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2014年5月17日 (土)

舌小帯短縮症の手術について。

日本小児科学会では、哺乳困難に対しての舌小帯短縮症の手術は不要という見解を出しています。
その対極にあるのが、日本舌癒着症学会の見解です。

あまり公に語られることはないことですが、臨床的に見て舌小帯短縮症の赤ちゃんは、軽度の場合を含めたら5~6人に1人くらいの割合でいらっしゃいます。
つまり、舌小帯短縮症というのは、決して珍しいものではないのです。
個人的には、舌小帯短縮症の赤ちゃん=直母困難だとは思いません。
舌小帯短縮症の赤ちゃんであっても、直母で完母という赤ちゃんは、大勢いらっしゃいます。
勿論、お母さんの乳頭損傷が酷くなかなか治らなかったり、直母量が伸びてこないと、「もしかして手術を受けたらこの状況を打破できるのだろうか?」と思ってしまうことはあります。
とは言え、生まれて間もない赤ちゃんに、健康保険適用にならない手術を受けようという決断をするのは、親御さんにとっても大層勇気の必要なこととお察しします。

手術の方法(術式?)は色々あるようです。
実はこれまでSOLANINは、手術を受けられた赤ちゃん達(5人未満)にお会いしたことがあります。
手術前の状態を知らない赤ちゃんも含まれるし、人数的にも少ないので、偉そうなことは申せません。
ただ、こと哺乳に関する手術の効果については、正直言ってコメントできないです。
哺乳以外の効果、例えば血行が良くなり四肢末梢が温かいというのは、赤ちゃんを触らせてもらうと、それとなく感じます。
また、お母さんたちのお話を伺った分には、乳頭損傷は起きにくくなったそうなので、それは良いことだと思います。
以前、手術を推奨される某ドクターのエコー動画を拝見したことはあり、術後は術前よりも舌の動きが良くなっていることも、何となく分かります。

しかし、手術を受けた赤ちゃんが、果たしてホントに効果的な吸啜が出来ているかどうかは、SOLANINには分からないです。(汗)
少なくとも手術を受けられた後に、おっぱいの分泌が格段に増加したというお母さんには出会っていませんし、直母量が目覚ましく増加した赤ちゃんにも出会っていないからです。
(リラクテーションが出来た方にも遭遇しておりません。)
もしかしたら、SOLANINがお会いした赤ちゃん達は、たまたま手術を受けられた時期が遅かったのかもしれませんが。(効果的な吸啜刺激が得られないと、あっという間にプロラクチンレベルが低下しますからね。)

そのあたりのデータ(があるのかどうかも含めて)、残念ながら今のところキャッチしておりません。

ひょっとしたら、当ブログの読者のみなさんの中には、我が子が手術経験者の方もいらっしゃるかもしれませんね。
もし、差支えなければ、ご意見をいただけたらと思います。

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☆おっぱいに関する私見」カテゴリの記事

コメント

生後5ヶ月の息子がそうでした。
ただうちの場合は手術でなく、生後1ヶ月半の時に助産院でベテランの先生が消毒したハサミで切ってくれました。


里帰りで実家近くのミルク屋仲良し産院で出産。恥ずかしながら花畑妊婦で母乳に関して勉強しておらず、退院後に近所で助産院を探して相談し、マッサージを受けました。
「体重の増えかたが大きい(42g/日)し、良く出るおっぱいだから頻回授乳で母乳だけで大丈夫よ」と助産師さんに太鼓判を押され、母乳のみに切り替えました。
ところが産院での1ヶ月検診で、しっかり出生体重から計算されて医師からミルクを足すよう言われてしまい…当日まだブログを知らなかった私は医師の言葉にかなり凹み、自宅に帰ってミルクを足す生活に戻しました。ちなみに助産院で受診〜1ヶ月検診までの体重を計算したら15日間で10g/日でした。

そこから頻回直母+ミルク100〜160ml/日を続けて半月。再び実家に帰ったとき、ミルクを飲ませてた母(元保育士)が「この子飲み方ヘタねぇ。舌を乳首に巻き付けなくてすぐ離すし、ゲップがすごく出るわ。」
舌を巻き付ける?そんな光景を見たことがなかった私は気になってマッサージを受けた助産院に相談して息子を診てもらいました。そこで舌の裏のスジが舌先までついてる(舌小帯短縮症)と教えられ、その場で切って貰いました。勿論切って血が止まるまで見えないようにしてくれましたが…。

