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2013年6月19日 (水)

難産で辛いのは産婦さんだけじゃないです。

陣痛が開始していよいよ出産かと思いきや、分娩進行にやたらと時間を要することがあります。
要因となるのは、高年齢化による軟産道強靭や微弱陣痛、過剰な体重増加や低身長(150cm未満)、おなかの赤ちゃんの向きが悪い場合など様々です。

初産婦さんの場合、おおよそ30時間以上、経産婦さんの場合、およそ15時間以上を掛かると、遷延(せんえん)分娩と呼ばれる状態になります。

状況に応じて、何らかの医療処置を行いますが、しんどいのは産婦さんだけではなく、生まれて来る迄も生まれてからも、赤ちゃんも疲労困憊でヘロヘロになってしまうこと。
多くの妊婦さんはそのことに気がついていません。

勿論、全ての遷延分娩の赤ちゃんがそうなるとは申しませんが、かなりの割合で、呼吸障害を起こし、小児科入院になることは事実です。
赤ちゃんは呼吸障害を起こすとどうなるか知っていますか?
フツー生まれれば自分で呼吸をするけれど、苦しくてずっと喘いでいたり、急に顔色が悪くなったり、呼吸数が異様に多く浅表になったり、酸素を投与しないとSPO2が低下したり、場合によっては胎便吸引症候群(MAS)になることもあります。
そうなると、もはや健常新生児とは言えない状態ですから、残念ながら点滴やモニターに繋がれて、酸素投与され、保育器に収容されてしまいます。
つまり、「母子同室して母乳育児をするぞぉ!」と意気込んでも、初っ端から不可能になります。
とてもじゃないけれど、呼吸障害の赤ちゃんは、元気におっぱいに吸いつける状態じゃないですからね。

全ての遷延分娩を防止することは不可能でしょうが、例えば、高齢の初産婦であれば、スクワットやウォーキングを怠らないようにしたり、低身長の初産婦であれば、体重を増やし過ぎないように気をつけること等、遷延分娩を回避するために、妊婦時代から何かしら出来ることはあると思うのです。
そういうことを面倒臭がりスル―していると、いざという時の持久力が乏しくなったり、産道に贅肉が付いたり、赤ちゃんが骨盤ザイズよりも大きく育ち過ぎたりして、「ああぁぁぁ・・・」ってなことになったら悔やんでも悔やみきれなくなると思います。
妊娠中の生活、決して毎日修行僧のようにストイックになれとは言わないけれど、能天気級に分娩を甘く考えたり、舐めた対応をすることだけは避けて頂きたい。
助産師の話をテキトーに流したりせず、真面目に聞いてください。
元気で生まれる筈の赤ちゃんに苦しい思いをさせないために、切に願います。

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☆陣痛から出産まで」カテゴリの記事

コメント

私は3日がかりで出産し、生まれてきた赤ちゃんは胎便吸引症候群になり、保育器収容されました。
しかし出産前は安産のため情報を収集して、散歩やスクワット等、必死に身体を動かし、自分では万全の準備をしていました。そして出産後、今回の記事のように出産前の母親の準備が足りないと周囲から言われました。
原因が特定出来ない以上、母親を責める記事は非常に心が痛みます。

ペンギンさん、よこやり失礼します。
別にお母さんを責めてる記事ではないと思いますよ。
なぜ体重が増えたらいけないか、運動の重要性などを説明してるだけで。
ペンギンさんが努力されて赤ちゃんを気遣ったのはわかります。

はじめまして。
1歳5カ月で今でもおっぱいLOVEな息子がいます。
最近こちらのブログを見つけ、最初の記事からコツコツ読み勉強させていただいております。

私は助産院で出産しました。
微弱陣痛で3日ほどかかりましたがなんとか無事に出産することができました。
微弱陣痛の理由としては、
私の身長(151cm)に対して赤ちゃん(身長51cm、頭囲34cm)が大きいこと、
へその緒が首に巻きついていたことが関係しているのではないかと説明がありました。
生まれてすぐには泣かなかったためなにやら処置(肺に入った水を取り除いていた?)を
されていましたが、元気に息をしてくれたあとちゃんとおっぱいを吸ってくれました。
初日の夜は赤ちゃんを預かってくれるというのが助産院の方針で、
それまでは母子同室で一緒にいることができました。

生まれてから1日ほどは心拍が速かったそうですが、その後の小児科医の診察では特に問題ありませんでした。
記事に書かれているような「健常新生児とは言えない」状態ではありませんでしたよ。
たまたま運がよかったのか、
それとも重大な見落としがあったことを知らずにいるだけかわかりませんが。。。
どう考えたらよいでしょうか??
お忙しいとは思いますが教えていただけるとありがたいです。


はじめまして。
私も気になる記事でしたので、
コメントさせてください。

今五歳になる息子に、三歳で自然卒乳するまで
完母で授乳していた者です。
わかりやすく、又うなずける記事に
懐かしい気持ちになっていたのですが
この記事については
ちょっと悲しい気持ちにもなりました。
お産を甘くみないで、きちんと助産師さんの指示をきいて、守るようにとの趣旨は充分つたわってきたのですが。

私自身、前にコメントされたペンギンさん同様、
安産や完母で育てるための情報を仕入れ、なるべく実践していたからです。
仕事を妊娠8カ月終わりまでしていて
その後は毎日二時間は歩き、
食生活にも気をつかって身体を冷やさないよう心掛け…
しかし、結果は難産。入院~三日目の朝、
促進剤+吸引分娩にて出産しました。
私だけじゃなく赤ちゃんだって頑張ってる、絶対無事出産するという気持ちで、
弱音ははきたくありませんでした。
痛いと騒いだら、無駄な体力を使うと思い、壁を殴って耐えてました。

産後、息子は呼吸が安定せず
1日保育器におりましたが、
元気いっぱい、すくすく成長し今に至ります。
難産の理由はいくつもあるかと思いますが、

☆私の骨盤サイズに比して
息子の頭囲が大きめだったこと(約4W分大きめ)
☆微弱陣痛
☆自然分娩が基本の産院でしたので、
促進剤は母子に危険がないかぎり、使わない
などではないかと言われました。

ちなみに体重増加は
妊娠前40kg→最後の検診で48kg。
高血圧症などとも無縁でした。

赤ちゃんのサイズが大きめ大きめと言われまくり、
母体の体重増加に人一倍気をつかっても、運動してもスクワットしても難産、しかし元気な子を産んだ人もいる。

(何事にも例外があるとは思いますが)などの一言が欲しいと思います。
多様性をみとめてくださるソラニンさんだからこそ、
お気遣いのある言葉を選んでほしかったです。

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