2014年11月26日付の朝日新聞デジタルの記事を読んで。
「母乳より粉ミルクを」イタリアの小児科医、収賄容疑・・・という記事、当ブログの読者のみなさんはもう読まれましたか?
SOLANINは、先月下旬、この記事の存在を大阪市立十三市民病院小児科の平林円ドクターから教えて頂きました。
もしかしたらまだご存知ではない、当ブログの読者さんのために補足説明しますね。
この事件の場合、収賄されたのは小児科ドクター12人で、贈賄したのは粉ミルクメーカーの営業責任者5人で、双方ともに自宅軟禁中とのこと。(嘆)
何故こんな事態になったのかと言えば、「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」(WHOコード)に違反しているからですな。
イタリアをはじめとしたEUでは、産科施設と乳業メーカーがクリーンな関係であるのが当たり前&法制化されていますから、このようなズブズブの利益供与を受けると即刻罪に問われるのですわ。
今回は、「新生児のお母さんに母乳ではなく粉ミルクなどを飲ませるように指示した疑い。」だそうです。
ちなみに利益供与の具体的内容は、最新式スマートフォンやテレビなどのプレゼントや外国旅行に豪華クルーズなどでのおもてなしだとか。(呆)
日本国内では、産科施設と乳業メーカーがある種の契約を交わして、金銭的バックアップと抱き合わせに自社製品のミルクを独占的に使用する権利を得たり、乳業メーカーの栄養士さんに調乳指導をさせたり、お母さんたちへの退院のお土産として粉ミルク缶や割引券を渡したり、スタッフが業務で使うボールペンやお母さんたちが授乳室で使用する授乳クッションが乳業メーカーのキャラクター付だったりするステマ行為なんて日常茶飯であることは、多くの読者さんが経験済みですよね?
これら全部、母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」(WHOコード)違反なんですわ。(汗)
日本はWHO総会で、この(WHOコード)に賛成しているのに、国内法ではそれを遵守する気が無いのか法整備されていません。
舐めとるのか!(怒)
この贈収賄事件に関与した17人の悪党は、日本の現行法下では罪にならないのよね。
だから日本ではミルク缶に赤ちゃんのイラストや写真を堂々と使ったり、母乳なんたらというキャッチフレーズを使って売り込もうとするのよね。
なんだかモヤモヤします。
余談ですが残念なことに、日本の現役の小児科ドクターで、この(WHOコード)をご存知ない方が結構いらっしゃるそうです。(驚)
多分ですが、医学部ではこういうことを教えてもらわないからなのでしょうね。
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