるからですよ。

どうしてもどす黒いモノが湧き出す際は、上の子さんに「ごめんね」と、待ってもらうことも必要かと思います。(旦那さんと共に、待機してもらうとか・・・)

でも、後で、上の子さんには濃厚なスキンシップをしてフォローすることをお忘れなく!
可能であれば、新生児ちゃんとは別口でおっぱいをあげても良いですね。

2013年6月17日 (月)

妊娠線が痒いです。

妊娠中は汗を掻き易く、特にこの時期は腹帯やガードルなどで蒸れやすいことも相まって、急に妊娠線が痒くなることがあります。
病気という訳ではありませんが、うっとおしいし、困りますね。
おなかが大きくなるにつれ、痒みが増すという声もチラホラ耳にします。

対策はですねぇ~
効果に個人差がありますが、妊娠線用のクリームや保湿剤を塗布すると痒みが和らぐことがありますので、試されてもいいかなと思います。
汗の拭き取りやシャワーを浴びて汗を流せば、軽快することもあります。
痒みでお困りの妊婦さんは、一度試してみてくださいね。

反復性乳腺炎。(涙)

O式のセンセイはお食事と3時間授乳について、かなり厳格な指導をなさいます。
もちろん、それは乳腺炎の治療の一環ですし、乳腺炎の予防の大きな柱でもあります。
しかし・・・乳腺炎を繰り返し、悩んでおられるお母さんはおられるわけで。
赤ちゃんの哺乳稚拙(つぶし飲み・ゆがめ飲みなど)や乳管及び開口部が細いこと、ポジショニングの偏りなど、トラブルの誘因となるものは他にもありますね。

出来うる限りのことをしていても、乳腺炎を繰り返すとおっぱいをあげることが、辛くなることもあります。
こういう事態に陥るにあたり、細菌感染によることが想定されることがあります。
安易な使用は避けるべきですが、抗生剤を内服することや薬剤感受性を調べることも必要になることがあります。(乳汁と赤ちゃんの鼻腔培養)
また、当り前過ぎて見過ごされがちですが、授乳前の手洗いは念いりにしてくださいね。(乳頭・乳輪の消毒は不要ですが。)

トーマスで卒乳!?

SOLANINの勤務先の母乳外来で、ラ・レーチェ・リーグの会員のDさんの体験談を聞かせてもらったので、そのお話をします。

Tくんは三人兄弟の三男で、上のお兄ちゃん達も、2歳過ぎてから自然卒乳されています。
お母さんにしてみたら2歳過ぎた辺りから「この子はいつ(卒乳)なのかなぁ?」と思っていたそうです。
2歳7ヶ月のある日、Tくんに何気なく「おっぱいはいつ止めるの?」と尋ねたら、某幼児系雑誌の広告欄を見せて「このトーマスのおもちゃ買って貰ったら止める。」と答えたそうです。
確かにTくんは「鉄ちゃん」で、トーマスのDVDは擦り切れるくらい視聴しています。
しかも、全てのおもちゃは二人の兄からの中古品で、タイヤの取れたミニカーとか、合体出来なくなったロボット等、碌なものしか与えられていませんでした。(涙)
・・・5000円のトーマスのおもちゃ買って貰ったら止めるってねぇ・・・
「ホンマかいな?でもまぁ、話半分だろうな。」と真に受けていなかったそうです。

しかし、クリスマスも近いし、Tくんのおもちゃコレクションは確かにプアだし、旦那さんと相談してトーマスのおもちゃをサンタさんからのプレゼントとして買うことに決めたそうです。

そして、イブの翌朝、枕元にはずっと欲しかったトーマスのおもちゃがあることを発見したTくんは飛び上がって大喜びでした。
そのテンションの高さは凄かったそうです。
「ここまで喜ぶなら、買ってあげてよかったなぁ。」と大喜びのTくんを眺めつつ、Dさんは、「あれっ?おっぱいは?飲まないの?」と尋ねると、「Tな、トーマス買って貰ったからおっぱい止めるんや。もう飲まん。」と言い切ったそうです。

Dさんは驚きつつも「ふふん。そんなこと言ったって、どうせ寝る前には飲むでしょうが。」とタカを括り、「あ~そうなの。はいはい。」と返したものの、Tくんはホントにそれ以降、ピタッとおっぱいを飲まなくなったのです。
今までとっても甘えん坊だったのに、激変するTくんに驚きのDさんでした。

「飲んでいいのに。」と誘っても、「おっぱい無くても眠れるからいいよ。」と袖にされ、お兄ちゃん達から通算7年以上のおっぱい生活は、思いもよらないカタチであっけなく幕を閉じてしまいました。

「夜間ぐっすり眠れるようになって良かったね。」と旦那さんはもとより、友人から言われるも、なんだか釈然としないそうです。

「なんだか私の通算7年以上の大切にしてきたおっぱい生活が5000円のトーマスに負けたのかと思うと、悔しいというか、納得できないんです。」とSOLANINに仰いました。

通常、お子さんは何かを買って貰ったくらいで卒乳することは無いのです。けれども、『おっぱいよりも美味しいものや楽しいもの』を見つけられたお子さんは自然に卒乳していかれます。

きっと、Tくんにとって、『おっぱいよりも楽しいもの』がトーマスで、タイミングと言うか引き金になったのが5000円のおもちゃだったのでしょう。

お母さんにしてみたら釈然としなくても、2歳児にとっては金額は関係なかったのではないかと思います。

凹むDさんに「“フェラーリ買ってくれなきゃ、ヤダもんね。”なんて言われたらそっちの方が困るよ。Tくんの意思の強さを褒めてあげてね。Dさんが今までTくんを慈しんできたから、自然卒乳したのよ。Dさんの頑張りを私はちゃんと憶えているからね。」とSOLANINはココロを込めて申しました。

2013年6月16日 (日)

乳房にしこりが出来た!その2

一般に、乳栓とか白栓とか呼ばれるものが出来ると、乳房の一部にしこりが出来ます。
これは、乳汁が変化して固形化したものと考えてもらっていいです。
(正確には、皮脂なども混じっていますが・・・)
ちょうど、シャンパンのコルク栓のように、出口を塞いでしまいます。

乳管が詰まってしまいますから、飲ませてもラクにならないし、しこりもどんどん大きくなります。
必死に飲ませていたら、栓が抜けて噴水のようにおっぱいが噴き出してきます。
自動で、噴出するさまは圧巻です。
でも、自力ではどうにもならないこともあります。
その場合は助産院か母乳外来で、乳房マッサージを受けてください。

開通部位は放置すると、乳口炎になることがありますから、過去の記事を参照して、ケアをしてくださいね。

もしかして直ぐに欲しがるのは母乳不足?

授乳間隔が2時間程度はあり、それなりにおなかが空いている筈なのに、さっさとおっぱいを切り上げた時は、注意してください。

新生児の場合は「休憩」というカタチを取ることが多いと思いますが、月齢が進むにつれて哺乳力は高まりますから、哺乳後は周囲を見渡したり、あやすと笑ったり、哺乳直後にはグズグズにはならず…という場合は、余裕カマしたチャラ飲みでしょう。

チャラ飲みの場合、お代り頂戴のサインが、いつものペースよりも早く、およそ30分~1時間以内にやってくるかと思います。

その際はお母さんは気を取りなおして、「分かったよ。そうだと思っていたのよね。」と、オトナの対応でおっぱいをあげてくださいね。

もしも、お代り頂戴のサインが無い場合で、特に赤ちゃんの体重増加に不安がある場合は、お母さんの方からおっぱいセールスに励んでください。

明らかにチャラ飲みなのに、機嫌が悪くないからと放置プレイをしたり、「授乳間隔が詰まり過ぎだからもうちょっと間隔空けなきゃ。」と意地になると、赤ちゃんの発育ペースがガクンと低下する恐れがありますよ。

チャラ飲みだったら母乳不足じゃなくても、レスポンス(=済みませんが、もう1回飲ませてくださいな。」という催促)が早くて当然なのですね。

迅速な対応を宜しくお願いします。

2013年6月15日 (土)

得難い経験。

※この記事は母乳育児とは全く関係ない記事ですので、検索目的の方はスル―してくださって結構です。

SOLANINがまだ独身だった頃、初産婦Fさんの分娩の直接介助をしたことがあります。
Fさんとは退院直前から手紙の遣り取りをするようになり、やがては自分の結婚式にも来賓として来て頂き、今でも年賀状を通してお互いの子どもの近況報告をし合っている間柄です。

時は流れ、かつて取り上げたAちゃんが結婚されたことや、ほどなくしてご懐妊されたこと等を知り、「こちらへ里帰りされ、ご出産されないかな?二十ウン年振りにAちゃんに再会できたらいいな。」と勝手なことを思っていました。
たまたまですが、Aちゃんの大親友がSOLANINの勤務先の助産師のYさんで、その関係もあって里帰りされることになったようです。
そして、Aちゃんの分娩はYさんが直接介助されました。
カンガルーケアの最中、SOLANINも分娩室に入らせてもらって一緒にお祝い出来ました。
Aちゃんは分娩進行もスムーズで、出血量も少なく、母子ともにお元気で、よい出産だったようです。

当り前のことですが、♥病院で生まれた赤ちゃんが、全員♥病院で出産してくださるとは限らないし、特に女の子は結婚の際改姓することもあり、自分が取り上げた赤ちゃんの行方を知ることはほぼ不可能です。
今回のAちゃんのご出産には、不思議なご縁を感じました。

以前、SOLANINが取り上げた或る一人の赤ちゃんが、時を経て、♥病院に就職され、現在助産師として活躍中であるという記事を書いたことがありますが、助産師を長くしていると、こういう素敵な再会があるのだなぁと嬉しくなりました。
助産師を続けていて良かったです。

乳房にしこりが出来た!その1

おっぱいが張り易いお母さんであっても、赤ちゃんにおっぱいを飲ませた後は、乳房がフワフワになりますよね。
それが、ある日突然にしこりが出来たら、それだけでブルーになってしまいがちですね。

しこりが出来るには理由がありますが、どのような場合に起きるのか、知っておくことは大事だと思います。

一番多いのは、おっぱいの飲み残しです。
毎回のおっぱいで、抱っこの仕方が同じですと、同じ乳腺の部位に飲み残しが出来易くなり、積もり積もってしこりになります。
これは、乳管が詰まってしまったわけではないので、抱っこの仕方を色々変えてみることや、押さえ飲みをすることで、大抵は解消します。

いつもより、授乳間隔を詰めて飲ませると、早くラクになります。

沐浴にベストの高さは85cm!

SOLANINはお仕事で沐浴をしています。
最近はドライテクニックになったから、さほどでもないですが、10年以上前は健常新生児は毎日沐浴するのが日課でしたから、看護助手さんに沐浴槽の洗浄&消毒&湯張りを手伝って貰いながら、ひとりで15~20人くらいの健常新生児を毎日黙々と沐浴したものです。

そうなるとこれは結構な重労働でして、いい加減腰が痛くなってきます。
「えっ?病院の沐浴槽はしゃがみこまなくてもいいじゃないの!ちゃんと高さがあるでしょ?」ですって?

いや。
いやいやいや。

それがね、そうでもないのですよ。
多くの病院が使っているのは●O●O製の脚付きの一体型の陶器製ですが、あれって沐浴槽の縁の高さが床から75cmなのですよ。
150cm未満の小柄な方なら桶かもしれませんが、SOLANINを含めそれ以上の身長の方が沐浴する場合、ヘンな角度に腰を前傾させないと作業がし辛いのですよ。

そのため腰が痛くなること、このうえないのですな。
1人2人の沐浴ならともかく、毎日大勢の沐浴をするには不適切な高さなのですな。
昔から納得がいかないことのひとつなのですが、沐浴槽の高さが75cmって誰が決めたのでしょうね?
多分ですが、沐浴なんて碌にしたことない男性技術者さんなのでしょうな・・・

現場で働く助産師や看護師の意見を採り入れたら、絶対にあの高さは無いと思います。(ブツブツブツ・・・)
一般的にキッチンの高さは85cm以上が快適な作業環境と言われて久しいのをご存知でしょうか?(身長が170cm以上の方であれば、90cmでもよいとされています。)
沐浴槽もキッチンと同じ高さにしたら、腰は痛くならない筈なのです。

それを知っていたので、数年前に勤務先で沐浴槽のリフォームをする話が出た際、SOLANINは作業員さんに「沐浴槽に10cmの下駄を履かせてください!」と強硬に申し入れ、聞いて貰った経験があります。
たった10cmの下駄を履かせるだけで、沐浴槽は滅法使い易くなるのです。
勿論腰が痛くなることもないです。

ご家庭での沐浴はお風呂場でしゃがみこんでされる方がまだまだ多いらしいですが、SOLANINはキッチンにベビーバスを嵌めてする方法を推奨します。
ジャンボシンクでなくても最近のベビーバスはスコ~ンと入りますよ。
底面に栓が付いているからお湯捨てもラクですし。

大抵のお家ではキッチンでお湯が出る筈ですし。
特に奥さんよりも背の高い旦那さんが沐浴してくれる場合や、肩や腰の弱いおばあちゃんが沐浴してくれる場合は、身体の負担や疲労度が全然違いますよ。
キッチンに隣接しているダイニングのテーブルを綺麗にして着替えやバスタオルの準備をしておけば段取りもよくなるし、湯冷めの心配もしなくて済みますからね。

余談ですが、最近流行の洗面所のボウルにシートを張ってするタイプの沐浴グッズ、あれを洗面所で使うのは止めた方が良いと思います。
一般的な洗面所の高さって65~70cmくらいですから、沐浴するには低過ぎます。

SOLANINの勤務先の沐浴槽みたいに、適切な高さ調整をされているなら別ですが・・・
作業する高さで受ける身体の負担や疲労度の違いを体感してみてくださいね。

2013年6月14日 (金)

過分泌のお母さんが乳房マッサージを受けると・・・?

