« 耳瘻孔とは? | トップページ | 上の子への夜間頻回直母に悲鳴!(2歳6ヶ月) »

2014年6月14日 (土)

乳頭混乱や哺乳ストライキの時の母乳管理はどうするの?

「乳頭混乱」も「哺乳ストライキ」も、大変辛い出来事です。
昔から、これが原因で母乳育児を諦めるお母さんは少なくありません。
復旧するのに数日で済めば奇跡的、数週間~数ヶ月を要することも、決して稀ではありません。
「乳頭混乱」は、安易に(新生児のうちからであっても!)哺乳瓶哺乳に慣れさせると、お母さんの乳首をどうすれば吸啜できるのかという基本的動作が、一瞬にして分からなくなり、結果直母が出来なくなることです。
注意したいのは、哺乳瓶を何度も使ったら起こるものとは限らず、たった1回2回の使用であっても、そうなってしまうことがあることです。

 「哺乳ストライキ」は、まだ離乳の完了ではない時期なのに、赤ちゃんが心身にダメージを受けることがきっかけで、直母による哺乳自体をしてくれず、赤ちゃんが直母を拒否し続けることです。
いささか感性の鈍いお母さんだったら「早い卒乳」として片づけられることもありますが。(汗)

このような場合、一般的には、次のように指導されることが多かろうと思われます。

▼「とにかく吸わせなさい!吸わせれば分泌も増えます!」、
▼「搾乳なんてしなくていい。そんな暇があったら吸わせなさい!」
▼「寝ぼけているとちゃんと吸ってくれないから刺激にならないよ。耳を抓ってでも起こして吸わせなさい!」

ふむふむ。なるほどね。
確かに一理はありますね。
けれども、「乳頭混乱」や「哺乳ストライキ」という状態は、そもそも赤ちゃんがお母さんの乳首を咥えない、仰け反って嫌がる、吸啜もしないという困難な状態です。

 おっぱいの分泌の維持向上のためには、赤ちゃんをしっかり起こして吸啜させないと、効果的な乳頭刺激にはならないことは事実ですが、それに該当するのは、単純な眠り姫・眠り王子の場合です。
眠り姫・眠り王子の場合は、ひたすら叱咤激励し、おっぱいセールスに励むことこそが、母乳育児確立のための最大の方法です。
 

しかし、「乳頭混乱」や「哺乳ストライキ」の場合、お母さんの乳首に咥えも吸いつきもしないのですから、この指導は論理的に矛盾しているのですな。
ハッキリ言って、このような指導は、「画餅」以外の何物でもありませんな。

では、差し当たりどうすればいいのか?
いつ咥えてくれるか、吸啜してくれるかは正直言って未知数ですから、それまでは最優先事項はおっぱいの分泌の維持向上です。
つまり、NICUに搬送されて母子分離状態のお母さん、仕事復帰が早くてなんとか母乳育児を続けようとしているお母さんと同様のことをされたらいいのです。(ブログの本文右側にあるサイドバーの「☆仕事復帰とおっぱいのの両立」「☆搾乳の分泌維持と活用・冷凍母乳」「☆乳頭混乱」や「☆哺乳ストライキ」というカテゴリーを復習して対策を講じてください。
直母の練習は赤ちゃんの機嫌を見ながら慎重に進めます。
しっかりと覚醒している時は大抵失敗しますから、赤ちゃんが寝惚けているタイミングを見計らいましょう。


 「乳頭混乱」の最大の予防は、赤ちゃんに安易に哺乳瓶(ゴムの乳首)を使ったり、おしゃぶりを与えないことです。
「哺乳ストライキ」の最大の予防は、赤ちゃんの心身の健康管理に尽きます。
美味しいおっぱいを落ち着いた環境で飲ませてあげること、口腔系や耳鼻咽喉科系の病気に罹らないことに尽きます。

« 耳瘻孔とは? | トップページ | 上の子への夜間頻回直母に悲鳴!(2歳6ヶ月) »

☆おっぱいをあげていればこそのメリット」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。緊急でお尋ねしたいことがあるのです。
11ヶ月の息子を母乳育児しております。
2日ほど乳頭ストライキを起こされたのですが、卒乳かと勘違いしてしまいました。
そこでオッパイの圧を抜く程度にしか搾乳しなかったことと、あまりの痛みに冷やしてしまったことなんです。
お陰で沢山出ていたオッパイも今ではぺしゃんこになり、分泌もわずかになっているようなんです。
やっと飲む気になってくれたのにも関わらず、全く足りてないようで、息子に申し訳ない気持ちでやりきれないのです。どうか知恵をお貸しください。
こんなバカなことしてしまった私のオッパイは再生出来るのでしょうか?

この記事へのコメントは終了しました。

« 耳瘻孔とは? | トップページ | 上の子への夜間頻回直母に悲鳴!(2歳6ヶ月) »

カテゴリー

2022年2月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28          

アクセスカウンター

  • アクセスカウンター
    現在の閲覧者数: