おっぱいだけで育てるのはそんなに難しいことなのか?
2009年の時点で日本の母乳率は退院時60%、1ヶ月健診時40~45%が全国平均だと申しましたが、SOLANINの勤務先のようなBFH認定施設ではそんなに低値ではありません!
入院中は出来る限り自然分娩を目指し、カンガルーケア、出生直後からの母子同室、乳房ケア、授乳介助などを行い、退院後も母乳外来で2週間健診や育児相談の場を設けお母さんのおっぱいで育てたいという気持ちをバックアップしているからです。
ちなみに、SOLANINの勤務先の2008年の母乳率は正常新生児であれば退院時95%、1ヶ月健診時92%です。
でも、その内訳は私が普段のお仕事の中で(例えば2週間健診時の状況からある程度の見通しが立つのですが・・・)
①「このお母さんは見守っているだけで、特に何もしなくても充分母乳育児ができる方だな。」と感じる方が40%です。(勿論、母子同室・頻回授乳が大前提です。)
②「節目節目で、アドバイスやメンテナンスが必要だけど、関わることで、上手くやっていける方。」も40%です。
③「しょっちゅう、短いスパンで、診させていただかないと、危なっかしいなぁ。」という方が10%ってところです。
SOLANINの勤務先の自慢をするのではありませんが、全国平均の1ヶ月健診時の母乳率が40~45%というのはこの中の①の方達の割合にリンクしているとしか考えられません。
医療者の努力とかではなく、その方が持って生まれた才能?で、つまり自力でやっていけるのがこの①の方達なんですね。
初めて触る新生児がわが子であるというお母さんが90%を超える時代だからこそ、
お母さんと赤ちゃんが幸せな気持ちで過ごせるよう、母乳育児ってどういうものか、どうすればしやすくなるのか、困った時は誰を頼ればいいのか、はっきりさせないと、
「おっぱいで育てたかったけど、頑張ったのにダメだった」と挫折感を抱くお母さんや「おっぱいをあげることが全然楽しめず、プレッシャーでしかなかった」というイライラ感でいっぱいのお母さんが増えてしまうのではないか、とても気になります。
« 未だ○○タイムに痛い。(産後10ヶ月) | トップページ | まずはケアでしょう? »
「☆母乳育児のモチベーション」カテゴリの記事
- フランス在住の当ブログの読者さんからのおたより。(8ヶ月)(2015.09.09)
- クッション族デビューのご報告♪(1歳3ヶ月)(2015.07.21)
- 不安になった時は、どうする?(2015.06.21)
- 人工乳を補足しないとストレスが溜まる?(2015.06.09)
- いつになったらおっぱいライフを楽しめるのか?(2015.06.05)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
私の場合、母乳育児はソラニンさんのブログのおかげもあって難しいものと感じずに済みましたが、最初の数ヵ月はとても根気が要るとは思いました。
昼夜せっせと頻回授乳に励む私への周囲の反応は「そんなに大変なら母乳止めてミルクにしなよ」「ミルクも使ってもっと要領よく育児しなよ」というものばかりでした。
「あなたの為を思って言っている」と人はいいますが、私には「プッ、無駄な努力乙w」と言われている様でならず、報われなさとやるせなさを感じる事もありました。
私は母乳育児自体は難しいとは思いませんが、優しさの名のもとにママのやる気を挫く人があまりにも多いのが、母乳育児を難しく感じさせてしまうのではないかと思いました…。
投稿: 乳 | 2014年4月28日 (月) 04時38分
>乳さん
私もそう思います!!
越えなければいけない困難なことは、必ず一人ひとりあると思いますが、頻回授乳も夜間授乳も、なんでもかんでも母乳のせいにして、「優しいアドバイス」をされるから、余計な悩みが増えた気がします。
投稿: もにゅ | 2014年4月30日 (水) 11時03分