吸啜刺激は母乳分泌量を増加させる!その1
1人目さんが早産児や低出生体重児だったり、呼吸障害や菌血症等の理由で短期間(例えば2~5日間程度)であっても、クベース収容されたり、酸素投与や輸液をされたりで母子分離になったとします。
すると、頻回直母が出来ないために、分娩直後からの母子同室・頻回直母をされた方と比較して、おっぱい分泌の立ち上がりが遅れがちな傾向が強いです。
特に、赤ちゃんの吸啜力が弱々しく、ヘナヘナ・クッタリちゃんですと、おっぱい分泌起動スイッチが入らなかったせいで、また、退院後母乳外来や助産院に通われることなく孤軍奮闘では、いつまで経っても真っ当な吸啜に至らないため、おっぱい分泌が伸びず、直母量を測定してもひと桁~10g前後止まりで、結局は混合栄養のままというパターンはしばしばあります。
こういう経験をされると、大抵のお母さんは、「私はおっぱいが出にくい体質で、だからミルクの補足をせざるを得なかったんだわ。」と、思い込んでいらっしゃいます。
でも、そうじゃない!
2人目さんが健常新生児で、吸啜力に何の問題もなければ、生後2日目やそこいらで、直母量を測定したら10~20g台という破格の量が哺乳出来ることだってあるのです。
真っ当な吸啜のもたらす効果はとてつもなく大きいのです。
そういう違いを経験されたお母さんは、口を揃えてこう仰います。
「赤ちゃんが正しく吸ってくれたら、私のおっぱいは充分な量が出るんですね!今にして思えば上の子の時は、ちゃんと吸ってくれなかったというか、吸わせてあげられなかったということなんですね。決しておっぱいが出にくい体質とかじゃなくて、吸われる刺激が不足しておっぱいの分泌量が増えなかったんですね。よ~く分かりました。」
吸啜力が弱々しく、ヘナヘナ・クッタリちゃんの場合は、日齢が進み体重増加すれば直母が可能になることが期待出来ますから、簡単に諦めないでね!
また、孤軍奮闘するのではなく、周囲にヘルプサインを出され、適切な介助やアドバイスを母乳外来や助産院で受けてくださいね。
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