重症乳輪浮腫では乳頭保護器を使用しないでね!(産科入院中)
産科入院中に乳輪が浮腫む方が居られます。
何故乳輪が浮腫むのかという原因については、乳房うっ積に伴い、血液循環が悪化するから56なのですが、このような段階で、避けなくてはならないことがあります。
それは乳頭保護器を使用して直母することです。
乳輪が浮腫み易い方は、元々の乳頭も短めで、直接授乳が困難なことがしばしば見受けられます。
確かに乳輪の浮腫みが軽度だったり、先ほぐしを丹念に行い、乳輪の柔軟性が復元出来たり、うっ積(=乳房に血液が大量に流入し、乳房がパンパンに張って痛いけれど、滲むくらいしか分泌しない状態)とうっ滞(=生産された母乳が乳房内に沢山貯留している状態)が混在しているような場合には、乳頭保護器を使用しても赤ちゃんは哺乳出来るかもしれません。
しかし、漢方薬(「柴苓湯®」とか)を服用してもらった方がベターではないかという重度の浮腫みであったり、乳頭に水疱(水ぶくれ)や血疱(血マメ)を形成していたり、うっ積のみでうっ滞には至らない場合に乳頭保護器を使用すれば更に重症度がアップするやもしれませんので、使用は避けて貰った方が得策ではないかと考えます。
浮腫みのある段階の乳輪はとても傷つき易いというか、デリケートだからです。
こういう場合、2~3時間毎に先ほぐしというか、搾乳は必要です。
恐らく乳頭保護器無しの直母は乳輪の浮腫みのせいで深い吸着そのものが出来ず、吸啜も数回で挫折する有り様と予測出来ます。
間隔を空け過ぎないように配慮しつつの先ほぐしをせずには快方に向かいませんので、是非ともしていただきたいと思います。
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