乳房マッサージそのものには、乳汁分泌作用はありませんが、開通状態を改善しますし、おっぱいの出方は良くなると思います。

しかし、誰かにあげたくなるくらいのおっぱいの出方のお母さんが、トラブルでもないのに、乳房マッサージを受けると、過剰刺激になり、さらにおっぱいの生産量が増加します。

なんでもかんでも、乳房マッサージというのは、いかがなものかと思います。
もちろん、出過ぎていつもトラブル寸前なので、分泌を抑制するマッサージをするならいいと思いますが、テクニカルな面で誰にでも出来るとは限らないので、よく考えてからマッサージを受けられてはと思います。

乳首噛まれちゃったよ~。(泣)

「赤ちゃんに乳首を噛まれちゃって、傷が出来ました。おっぱいを飲ませないわけにはいかないし、痛くてたまらないし、どうしたら、いいですか?」
というのがあります。
赤ちゃんが乳首を噛むには様々な理由があります。
ジャンキーなお食事が続き、おっぱいが不味い時。
お母さんの気持ちや視線が赤ちゃんから逸れているので振り向かせたい時。
(おっぱいの最中のメールはアカンでぇ)
歯が生えかけてむずむずする時。などなど。
中には乳首の付け根がパックリ裂けたり、抉れている重症のお母さんも・・・

理由は兎に角、迅速に対処すべきは、噛み傷と痛みを何とかすること。

モノの本にはユキノシタの葉っぱの薄皮を剥いで・・・と書いてありますが、イマドキのお母さんはユキノシタなんてご存知ないのよね。
もし、ご存知でも、近くのスーパーに売ってあるわけじゃなし。
新米助産師が思いつくのは、搾乳して哺乳瓶であげたり、乳頭保護器を使うという手ですね。
でも、赤ちゃんが全く吸い付いてくれないとお手上げですね。
じゃあ、どうするか?
赤ちゃんのお口に微量入ったとしても、影響の少ない『口内炎』のお薬を傷口に塗り傷をガードするカタチに切ったバンドエイドをその上から貼り、そいでもって授乳すれば、アラ不思議!!痛みは自制内、傷も早く治り、赤ちゃんもさして嫌がらずおっぱいに吸い付くのです。
また、赤ちゃんの噛み癖を直すには噛まれて痛くても「キャ~」と叫ばないこと!
赤ちゃんは高い声を聞くと嬉しくなり、「もっと頑張って噛み続けて、お母さんを喜ばせよう!!」という風に勘違いしちゃうんです。
なので、叫ぶのではなく、まず赤ちゃんのお口をすぐ離すのです。
そして、ちゃんと赤ちゃんの目を見て、「おっぱいは噛んだらダメ」とビシッと叱ってください。
赤ちゃんは「はっ」と気づき、乳首だけは噛まなくなります。

追記:キズパワーパッドの添付文書には「動物や人の噛みキズには使用しない。」という注意書きがあります。
ですので、最終的に使用されるか否かについては、各人添付文書をお読みいただき、その上で判断してください。
これまで実際に見てきた限りでは、貼付前に患部に付着したよだれを拭きとったり洗ったりしてからという常識的な対処の後にされてますので、感染兆候の所見は見たことがありません。
キズパワーパッドは商品の性質上、剥がれるまで数日間貼付可能のようですが、私は赤ちゃんが咥えることを考え1日1回は貼り替えるようにお勧めしています。

2013年6月13日 (木)

妊娠中のスキンケア。

妊娠中のお肌は、実はとても乾燥し易いのですが、ご存知でしたか?
経験者の方はかなりいらっしゃると思います。
乾燥すると更に痒みが強くなりがちです。
掻き壊すと余計に痒く感じます。

当ブログの過去記事にもある、妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)とは異なり、小さな盛り上がった感じの丘疹は見受けられません。
でも、ひたすら痒いのですな。

乾燥を避ければ、痒みは減弱します。
お肌の保湿は大事ですぞ。
経口で水分を摂取することも、忘れないでね。

勿論、夜も眠れないくらい痒い時は、まずは産婦人科ドクターに相談しましょう。
乾燥による痒みなのか、妊娠性痒疹なのか、今ひとつ分からない場合も、我慢はせず、受診しましょうね。

乳輪が浮腫んでいるのに乳頭保護器を使ったらどうなるのか?

乳頭保護器を使うことが絶対ダメだとは申しませんが、産後2~3日までの乳房うっ積も何も無い段階から、「乳首が短いから。」とか「傷が出来て痛いから。」とか、要するに尤もな理由があるからと、簡単に押し切って手を出すのは避けてほしいです。

産後間もない時期から乳頭保護器使い始めると、乳頭への直接刺激が減弱するので、乳汁生成第II期への移行がスムーズにいかなくなるかもしれないし、使わなかった場合よりも乳輪の浮腫みが酷くなり易いからです。
先日の記事でも書いたように、もしも乳汁貯留腫が出来ているのに気がつかずうっかり使っていたら、再起不能級のとてつもないダメージを与えることに繋がるからです。
決して大層じゃありませんよ。
そんな無茶苦茶をしたら、浮腫んだ乳輪がマシになるどころか、逆にダメージによる乳輪に潰瘍ができる危険性がありますから。
潰瘍・・・想像しただけで怖過ぎます。
乳輪の一部がぐちゃっと潰れて抉(えぐ)れたみたいになっちゃうんですよ。
焼け火箸を当てられたような強烈な痛みを感じた瞬間には、乳輪に潰瘍が出来てしまうこともあり得るのです。

乳輪が浮腫んでいるか否かは、自分でチェックしてもそれまでとはコンディションが違うから、ピンと来ると思いますが、万一よく分からない場合は、担当助産師に、「これって乳輪が浮腫んでいる状態なのですか?違いますか?」と尋ねてみましょう。

乳腺炎になりにくいお母さん。

よく噛んで腹八分目に食べる方。
カラダに良くないものは控えめにしておられる方。
飲み物は温かいものや常温のもので、滅多に冷たいものは口にされない方。
《噛み方の少ない方は食べ過ぎになりやすいように思われます。》

特に下半身の保温には留意しておられる方。
《下腹部と仙骨周囲が冷たい方は温罨法が効果的。足先の冷える方は足湯もいいです。》
家事は段取り良く行い、適宜休憩(赤ちゃんと一緒にお昼寝とか・・・)を取っている方。
お通じのコントロールができている方。
夫婦仲の良い方。(イライラの大元は旦那さんであることが多いので。)
スマイリーで、歌の好きな方。(赤ちゃんにも歌ってあげたり・・・)
両方の乳房から均等を心掛けてあげている方。
色々なポジショニングでおっぱいをあげている方。

順不同ですが、こんなトコロでしょうか。

2週間健診時の1回哺乳量測定の意義について。

母乳外来も2週間健診も無い病産院もまだまだ少なくないので、こんなことを言うのもナンですが、母乳外来が開設されていて、2週間健診がルーチン化されている病産院であれば、恐らく受診時に1回哺乳量を測定されているのではないかと思います。

「1回哺乳量を測定することにどれほどの意味があるのか?」という考え方をされる産婦人科・小児科ドクターや助産師諸姉もいらっしゃるようですが、SOLANINは意味があると思います。
勿論、測定前の条件がてんでバラバラではいけません。
面倒ですが、ある程度条件は整える(揃える)必要があります。

しかし、そうすることで、1回哺乳量は“使える指標”になるのです。
1回哺乳量を測定する際は、当たり前ですが来院直前の哺乳は避けて貰います。
来院直前に哺乳して、電車や自動車に揺られた日にゃあ・・・新生児はほぼ確実に爆睡してしまいますからね。(汗)

かといって、4~5時間も間隔を空けて、乳房を異様な位に緊満させて来院するのは間違いです。
授乳間隔を空け過ぎた状態で哺乳量測定して、1回に100g哺乳出来たとしても、それではしっかりおっぱいが飲めているとは到底評価できません。

なぜなら、ミルクよりも消化の早いおっぱいで、3時間以上の授乳間隔を空けることは、1回哺乳量測定の条件として最もフェアではないからです。
つまり2(~3)時間程度の常識な授乳間隔で、来院していただくのがベストなのです。
目が覚めていて、程よくおなかが空いて、ヤル気を見せてくれるコンディションとでも言えば分かり易いでしょうか?

だってね、新生児は、「久しぶりに病院に来たから、助産師に一丁イイトコロを見せてやるか!」的な努力はしないものです。
根っからのハフハフちゃんなのに、「おっぱいはゆっくり上品に飲むよ。がっついて飲むことなんてないなぁ。」的な演技も出来ませんからね。
自分をよく見せようという下心は皆無ですから、実態よりも盛ったり下げたりする概念もないのですね。

なので、条件を整えて(揃えて)測定すれば、普段どの程度の哺乳が出来ているかが推定出来るのです。
明日は、SOLANINの経験上から導き出した、2週間健診時に於ける具体的な健常新生児の1回哺乳量について記事化しますね。

2013年6月12日 (水)

直母の前に清浄綿を使わないでね!

私の勤務先でも10年ほど前までは直母の前に清浄綿で乳頭・乳輪を拭いていました。
でも、乳頭・乳輪の形態に問題が無く、尚且つ妊娠中に乳頭・乳輪のケアを充分にしていたのに、乳頭亀裂が入ってしまうことの元凶がこの清浄綿で拭くことだということに辿り着いてから、全面的に止めるようになりました。

ところが、経産婦さんで前回他院でご出産された方はこういう理由をご存じないようです。
また、若年(つまり10代の方)のお母さんの場合、赤ちゃんのおばあちゃんになられる方が直母に関しても干渉されると言うかイニシアチブを取られることもあり、清浄綿を持ち込まれ、娘さんに「使いなさい!」と指導されることがあります。(困)
モノの理(ことわり)から説明すると、やたら長くなるので、SOLANINも褥婦さんには、「あの~、そういうのは使わなくても大丈夫ですから、そのまま直母しましょう。」とか「清浄綿は買い足さないでね。」とかくらいしか言いませんが。(汗)

乳輪にあるプツプツしたトコロはモントゴメリー腺という名前だということは、以前からの読者さんや恐らく医療関係者の方はご存知でしょうが、モントゴメリー腺からは、乳頭・乳輪を保護する物質が分泌されます。
清浄綿で拭くと、困ったことにそれが取り除かれてしまうのです。
しかも、赤ちゃんが本気出した時の直母の際の吸啜力はハンパなく強いですね。
それはつまり、ただでさえ吸われ負けしてヒリヒしている乳頭が更にダメージを受けてしまうことを意味します。
特に産科入院中は、まだ直母に不慣れゆえ浅飲みをさせてしまいがちです。
そうするとあっという間に乳頭頂が発赤したり、水疱や血疱が形成されたり、それらが破裂したり、亀裂が入って流血したりという恐ろしいことが起こってしまいます。

こういう理由があるので、くれぐれも清浄綿は乳頭・乳輪には使わないでくださいね。
妊婦さんで出産準備用品の買い物がこれからの方、これは大事なことですから憶えておいてくださいね。

乳腺炎になりやすいお母さん。

いつも気分が優れず、旦那さんへの不満が大いにある方。
食べ方が早食い&ムラ食いの方。
食欲不振と過食か?というくらいのドカ食いを繰り返している方。
下痢と便秘が交互に来る方。
腰が痛くて、仰向けで眠れない方。

・・・はなりやすいです。
つまり体調不良ということですね。
テキパキ動こうにもカラダが重くて出来ないかと思われます。
鼻歌なんて出てこないでしょう。

体調を良くするには、まず、早起きしてみてください。
眠たかったらお昼寝すればいいですから。
それと、よく噛んで食べてくださいね。
多分これが一番簡単に改善する方法です。

重症妊娠高血圧症候群の産後生活と母乳育児。

<ご相談内容>
私は、重症妊娠高血圧症候群(ヘルプ症候群疑い)にて、37w6dで総合病院へ救急搬送され、緊急帝王切開での出産でした。
赤ちゃんには何の問題もありませんでしたが、私の肝臓、腎臓の回復を待つため、3週間入院していました。

最初はミルクで、3日後からミルク寄りの混合でしたが、肝臓、腎臓の機能回復が思わしくなく、9日目に医師の判断で『テルロン®』を服用し、完ミで5日間過ごしました。
「母乳はもう出ないかも?」と言われましたが、服薬を止めてから、すぐに回復しました。
それからは母乳寄りの混合で、私の体も回復してきたので、23日目に退院しました。

その1週間後に1ヶ月健診に行った時に、母乳で行けると言われてからは徐々にミルクを減らし、今は完母です。
その時点で、肝臓の機能は完治、腎臓の機能回復は9割程度で、母乳を与えても問題ないと言うことでした。

ですが、現在出産後約3ヶ月で、腎機能が低下してしまい、10月中旬の診察の時点で、通常の7割程度しか機能していない(尿蛋白++)と言うことでした。

それでも、母乳をあげることは、ドクターストップにはなりませんでした。
食事療法で様子を見るしかないと言うことで、塩分7gの生活です。
また、完母であるものの乳腺が細くて詰まりやすいため、油もの、甘いもの、乳製品は控えています。
元々痩せている方でしたが、完母だからか、腎機能が低下しているからか、食事のせいなのか、どんどん痩せて、体がフラフラして来ました。

身長162㎝で、体重が、妊娠前52㎏→臨月63㎏(重度のむくみあり)→産後10日目52㎏→産後23日目(退院時)50㎏→現在46.5㎏です。
BMIも、標準を割り込んで17.7になってしまいました。

ちょっと疲れてしまい、このまま完母で育てたい気持ちと、ミルクを足して楽になりたいと言う気持ちで揺れていました。
SOLANINさんには怒られるかもしれませんが、夕方に1度、2日間ミルクを足しました。
すると、次の日の早朝から、右の胸がガチガチに張ってしまいました。
牛蒡子も、葛根湯も、ジャガイモ湿布も効かず、母乳外来で3日間マッサージを受け、やっと落ち着きました。

それでようやく、やはり母乳オンリーで行くしかないと分かりました。
息子はおっぱい星人で、日中は1~2時間に一度のちょこちょこ飲み、夜は2~3時間に1度の授乳です。
しかも、歪め飲みがあります。
また、日中は布団に置くと泣くので、抱っこかスリングです。
私は、疲れた時は昼寝をしたり、睡眠時間を多くとるように心掛けています。
しかし、夫と三人暮らしで実家が遠く、食事も手を抜けないため、また、年内中の引っ越しを控えているため、いっぱいいっぱいになって来ました。
夫はとても協力的で優しいのですが、私のことを心配し、体がツラいなら薬で母乳を止めて、ミルクに切り替えるしかないのではと言います。

でも、母乳は比較的良く出ているようで、息子の成長はまずまずだと思います。

里帰り出産で、当時入院してた時は、腎臓内科、婦人科、母乳外来が同じ病院でしたが、現在はバラバラの病院に通っていて、連携が取りにくい状態です。

今後、自分の体も守りつつ、母乳で育てて行くにはどうすればいいでしょうか。
牛蒡子や、たんぽぽ珈琲を飲んでいて、豆腐、納豆などの植物性蛋白質も摂るように心掛けていますが、その他にオススメの食材などありましたら教えて下さい。


<SOLANINの回答>
塩分7gのお食事は、味気なく感じるかもしれませんが、仮に断乳したとしても、お食事の塩分は7gを守られるのが賢明です。
重症妊娠高血圧症候群になられたお母さんは、産後も腎機能の低下がみられることがしばしばあるからです。

仮にですが、完ミに切り替えたから・・・と、何でも好き放題に食べるのは危険です。
なぜなら、そうでない普通の妊娠経過を辿ってきたお母さんとは、カラダの状況が違うのです。

実際、私が新人の頃、(その頃は妊娠中毒症という病名でしたが)重症だった方が15年後くらいに人工透析のため通院しておられるというパターンを、何人も見てきているからです。
きっと病名に「妊娠」と付いているから、さほどシビアなものとは考えず、産後暫くしたら関係ないように思っておられたのかもしれません。

さて、相談者さんの赤ちゃんのように、歪め飲みのある赤ちゃんの場合、そうではない場合よりも乳管は詰まり易くなりがちです。
かかりつけの助産師(?)に乳管が細いと指摘されておられるので、尚更かもしれません。
腎機能のデータが悪かったり、おっぱいの調子が悪かったりすると、ミルクの方が良いのかな?と揺れ揺れになるかと思います。
しかし、ドクターストップがかかるような事態というのではないなら、続けてあげてほしいですね。
一般的には重症妊娠高血圧症候群だったお母さんで、おっぱいが軌道に乗ってくると、普通のお母さんよりも体重は減り方がハンパないです。
妊娠前体重よりもマイナスというパターンも、稀ではありません。

おっぱいをあげるのがしんどいならば、お昼間でも添い乳にしては如何でしょうか?
旦那さんの優しさにつけ込むわけではありませんが、家事は手抜きさせてもらいましょう。
あ、お食事だけは、あまり手抜きは出来ませんが…

引っ越しはお値段が張りますが、業者さんにお任せするのが一番です。
相見積もりを取って、価格を比較して、業者さんを選びましょう。
親御さんが遠方で頼れないなら、仕方が無いです。
お任せすることでお母さんの健康状態を維持できるなら、それは生き金ですよ。

また、普段からのお勧めの食材ですが、南瓜や根菜類は多めに摂っておられますか?
お食事は早喰いになっていませんか?
普段の水分は何が主体ですか?
相談者さんのような場合、出来ればごぼう茶とかヨモギ茶がいいのですが。
(たんぽぽ珈琲もいいのですが、白ご飯や焼き魚には合わないですからね…)
おなかを冷やさないように、腹巻きをしていますか?
足裏からの冷えを防止するのに、靴下は常に履いていますか?

