おっぱいに含まれる糖類=乳糖(ラクトース)の特徴について3
おっぱいの中の乳糖は腸管内で、オリゴ糖と共に、ビフィズス菌のエサになってくれるので、下痢の原因菌である大腸菌などの繁殖をブロックします。
おっぱいだけを飲んでいる赤ちゃんのうんちは、酸っぱい臭いがします。
粉ミルクだけとか混合栄養の赤ちゃんのうんちとは臭いが異なりますね。
もちろん、大人のとも違いますね。
つまり、赤ちゃんの腸管内は善玉菌のビフィズス菌でいっぱいなのです。
正常新生児だけではありません。
2001年の母乳育児シンポジウムに参加した私は、その時の教育講演で、大阪府立母子センターの北島博之先生に、「未熟児にビフィズス菌を投与すると、壊死性腸炎(=腸管内の細菌叢が好気性菌優位になり、ガスが大量に発生し、腸が腐ってしまい、最悪の場合、死に至る恐ろしい病気です。)の進行を食い止められるし、ビフィズス菌が十分におなかに定着すれば、未熟児の体重増加が多い。」ということを教えていただきました。
1990年以降、未熟児にビフィズス菌を投与することで、腸管原性の敗血症や壊死性腸炎が激減しているそうです。
おっぱいには粉ミルクよりも乳糖が多く含まれていますから、おっぱいをひとしずくでも多く飲ませてあげることは、生命を繋ぐのに、とても大きな意味があるのですね。
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