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2014年6月29日 (日)

その時はそうするしかなかったのでしょう。でも・・・

経腟分娩で安産と言われた方よりも、難産だと言われた方や帝王切開をされた方の方が、退院時までに白湯や糖水や人工乳の補足をせざるを得なかったり、退院時も混合栄養になられる方が多いのが現実です。
BFHであってもそれは否定できません。

その原因の多くは、母体の疲労だとされています。
体力を消耗されたお母さんの身体のリペアが優先されるからだと。
確かにお母さんの産後の肥立ち(?)が悪ければ、色々不都合を来すであろうことは目に見えているでしょうし、フラフラで座ることも覚束ない状態で、「頻回直母をしましょう!」というのは、酷な気がします。

そう、そうなんです。
しかも、お母さんの口から「済みませんが、私2日も眠っていなくて、もうカラダがボロきれみたいなんです。せめて今日の夜だけでも寝かせてもらえませんか?」とか、「添い乳でおっぱいをあげるにしても、おなかの傷と腰が痛くて堪りません。痛み止めのお薬が切れているようですが、次のお薬の内服をしてもいいと許可された時刻にはまだなので、ホントに辛いんです。暫くの間、授乳は勘弁してもらえますか?」みたいな訴えをされると、スタッフはどうしても赤ちゃんを病室に連れて行っての直母ですら腰が引けてしまいます。
またお母さんに疾患があり、例えば重度の妊娠高血圧症候群で血圧がめっちゃ高かったりすると、安静第一なので添い乳すら難しいこともあります。
流れ的に、「仕方ないですね。それじゃあ朝になってから赤ちゃんをお連れしますね。」とか、「痛み止めのお薬が効いた頃に出直しますから、その時は赤ちゃんにおっぱいをあげましょうね。」とか、「血圧が下がったら授乳できると思いますので、その時まで待っていてくださいね。」となってしまいます。

そうなると、生後24時間以内の直母回数が、出生時以外で7回以上になることは殆ど不可能になります。
下手をすると、次の24時間の授乳回数も8回以上になることが難しくなります。
その後やっとお母さんの身体がまともに動けるようになられても、そこからは頻回直母(10回以上/日)で頑張られたとしても、それこそマンツーマンでスタッフが授乳の度に介助して適したポジショニングと正しいラッチオンをしているかどうか目を光らせ張り付いていても、最初から頻回直母が出来ていた方にはなかなか追いつけません。(涙)
偏におっぱいの分泌のための起動スイッチが入るのが遅いから。

お気の毒ですが、それが現実です。

勿論、「せめて一晩だけでも寝かせてほしい。」とか、「痛み止めが効くまでは病室での添い乳を待ってほしい。」と懇願されたお母さんに母性が欠如しているわけではないと思います。
お母さんの口からそんな言葉が出るということは、よほどのことがあったか最悪な体調たからだと、SOLANINは忖度(そんたく)できます。
血圧が高いお母さんに至っては、疾患なのだから授乳したくても出来ない状況なわけで、これは不可抗力だと思います。
つまり、その時はそうするしかなかったんでしょう。(涙)

ですが、そのツケが倍返し以上の確率でやって来るのもまた現実です。
「あの時、無理を押しても直母回数を落とさないようにすればor疾患さえなければ、
少なくとも今よりはおっぱいが上手くいっただろうに。」という想いは、常にSOLANINの胸の中には渦巻いています。
過ぎたことをあれこれ言ってもしょうがないのですが。

まぁこういう場合は、分娩がスムーズで頻回直母が普通に出来たお母さんの倍以上頑張らない限り挽回は難しいので、退院後も3つの「あ」(=「あせらず」「慌てず」「諦めず」)でいくしかないと個人的には思いますね。

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☆母乳分泌のメカニズム」カテゴリの記事

コメント

いつも楽しみに熟読させていただき、助けられている者です。

この記事を読んで、それでも大丈夫!うまくいってるよという例もあるんだとお伝えしたくて出てきました。

完母でという強い希望があり、妊娠期にこのブログと出会い、過去記事のブログも著書も併せて読み漁らせていただきました。
そして万全のつもりで迎えた出産は、胎盤早期剥離による緊急帝王切開…
息子は出生後すぐに別病院のNUCUへ運ばれ呼吸器をつけて点滴栄養となり、私は写真でしか見ることが出来ませんでした。
私自身も貧血がひどくベッドに端座位を取れたのが2日後、トイレまで歩けたのが3日後でした。
赤ちゃんと離れて泣いてばかりで、おっぱいのことなど考えられず、恥ずかしながら「そういえばおっぱい…」と思えたのも3日後くらいという有様でした。

そこからようやく搾乳開始。
息子に会いに行けたのは出生後4日目。
息子にチューブで母乳を与えてもらえたのが生後10日後くらい。
はじめて直母できたのが生後2週間目。
(しかし面会時の1日1回のみ)
退院は生後1ヶ月を迎える頃。

こんな状況でも、その後完母でいけました。
口から飲めるかどうか、無理ならチューブと言われたくらいなので、飲んでくれるならもうミルクだろうが何だろうがと思いましたが、やっぱりおっぱい飲んでくれてる姿を見る度シアワセです*

直母できない期間、私ができたことは1日8回の搾乳のみでしたが、続けて良かったなと思います。

予定外の出産になっても、すぐに母乳あげられる状況じゃなくても、希望しているなら諦めないでほしいです。
何もかもスムーズであるにこしたことは無いかもしれませんが、色々頑張ったからこそ喜びも大きいということもありますから。

長文失礼致しました。

久々にこちらの記事を読ませていただきました。
日にちがずいぶん経ってしまっていますが、コメント書かせていただいてもよろしいでしょうか。

私も帝王切開で最初は混合でしたが、産院が母乳育児推奨だったのもあり完母目指して頑張りました。
出産後に数時間おきに赤ちゃんの口をおっぱいにくっつけることはしました。そのときは実際に飲むことはできませんでした。

その後も入院中は直母でなかなか上手く飲ませられず(今思えば無理やり押し付けられてたことがあったので、それも嫌だったのかなと思うのですが…)、退院時には助産師さんから無理しないでミルクでも大丈夫だからと言われ、赤ちゃんの体重のことを心配してくれているとわかりつつも妊娠中から母乳で育てたい思っていたので内心ショックでした。

退院後から1ヶ月後にミルクの乳首を母乳育児用のものに統一して(乳頭混乱していたんですよね)、それから1ヶ月しないうちに突然ミルク嫌いになり完母になりました!
元々はおっぱいが好きだったのかなと思います。1歳になった今も、昼も夜も飲んでいます。

最初の2~3ヶ月はミルクを作ってもあまり飲まないし母乳も頻回でかなり辛く、おまけに体重の増えも若干悪く心配だったのですが、きっとちょっとずつ飲みたかったのだと思っています。今は3回食も食べてほぼ平均体重です。
諦めなくて本当によかったです。

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