牛蒡子が効かないとのことですが、毎日10~15gを炒って粉砕して袋オブラートに詰めて毎食前に服用するか、同量を水3合が半量になるまで煎じたものを毎食前に服用しておられますか?
調子の悪い時だけではなく、普段から詰まりにくいおっぱいにしていくことは必要ですよ。

そうそう、最近、乳腺炎の予防的な意味で評判が良いのは、シ―クワサ―のジュースです。(シークワサーとは、沖縄地方の柑橘類で、ヒラミレモンとも呼ばれます。)
果汁はカラダを冷やすから、本来あまりよくないのですが、何故かシークワサ―のジュースは評判が良いですね。
それからスタミナ切れが心配ならば、個人的にはにんにく卵黄が良いと思います。(←SOLANINの仙豆参照。)
ドリンク剤はカフェインが多いから止めてね。
以上です。

2013年6月11日 (火)

スリムな妊婦さんの体重管理について。

若い男性はややぽっちゃりな方の割合が増えているそうですが、若い女性についてはスリムな方の割合が増えているそうです。

ここでいうところのスリムな方とは、BMIが18未満の体型の方です。
スリムな妊婦さんが過剰に体重増加をセーブしてしまうと、正期産であっても赤ちゃんが低出生体重児になってしまう恐れがあります。

じゃあ!ということで、イケ×2+ドン×2で激増してしまうと、微弱陣痛⇒遷延分娩でフラフラ&出血多量でド貧血⇒グッタリ疲労困憊のため本来ならば当り前の筈の母子同室で頻回直母が困難ということになりかねません。
赤ちゃんも生まれてくるまでにクタクタ⇒羊水混濁でヘロヘロ⇒呼吸障害等で保育器収容になってしまったり・・・ということも有り得る話なのです。
そうなると母子分離ですし、元気よくおっぱいに吸いつくことすら至難の業になってしまいます。
それだけではありません。
妊娠高血圧症候群になるリスクも高くなります。
途中で陣痛促進剤を使う波目になったり、帝王切開に切り替えということも想定されます。
たかが体重増加ですが、妊婦さん本人だけの問題ではないのですね。
体重増加って、少な過ぎても多過ぎてもNGなのですね。
多分殆どの妊婦さんは、体重管理が上手くいかないと、そこ(≒赤ちゃんを苦しめることになる)まで忖度(そんたく)することがないと思います。
後で泣きを見ることにならないために、食事のバランスを考えて摂取する・塩分のキツいモノは避ける・安静の指示や張り止めの服用が無い健康な妊婦さんであれば、積極的に家事をこなし、適宜ウォーキングやヨガを取り入れたりして、下半身の筋肉が萎えないように、産道に無駄な贅肉がつかないように・・・出産までに出来ることをしていきかしょうね。

乳頭損傷が増悪する場合は、無理せず直母お休みしましょう。

産科入院中に乳頭が発赤し、ヒリヒリ痛をラップパックして乳頭を養生させることはしばしば起こり得ることですが、上手にラッチオン出来るようになれば、乳頭損傷は徐々に軽快する筈です。
ところが、産科退院後に乳頭損傷が増悪して、発赤どころか乳頭頂全体に亀裂が入ったり、出血してくる方がおられます。
そういう場合は、思い切って頻回直母は一旦お休みにしましょう。
生後何日も経っているのに乳頭損傷が増悪するということは、真っ当な直母をマスターしていないままに退院してしまったことを意味しています。
つまり、根本的にラッチオンから見直さないと、痛みに耐えて直母しても意味がないということです。(多分、直母量も1ケタ~10g台程度しか飲めていないと思います。)

産科退院後に乳頭損傷が増悪するパターンとしては、お母さんが扁平乳頭や陥没乳頭の場合だけではなく、舌が短い赤ちゃん、お口をすぼめて乳頭だけをクチュクチュする赤ちゃん、乳頭を歯茎でガジガジ齧る赤ちゃんは、下手っぴちゃんゆえ、直母の基本の「き」である、乳輪からがっぷりと咥え、乳頭を舌で左右から巻きつけて前から後ろにうねらせるという動作が出来ていません。

直母をお休みする場合、搾乳をして分泌の維持をすることは重要事項なので、していただきたいですが、効果的な乳頭刺激を得られないうちは、分泌量が伸び悩み・・・ということもあります。
搾乳の量が少なくて、ミルクの量の方が多くても、めげないでくださいね。
搾乳やミルクを飲ませる時は、必ずお母さんの人差し指の第一関節と第二関節の間までお口に入れ、指の腹を赤ちゃんの舌に当てがい、吸啜トレーニングさせつつ、口角からシリンジやスポイドの先を入れて補足してください。

健常新生児であっても、直母のラッチオンが上手く出来ていない赤ちゃんに哺乳瓶を使うことは避けたいのですが、どうしてもというのであれば、やはり「母○相○室®」が無難かな?と思います。(その場合、必ず購入先で正しい使用方法の指導を受けるか、当ブログの過去記事等をご参照ください。)
早産児・低出生体重児等で、お口そのものが小さくて、まだ「母○相○室®」を使いこなせない段階であれば、やはりシリンジやスポイドで頑張った方が良いと思います。

おっぱいに早食いは良くないの?

これは東洋医学的な考え方なのですが、乳房は消化器系の仲間なんですね。
胃腸の調子が悪くなったり、無理している場合は、乳房のコンディションも悪くなります。
そう、このふたつは連動するんです!
早食いをすると、消化・吸収に時間がかかります。
慢性的に早食いですと近日中にトラブルが発生することになりかねません。
「下痢」「便秘」「胃もたれ」「胸焼け」「むかつき」「げっぷの出すぎ」「口内炎」「胃痛」「腸蠕動の異様な亢進」などなど・・・思い当たるフシのある方は要注意です。

SOLANINはトラブルで母乳外来を受診されたお母さんに、乳房マッサージをします。
空腹でも満腹でもないのに、故障部位を触ると、かなりの勢いで胃腸から「メロディ」が聴こえます。
トラブルが軽快すると、不思議と「メロディ」は聴こえません。
どなたか、ご経験はありませんか?

トラブルが起きた方の乳房はどうしたらいいの?

赤ちゃんは喋れません。
喋れないから、何も分からないのではありません。

乳腺炎になった方の乳房から出てくるおっぱいは、完治するまで、健側の乳房から出てくるおっぱいよりも、はっきり言って不味いです。

不味いから飲ませようとすると、イヤイヤをするかもしれません。
仰け反って怒ったり、ギャン泣きして抵抗することもあります。
にた~っと笑ったり、寝た振りもします。
ガン見したり、溜息を付いたり、乳首を噛んだりします。
もちろん、どんなおっぱいでもガンガン飲んでしまう赤ちゃんもおられますよ。
でも、もしそうだったらラッキーだったと思うけど、最初にそれを期待するのはちょっといかがなものでしょうか。

乳腺炎になったことのあるお母さんにお尋ねします。
そんな時、赤ちゃんの目を見て謝ったことはありますか。
左右のおっぱの味見をしたことがありますか。
もしも未だなら、是非してみてください。

そして、赤ちゃんの目を見て、「美味しいおっぱいは、後で必ずあげるから、先にこちらを頑張って飲んでね。お願いね。」と、頼んでくださいね。
怒りまくってるようなら、何回でも。
それでも怒るなら、寝ぼけている時を狙って乳腺炎側のおっぱいを飲んでもらってください。
乳腺炎が軽快しても、飲んでもらっていなければ(=放置していれば)血乳と同じ理屈ですから、不味いおっぱいがさらに古くなったのを飲ませることになるから、そりゃ、いやがりますよ。
でも、そこを曲げて飲んでもらわなくてはどんな素晴らしいマッサージを受けていたって赤ちゃんには、有り難味半減ですから、乳腺炎の乳房のメンテは過去記事などを参照していただき、再び赤ちゃんが喜んで飲んでくれるように、復活させましょうね。

授乳中のめまいについて。

既往歴にめまい関係のご病気が無かったのに、産後いきなりめまいが起きることがあります。
原因となる病気は様々です。
いくつかに分類されますので列記します。

①内耳トラブル・・・「ぐるぐる」回る感じ。
疲労・ストレスで発症します。
いわゆるメニエールなどがそうです。
耳鳴りや耳に聞こえ難さや吐き気を伴うことがあります。

②低血糖・・・授乳中はおなかが空きます。
血糖が急降下すると、なることがあります。
冷や汗や手の震えを伴うことがあります。
お食事を摂取したら治ります。

③自律神経の乱れ・・・「ふわふわ」浮足立った感じ。
疲労・睡眠不足・ホルモンバランスの崩れで発症します。
どちらかというと、授乳中よりも更年期の女性に多いタイプです。
ホルモン定量の採血結果をみて、診断されるようです。

④脳の血流不足・・・「くらくら」して目の前が真っ暗になったりします。
立ちくらみ、脳貧血、低血圧などに伴います。
授乳中に多いと言われています。

めまいと言っても多様性がありますから、まずは「自分はどのタイプに近いのか?」ということを見極めて、改善の兆しが無いなら、受診されることをお勧めします。

内服が必要になれば、授乳中ですから、産婦人科のドクターにもご意見を伺うことをお勧めします。

2013年6月10日 (月)

白斑ではないけれど、乳首がチクチクします。(2ヶ月)

<ご相談内容>
毎日の記事、とても役に立ってます。
母乳生活2ヶ月になるベビーの新米ママです。

詰まりやすいようでたびたびガッチガチになります。
白斑にもなりました。
今は、白斑はないのですが、右の乳首が痛みます。
深くくわえさせていて、見た目は左右同じ感じなんです。
飲み終わった後、乳房がチクチク痛みます。
これは、どぅなっちゃってるんでしょう?

<SOLANINの回答>
パッと見は何ともなさげなのに乳首がチクチクするのは、恐らく、ある特定の乳管の一部、それも乳頭に近い部位に乳栓というおっぱいの固まったような物体が詰まっていることが考えられます。
ただ、完全に閉塞していると、半日くらいのうちに乳房に硬結が出来ますが、硬結が出来ていないのであれば、その乳管は完全に閉塞してはいないけれど、部分的に詰まって、おっぱいの流れが滞りがちなのかもしれません。
赤ちゃんが頑張って飲んでくれたら詰まっている部分が徐々に乳頭表面に浮き上がることもあります。
結果、乳口炎(いわゆる白斑)か?という展開になる可能性もあります。
まだ見た目が何ともないうちは、乳口炎になった場合の対処法のうち、局所ケア以外のことをしてみてください。

余談ですが、お餅や甘いモノや脂っこいモノやお肉を多食している訳でもないのに、何故かたびたび乳口炎になると嘆いているお母さんが多いようです。
局所のケア励行し、よく噛んで食べているし、冷えの予防にも留意しているのに乳口炎を繰り返すようであれば、暫く乳製品や果物の摂取をお休みしてください。
(これらをお休みすることの効果については、母乳育児支援をする助産師の大抵は、経験的に認知しているかと思います。)再発しにく、治りが早くなるようです。

おっぱいによくないお食事って?

脂っこいお料理(=中華・フレンチ・揚げ物・焼肉など)、甘いお菓子(=チョコレート、ケーキ、菓子パンなど)、冷たいもの(=氷入りのキンキンに冷えたジュース類、牛乳など)、添加物の多いもの(=インスタント食品、スナック菓子など)、ファストフード、お餅、アルコールなどの頻回かつ多量もしくは連続摂取はおっぱいの質がドロドロになりやすく、トラブルの原因と言えます。
ドロドロのおっぱいは不味いですから、赤ちゃんは喜んで飲まなくなります。
赤ちゃんにだって、味覚くらいあります。
薄味でサラっとして、ほんのり甘くて温かいのが好きなのに、ドロドロして、しょっぱくて、冷たいのが出てきたら、嫌がっても仕方ありませんな。
背に腹は代えられない場合は飲んでくれるかもしれませんが。

絶対に口にしてはいけないわけではありませんが、乳管の細い(=デリケート)なお母さんですと、一発で詰まってしまうことさえあります。

もちろん、何を食べようが、へっちゃらなお母さんもおられますが、『体質的に無敵な方』は贔屓の引き倒しでも100人中5人、おられるかどうかです。
それに加えて、授乳間隔をあけ過ぎず、赤ちゃんのおっぱいの飲み方が『超人的技巧』を持つことが条件です。
そのような母子の組合わせである場合にのみ、”いかなる時でもノントラブル”は成立可能となるのです。
まぁ、臨床の場でそういう母子の組み合わせにお目にかかるのは100人中1~2人ってトコロですね。

なので、お食事の内容には気を付けてほしいです。

パーマや毛染めと母乳育児。

一般的なパーマや毛染めは毛髪の中に薬液が浸透し化学的変化を起こして成り立つものです。
また、市販品は素人がある程度上手く仕上げられるように、薬液成分がサロン使用品よりも濃ゆくなっているそうです。(プロは技術があるから、サロン使用品は市販品よりも濃ゆくなくても美しい仕上がりなんですね。)

ちょっと意外でしたね。
また、パーマ液や毛染め液は、取扱説明書に「妊娠中・授乳中は使用を控えてください。」と書かれていることが多いです。

主だった理由としては「妊娠中は頭皮をはじめ皮膚が敏感になっているので、湿疹・カブレ等の皮膚トラブルを起こし易いから・・・」ということだそうですが、私はもう一つあると睨んでいます。

おっぱいは血液から造られます。
お母さんの食べたものは赤血球などの血液成分が除去されたカタチで、おっぱいとなりますね。

ということは、パーマ液や毛染め液は、おっぱいを飲む赤ちゃん決して良いものではなさそうです。もちろん、授乳中にパーマ液や毛染め液を使用しても、何も起こらないと体験しておられる方もおありでしょう。

今のトコロ、市販品でもサロン使用品でも授乳中のお母さんの使用で赤ちゃんが健康被害に遭ったという報告は無いらしいです。

でも、開業されてる助産師諸姉は、授乳中のお母さんがパーマや毛染めの後、赤ちゃんが嫌がって飲まないとか、それによる乳腺炎であるとかの体験例をご存知かもしれません。

さらに、施術される美容師さんは、それらの薬液を塗布する際はビニールエプロンをされ、手には分厚いグローブを嵌めておられます。
これはつまり、ご自分のカラダに吸収される量を減らすためではないか?(もちろん、手に薬液が付いたら、落ちにくいからかもしれませんが。)
それは直に手に触れるものではないからというサインなのだと思います。
アタマ硬いかもしれませんが、私はどうにもそれらのものが授乳中でも「大丈夫ですよ。」とは言い切れないです。

誤解のないように申し添えますが、それは何も授乳中のお母さんは美容室で綺麗にしてもらったらダメというのではないのですよ。

パーマ・・・カットしてブローしてセットではダメでしょうか?
毛染め・・・しないで済むならせずに待つことは出来ませんか?
どうしてもお母さんの都合や趣味でやりたい場合、毛染めに関しては最近は自宅でも素手で塗れるカラーリング剤やトリートメント剤が出回っています。

(通販などで。)
また、毛染め液はサロン使用品でも植物由来のものも出回るようになりました。
それはつまり植物の持つ自然な色を活かした毛染め液ってことなんですね。
一般的な酸性やアルカリ性の毛染め液に比較して色味が少ないのと若干くすんだ感じの仕上がりになるのが難点ですが、髪や地肌にはやさしそうです。
そういう商品を選ぶのも授乳中のお母さんの選択肢かな?と考えてもらえたらと思います。

2013年6月 9日 (日)

VBAC 受け入れ施設でも対応不可能な場合とは?

