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2014年11月 9日 (日)

感染性胃腸炎で下痢だったらイオン飲料を飲ませるの?

もう少し先になりますが、ロタウィルスやアデノウィルス等による、いわゆる胃腸風邪に罹ると、下痢便がノンストップで出続けることがあります。
受診先の小児科ドクターから、「イオン飲料を飲ませてあげるように。」と、指示されることもあるかもしれません。
指示があった場合は、飲ませてあげてもいいかもしれません。
但し、飲ませる目的が脱水予防という観点からであれば、わざわざイオン飲料を購入しなくても、おっぱいを頻回に飲ませてあげることで、充分に脱水予防の効果が得られます。
白湯や薄めた番茶・麦茶の準備も不要です。
下痢だけではなく嘔気がある場合でも、おっぱいだったら嫌がらず且つムカつかずに飲めます。
受診先の小児科ドクターが、どういう目的でイオン飲料を指示されるのか、確認してから購入しても遅くはないですよ。

どうしてこのようなことを申し上げるかという理由ですが、稀に(だとは思いますが)小児科ドクターであっても、おっぱいと粉ミルクの消化時間が全く異なることをご存じない方がいらっしゃるからです。
「授乳間隔って3時間は空けないといけないからねぇ。イオン飲料をだったら、間隔を気にせずあげられるから下痢で脱水になりそうな場合は効果的だからねぇ。」としたり顔で指示の補足コメントを仰る。
ええ~っと・・・先生!、3時間ってミルクの消化時間ですよ。
おっぱいの消化時間はミルクの約半分ですからね。
予め両者の違いをご存じであれば、こういうコメントはされないと思うのです。
何も知らないお母さんがこういう補足コメントを聞かれたら、鵜呑みにしちゃうのではないかしら?(汗)
「先生、じゃあ、イオン飲料は哺乳瓶で飲ませていいのですか?」と何気に尋ね「そうだね、それでいいんじゃない?」なぁんて返事が返ってきた日にはどうなるのか?
歯が生えている赤ちゃんに対し、安易に哺乳瓶でイオン飲料を飲む習慣をつけてしまうと、虫歯警報が鳴り響きますが、そのリスクは考えなくていい・・・わけないですよねっ!


私ごときがこんなことを申し上げるのは甚だ僭越で恐縮ですが・・・小児科ドクターって、子どもをまるごと診てくださるには違いないけれど、名医と呼ばれる方であっても、お口のケアに関することは、必ずしもお詳しいとは限らないのです。(その方面は小児歯科のドクターや歯科衛生士さんにお尋ねするのがスジなのです。考えてもみてください。子どもが虫歯になってしまったら、小児科受診しますか?違うでしょ?小児科では虫歯治療は出来ませんよね?それは優劣に関することによるものではなく、専門外だからです。)

※たかがイオン飲料ですが、「おっぱいで充分な理由」と「あげ方による虫歯リスクの違い」を知らないがために、ずんずんミスリードされちゃうお母さんが大勢出現しそうで怖いので、老婆心ながら記事にした次第です。

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