頻回授乳は流産の誘発に繋がりますか?
<ご相談内容>
どこから相談していいかわからないので、こちらから失礼します。
間違っていたらすみません。
現在、3歳9ヶ月の息子と1歳1ヶ月の娘がいます。
第3子希望、自然卒乳希望です。
ご教授頂きたいのは、頻回授乳は妊娠に影響があるかどうです。
息子が1歳5ヶ月の時に稽留流産しました。
妊娠の前後から息子が頻回におっぱいを求めるようになりました。
特にお腹の張りを感じなかったので求めるままに授乳していました。
産婦人科の先生も、今回の流産と授乳は因果関係ないとおっしゃって頂けたのですが、どうしても不安です。
おっぱいトラブルでお世話になっている助産師さん曰く、「授乳してると妊娠しにくい人もいるし、妊娠継続しにくい人もいる。自分のタイプをよく考えて計画しましょう」と言われ、ますます揺れています。科学では説明しきれない何かって存在するのでしょうか?
まだまだおっぱい大好きな娘が嬉しそうに安心しきった表情でおっぱいを飲む姿をみてると、断乳する気にもなれません。
物理的には授乳は妊娠に影響しないとは思いますが、授乳が頻回だとさすがに影響はありますか?
<SOLANINの回答>
お母さん自身が何らかの疾患を抱えていらっしゃる場合、妊娠経過に影響がある場合はあります。
また、そのせいで習慣性流産という方もいらっしゃいます。
過去記事にも書いたことがあるので、ご存知だと思いますが、確率的に妊娠5回につき1回は流産は起こり得るものです。
稽留流産の経験はとてもお辛かったとお察ししますが、妊娠しても生まれてくることが難しい赤ちゃんは存在します。
別の(≒池川明先生的な)表現をすれば、お母さんのおなかに来ることが出来ただけで満足してしまう赤ちゃんだったのかもしれません。
息子さんと娘さんとの間に授かられた命はきっとそういう存在だったのではないでしょうか?
頻回授乳で想定していらっしゃるのは、子宮収縮によるリスクでしょうか?
最初に申しておきますが、子宮収縮が起これば稽留流産になるということは全く因果関係はありません。
これも、過去記事に書いておりますが、子宮収縮を促すオキシトシンというホルモンは受容体が稼働しないとなりませんが、妊娠初期にそういうものは出てきませんからね。
最近の論文では、オキシトシン受容体の稼働にはギャップジャンクション蛋白の助けが必要とのこと。
そもそもオキシトシン受容体が存在しない週数で強い吸啜を与えたら、却って子宮収縮は鈍化するそうですよ。
ですので、それは違うのではないかと。
お世話になっていらっしゃる助産師さんの仰ることをSOLANINなりに解釈すると、相談者さんの場合、スッキリした気持ち、つまりは卒乳されてからご懐妊された方がモヤモヤしなくて済むので、そのようにされた方が良いのでは?ということではないでしょうか?
だって、頻回授乳による流産の不安から抜け出せなければ、また同じような状況で同じようなことが起これば、相談者さんが自分を責め続けたり、ひいては娘さんを恨むことになりかねないことを危惧していらっしゃるからです。
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