一人目さんの出産時、何らかの事情で帝王切開をされた方であっても、VBAC を受け入れてくれる施設や主治医であれば、二人目さんの出産時は経膣分娩は可能とされています。

しかし、どうしてもVBACが不可能なこともあります。
例えば、お母さんの骨盤の大きさに対し、赤ちゃんの頭が大き過ぎて児頭骨盤不均衡であれば、二度目の帝王切開にならざるを得ません。
児頭骨盤のバランスがギリギリの場合、途中までは分娩進行しても、それ以上児頭が下降せず分娩停止となったり、それに伴い胎児ジズトレス等の危険な状況になれば、帝王切開に切り替えとなるでしょう。
この他、運悪くお母さんが産道にヘルペス感染を来たしている場合、児頭骨盤のバランスに何の問題が無くても、赤ちゃんの感染防止のため帝王切開になるのは避けられません。
また、二人目の赤ちゃんが逆子の場合は、元からVBAC の適応外になるので、当然ですが帝王切開になります。

尚、念のため申し添えますが、2回以上の帝王切開経験者も、元からVBACの適応外となりますので、ご注意願います。

乳輪が硬くて吸啜できないです。(生後2日目)

<ご相談内容>
上の子は1歳7ヶ月で完母で育ててきました。
現在生後2日目の赤ちゃんがまだ上手く吸啜できません。
しかも、乳輪が硬くなってきて、早くも躓き始めています。
どうしましょう?

<SOLANINの回答>
1歳7ヶ月の上の子さんは、もうおっぱいを飲まれないのかな?
もしも、現役おっぱい星人であるのなら、速攻で飲んで貰いましょう。
そしたら、乳輪の硬さなんかチョチョイのチョイで、問題解決します。

しかし、おっぱい星人を卒業されていらっしゃるのであれば、授乳前にちょっと痛いかもしれないけれど、毎回乳頭&乳輪の先ほぐしをしましょう。
これ以上、硬くならないようにするには、まずはカラダを冷やさないこと。
冷たいモノをガブ飲みしたり、裸足でウロウロはNGですぞ!
常にくるぶしの少し上迄が隠れる丈のソックスを履いてね。
乳管が詰まるようなケーキやお餅の差し入れは、面会に来てくれた家族にお土産として持ち帰ってもらいましょう。

それから、念のために助産師にですが、赤ちゃんの舌が短くないかチェックしてもらってね。
舌小帯短縮症か、そこまでではなくとも舌が短めであれば、ポジショニングは立て抱きにしてください。
いきなりしっかり吸啜出来るようになることも稀ではありませんよ。
そうすれば、乳輪の硬さなんか、じきにバイバイですぞ♪

授乳間隔は空き過ぎない方がいいの?

乳房の中に長時間おっぱいが滞留すると、いわゆる「うつ乳」を来たします。
O式のセンセイは徐々に発酵し乳質が悪くなると仰います。

SOLANINは発酵するかどうかまでは確認していませんが、味が落ちるのは舐めたことがあるので、感覚的に経験しています。

「できたて直送」が美味しいのは何も某社のビールだけではありません。
おっぱいも然りです。
寝過してつい、うっかりの場合は気がついた時点で、おっぱいを飲ませてあげてくださいね。
中にはどんなおっぱいでも、変わらずに飲んでしまう赤ちゃんもおられます。
しかし、慢性的な「うつ乳」は乳腺炎の最初の扉を開けてしまった状態ですから、何かの拍子に乳房が痛くなり、真っ青になってしまう事態に突入しやすくなるのは確かです。
特に暴飲暴食、早食い、美食に走った時、おっぱいにはよくないと記事にした食材をを食べちゃった時は、いつもよりこまめに飲ませて難を逃れましょう!

「母○相○室®」の乳首が市販されなくなった理由。

2011年6月30日に通知型読者さんのおひとりでもある「たろあん」さんからコメントを頂きました。
「たろあん」さんのご了承を得て、追加コメントいただいたことを、ほぼ原文ママで以下に記事として書かせていただきます。(二重括弧部分です。)

先日友人に頼まれて、O式助産院でP社の「母○相○室®」の乳首を購入してまいりました。
助産師さんに話を伺った所、「この乳首のきちんとした使い方を知らずに購入、間違った使い方(普通の哺乳瓶のように軽く口に当てる)をした方から「全く飲めないで体重低下した。」といった苦情が相次いだため、一般への販売は難しい商品と判断され、O式助産院や病産院等で助産師さんに適切な使い方を指導してもらった上で購入した方が赤ちゃんの安全を守る事になる・・・」という理由で一般販売を中止する方向になったそうです。
O式助産院では使い方の説明を書いた紙をくれたりして、代理購入が可能なトコロもあるようです。(逆に一見さんには販売しない頑固なトコロもあります。)もしかしたら、電話で問い合わせしたりすると対応してくださるかもしれません。
P社の「母○実○®」の売り込み方は、確かにちょっと違うなぁと思いつつ、同じP社の「母○相○室®」が店頭から消えたのも少し納得する説明でしたのでコメントさせていただきました。
もちろん正確な使い方を知っているユーザーにとっては、会社を守るだけの酷い話かなとも思います。
でも、確かに正確な使い方を知らないと赤ちゃんを危険にさらしてしまうかもしれないと思えば、安全策も必要かなとも思います。
事情がそんななので、商品の製作を打ち切ったわけではないそうなので、欲しい方は是非とも本職の方に購入したい旨を話して欲しいと思います。』
                      (2011年7月2日15時00分)
O式助産院がお近くに無い方のために、SOLANINがウェブサイトをチェックしたところ、稀に密林や楽天内で販売されていることもあるようです。
しかし、P社の「母○相○室®」は、いかんせん生産量が少ないためあっという間にソールドアウトになるようです。
また、送料分を加算すると、定価の2倍近い価格で購入する破目になるようです。

2013年6月 8日 (土)

ソフトタイプの乳頭保護器について。

乳頭保護器は使わずに済めばそれに越したことはありません。
でも、使用するのが止むを得ない場合もあります。

乳頭保護器には大きく分けてハードタイプとソフトタイプがあります。
カタチのしっかりしている方が、ハードタイプ。
薄くて柔らかくてクニョクニョしてクラゲみたいなのがソフトタイプ。
いずれも、価格的には1000円前後だったかと思います。

今回お話しするのはソフトタイプについてです。
メーカーさんによっては、乳頭の大きさに合わせてMサイズとLサイズがありますね。

ソフトタイプの乳頭保護器がしっくりと適用するのは、基本的に小さくて短い乳頭か、扁平乳頭の場合です。
小さいというのは、ティーンの女の子みたいとうか、小学生の小指の爪くらいの大きさですね。
扁平乳頭って分かりますか?
乳頭の(直径の)大きさは正常なのですが、突出が小さくて、丁度くるみボタンみたいな感じの乳頭のことですね。
それに加えて、赤ちゃんのお口が小さいか、舌が前に出にくい場合という条件の時ですかな。
そういう場合は、かなりの確率で、乳頭保護器を使用しての直母で量が飲めます。
あっ、もちろん乳管開通が充分で、搾乳でコンスタントに量が確保されるくらいの分泌量があることが前提ですよ。
注意すべきは、小さくて短い乳頭や扁平乳頭のお母さんの場合、早い時期に乳頭頂に亀裂が発生し易いことです。
亀裂が発生してからソフトタイプの乳頭保護器を使用すると、亀裂部分を巻き込んで更に出血という事態も起こり得るのですね。
かといって、初っ端から乳頭保護器を使用すれば、効果的な乳頭刺激が得られにくいので、乳汁分泌の立ち上がりが遅れます。
すると、赤ちゃんの体重がドンドン減少するので、糖水やミルクの補足をせざるを得ない事態になりかねません。
軽々しく使うのは如何なものかと思います。

個人的には、小さくて短い乳頭や扁平乳頭の妊婦さんは、切迫早産での入院でもなければ、人一倍気合いを入れて妊娠中から乳頭・乳輪のお手入れをしつつ、「大きなお口を開けてね」の胎教をして、出産後に乳頭保護器を使用しなくて済むように取り組んで欲しいなと思います。
もちろん、授乳開始時から助産師の介助は重要ポイントなので、確実なラッチオンが出来ているかどうかをチェックしてもらってくださいね。
(念のため申し添えますが、赤ちゃんのお口が大きく開けられて、舌先が下歯茎の中央“下顎乳中切歯の萌出する辺り”よりも前に出てくれれば、乳頭保護器の使用は不要かと存じます。)

ママが乳腺炎になった時、おっぱいは?

今日11ヶ月の赤ちゃんのお母さんが乳房が痛いということで、SOLANINの勤務先の母乳外来を受診されました。
乳輪付近の部位のいくつかの乳管開口部が詰まり、『急性うっ滞性乳腺炎』になられ、お熱も38度台後半で、しんどそうでした
赤ちゃんも一緒でしたが、おばあちゃんも付き添われで、赤ちゃんをあやしながら、心配そうに、マッサージを受ける娘さんを見ておられました。

圧抜きから始めました。
きちんと開通しているなら、指を乳輪に当てて押した瞬間におっぱいが出てくるのですが、詰まっているので、出てくるまでに2分もかかりました。
SOLANINの勤務先の母乳外来の一枠は45分間なのですが、今日は余裕があったので、65分くらいかけて、マッサージをしました。
産婦人科のドクターに内服処方のお願いをして、『糾励根®』の湿布を貼って終了しました。

付き添われたおばあちゃんが「乳腺炎になった時のマッサージって、滅茶苦茶痛いものなのに、(娘が)助産師さんと普通に喋っていて、びっくりしました。」と驚いておられました。
痛くしなくても、治るのにね。
昔のマッサージは痛かったのかな。

O式のセンセイはウデが良いから痛くないと言われていますが、どうも全員が痛くないわけぢゃないらしいですね。
おばあちゃんは最後に質問されました。

「乳腺炎になったおっぱいは赤ちゃんに飲ませても、”炎症の毒”(←仰ったままの単語です)を赤ちゃんが飲むことになり、止めた方がいいんじゃないでしょうか?」

私は「おっぱいから毒は出ないし、赤ちゃんが飲んでくれたら早く治りますから、積極的に飲ませてあげてください。」と申し上げました。

ギモンに思うことは何でも聞いて、不安を解消してもらえるように日々努めている私です。

生後2週間以降の黄疸について。

<ご相談内容>
初めまして☆現在1ヶ月半の男の子を完母で育てています。
初めての育児なので分からないことや、不安なことがいっぱいなので、色々情報が得られたら、と思っていますm(._.)m

初っ端から質問をして申し訳ないのですが、黄疸について教えて下さい。
うちの息子は未だに顔と眼球に黄疸が残っています。
1ヶ月健診の時に血液検査をしてもらいましたが、数値が少し高いくらいで問題はないとのことでした。

今以上に色が強くなるなら病院へ…だそうです。

不安ならミルクにして、とも言われましたが、一切あげずに母乳だけです。
ウンチの色は黄色で、顔の色は良くも悪くもなっていません。
お聞きしたいのは、このまま母乳だけで育てても大丈夫なのか、またもし今までに似たような子がいたら、どれくらいで治まったか・・・です。

長文、乱文になりましたがどうぞよろしくお願いします。

<SOLANINの回答>
赤ちゃんの黄疸は症状の見られる時期的な違いから生後2週間までの「早期黄疸」とそれ以降の「遷延性黄疸」に分類されます。

「早期黄疸」の殆んどが「生理的黄疸」です。

「早期黄疸」のうち「病的黄疸」に入るのが「溶血性黄疸」や「出血性疾患による黄疸」で、光線療法等の治療の対象になります。
さて、相談者さんの赤ちゃんは生後1ヵ月半ということですから、時期的な分類でいえば「遷延性黄疸」になります。
では「遷延性黄疸」の全てが治療対象になるかといえばそうではありません。

相談者さんの赤ちゃんは完母ですね?
ということはまず考えられるのは「母乳性黄疸」であろうということです。
「母乳性黄疸」の原因は、母乳中に含まれる女性ホルモンが関与していると言われています。
なので、程度の差こそあれ、これはあってもおかしくはないものです。
(従って完ミの赤ちゃんには「母乳性黄疸」は無いということになります。)

相談者さんの赤ちゃんは恐らくこの「母乳性黄疸」ではないかと考えられます。
少し話し外れますが、赤ちゃんの頭に今でもブヨブヨしたタンコブのようなものがありませんか?
これは、出産時に出来ることがあるもので、「頭血腫(ずけっしゅ)」といいます。
「頭血腫」のある赤ちゃんは黄疸の引くのが遅いようです。

過去記事にもありますように、母乳栄養の赤ちゃんであればビリルビン値は2週間時で14~15mg/dl、1ヶ月時で8~9mg/dl程度の値は想定内で、治療云々というレベルではありません。

相談者さんの赤ちゃんの場合この近似値だったのでしょう。
何日頃までに消退するかはひにち薬ですから、徐々に・・・としか言えません。

また、体重増加に問題ないのであれば、もちろんこれからも完母でOKです。
「母乳性黄疸」には特別な治療は必要ありませんし、ミルクに切り替える必要性もありません。

唯一例外があるとしたら、赤ちゃんが早産児・低出生体重児であったり、ビリルビン値が25mg/dl以上と極端な高値であれば、光線療法を施行したり、一時的にミルク補足をすることがありますが、あくまで補足であって、母乳中止ではないです。

うっかりな早合点しないようにね。

「遷延性黄疸」で特に注意を要するものは「母乳性黄疸ではない黄疸」です。
代表的疾患名を挙げれば「先天性胆道閉鎖症」です。
いつもぐったり、活気が無く、体重増加不良で、うんち全体が白っぽい(徐々に白っぽくなることもある)場合は危険です。
早急にそのうんちが付着したおむつを小児科に持参し、ドクターに鑑別してもらいましょう。
「先天性胆道閉鎖症」か否かの鑑別に必要な物証ですからね。

