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2013年9月22日 (日)

B群溶連菌の治療について。

B群溶連菌って聞いたことがありますか?
英語の略語だったらGBSですな。
妊娠中に膣分泌物(つまりオリモノ)の検査が何回かあると思いますが、一般的にGBSは妊娠末期に調べます。
GBS陽性の妊婦さんは全妊婦さんのおよそ20%程度と言われています。
B群溶連菌(以下GBSと表記します。)は弱毒性の常在菌(つまりありふれた菌)で、膣分泌物から検出されても妊娠中に何か問題になることはありません。

ただ、分娩進行中(つまり産道で)に赤ちゃんが感染すると稀に(GBS抗体を持っておられない妊婦さんは1%なので、その場合・・・ということです。)いわゆるGBS感染症になることがあります。
具体的には肺炎・菌血症・髄膜炎・脳炎等です。
いずれも赤ちゃんの予後にかかわる病気です。

ですので、妊娠末期の膣分泌物の検査でGBS陽性であれば、分娩開始で入院次第、抗菌薬の点滴をしてもらうことになります。
通常4時間毎に点滴を行います。(出産が4時間以内なら点滴は1回だけになるということです。)
抗菌薬の点滴をしてもらっても、滴下終了から30分以内に出産になると効果が無いと言われています。
「だったら何故、もっと早く治療しないのか?後手に廻ったら大変ぢゃないの!」って思いませんか?
思うでしょ?
でも、しないのですね。
何故かというと先にも書いたようにGBSは弱毒性の常在菌なんですね。
抗菌薬の膣錠なんかで簡単にやっつけることができます。
でも、またぞろ直ぐに復活しちゃうのね。
だったらそのたびに抗菌薬で叩けばいいって?
そんなことしたら、耐性菌が出来て、肝腎カナメの出産時に頼みの綱のお薬が効かなくなる恐れが大きいのです。
だから、妊娠中の治療ってしないのですね。

ちなみにGBS感染が無くて前期破水した場合は抗菌薬の内服を時間を決めてしてもらい、経時的にCRPの値が高くならなければ抗菌薬の点滴はしないものです。
GBS感染があれば前期破水をしていなくても抗菌薬の点滴をしてもらう・・・という段取りになるかと思います。

膣分泌物検査はこのような意味があるので、大抵の病産院はルーチン検査化している筈ですが、万一妊婦さん自身に検査を受けるかどうか決定権がある場合(おそらく海外?)は躊躇わずに受けてください。
間違っても断ってはいけませんよ。

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