保育器に入った赤ちゃんの心理。
赤ちゃんが満期産で、健康に生まれてくれることは誰しもが願うことでしょう。
しかし、早産や満期産でも極端な低出生体重であったり、生まれた時に仮死状態や一過性多呼吸や無呼吸発作等の呼吸障害があったり、痙攣発作を起こしたり、前期破水で感染症になったり・・・といったアクシデントがが発生すれば、母子同室の病産院であっても赤ちゃんは保育器に収容されます。
開業産科では、赤ちゃんの容態に心配があれば,早目にNICUに搬送されることもあります。
もちろん、週数が進み、或いは容態が落ち着けば、人工呼吸器や点滴や酸素等はOFFになります。
保育器からも出してもらえます。
モニターも外してもらえます。
メデタシメデタシです。
でも、困ったことが起こり得るのです。
或る日突然、手のひらを返すように・・・です。
例えば早産だったら分娩予定日を過ぎる頃から、スタミナが付いてくるから、「抱っこしないと寝てくれない。お布団の上では眠ってくれない。」という現象が高頻度で起こるのです。
例えば満期産での感染症や呼吸障害等であれば、病状が落ち着いたら数日のうちに脱器してもらえます。
脱器してもらった直後はさほどでもないですが、もう一段階進み、充分な量がスムーズに哺乳出来るようになる頃から、やはり「抱っこしないと寝てくれない。お布団の上では眠ってくれない。」という現象が高頻度で起こるのです。
いつまで続くのかは個人差があり、私には何とも言えません。
でも、赤ちゃん自身が「生まれる時は僕も(私も)苦しくて大変だったんだよ。生まれてからは一人ぼっちで寂しかったんだよ。お母さんはそのことを分かってくれているのかな?」という気持ちが癒される頃に、解消されるようです。
先日出会ったお母さんは、「赤ちゃんの1歳の誕生日まで、毎日抱っこしたまま眠ってました。」と仰ってました。
別のお母さんは「10か月で、お布団で眠ってくれるようになりましたが、3歳過ぎまで、出掛けた時は、(お母さんの)太腿にかじりついて、離れようとはしませんでした。」と仰っていました。
とっても甘えん坊で寂しがり屋さんなのですね。
その対応はとても大変だけど、それにはこのような理由があるので、赤ちゃんの気持ちを忖度(=そんたく)して、受け止めてやってくださいね。
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