2013年6月 7日 (金)

1回の授乳に掛ける時間は長くない方がベター。

何となく雰囲気的に、1回の授乳でじっくり飲ませてあげた方が、沢山哺乳出来るようなイメージがありますが、毎回の授乳時間がメッチャ長く、例えば小1時間(或いはそれ以上?)掛かる場合は、量的に発育に必要な量の哺乳が出来ていないことが多いです。(この場合、途中でおむつ交換をしたり寝かしつけるとかのロスタイムはカウントしません。)

勿論1日に1度か2度の“止むを得ないダラダラ飲み”というのはアリだと思います。(ご存知ない方は、当ブログの過去記事をご参照くださいね。)
そうではなくて、ほぼ毎回ということは、赤ちゃんが直母に関してはスタミナ不足のため、小休憩しながら咥えてクチュクチュしているだけのことが多いのです。
お母さんも乳頭がふやけて痛くなったり傷が付くのが関の山なので、適当なトコロで見切りをつける勇気が必要です。
そうしないと、いつまで経っても母子ともにヘトヘトなのに眠れない・・・という悪循環に陥ってしまうから。

そういう場合は思い切って方向転換し、1回の授乳時間は短くてもいいから、とにかくこまめに授乳するようにしましょう。
授乳回数が多くても、1回の授乳時間が左右トータル10分程度とかの短時間であれば、大して疲れることはありませんよ。
チリも積もれば何とやら・・・で、発育に必要な量の哺乳が出来ればいいのですから。

重症乳輪浮腫では乳頭保護器を使用しないでね!(産科入院中)

産科入院中に乳輪が浮腫む方が居られます。
何故乳輪が浮腫むのかという原因については、乳房うっ積に伴い、血液循環が悪化するから56なのですが、このような段階で、避けなくてはならないことがあります。
それは乳頭保護器を使用して直母することです。
乳輪が浮腫み易い方は、元々の乳頭も短めで、直接授乳が困難なことがしばしば見受けられます。
確かに乳輪の浮腫みが軽度だったり、先ほぐしを丹念に行い、乳輪の柔軟性が復元出来たり、うっ積(=乳房に血液が大量に流入し、乳房がパンパンに張って痛いけれど、滲むくらいしか分泌しない状態)とうっ滞(=生産された母乳が乳房内に沢山貯留している状態)が混在しているような場合には、乳頭保護器を使用しても赤ちゃんは哺乳出来るかもしれません。

しかし、漢方薬(「柴苓湯®」とか)を服用してもらった方がベターではないかという重度の浮腫みであったり、乳頭に水疱(水ぶくれ)や血疱(血マメ)を形成していたり、うっ積のみでうっ滞には至らない場合に乳頭保護器を使用すれば更に重症度がアップするやもしれませんので、使用は避けて貰った方が得策ではないかと考えます。
浮腫みのある段階の乳輪はとても傷つき易いというか、デリケートだからです。

こういう場合、2~3時間毎に先ほぐしというか、搾乳は必要です。
恐らく乳頭保護器無しの直母は乳輪の浮腫みのせいで深い吸着そのものが出来ず、吸啜も数回で挫折する有り様と予測出来ます。
間隔を空け過ぎないように配慮しつつの先ほぐしをせずには快方に向かいませんので、是非ともしていただきたいと思います。

超怖い!無熱性乳腺炎。

高熱の出る乳腺炎って、重症のイメージがありますよね?
確かに、内服処方の依頼を産婦人科のドクターにする際も、「抗生物質を!」とお願いすることもありますしね。
病産院によっては点滴する場合もあるかもしれません。
日を置いて何回か通院してもらわねばならないこともあります。

でも、知っていますか?
ホントに超怖いのは無熱性の乳腺炎だということを!!

どういうお母さんがなりやすいですか?〔順不同)
⇒果物、夏野菜などを多食していて、カラダが冷え性の方。
⇒乳製品を過剰摂取している方。
⇒切迫早産もしくはその傾向のあった方。
⇒赤ちゃんが飲んでくれなかったら、搾るなどの対処を全くしない方。
⇒兎に角お食事が毎日ジャンキーな方。
⇒おっぱいだけで、充分育つレベルと言われているのに、赤ちゃんが泣いたらすぐミルクを足してしまう方。

症状としてはどんな特徴はありますか?
⇒開口部が殆どない、もしくはあっても1~2本程度で滲む程度の分泌。
⇒その割に硬結(=しこり)があって、飲ませても、1時間くらいマッサージしても改善傾向が見られない。
⇒触ると波動があり、液体で滞留している感触がある。
⇒乳房の皮膚の色が変色していることもある。(・・・絶対変色するのではないが、鳴門金時の皮色のような例もあり。・・・SOLANIN遭遇例です。)
⇒歩くだけで乳房に痛みが響くので、乳房が少しでも揺れないよう、両手で支えて歩かずにはいられない。(・・・患者さんのコメントです。)

どのように対応すればいいですか?
⇒乳房以外のトコロからケアをする。(足湯。腹部や肩甲骨間の温罨法。リフレクソロジー。肩周囲のリンパマッサージ。そうそう、イトオテルミーもいいそうです。・・・私はイトオテルミーはできませんが)
⇒乳房マッサージは連日来て頂く。(めどが立つまで。)
⇒赤ちゃんには今までよりいっそう頑張って飲んでもらう。もしくは、お母さん自身が搾る。
・・・でも、波動がある場合は外科で切開&排膿というパターンになるかもしれません。

でも、助産師のみなさん、このような患者さんには滅多に遭遇しませんよ。
してしまった方は・・・それはかなりのレアケースです。
お母さん、フツーに授乳していれば、おかしくなった時にずっと放置しなければ、こんなことなりはしないから、安心してね。
私もどうかなぁ・・・これまで、3(~4)人くらいしか、出遭ってないです。

断乳させないと辛抱の出来ない子に育つ?

確か母子健康手帳から断乳の2文字が消えてもう10年くらいになりますかね?
しかし、未だにO式では断乳式を挙行しておられます。
正直言って、卒乳ではなく断乳って個人的には如何なものかと思います。
まぁ、それはO式の主張に共鳴できる方はそうなさればいいのかも知れませんが。
実は先日、読者さんのお一人から、ある有名なサイト(ふ○ま○さん)に書かれていた主張(?)についてのお問い合わせのご相談がありました。
私は早速そちらのサイトに伺い熟読いたしました。
それでハッキリしたことは、(ふ○ま○さん)敬虔なO式の実践者さんののサイトだということ。
(ふ○ま○さん)ご自身は医療者ではなくて、あくまで一母親としての経験談や、O式のセンセイから見聞きされたことを、アップしておられるということです。

読者さんが気にされた個所は、「おっぱいは赤ちゃんの本能による欲望を満たす手段で、この欲望は思春期以降の「性欲」にも繋がるそうで、断乳を経験することによって、我慢を知ることができ、将来、性的な欲求に突っ走ることが少なくなる。」というトコロです。

私はびっくりしました。
これではまるで、「断乳式を挙行しなければお前の子どもは性犯罪者になるかもしれないぞ。」と、お母さんたちを恫喝しているようなものではありませんか!
O式のセンセイ方はこれに当て嵌る実例を数多く収集されているのでしょうか?
因果関係があると言えるくらい、きちんとしたデータをお持ちなのでしょうか?
そんな話は聞いたことが無いし、O式の書籍を何冊か読んだことがありますが、少なくとも私が読んだ分についてはそのような記載は何処にもありませんでした。

百歩譲ってそこまでのことをO式の公式見解として主張されるなら、大規模な調査を敢行しなくては言えない(言うべきでない)と思います。

恐らく厚労省も日本母乳の会も母子ケア研究会もラクテーションコンサルタント協会もラレーチェリーグも母乳育児サークルも何処も把握していない珍説ではないかと思われます。

断乳以前の毎日の授乳にしても、この論調で解釈判断すると、頻回直母は我慢の足りない子になりやすいから、3時間毎の定時授乳のペースを厳格に守らなくてはならない・・・ということになりませんかね?
そんなお馬鹿なハナシがあるでしょうか?無いですよね!
O式の乳房マッサージの技術の高さは素直に認めたいですが、このご意見(?)については断乳式を挙行しない・受け入れないお母さんに対するネガティヴキャンペーンのような印象を受けますね。

エビデンスのハッキリしないこと、ナラティヴでもないことは、相手にしないでいいのではないかと思いますが、みなさんはどう思われますか?

2013年6月 6日 (木)

乳輪の奥が硬いと、おっぱいが飲めません。(新生児)

妊娠中の乳頭・乳輪ケアをしていなかったり、冷え症のお母さんに多く見受けられるようですが、乳輪の奥が硬くてほぐれにくいと、赤ちゃんはおっぱいが飲めません。
乳房表面に静脈が浮き出て見えるのに、乳房の熱感は乏しいのが特徴です。
特に新生児は、体重が大きめ(例えば生下時体重が3500g以上)で、相応の吸啜力が期待できる状態でも・・・です。
生後4日目以降なのに体重が地滑りのようにダダ下がりしたり、同じく生後4日目なのに胎便(?)が排出されることすらあります。
直母量を測定してもヒトケタ~10gが精一杯といったトコロで、助産師がお手伝いしても搾母乳も薬杯の底溜まり程度しか取れません。

乳輪の奥が硬いと、どうしても浅飲みになってしまいます。
仮に乳頭が充分に突出していても、立て抱き以外のポジショニングをすると乳頭頂に血疱(=血マメ)が形成されるようなら、まず間違いなく硬くて飲めないと言えます。

対策としてはカラダを内側から温めることと、多少痛いかもしれませんが、乳輪の奥の硬い部分を地道に用手でほぐしていかないと、いつまで経っても埒が明かないものです。
逆に硬い部分をほぐして、カラダを中から温めて、立て抱きにすれば、一気に問題解決も夢ではありませんよ。

化膿して熱が出て・・・こんなおっぱいホントに飲ませて大丈夫?

化膿も酷くなれば、外科受診して、切開⇒排膿ということになりますが、フツーおっぱいが痛くなればそこまで放置するお母さんはおられないでしょう。

お薬の助けが必要になりますが、カバサールはNGですよ!
(カバサールの出てくる記事は過去にあります。ご存知ない方は記事一覧のページから『ぎっくり腰を治してほしかっただけなのに』をクリックしてご参照くださいね。)

抗菌薬や鎮痛薬や漢方薬は産婦人科のドクターが処方されます。
指示通りに内服しましょう。
じゃが芋湿布も貼ってみましょう。
その他見直すことは以前に申した通りです。

さて、それにも増して、お母さんが気になるのはそんな炎症症状のキツいおっぱいを飲ませても、赤ちゃんのカラダに支障はないか?ということではないでしょうか?

トラブってるおっぱいを飲ませると、いつもより、うんちがユルイ感じがします。
でも、そのせいで、赤ちゃんにおっぱいのばい菌や毒素が移行するわけではないので、安心してね。

どんなおっぱいでも気にせず、のんでくれる赤ちゃんもおられますが、大抵は「にや~っと笑って飲まない」「寝たふりをする」「小言を言いながら渋々飲む」「じたばたと暴れながら飲む」「すぐに乳首をぷいっと放す」「横目でガン見する」「ため息をつく」「乳首を引っ張り飲みする」などのいつもとは違うそぶりを見せます。
・・・などなど、喜んで飲んでいる風ではなさそうです。
やはり美味しくないからでしょうね。
赤ちゃんにだって味覚くらいありますからね。

しかし、「じゃ、ミルクに切り替えて。」というのは大間違いですよ。
できる限り搾って捨てて、赤ちゃんにきちんと謝ってお願いしておっぱいを飲んでもらえば格段に早くきれいに治ります。

そうそう、抗生物質内服すると、しこりはすぐ小さくなって、痛みもラクになるから、すぐに治った気分になっちゃいますが、排乳しておかないと、すぐにぶり返します。
お母さんは大丈夫と思っても、再診して必ず助産師にチェックしてもらってね。
助産師はお母さんから再診キャンセル希望があっても、念のため診てくださいね。
慢性化しちゃうとヤバいので!

意味の無い授乳停止は止めましょう!

先日5ヶ月の赤ちゃんのお母さんと街角でばったり出会った時のお話です。
なかなかおっぱいが上手くいかなくて混合栄養中のお母さんです。
1滴でもたくさんおっぱいをあげたいと、SOLANINの勤務先の母乳外来にも度々通われていた方です。

暫く来院されないなぁ~と思っていたら、今になって、お母さんが何故かロタウイルスに感染したそうです。
数日間吐き戻しと下痢でフラフラで、辛抱出来ずにQQ受診されました。
(休日だったこともあってQQ受診されたそうです。)
で、当直のドクター(男性で内科?)に『ガスター®』『ナウゼリン®』『ラックビー®』を処方されたそうです。

ドクターいわく、「授乳中では出せないお薬だから、搾乳して捨ててね。」と言われ、看護師からも「そうよ。おっぱいに出るからね。」と注意されたそうです。
とにかくしんどかったので、確認する意欲もなく、4日間はおっぱいは搾って捨ててたそうです。
お母さん的にはしんどかったのが大きな理由ですが、おっぱいをあげずに搾って捨てたのはやはりドクターや看護師から「NG。」と言われたのがアタマに残っていて、「そうなのか。」と思ったからだそうです。

あぁ~だから言わんこっちゃないのよね。
他科のドクターはご自身が母乳育児中でもなければ、授乳中のお母さんの服薬について、「専門外」だし「関心が無い」から、お薬の添付文書棒読みで無難なトコロで話を付けたがられる傾向大なのですよ。

この3つのお薬、「☆おっぱいとお薬」に出てくるお薬なんだけどなぁ。

『最強母乳外来』の読者さんで、記憶力の良い方だったらビックリ仰天な授乳停止指示でしょう?
かようにドクターの発せられるお言葉は重いのですね。
けれども、過去記事にも書いてますが、この3つのお薬、授乳中停止しなくてもよいお薬ばかりなんですね。
しかも一般の方ならまだしも、このお母さんはとある総合病院の看護師さんなのですよ。

[20歳代]ですが、ぽっと出の新人看護師さんではありません。
また、この3つのお薬は、かなりポピュラーというか、産婦人科以外の科で汎用されますから、お薬の作用やどういう性格のお薬なのかがは充分理解できる筈です。
「ホントに授乳中止しなくちゃならないの?」と思ったら、電話でも良いから、聞けば済むことですからね。

「何故確認の電話をかけて来なかったのか?」
「そのお母さんにとって、おっぱいは所詮その程度のモノだったのだろうか?」
普段から産婦人科以外の科を受診して、お薬処方の際に授乳中止の指示が出されたら、ホントにそうしなくてはならないのか、相談窓口に必ず確認してね~と助言してるのもかかわらず・・・だったので、余計にがっかりでした。(涙)

2013年6月 5日 (水)

哺乳瓶の消毒はいつまで?