子供もすぐ泣き止み、ほんの5分位だったと思います。
おっぱいをくわえさせたら…感覚が今までと全然違う!!!
舌を乳首にきれいなUの字で巻き付いて飲む姿に感動しました。
助産院の先生も「最初に来てくれたときに気付かなくてごめんなさいね。今度こそ大丈夫よ」
そこから少しずつミルクを減らし、ベビースケールで時々体重を量りながら完母にすることが出来ました。以前に比べてゲップやおならが驚くほど減り、体重も順調に増えています。

ただ、時期がソラニンさんのおっしゃる「4800gの壁」とちょうど重なっていたため、哺乳力がついてきたのもあるかと思いますが、私は手術(?)して貰って良かったです。


捕捉として…私の妹(28)が舌小帯短縮症で、生後すぐ産院で先生がハサミで切った話を聞いたことがあったので、切られることはあまり抵抗ありませんでした。
助産院の先生曰く「大きくなってからだと手術になるけど、今くらいの月齢なら出血も少ないしすぐ止まる」との事だったので、私から先生に切って貰えないかお願いしました。

長々と書いて申し訳ありません。参考になれば幸いです。

うちの三兄弟も舌小帯の手術をうけました。

次男が5ヶ月の時、完母でしたが体重の増え方が悪く、マッサージにもいっていました。それ以外にも手足がすごく冷たくて鼻が悪かったのですが舌をみると舌がつながっているということでそれが原因では?と言われました。

その手術できる先生を紹介していただいて哺乳にもやはり問題があり、浅い飲み方になっていました。そこではまず授乳しながら酸素濃度をはかりました。すると酸素濃度が普通より低く、哺乳よりも呼吸に障害がでていることがわかったため手術を受けたのです。もし哺乳だけの問題だったら手術を受けなかったと思います。
手術自体はレーザーで焼くだけなので、あっという間でした。そのあとにすぐ授乳したのですが、手術前と後ではあまりに違ってびっくりしました!
手足が暖かくなり、呼吸も深くなりました。授乳量は倍になりました。受けて良かったと思います。

ただし、やっぱり個人差はあります。三男は同じように受けましたが、哺乳は二割くらいしか増えませんでした。

長男は四歳をすぎてから手術をしました。赤ちゃんではないため全身麻酔となり、かなり負担が大きい手術になり悩みましたが、睡眠中無呼吸だったため、手術を決意しました。受けてからぐっすり寝られるようになったことが何より良かったです。
先生もおっしゃっていましたが、哺乳量を増やすのが目的ではないといっていました。あくまで呼吸障害を改善するための手術だそうです。

ご参考になればありがたいです。

私の息子も生後7ヶ月の時に受けました。

完母で特に大きな問題はありませんでしたが、上唇を巻き込んで飲み、奥のほうのおっぱいは飲めていませんでした。マッサージしていただいていた助産師さんにも、奥のほうが残っていると言われていました。

授乳中の血中酸素濃度は問題なく、診断は中程度でしたが、夫と相談し、将来を考えて手術を受けさせました。

手術は麻酔なしで10分程度、舌の下だけでなく、上唇と歯茎の間も切りました。手術直後の授乳に問題はなく、上唇を巻き込むこともなく、舌もしっかり動いていました。
日が経つにつれ、飲み方が以前よりダイナミックになり、奥に残っていたおっぱいまでしっかり飲めるようになったのか、授乳後はおっぱいが空っぽになるように感じました。お世話になっていた助産師さんも、しっかり奥まで飲めているとお褒めいただきました。


実母から私の母乳育児は大変だったという話を聞いていたので、私も診察を受け、重度と診断されました。弟2人は赤ちゃんの頃に既に手術を受けており、過去の自分の様子や弟たちとの違い、また息子の様子を考えて、私も手術を受けました。

手術中に測っていた酸素濃度も、レーザーで切ってすぐ100になり、新鮮な空気が一気に入ってくるような感覚を覚えました。特に鼻での呼吸が格段に楽になりました。以前は鼻呼吸(口を閉じた状態で鼻だけの呼吸)が苦しかったのですが、手術後は軽く吸っただけでたくさん空気が入ってきます。酸素がたくさん入ってくるからか、頭もスッキリしたように感じ、以前に比べて意味のないイライラや疲れ、肩こり、冷えが減りました。


