特に退院後10日前後迄の赤ちゃんが眠りがちなら注意してね!
先の記事で、赤ちゃんが眠りがちなのは必ずしも良いことではないと書きました。
特に退院後10日前後迄の時期、昏々と眠り、授乳回数が8回/日を割ると、退院後からの体重増加が良くても18g/日未満になりやすく、最悪な場合ゼロもしくはマイナスという結果になることも決して稀ではありません。
SOLANINの勤務先の母乳外来では出生したほぼ全ての新生児が2週間健診のカタチで受診しています。
お母さんは耳にタコができるくらい、頻回授乳の重要性を聞いている筈なのに、正常新生児の10人に1人はそういう状況に陥り、哺乳不全や乳糖不耐症でないかなどの鑑別のため、再診が必要となります。
「眠ってるのを起こす必要はない。そっとしておきなさい。」と、余計な一言をご実家のお母さん(=赤ちゃんのおばあちゃんですね。)に言われて、それを真に受けて放置した結果、涙が止まらないくらいのショックを受けられるお母さんが10人に1人は出現しているということです。
大袈裟でなく、家族間の責任問題に発展した事例もあります。
子育ての先輩であっても、何しろウン十年も昔のことですから、克明な育児日記でも残っているならともかく、うろ覚えの記憶を頼りに間違ったアドバイスをされると、困ったことになります。
それでも、2週間健診を受診されていればこそ、その時点で改善を図ることが出来ます。
1ヶ月健診までに何とかキャッチアップ出来ますから、心配ないのですが、2週間健診のない病産院では、どうしているのかなと、ふと思います。
赤ちゃんの体重が増えていないだけでも、お母さんにはかなりの精神的ダメージですが、年に数人は黄疸値が異常に上昇し、光線療法が必要になり、入院加療をせざるを得ない《ダブルパンチ》な赤ちゃんもおられます。
赤ちゃんが眠り過ぎではないかという場合はためらわず、起こしておっぱいをしっかりと飲ませてあげましょうね。
寝過ごしたら気が付いた時点で起こして飲ませましょう。
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