ミルクや搾乳の補足を哺乳瓶でしていらっしゃるお母さんにしてみれば、一度は心に浮かんだ疑問だと思います。
「哺乳瓶やシリコン乳首の消毒っていつまですればいいのかな?」

抵抗力に懸念のある新生児や入院中の赤ちゃんはともかく、自宅に帰られた健康な赤ちゃんの場合は、瓶哺乳中ずっとというわけではありません。
早くみて拳骨や手に持ったおもちゃを舐め舐めするようになる頃、遅くみてずり這いをする頃には不要になるかと存じます。

「消毒を止めたら雑菌でおなかを壊したりしないかな?」という心配はあるでしょうが、月齢の進みと共に、赤ちゃんはそれなりに抵抗力も身につきます。
哺乳後は速やかに洗剤を使って綺麗に洗って濯ぎ、しっかり乾燥させれば、おなかを壊すような雑菌が繁殖することは、まずもって無いでしょう。
強いて気をつけるとしたら、洗浄に使用する哺乳瓶ブラシ、特にスポンジタイプのものは、雑菌の巣になり易いので、使用後は綺麗に洗って濯いだ後、日光の当たるトコロに干して乾燥させるか、家屋の構造上それが難しければ、除菌効果のある洗剤を含ませておくのも一手です。

反対側の乳首を触りながら飲むのは、止めてほしい癖ですね。

月齢が進むと、それまで一心不乱におっぱいを飲んでいた赤ちゃんも、余裕が出てくるのか、遊び飲みをするようになってきます。
それはひとつの発達でもあるのですが、時に困ったことも起こります。
例えば、一方のおっぱいを飲みつつ、反対側の乳首を捏ね回したり摘まんで引っ張ったりしながら飲む癖が付いてしまった時です。

乳首の先はデリケートで、傷つき易く、ちょっとした刺激にも痛みを感じてしまいます。
赤ちゃんにしてみたら、大好きで馴染みのある乳首を触っていると、気持ちが和むので、或る時から病みつきになってしまったのかもしれません。
けれども、大抵のお母さんにしてみたら、これはかなり厭なことです。
ムギュッと摘ままれたり、爪で引っ掻かれたら痛みのあまり、叫んでしまいそうです。
楽しい筈のおっぱいタイムが苦痛以外の何ものでもなくなってしまいます。
それはまるで乳首を噛まれた時と同じような苦痛を感じることを意味しています。
下手に甲高い声で叫んだ日には、百万回でもリピートする、あの苦痛を感じ続ける羽目になりかねません。

過去記事でも述べましたが、痛みを堪え、噛まれる恐怖に慄きながら、おっぱいをあげるのは、誰だって厭です。
であれば、この癖だけは、止めて貰わないと困るわけです。
そのためには、1にも2にも言い聞かせが大事です。
スキンシップ欲求を満たすには、反対側の乳首を触ろうとする小さな手を握ってやってください。
「お母さんと●●ちゃんは仲良しだから、手を繋ぐのよ。乳首は触らないのよ。お母さんは痛いのは厭だから止めてね。」という風に語りかけてください。
何度でも呪文を唱えるかの如く、お願いします。
こういうことは、お母さんがイニシアチブを執ることも大事なのですよ。

乳腺炎の原因って何?&早期発見術!

乳房の一部にしこりが出来たり、その部位の皮膚が赤くなったり、じんじんしたり、熱を帯びてきたら・・・それは『乳腺炎警報発令中』のサインです。

ものすごく、簡単に説明すると、どんどん作られるおっぱいの”出口の確保”ができなくなり、乳腺組織の中に溜まり過ぎてしまったり、ばい菌が付いてしまうことです。

”出口の確保”が出来なくなるのはどんな時でしょう?
☆出口つまり乳管開口部が詰まる。(食事内容、食べ方に不備がある)
☆抱っこの仕方(咥えさせ方)が偏っていると、細い乳管にはおっぱいの流れがスムーズにいかない。
☆赤ちゃんが飲む量よりもおっぱいの生産量の方がかなり多い。
☆赤ちゃんが眠りがちで、お母さんが飲ませたい時とタイミングが合わない。(授乳間隔が空き過ぎてしまう)
☆赤ちゃんが引っ張り飲みをする。(引っ張りのみを続けると、引っ張る方向にある乳管がだんだんと細くなっていく)
☆急に赤ちゃんがおっぱいを欲しがらなくなる。(飲まない→溜まる→不味くなる→さらに飲まない→さらに溜まる・・・と果てしなく続く・・・)

乳腺炎に罹ったことの無いお母さんはしこりの程度、そもそも、しこり自体がよく分からないかもしれません。

飲ませ終わった後に自分の乳房を触ってみて、硬くなっていないか、また、腕を伸ばしたら、突っ張って挙上しにくくないかチェックします。
硬くなっていても痛みを伴わない段階でケアを受けたら、内服ナシでも充分早期に治ります。

体重増加が停滞すればミルク補足すべきか?(8ヶ月)

<ご相談内容>
初めまして。
息子(8ヶ月)を完母で育てています。
こちらのblogを拝見した時、悩んでることばかりだったので、とても助かりました。
完母に自信が持てました。
今回は「ミルクの補足判断」で、お伺いしたいことがあります。
息子は今、7100グラム。
8ヶ月では平均枠ギリギリです。
実は1ヶ月前から体重が変わってません。
7ヶ月健診で再健診と言われ、1ヶ月経った今日、担当の小児科ドクターからミルクを補足するよう指導されました。
授乳は1日6~7回、離乳食2回です。
1ヶ月で頭囲は、43cm→43.3cm、身長、67.8cm→69.3cmと伸びてました。息子は機嫌が悪いわけでもなく、ハイハイや掴まり立ちなど、とにかく動き回っています。

私自身としては、母乳で育てていきたいのですが、体重が1ヶ月全く変わってないのならば、やはりミルクを補足すべきでしょうか?
宜しければアドバイスお願いします。

<SOLANINの回答>
6ヶ月以降9ヶ月に入るまでの赤ちゃんの体重増加度の目安としては、さっくりと申しまして10g/程度日(つまり、300g程度/月)です。
この目安は過去記事にも何回か書いたことがあるので、ご存知の方も少なくはないと思います。

さて、体重が1か月全く変わらない場合、どうなのか?
月齢としては7~8ヶ月の間になりますね。
残念なことに、相談者さんはお坊ちゃんの出生時体重が未記載なので、そちらからのアプローチは出来ませんでしたが・・・
でも、運動機能の発達が良く、頭囲も正常範囲ないですし、身長は真ん中あたりを推移しているようですね。

赤ちゃんの発達で、優先順位はどんな順番でしたっけ?
そう。運動機能>頭囲>体重>身長でしたね。
また、体重増加は直線的なモノとは限らず、階段状に増加するタイプの赤ちゃんも居られますね。
パーセンタイルグラフをいきなり大きく割り込んできたならいざ知らず、一応小粒君なりにもグラフ内ですからね。(汗)

さらに、第一子の場合は稀ですが上の子さんが居られるご家庭であれば、保育園や幼稚園等からなにやかやを仕入れて来られることがありますよね?

でもって、熱発3日以上続けば200g程度、下痢嘔吐が1週間続けば500g程度体重減少することだって稀ではないのですね。
勿論、元気になりがっつり飲んでガツガツ離乳食を食べてくれたら直に復旧しますが・・・(でも、これは個人的な見解ですが、復旧には病気していた期間の3倍はかかるような印象があります。)

まして、相談者さんの赤ちゃんはこれまで完母で現在2回食実施中ですよね。
だったら、ミルク補足じゃなくて、おっぱいと共に離乳食をしっかり食べさせるのがスジではないでしょうか?
この月齢で発達に問題が無く、ただ単に体重が1ヶ月停滞していたというのであれば、そんなに四角四面にならなくても、経過を見守っていくという許容範囲ではないかと思われます。
個人的には僭越ですが「この段階で目くじら立てないで~。」と言いたいですね。

そうは申しても、お母さんとしては気にはなるでしょうから、いつもより気合を入れて体重増加を促すようなおっぱいのあげ方や離乳食に取り組んでほしいなとは思います。
また、可能であれば、もう少し母乳育児に理解のある小児科ドクターにセカンドオピニオンを聞かれては如何でしょうか?

2013年6月 4日 (火)

産後カラダが熱くても、冷たい飲み物をガブ飲みしないでね!

冷え症の妊婦さんがご出産された後にしばしばおこる現象なのですが、カラダの奥から皮膚表面まで何故か燃えるように熱く感じてしまい、辛抱堪らず冷たい氷入りの飲み物を毎日ガブガブ飲まれることがあります。
それに加えて寒い季節や冷房が利いている時期であっても、裸足で過ごしておられると、産後「厄介なこと」が起こります。
勤務先でそういうお母さんが目に付けば、直ぐに「温かいものを飲んでね。最低でも常温の飲み物にしてね。」とか「産後はカラダを冷やすとよくないわよ。」と注意できるのですが、目に付かないこともあるし、ましてや画面の向こうの読者さんであれば、注意のしようがありません。(泣)

「厄介なこと」とは何かと申しますと、乳輪の奥がゴリゴリに硬くなり、浮腫みがなかなか引かず、痛くて直母が出来なくなるということです。
本来上手に吸いつける赤ちゃんであっても、どうにもならず、効果的な乳頭刺激を与えるには至らず、結果的に退院日なのに、母乳の分泌がタラリタラリ程度に留まってしまいがちです。
どうしても産後熱くて困ったら、頭部をア○ス○ン等で冷やしてみてください。
頭寒足熱は構いません。
けれども、カラダの内側から冷やすのだけはくれぐれも避けましょうね。

乳腺炎になっちゃったあ!(涙)/牛蒡子(=ごぼうし)

そうそう、『牛蒡子』ですが、これは漢方薬ではありません。
よく、お勉強されている薬剤師さんに言わせると、和薬というカテゴリーに入るとか。
男性薬剤師の方にはなかなか話が通じません。
女性薬剤師で、ご出産の経験がおありの方ですと、なんとなくご存知のようです。

主な薬効として「利尿がつく」という表示がありました。
でも、乳腺炎に効果ありとの文献は殆どなく、経験的に周知されているようです。

古式ゆかしく服用するには、3合のお水を土瓶か土鍋に入れ、『牛蒡子』10~15gを加え煎じます。
臭いが凄いですが、びっくりしないでね。
1時間半くらい経てばお水の色がこげ茶色で半分くらいに煮詰まります。
それを漉して1日3回毎食前に思い切ってぐいっと飲みます。
残ったものは冷中で1日保存可能です。
タネの油分が出てきますが、品質に問題ありません!
ただし、(ここ重要!!)試しにに飲んだ人は必ず
「世の中にこんな不味いものがあるなんて」
「これ飲んで万一、効き目なかったら、SOLANIN,許さへんぞ~!
などと、言われます。
なので、私も患者さんの誰彼なしに勧めているわけじゃありません。

でも、お食事や授乳間隔やポジショニングの改善指導、吸啜技術向上トレーニング、投薬依頼など、助産師として出来る限りやり尽くしてしまい、もう切るカードが無い時ってあるでしょう?
患者さんにしても、短いスパンで何度も乳腺炎を繰り返したらおっぱいをあげるのを挫折しそうになるでしょう?
『牛蒡子』はそういう崖っぷち状態の時の最終兵器なんです。

お値段の相場は500gで2000~2300円くらいです。
1日分40円くらいですね。
マイナーなお品なので、薬局店頭にあるとは限らずお取り寄せorネットで購入となる可能性大です。
健康保険は利かないです。

煎じるのが大変だったらフライパンで空煎りして、ミル&ミルサーで粉砕して、袋オブラートに入れ、丸呑みする手もあります。
こっちの方が作るのは早いしラクかなあ?
それに飲みやすいかも?
オブラートダメな方は”家内工業ちっく”ですが粉砕『牛蒡子』を空カプセルなどに詰めて内服するのもアリですよ。

反対にNG服用方法はタネ状態の丸呑みです。
あっ、安いからって、タネ屋さんのは使っちゃダメです!!
発芽促進剤が塗布してあるそうですから、ヤバいです!!

おっぱいは吸わせれば出るんです。

おっぱいの分泌のメカニズムで言えば、「出るから吸わせる」ではなく「吸わせるから出る」なんですね。
吸うことでおっぱい製造工場が立ち上げられ、起動し、製造ラインが稼働するんですね。
赤ちゃんが吸えば吸うほどおっぱいの分泌は高まるのです。

これは極論ですが全てのお母さんは程度の差はあれ、最初は母乳不足なのです。
仮に生まれたての赤ちゃんのお母さんが生後1カ月頃の赤ちゃんの哺乳する量のおっぱいが分泌していたらどうなるか分かりますか?
胃の体積の数十倍のおっぱいを飲めるわけがないですから、赤ちゃんは吐き戻しを繰り返しつつ、お母さんは重症のうっ滞性乳腺炎になる・・・という結末になります。

「ほんの少しおっぱいが足りないかも?」という状態は、赤ちゃんとお母さんの持てる力を引き出すための原動力になるものなんです。

赤ちゃんは成長のスパートがかかる時はやたらとこまめにおっぱいを欲しがるのは、おっぱいの分泌量のギアチェンジ(もちろん加速)ですよという過去記事を書きましたよね?
赤ちゃんが泣いたら欲しがったら飲ませる・・・それが母乳育児の基本中の基本なのですよ。

また、成長のスパートがかかる以外にも赤ちゃんのキャラにより、やたらとこまめにおっぱいを欲しがることもあります。

思いつくままに挙げますと、①大食漢の赤ちゃん(いつもガツガツしている赤ちゃん)②1回量は少しでもいいから、ちょこちょこ飲みが好きな赤ちゃん③おっぱいを飲むこと自体が楽しいと感じる赤ちゃん④とにかくお母さんに抱っこされたがる赤ちゃん⑥ゆっくり飲みたい赤ちゃん等はお母さんが不安に陥り易いのですが、体重増加に問題が無ければ、決しておっぱいが足りなさ過ぎて泣いているのではありませんからね。

くれぐれも誤解しないようにしましょう。

2013年6月 3日 (月)

分娩入院する際の書類の記入と持参を忘れないでね。

何処の病産院でも同様だと思いますが、分娩入院の際は、「入院誓約書」とか「出産一時金直納合意文書」とか予定帝王切開の方だったら「手術同意書」だとか、提出しなければならない書類ってありますよね?

遅くとも37週0日までには必要事項を記入され、入院時に担当スタッフや事務の方等に速やかに提出するのが“親になる人”の常識だと思います。
また、そうしておくようにと、予め妊婦検診や母親学級の際に説明を受けて
いると思います。
しかし、怪しからんことに、これをしない方がちょくちょく居るのです。

街中でいきなり陣痛発来して、入院用かばんを自宅に取りに帰る時間的余裕が無かったとか、まだ37週0日迄の週数の妊婦検診時に切迫早産だから即刻入院と指示されたとかいうのではなく、至ってノーマルな分娩入院の際のハナシです。

なんでやねん?おかしいやん。
SOLANINもそういう人に遭遇したことが何度もありますが、以下のような言い訳をされました。(汗)
理由その1⇒書き方が分からなかったから・・・
大抵は書き方の見本が添付されていませんかね?
もし、見本が無かったとしても、書き方が分からなければ、病産院のスタッフに尋ねたら済むことでしょ?
理由その2⇒スタッフが忙しそうで書き方を訊けなかったから・・・
どんなに忙しくても妊婦さんから声を掛けられて無視するスタッフは居ないと思いますよ。その場で訊けなければ、後で電話で訊いてもいいわけですし。
理由その3⇒書き方を間違えたら恥かしいから書けなかった・・・
分かり辛い箇所は空欄にして、分かる箇所だけでも書いておくことは出来ますよね?
理由その4⇒連帯保証人を誰に頼めばいいか分からない・・・
普通に考えれば親族に頼めば済むのでしょうが、難しい場合は会社の上司や社長さんに相談するとか、保証人代行サービスを利用するとか方法がありますよね?
理由その5⇒単純に持参忘れ・・・
大事な書類はそこらへんにポイッと置いておくものじゃないし、入院用かばんの直ぐに取り出せるトコロに入れておけば済むことでしょ?