おっぱいを飲む時は鼻呼吸になるので、鼻呼吸がうまく出来ないと上手におっぱいを飲むことは難しいのだなと思いました。

数値的な効果は現れない可能性はありますが、哺乳の改善はゼロではないかもしれません。ドクターからは、赤ちゃんにとっては、手術による呼吸の改善が哺乳の改善に繋がると説明を受けました。


手術は保険適用外で、年齢が上がるにつれて料金も上がります。お世話になったクリニックは、息子くらいの月齢までは麻酔なし、大人は歯科で使うのと同じような麻酔薬で局所麻酔でした。より低月齢のほうが麻酔を使わず、手術時間も短いため、体への負担は少ないそうです。


参考になれば幸いです。

初めてコメントいたします。
第3子妊娠中にやっとこちらのブログに出会うことができ、毎日楽しく勉強させていただいております。

現在生後7ヶ月の第3子次女が、生後4ヶ月の時に舌癒着症の手術を受けました。
きっかけは、おっぱいマッサージを受けに通っていた助産院で、体重増加不良を指摘され、哺乳の仕方を見てもらった時に飲み方が下手だと言われたことでした。
舌小帯と上唇小帯の癒着が強いので口が大きく開けられないとのことで、確かに哺乳時に乳輪が全部隠れていませんでした。
舌癒着症について詳しく伺うと、哺乳に
関してだけではなくて、呼吸や歯並びや睡眠障害など、全身の様々な症状にも関連してくると説明を受けました。
3人目の赤ちゃんですが、舌癒着症のことは今回初めて知りました。

舌癒着症の手術ができる病院は現在とても少なく限られているそうですが、幸いにも、車で30分のところにそのうちの1つの病院があったので、家事と上の子2人の育児をしながらでも通うことができました。

次女が手術を受けた病院では、まず手術前説明会を受けました。
たっぷり時間を取ってあり3時間程、舌癒着症が強いとなぜ全身の色々な症状に関連してくるのか、ということや実際手術を受けるならばこういった流れになり、その後何回診察がありますよ、とか、考えられる良くないこと(やはり、小児科学会が反対している手術ですので、考えられるメリットもデメリットも全てお話ししていらっしゃるんだと思いました)や過去にあった手術中の事故について、ありのままのことを教えていただきました。

翌週、手術を受けましたが、手術室に
連れて行かれてから5分ほどで帰ってきました。
出血もほんの少しガーゼについているだけでした。
帰ってきた次女を見てビックリしました。
赤黒かった肌の色が綺麗なピンク色になり、手足もポカポカ温かく、おっぱいをくわえさせると、すごくソフトに力まずに哺乳しているのが分かりました。
手術前と直後では我が子の場合、劇的な変化がありました。
その時、一緒に手術を受けた赤ちゃんは4人いたのですが、他のお母さんも『顔色が全然違う』とか『おっぱいを吸われても全然痛くない』とか何かしら変化を感じていらしたようです。

その後、我が子はどんな変化があったのかと申しますと、哺乳に関しては、哺乳量がすごく増えたとか、体重が一気に増えたというような変化は特にありませんでした。
リラクテーションもできていません。
自分なりに考えてみたところ、手術の時4
ヶ月でしたので、すでにかなりのキョロちゃんで、日中はまともに飲まなかったことと(上の子が2人いるので昼間はとても賑やかで、上の子たちが起きている間は寝てもすぐ起きてしまう状況でした)
、手でおっぱいを押し、乳首を引っ張って飲む癖がついていたことがあり、舌小帯の問題とは別に哺乳に関してネックとなるところがあったからではないかなと思いました。
ですので、手術をするならキョロちゃんや変な癖がつく前の、月齢の早い方がより良いのではと感じました。
舌小帯の手術をしても、頻回授乳をして分泌を落とさないことや、キョロちゃんの対策としての寝込みを狙っての授乳などの努力は欠かせないというのが、手術を経験してみた私の意見です。

我が子は、最近はいつの間にかキョロちゃんもおさまり、毎回しっかりと飲んでくれるようになりました。
乳首引っ張り飲みは相変わらずありますが、やはり手術前に比べて力まずにスムーズに哺乳ができるようになったこと、顔色が良くなり、体が温かいこと、口が大きく開くようになったので離乳食もあまり口からこぼさずに上手に食べてくれることから、手術を受けさせて良かったと思っております。

長々と書いてしまい申し訳ありませんでした。
舌癒着症の手術を受けるか迷っていらっしゃる方のお役に少しでも立てれば、とても嬉しく思います。

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