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2014年8月 5日 (火)

血の繋がりは大事ですが。

最近の新聞で読んだ記事で、びっくりしたことがあります。
この10年ほど(だったと思う)先進的な生殖医療を推進されている、長野県の諏訪マタニティクリニックの根津先生に関することです。
男性不妊の解決策として、旦那さんのお父さんの精子をもらって、体外受精などの方法で赤ちゃんを授かるというものです。

根津先生のところでは、数年前に、実母さんが子宮を失った娘さんのために、娘夫婦の受精卵をおなかに戻して、代理母というパターンがありましたっけ。

あくまで個人的な見解ですが、受精卵が娘夫婦というのであれば、実母さんの心身の負担は途方もなく大きいですが、遺伝子的には大きな問題点はないと思います。

でも・・・うぅ~ん旦那さんのお父さんの精子って。
血を分けた子どもを望むにはそれしか方法が無かったのでしょうが、生まれてきた赤ちゃんは、旦那さんの異母弟妹でもあるわけですよね?
義母さんにしてみたら、自分の旦那さんが自分以外の女性に子どもを産ませたことになりますよね?(非嫡出子?)
旦那さんにしてみたら、婚姻中に奥さんが生んだ赤ちゃんだから、戸籍としては間違いなく自分の子どもになるわけですが、ホントは違うということになりますよね?
少し話がズレますが、民法第735条では、離婚後に嫁と義父、婿と義母のような直系姻族との結婚は永久に禁止だった筈です。
今回の赤ちゃんは生殖医療によるもので、直接性交渉を持ったわけではないから、倫理的に許されるのかな?

根津先生は充分な説明と同意のもとに行ったと仰っていますが・・・
赤ちゃんのお母さん、ホントにそれで良かったのかな?
もしかして出産された今でも、葛藤を抱えていらっしゃるのではないかな?
ひょっとして周囲の血に拘る圧力に抵抗できなかったのではないかな?
旦那さんや義母さんも、ホントにノープロブレムなんだろうか?

でも、SOLANINが一番気になるのは、赤ちゃんが成長して物の道理が分かるようになって、自分の出自(=自分の遺伝子上のお父さんは父方のおじいちゃんということ)を知った時の受け止め方です。
衝撃が大きすぎて、子ども自身のアイデンティティが崩壊する危険性だってあるのではないかな?
それ以前に、家族の秩序はどうなるんだろう?
望まれて生まれた赤ちゃんであることは間違いないのでしょうが。

生殖医療の進歩により、様々な親子関係のパターンが出現するようになりました。
一番大きな問題は、法整備が追いついていないことでしょうが、このパターンについては、それよりも倫理的な問題の方が大きいような気がします。
生まれてきた赤ちゃんには、どうか幸せになってほしいです。
(この記事に関しては、コメントは受けつけておりません。)

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