色々な言い訳があるようですが・・・そういうの、みっともないですよ。
大切な我が子を産むための、“親になる人”としての準備です。
病産院側から「常識の無い人」と誤解されないためにも、分娩入院の際に提出する書類の記入と持参は忘れないでくださいね。

真ん中のラインをキープしなくちゃならないの?

赤ちゃんの体重は生まれた時点で個人差があり、体重が同じであっても体型はまちまちです。
その後の体重増加のペースも部位毎のお肉の付き方も様々です。
ましてや月毎の体重がパーセンタイルグラフの真ん中でなくても悩むことは無いし、全ての赤ちゃんが中肉中背である必要もありません。
小さく生まれて大きく育つ子も居るし、大きく生まれたのに小さく育つ子が居てもいいのです。

ただ、気をつけるべきは、運動機能の発達と頭囲との絡みをみていくことを忘れてはいけないし、体重増加のペースが極端に少ない場合や前月と比較して一気に低下した際は、「授乳の状況(回数や飲みっぷり)に変化が無いか?」「お母さんが乳腺炎に罹っていないか?」「赤ちゃんが体力を消耗するような出来事(大病を患ったとか、風邪が長引いたとか、連続で病気をしたとか)がなかったか?」というような、それに至る何らかの理由が無いかという振り返りをしていただきたいです。
何だかちょっと気になる・・・これでいいのか不安な時は、赤ちゃんを連れて母乳外来や助産院を受診することをお勧めします。
もしも近くに母乳外来や助産院が無い場合は、地域の子育て広場のようなトコロに出向き、サポート役の保健師さんや保育士さんや助産師に相談してみましょう。

体調不良時は乳口炎が多発するかも?

乳口炎、痛いですね。
なったことのある方だったらあの痛みはよく分かると思います。
ビリビリ・チクチク…何とも表現し難いイヤラシイ痛みです。

恐ろしいことにお母さんが体調不良や病気の場合、乳腺炎だったら左右両方が悪くなると過去記事にも書きました。
であれば、乳口炎も、左右両方に出来る可能性は有るのか?という疑問が湧いてきませんか?

実はそうなのです。
暫く前の話ですが、「両方の乳首がとてつもなく痛いので何とかしてほしい。」という依頼がありました。
診せていただいたところ、確かに左右合わせて…6個もの乳口炎がっ!
お食事や授乳間隔に問題が無いようだったので、「何かご病気されていますか?」とお尋ねしたら、「虫歯菌が原因で耳下腺が腫れたと耳鼻咽喉科のドクターに指摘され、歯科での治療を勧められた。」とのことでした。
来院時は歯科での開始して間もない時期だったので、まだ治療効果が顕れない段階だったでしょうね。

恐るべし虫歯菌。
恐るべし体調不良や病気。

只でさえ乳口炎部分からの開通はとても困難です。
1個でもなかなかなのに、6個なんて!
「こんなになるまでどのくらい辛抱していたのですか?」と、聞いたところ、「丸1日半です。」とのこと。
意外と速い展開であることが、更に恐ろしく感じられました。

乳腺炎になっちゃったあ!(涙)

お食事があまりにもジャンキーなものが続いたり、脂っこいものやお餅を多食すると、おっぱいの性状がドロドロになります。
いわゆる、「おっぱいが詰まった」といわれる状態です。

なったことのないお母さんは想像できないかもしれませんが、冬だとインフルエンザと間違えるような症状が見られます。(ただし、鼻・喉の症状はないですが)
熱発もハンパじゃなく、39度越えもアリです。
体温計の数値を見て余計にしんどくなることも。

赤ちゃんにとっても災難です。
コンディションのいいおっぱいは、薄味でさらっとしてふんわり甘いんです。
でも、トラブルとドロドロまったりしてしょっぱいんです。
ぱっと見はマヨネーズ同様ねちょいです。

赤ちゃんだって味覚くらいあります。
いつものお味とかけ離れたおっぱいを喜んでのむことはできません。
ですが、そこを曲げても飲んでもらわないとなかなか治りません。

あっさりしたお食事とノンカロリーの温かい飲み物をゆっくりよく噛むようにして摂ってください。
葛根湯などの内服を処方された時はちゃんと指示通り内服しましょう。
もし、何度も繰り返す場合は『ごぼうし』の出番です。
詳しくはまた今度お話します。

こんなによく育っているのに、湧き上がる母乳不足感!

今日のSOLANINの勤務先の母乳外来は予約枠はフルに入っていました(キホン1日7人)。
予約以外の飛び入りさんは、手の空いたスタッフが対応するので大丈夫ですが。

で、6人目の方は3ヵ月半の当院でご出産のお母さん(上の子は他院でご出産。2歳まで、母乳)でした。
生まれた時の体重は3030g。34日目で4650g。今日(113日目)で6452gでした。
メッチャよく体重増えてます。
頸も据わり、あやすと笑い、追視もあります。
機嫌も良いです。
発達面でも問題なさそう。
肌も荒れていません。眼脂もなし。便秘も嘔吐もありません。
夜中は信じがたいことに、22時~6時までノンストップで眠るとか。
何が心配なのか、?????でした。
「お久しぶりですね。(2週間健診以来なので)今日はどうされましたか?」と尋ねたら、「おっぱいの出方が悪いみたいなんです。お昼からは1回必要量の4分の3くらいしか出ません。友達からスケール借りて、哺乳量測ったんです。」とのこと。

1回必要量って何だろう?
どうして4分の3くらいしかと言えるのだろう?
おっぱいが出ないって?
じゃあ、この赤ちゃんは何飲んでここまで大きくなったんだろう?・・・さらに分からなくなりました

「兎に角、足りないので、哺乳瓶と粉ミルク買ったんですが、ゴムの乳首を嫌がって吸い付かないし、今日はどうすれば吸い付くか教えてもらいに来ました。」ときっぱり仰います。

で、私は自分のギモンを逆質問しました。
そうしたら、1回必要量とは粉ミルクの缶蓋の表のことなんです。
それによると、1回に200飲まなきゃならないのに、150しか(「しか」ってアナタ、何言ってるの?)。
何で粉ミルクの缶蓋の数字、参考にするん?
おっぱいとミルクは見た目は似ているけど違いはあるんよって言ったでしょう?
同じものとして考えようという発想自体が無理なのに・・・誰が貴女にそんなトンでも情報流したのかなぁ?

ゴムの乳首を吸わないってもう満腹中枢が形成しているから、無茶飲みはしない時期ですよね。(このブログの読者さんなら、周知の事実!)
直母ばかりの赤ちゃんは、ゴムの乳首を好みませんがおかしくありません。

こんなに体重激増でもおっぱいが足りないと感じるとは・・・
しかも、上の子がおっぱい星人だったのに。

私は、私物の《母子保健の主なる統計》や母乳育児の本などを引っ張り出しました。
赤ちゃんの体重増加度は月齢で変わるし男女差のあること、母乳と粉ミルクの消化時間の違い、直母と哺乳瓶の哺乳速度の違い、舌運動や口輪筋の使い方の違い、母乳と粉ミルクの栄養成分の含有量の差は栄養素の吸収率の違いがあるからということなどを、資料を見せながら説明しました。
お母さんにとっても、夜間の授乳間隔が空き過ぎると乳腺炎を誘発すること、卵巣が活動し始め、月経が再来しやすいこと、あまり神経質に考えなくても良いがおっぱいの分泌や味が変わり赤ちゃんが嫌がることがたまに起こり得ること、トータルの授乳回数が減ってしまうと分泌量が低下すること、この月令ならば約20%の赤ちゃんは3時間足らずで1日10回哺乳している子が存在することなどを教えました。

間違った情報に振り回されておられることに気が付いてもらえました。
おばあちゃんも同伴されていたので、一緒にお話を聞いてもらいました。
「よく分かりました。来て良かったです。」と言ってもらえました。

モノの本には専門家が大丈夫と言えばお母さんは安心されると書いてあります。
確かに「大丈夫ですよ」のひとことでOKなお母さんもおられるのでしょう。
しかし、そうではなく、きちんとしたエビデンス(=根拠)を求められるお母さんが増えてきていることを母乳育児相談の最前線(?)に携わる昨今は実感します。
私はモノの本の偉い先生とは違うので、「大丈夫ですよ」のひとことで、お母さん方に納得してもらうだけの力量はありません。
なので、喩え話をしながら、理解が進むように説明する派です。
今回は理屈っぽくて、文字が多くて失礼しました。

ミルクの調乳に外国製ミネラルウォーターはNGですよ。

昨今は地域によっては水道水の水質が悪く、混合栄養・ミルク栄養で赤ちゃんを育てておられるお母さんは、浄水器のお水でミルクの調乳をしておられることも少なくないと思います。

浄水器のお水を使用する際の注意点として、出始めのお水は雑菌が多いので飲用すべきでないことはよくご存知だと思います。

そうではなく、買ってきた外国産のミネラルウオーターを使用して、ミルクの調乳をすることは良くないのですが、それってご存知でしたか?

国産のミネラルウオーターは軟水ですから硬度は水道水と変わらないのでいいのですが、外国産のミネラルウオーターは、ミネラルを多く含む硬水なので、調乳するとミネラルバランスが崩れて、赤ちゃんの内臓に負担がかかったり、喉の渇きが激しくなったり、吸収率が悪くなるおそれがあるのですね。
国産のミルクは国内のお水を使用して調乳することを想定して製造されています。
なので、外国産のミネラルウオーターを使用して、ミルクの調乳をすることは差し控えていただきたいと思います。

赤ちゃんには外国産のミネラルウオーターを飲ませるのも控えた方がいいですよ。

2013年6月 2日 (日)

乳頸部亀裂に対する創部被覆材の活用について。

産科入院中の段階であっても、アトピー性皮膚炎のお母さんの場合、乳頸部に亀裂が入ってしまう場合があります。
アトピー性皮膚炎ではないお母さんの場合は、産科入院中は乳頸部に亀裂が入ることは頻度的に少なく、万一亀裂が入っても、過去記事にあるように凍らせた“乳首リング”
を直母前に3分間装着していただければ、吸啜時の痛みを緩和しつつ徐々に亀裂が軽快していくのを待つことが出来ます。
もちろん口内炎治療薬の「デスパコーワ®」を塗布されても良いかと思います。
ただ、アトピー性皮膚炎のお母さんで、産科入院中の「超」頻回直母中であると、、「デスパコーワ®」を塗布してラップしていこうにも、塗り剥がし状態なので効果が出にくいことが経験されます。
もちろん凍らせた“乳首リング”を毎回装着されてもいいのですが、亀裂の回復がアトピー性皮膚炎ではない方よりも遅いことが想定されます。

そこで、喫緊の吸啜時の痛みを緩和するために何か良い方法が無いか?と、考えていましたところ、創部被覆材の活用することを閃きました。
ポリウレタンフィルム・ドレッシング材を亀裂部に貼付するのです。
看護師さんや介護士さんだったらどなたもご存知かとは思いますが、商品名で言えば、「テガダーム®」「オブサイト®」「バイオクル―シブ®」等です。
片面が粘着面になっている透明でとても薄いフィルム材です。
性能面では水蒸気や酸素を透過させることが出来るため、貼付した内側が蒸れにくい構造となるスグレモノです。
適応をチェックすると、出血を伴わない創面、浅い褥瘡(じょくそう…と読みます。一般的には床擦れと称されるものです。)、水疱の保護
等と記載されていました。
さすがに適応には乳頸部亀裂とは書いてありませんでしたが、素材がとても薄くて透明であることから、万一亀裂部から血液や滲出液が出てきたら?の場合でも、直ぐに気が付くことが出来ます。(そういう場合は創部の段階として適応外であることが、明らかなので使わない方がいいと思われます。)

私の勤務先には「オブサイト®」がありますが、幅が10cmくらいあるロール状のモノを切って貼るので、赤ちゃんが吸いこんで食べてしまう恐れは無いと思われます。
もちろん、1枚貼りでは薄過ぎて、痛みの緩和が困難なので、同じ大きさに切ったモノを2枚重ねて貼り付けます。
早速アトピー性皮膚炎で乳頸部亀裂のあるお母さんに貼付させていただいたところ、「直母をした瞬間の強烈な痛みの衝撃波が、殆どありません。」と満面の笑みで感謝されました。

余談ですが、以前乳頸部亀裂に対し、「キズパワーパッド®」を使用することについて、ヒトや動物の咬み傷には貼らないという注意書きの解釈判断について、ある読者さんとSOLANINとの間でひと悶着がありました。
個人の責任(=自己判断)で乳頸部亀裂に貼る分については、なんら問題ないのではないかと思われます。
常識の範囲内で患部の観察やケアを怠らなければ、感染の恐れは低いと考えられるからです。
勿論、SOLANINは、乳頸部亀裂へのケアとして、ポリウレタンフィルム・ドレッシング材や「キズパワーパッド®」の使用を強要するつもりは毛頭ありませんので、くれぐれも記事内容を曲解なさらないようにご注意願います

糾励根(=きゅうれいこん)湿布!

まず最初に申したいのは「痛い乳房マッサージはしないでね!」ということです。
助産師はパンパンのおっぱいで痛がっているお母さんを何とか助けてあげなくてはならない立場です。
もちろん、痛くない乳房マッサージのできる助産師はしてあげればいいのですが、そういう特殊技術を持たない助産師は何をすればいいのか?

