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2014年10月20日 (月)

二次的な乳糖不耐症について。

赤ちゃんの体重増加不良を惹き起こす病気の一つとして、これまで何本か「乳糖不耐症」について記事を書きましたが、どちらかというと、出生早期というか、先天的な要因(体質)としての記事が多かったかと思います。

二次的な・・・というのはどういう意味かと申しますと、先天的な要因(体質)は無く、ある日突然に発症するというものです。
月齢が進んでからというのが不気味ではありますが、大きな誘引は風邪引きの後です。
フツウの風邪の後もあるし胃腸風邪の後もあります。
何らかのワクチン接種の後になる方も居られると聞きますが、ワクチン接種との因果関係は、今のトコロはっきりとはしていません。
 

一般に完母の赤ちゃんであっても、月齢が進むとうんちの回数は減少します。
新生児の頃のように”おっぱいを飲んだらトコロテンを押し出すかのように反射的”ではなく、“おっぱいの飲みとは関係なくまとめて”出すようになります。
ところが二次的に乳糖不耐症になると、例えば2日に1回にペースでうんちを出していた赤ちゃんが1日4?5回出すようになってきます。
それが数日間ではなくもっと長期的に延々と続きます。
「そのうち止まるだろう。」とタカをくくっていたら2ヶ月も続いた赤ちゃんもいらっしゃいます。

鑑別は便クリニテストをすることが必要です。
うんちに乳糖が降りているかどうかを調べてもらいます。
かなり大雑把な表現になりますが、便クリニテストというものは痛かったり怖かったりする検査ではありません。
まっ、検便の一種です。
しかし、正確にやろうとすると、やたらと時間がかかるそうです。
(担当臨床検査技師さんのお言葉です。)
結果報告までに4~5時間は必要だと言われることもあります。
なので閉院時間直前に受診して「検査してください。」なんて言っても「今日は無理です。」と言われるのがオチです。
マナーとしては検査指定日の朝イチに検体出せるようにしましょうね。
(出るかと思えばそういう時に限って出ない場合は綿棒浣腸して出しましょう。)
余り言いたくないのですが、とても手間暇の掛かる検査なのに、単価が安い検査なので、やりたがらないドクターもいらっしゃるようです。(涙)
 

治療としては「ミルラクト®」という整腸薬を毎回のおっぱいの直前に内服させます。
昔は大豆粉乳の類が勧められましたが、そうすると次は大豆アレルギーを誘発しやすくなるので、今はそういうのは飲ませません。
ミルクを勧めるドクターも居られますが、育児用粉ミルクにも乳糖は含まれていますからねぇ。
それでも敢えて育児用粉ミルクを飲ませる適応があるとしたら、おっぱいの分泌自体がカツカツで、パーセンタイルグラフの下限からどんどん逸脱してきている場合くらいでしょうか。
少なくとも赤ちゃんの体重がパーセンタイルグラフ内でおよそ月齢相当の体重増加度であれば、育児用粉ミルクの補足しなくてはならないという医学的根拠は無いと考えます。
(赤ちゃんの体重は常に月齢相当以上にガンガン増えなきゃ気が済まないというドクターはやたらとミルクを勧められると思います。鑑別方法としては院内にミルク屋さんの宣伝グッズが蔓延していたら要注意です。)

体重増加度の大まかな目安は乳糖不耐症ではない赤ちゃんであっても生後6ヶ月以降は10g前後/日(=1ヶ月300g前後)、生後9ヶ月以降は6~7g/日(=1ヶ月200g前後)です。
逆に乳糖不耐症であっても、この程度の体重増加度が達成されていれば、お薬無しで様子見しましょうとドクターは仰ると思います。
 

離乳食が始まっている赤ちゃんであれば、おっぱい以外の乳製品やそれを含むものは極力カットします。
え?べビーダ〇ンが好きですって?
あ?、それは乳糖をたんまり含みますから止めておきましょう。
乳製品は悪化を助長する恐れがありますから。(汗)
でも、例えば炭水化物は乳糖を含みませんから大丈夫です。
メニューというか食材の選択を考えてね。

「ミルラクト®」が処方されたらズボラせずにきちんと服用させましょう。
軽快しているかどうかは、定期的に“便クリニテスト”をしていただき、結果を見て判断していくことになります。
いつになったら治るのかは、元々の状態・個人差がありますから何とも言えません。
長いと数ヶ月かかることもあるし、わりと直ぐに治っても、また風邪を引いたら再発する赤ちゃんもいらっしゃいます。

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