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2014年3月 9日 (日)

生理的体重減少が長引くのはヤバいです。(早期新生児期)

SOLANINの勤務先のような母乳育児推進病院の場合、健常新生児であれば、医学的適応がなければ、闇雲にブドウ糖液や粉ミルクの補足はしないです。
なので、基本的におっぱい一本で過ごすわけですが、初産婦さんの赤ちゃんだったら生後3日目が、経産婦さんで上の子さんもしっかり母乳育児が出来ていた方の赤ちゃんであれば、生後2日目が最低体重になるパターンが多いです。

生まれて間もなくから一応頻回直母はしていても、肝腎の赤ちゃんが眠りがちで、効果的な乳頭刺激が得られていないと、おっぱいの立ち上がりが遅くなりがちで、初経産を問わず、生後2日目の体重測定時に生下時から-10%以上の体重減少が見られることもあります。

数字を見ればギョギョッとなり、赤ちゃんが干上がるのでは?と、不安になるかもしれませんが、兎に角おしっこやうんちの回数がAAAの日齢別の参考値以上出ていれば、渇熱等の懸念も少なく、「翌日も激減するのでは?」といった心配は杞憂に終わると思います。
また、念のため直母量を何度か抜き打ちで測定して、生後2日目の段階で2ケタ(10g台)飲めていたら、十中八九、翌日の赤ちゃんの体重は増加する筈です。
万一減少したとしても、こういう場合、前日比-20g以下で、体重減少に急ブレーキが掛かったことが分かります。
そうであれば、減少した体重のV字回復はもうすぐです。(ビンゴで言えばトリプルリーチくらいでしょうか。)
なので、体重減少が-10%超えても、決して焦らなくていいですよ。

反対に生下時からの体重体重減少が数%なのに、初・経産婦問わずに生後4日目になっても増加に転じることがないのは要注意です。
体重測定までに授乳間隔が空き過ぎているわけでもないのに、日々赤ちゃんの体重がダダ下がりで、前日比-10~30g台位の小幅ペースであってもジリジリ減少を続けている時は、赤ちゃんが下手っぴちゃんで、基本的なラッチオンがあやふやで身についていなかったり、合わないポジショニングでまともに哺乳できていないか、乳汁来潮遅延でおっぱいの分泌にスイッチが入っていないかのいずれかか、全てかの場合でしょう。
面倒でも哺乳量測定は毎回行い、何らかの補足も必要になってくるでしょう。

健常新生児で生後4日目なんて退院目前ですから、本来は助産師が手を添えてお手伝いする時期でもないし、お母さんにも自立してもらわなくてはならない時期ですが、このまま退院したら、2週間健診の際に赤ちゃんの体重が全く増加しないか、下手をすると激減する危険性を孕んでいるので、退院日には、直母の際のポジショニングから補足の量・回数・授乳表をつけることも含めて念入りに個別指導が必要です。

また、このような場合、退院後一週間以上空けてのフォローは、初回来院時期として不適切です。
出来れば退院後2~3日後頃に初回フォローが必要です。
そして、困ったことに、母乳育児をしていくにはご自身と赤ちゃんがヤバい状態であると自覚が欠如していらっしゃる方もちらほらなので、1ヶ月健診までに何度かフォローが必要だということも予め伝えておきましょう。

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