簡単かつ効果的なのは、肩や背部のマッサージ、肩甲骨間と下腹部と仙骨周囲の持続的な温罨法、足浴などです。
(罨法や足浴は看護の基本技術ですから、実習生さんでもOKですね。)
ポイントは敢えておっぱいを触らず、周辺部位からアプローチするということです。

お食事の変更もいいです。
”全粥軟菜”とか”消化不良食”など、胃腸を労わるメニューはお勧めです。
(主治医の先生に食事変更の指示を出してもらうよう、頼みましょう。)

ちょっと手間ですが、効果絶大なのは、100年前からの伝統を誇る、霜鳥研究所の『糾励根®』(きゅうれいこんと読みます)でお手製の湿布を作って貼付するのです。
店頭にはまずないので、お取り寄せです。
お値段は100gで1500円です。
実はSOLANINの勤務する病院では誰一人『糾励根®』を知りませんでした。
なので、自腹で買ってきて、まず、師長さんと先生にみてもらい、許可を貰いました。
医薬品ですから、導入には、まずお薬取り扱いの権限のある先生に頼みましょう。
他の助産師には伝達講習をすればいいと思います。
”湿布○枚”という風にカルテに記載すれば、ちゃんとコスト請求できます。

<作り方と貼り方>
『糾励根®』1に対して小麦粉4~5の割合で混ぜ、水でペースト状に溶いたモノを紙ガーゼなどに塗り伸ばし、皮膚に直に付かないようにもう1枚の紙ガーゼを当てて患部に貼付します。
固定はフツウの紙バンとかで十分です。
貼付したまま授乳できます。
4~6時間でパリパリに乾きますので、そうしたら更新してください。
勿体無いですが、一度貼付したものは廃棄します。
うっ積とうっ滞が一緒くたという、ややこしい状態でも貼付できます。
連続して2~3日貼り続けても大丈夫です。(乳頭・乳輪は避けてください。)
お母さんが入浴される時はその2時間前くらいには剥がしてもらってください。
入浴直前まで貼付していると、お湯がかかるとピリピリすることがあるからです。
入浴後に貼付する時は肌の火照りがおさまってからにします。
一日分くらいは作り置いても大丈夫ですが、保管はラップやビニール袋に密封して、冷中でお願いします。

おっぱいが足りているか、すごく心配なんです。(3ヶ月まで編)

「よ~し私はおっぱいで育てるぞ!」という意思を持っていても、あまりにも赤ちゃんに泣かれると、おっぱいが足りているか不安が募ることってありますよね?
病産院に入院していた時は哺乳量測定ができたけど、お家には2g単位の細かい目盛りの体重計なんてないし。
お家のヘルスメーターに自分だけ載る⇒赤ちゃん抱っこして載る・・・で体重の差を求めて、赤ちゃんの体重を算出することはできるけど、何せアバウトだしね。

何を目安にすればいいのでしょうか?
それでは真実をお知らせしましょう。
アナタはおっぱいの成分のうち、水分の占める割合が88%以上あることをご存知でしょうか?
入院中、担当の助産師に赤ちゃんのおしっこの出方について、尋ねられませんでしたか?(いちいち計らなくても、ちゃんと飲めていたらおしっこが出ますからね。)
で、赤ちゃんのおしっこの回数ですが、結構沢山出てるのが1日6~8回以上出ていれば、まず大丈夫です。

それから、以前にもお話しましたが、満腹中枢が未形成の時期の赤ちゃん(大体生後3ヶ月頃まで)は眠たくなるか、スタミナが切れるまで延々とおっぱいを飲み続けるようにプログラムされています。
眠らなかったりすぐ起きてしまう時(そう、『狸』に化けた時です)はすぐに飲むのを止めてしまいがちですが、まとまった時間眠りそうな時は、「この授乳はさっきの続きか、それとも新規かよくわからん。」というくらい長く飲む状態になります。
なので、「30分以上乳首を咥えていたら母乳不足じゃ。」なんて怖いことが書かれた育児書がありますが、あんなのは”ウソぴょん”なので、気にしないでね。

おっぱいの最中や飲んだそばからうんちがブリブリでるのはたくさん飲んでいる時。
”粒粒うんち”や”かぼちゃをつぶしたようなうんち”も然り。
(でも出ちゃえばスッキリするから、リセット⇒お代わりのリクエストなんですが・・・)

ぼんやりして遠くを見ているのはおなかの皮が突っ張って目が閉じられない時。

とっても可愛い赤ちゃんなのに、おっさんのような声で呻いたり、唸ったりしている場合は胃袋の限界までチャレンジ飲みした時。

やっとおっぱいが終わったと思いきやしゃっくりがなかなか止まらない場合も「どんだけ~」とツッコミ入れたくなるくらい飲んでしまった時。

「おおお、思い当たるフシが大アリだよ~」という赤ちゃんのお母さん、今日から開き直ってください。
アナタの赤ちゃんは期間限定でギャル曽根ちゃんに変身しているだけなんですから。十分おっぱいは足りてるってことです。
心配ないからね。

喘息性気管支炎と気管支喘息の違い。

喘息性気管支炎と気管支喘息。
似ている名前で紛らわしいけど、実は別の病気です。

喘息性気管支炎は乳幼児に起こる喘息のような症状を来たす気管支炎のことを指します。
乳幼児、特に1~2歳代の乳幼児にしばしば見られます。
風邪すなわちウイルス感染が引き金になって起こるのですが、直ぐにゼィゼィ状態になります。
しかし、気管支喘息とは異なり、呼吸困難やチアノーゼやヒューヒュー状態が出現することは、まずありません。
治療としては対症療法です。
痰が絡めば痰を切るお薬、ゼィゼィが酷いようなら気管支を拡げるお薬、痰を出しやすくするために水分をしっかり摂取することも効果的です。
咳が出るのが酷くなる時間帯は夜中から早朝です。

ちなみに気管支喘息はダニやハウスダストなどのアレルゲンを吸入してしまい、気管支にアレルギー性の炎症が起こるというもので、発作時は呼吸困難やチアノーゼやヒューヒュー状態(専門用語でいえば呼気性喘鳴と言います。)になります。
採血してIgEを測定し高値であったら、状況証拠的に黒いと言えますかな。


喘息性気管支炎はその殆どが3歳くらいまでに治癒します。
しかし、1割くらいの子どもは気管支喘息に進行すると言われています。

ちなみに、お母さんが喫煙者であると、そうでない方と比較して、喘息性気管支炎の発症率は約5倍に跳ね上がります。(受動喫煙の害ですな。)

2013年6月 1日 (土)

陣痛の最中に歩けだなんて・・・

産婦さん(特に初産婦さんが多いかな?)で、分娩の進行がゆっくりめの場合、担当助産師から「頑張って歩きましょう!」と指導されるかと思います。
何回も階段登りをさせられた経験のある方もいらっしゃるかと存じます。
産婦さんにしてみたら、「こんなに痛いのに、何故歩かなきゃならないの?廊下でも大変なのに、階段なんて無理無理!」って心境かもしれません。

でも、これは至極真っ当な指導なのですよ。
陣痛の最中に歩き続けると、オキシトシンが沢山分泌してくるからです。
ん?オキシトシンって何か分からない?
えっとですね、オキシトシンっていうのは、乳汁を射出させたり、子宮を収縮させる作用のあるホルモンなのです。
(別名愛情ホルモンとも呼ばれるあのホルモンです。)
つまり、オキシトシンが沢山分泌されれば、分娩進行に弾みをつけてくれるわけ。

反対に、ベッド上にゴロンと横たわり、時計とにらめっこしてウンウン唸っていては、分娩進行はベタ遅れしちゃうってことです。
歩くのを嫌がり寝てばかりの産婦さんは、概して呼吸法も無茶苦茶で、筋緊張も強いから、更にノロノロ状態に陥りがちです。
安静によるオキシトシンの低下~微弱陣痛~遷延分娩・・・の轍を踏まないためには、手すりに摑まってでも歩き続けるのが一番です。
歩かない時間はスクワットしたり乳首マッサージをすれば更に効果的です。

誰だって難産は避けたいものです。
赤ちゃんに出会うためには、「何があってもこの陣痛を全部乗り越えて見せるぞ!」という気概を持っていただきたいですな。
母乳育児のスタートで躓かないためにもね。

乳口炎でおっぱいが全く滲まない場合は?(6ヶ月)

<ご相談内容>
私は現在、6ヶ月の赤ちゃんを母乳育児中ですが、乳口炎と闘っている最中でして…この一週間で4回マッサージに通いました。

最初に助産院に行った時、乳口炎の部分に表皮が出来て母乳が一滴も滲まない状態で埒があかないということで、注射針で皮を突かれました。

※針で突かないほうがいいという記事は後で見つけ、時すでに遅しでした(涙)

そこで教えていただきたいのですが、乳口炎の部分に皮が出来た場合、針で突く以外はどのように対処するのですか?素人の単純な考えだと、「皮を破かないことには、詰まった母乳出せないのでは?」と思ってしまうのですが…
SOLANINさんはどうされているのですか?
お世話になっている助産院を切り盛りしているのは70歳前後のおばあちゃん先生で、乳口炎になる数ヶ月前にも2回乳腺炎でお世話になり、マッサージは痛くなく1度で解決してくださいます。

そのようなベテランの方がマッサージしても開通しない場合があるんだ?!という驚きと共に、針で突くのは良くないという記事を読み大きな疑問を抱いたので教えていただきたいです。

ちなみに一刻も早く治るよう、授乳後のデスパコーワ、じゃがいも湿布、ごぼうし服用、食事内容の見直しを始めました。
授乳中・後のおっぱいビリビリな痛みは減ってます!

<SOLANINの回答>
のっけから少し話がズレますが、2011年の2月末に岡山で開催された「助産師のための母乳育児セミナー」(毎年開催され、私の勤務先からは大抵新人さんが毎年参加されています。今年は池川明ドクターが講演されるので、トウの立った私も参加したかったのですが、個人的な事情で、叶いませんでした。)で、乳口炎に針を使うか否かで侃侃がくがくだったそうです。

ベテランの助産師であっても、乳口炎の部位からの開通は困難を極めます。
開通するまではかなりの痛みを伴います。
ですので、お母さんの苦痛を減らすとか緊急避難の意味で針を使うのだと私は解釈しています。
これは針使用反対派のSOLANINとして、あくまでどうしても針を使うのであればという場合の私見ですが、
今速攻で開通しても大変再発し易いこと、3~7日のうちにリバウンド状態になっても構わないか?という最悪の場合の情報提供をして、お母さんの同意が得られたらしてみられたら?ということです。
それをせずしていきなり針で突くのはフェアではないと考えます。
再診が重なると、お母さんの心理的・身体的・経済的な負担が大きくなってきますからね。(でしょ?)

確かに乳口炎の薄皮部分が取り除けなかったら滲みもしないことは自明の理です。
乳口炎は慢性乳腺炎でもあると故・山西みな子先生も仰っています。
慢性乳腺炎のケアも必要です。
SOLANINは何をしているかですって?
そうですね~。
乳房マッサージも必要ですが、健康な部位からは分泌させないようにします。
できるだけ乳口炎の部位を刺激するような形のマッサージをします。
この時、アロマオイルを乳房に塗布してからマッサージをすることもあります。
(普段のマッサージにアロマオイルは使用しませんが、乳口炎の時は使った方がお母さんの苦痛が少ないように見受けられるので。)
赤ちゃんと共に来院していただき、健側の乳房からのおっぱいを赤ちゃんに飲んでもらいながら、乳房マッサージをすると、開通し易いと思います。
(もちろんお母さんは仰臥位です。)
こういう場合にありがちな、S○C式的な乳頭をビュンビュンと引っ張り伸ばすようなマッサージは痛いだけなので、私はしません。
水疱状に膨らんで来たら、圧の掛け方を調節したら、勝手にプチンと弾けると思います。
膨らまない時は、乳房マッサージはボチボチで止めて、背中のリンパドレナ―ジュをします。
初めての方は対処法も何もご存じないので、内服と外用(罨法と塗布)の必要性と飲ませ方とお食事の内容や食べ方の説明をします。
こんな感じですかね。
相談者さんが一刻も早く治るようにセルフケアをされた諸々のことは、治療効果を高めますから、続けていただくよう説明することも欠かせません。
それから…きちんと説明したのに後で、「聞いていない。」と言われたら困るので、私はパンフレットを作成し配布するようにしています。

搾乳が必要な方は、滴下乳の採取もお忘れなく!

赤ちゃんが眠りがちだったり、体重が小さかったり、下手っぴちゃんだったり、お母さんの乳頭が陥没や扁平で非常に咥え難い形態だったり、お母さんの仕事復帰が速かったり・・・搾乳を必要とし、哺乳する赤ちゃんは、意外と大勢いらっしゃいます。

用手だったり、器械をつかったり・・・搾乳を採取する方法は数あれど、メ●ラ社の電動型「シ●フォ●―®」で左右同時搾乳でもしない限り、片方の乳房から搾乳をしていたら、反対側の乳房からおっぱいが滴り落ちて、母乳パッドがズブズブになってしまった・・・という話をしばしば小耳に挟むことがあります。
考えてみれば勿体ない話ですねぇ。
ズブズブの母乳パッドを搾るわけにはいかないし、何とかならないかしら?
そう思うアナタに朗報があります。

授乳用ブラジャーをカシュクールタイプかユ●ク●の「ブラトップ®」にしてください。
そして、消毒した小さなカップ(3個パックのプリンの空き容器や養●酒の薬杯などを代用しても構いませんよ。)を搾乳しない側の乳頭・乳輪に押し当て、授乳用ブラジャーの内側に仕込むのです。
そうすれば、滴下するおっぱいを漏れなく受け止めることが出来ます。
母乳パッドもあまり汚れすに済みます。
その量がたとえ5~10ml/回であったとしても、チリも積もれば山となるように、大した手間や労力を掛けずに、ゲットできるおっぱいの量が増えるのは喜ばしいことではありませんか?

ここで一句。
滴下乳、パッドに落ちれば、廃棄物。
滴下乳、カップに受ければ、搾乳だ!
・・・おあとがよろしいようで(笑)

赤ちゃんの貧血予防対策。

おっぱいの鉄分の吸収率は粉ミルクとは雲泥の差なので、基本的に貧血の心配は無いはずなのですが、時として、「検査をしたら赤ちゃんの貧血が発覚して治療をすることになりました。」という赤ちゃんがいらっしゃる旨のご連絡を受けることがあります。

最初に申し上げておきますが、鉄欠乏性貧血になりやすいと予測される赤ちゃんがいらっしゃいます。
それはですね、率直に申しますと、お母さんが妊娠高血圧症候群・妊娠糖尿病・鉄欠乏製貧血である時、生まれてきた赤ちゃんが早産児・低出生体重児であるときは、かなりの頻度で生後半年以内であっても赤ちゃんが鉄欠乏製貧血になりやすいことが予測されます。

 

勿論、そのようなリスク因子が無いのに、なってしまうこともあります。
乳児の鉄欠乏性貧血は、徐々に進行していくことと、自覚症状を訴えることが出来ないのでお母さんが気が付きにくいのが難点です。
確かに3ヶ月以上続いていると、赤ちゃんの胃の粘膜が縮んで栄養素の吸収が悪くなることと、精神運動発達の遅れが認められるという由々しき報告もあるので、注意が必要です。

 

しかし・・・では、どうすればいいのでしょうか?

 

上記のリスク因子の無い赤ちゃんの場合、好発時期は生後半年以降とされていますので、丁度離乳食を開始する時期でもあります。
その理由は、おなかの中でお母さんからもらった鉄分(=貯蔵鉄)が少なくなってくる時期であるからです。

 

予防が第一なので、離乳食が進めて行って、鉄分を多く含む食材を活用したメニューを取り入れることです。
動物性食品の鉄の方が吸収率は良いです。
植物性食品の鉄の方は吸収率が悪いですから、少しでも吸収率を上げるには、ビタミンCを同時摂取すると良いです。
検査結果(=貧血の程度)によっては、『インクレミン®シロップ』などの鉄剤が処方されますから、ドクターの指示通りに内服させましょう。

 

精神運動発達の遅れが認められるというコメントには、お母さんとしては心を痛められるでしょうが、多くの場合気がついて直ぐに治療を開始すれば、心配ありません。

 

言うまでもないことですが、母乳を止めてフォロ-アップミルクに切り替える必要性は全く無いです。

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