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2014年12月13日 (土)

新生児訪問の保健師・助産師にお願いしたいこと。

これは職場の小児科ドクターとも度々話すことなのですが、SOLANINの勤務先みたいに2週間健診のある病産院で産まれた赤ちゃんには、新生児家庭訪問の優先度は低いのではないか?ということです。

SOLANINの勤務先のような、いわゆるBFHは、母乳育児のなんたるかについて、妊娠中から産後もずっと継続的なフォローをしていると自負しています。
例をあげますと
 

1.完母で赤ちゃんの体重増加が思わしくなければ、理由は何でどう対処するか?
2.混合栄養ならば何とかリラクテーションできないか?
3.完母で赤ちゃんの体重増加がご立派ならば、一緒に喜び、デブの心配はしなくていいことを伝えます。
4.満腹中枢の形成期までは飲んだ後は吐乳しにくく、カラダがラクなような姿勢で寝かせてあげたら大丈夫だということをお話しします。

しかし・・・困ったことが時々発生します。
その殆どすべてが、新生児家庭訪問が絡んでいるという現実です。
 

どういうことなのかと申しますと、例えば3.だったら、お母さんをコテンパンに叱りつけるのです。
「あなたはあやすということをしないのか?」
「おっぱいが張って痛いから飲ませるのはあなたのエゴ。」
「泣いたら飲ませる時期ではない。」
「吐くということは飲ませ過ぎ。」
「時間短く、授乳間隔を空けて飲ませなさい。」
「赤ちゃんが急に重くなったら抱っこが大変よ。」
・・・などなど。
私からしたら「なんですとぉ~?」と叫びたくなるような母乳育児ネガティヴキャンペーンまがいのことを仰るのです。
おっぱいだけでグングン成長する赤ちゃんが嫌いなのか許せないのか目の敵にされてしまいがちなんです。
それでも大抵のお母さんは「病院で聞いたことの真逆だな。これはおかしいぞ。」ということで聞き流してくれます。
ですが、たまに「ええっ。」となってその方の言葉を真に受けて、しなくてもいい軌道修正をされる(=ブレる)お母さんがいらしゃいます。
するとどうなるのか?
退院から2週間健診及び新生児家庭訪問までは順調そのものだった赤ちゃんの体重増加度は、激減し、体重増加不良・要観察ということになってしまいます。
試合前のボクサーがカラダを絞って体重をセーブするようなことが、新生児に起こってしまうということです。
これって由々しき問題ですよね?
母乳育児に理解の深い小児科ドクターならば問題ないのですが、そうでないと、母乳分泌不足と思いこまれて一方的に(つまり乳房チェックナシで)ミルクの補足を厳命されちゃいます。

へんてこりんな保健指導をされるのは、ホントに困るんです。
百歩譲って、自分の保健指導が適正だったのか否か、数日後に再訪問され検証していただけるなら、良心的だと思います。
でも、そうではなく、言いっ放しなんです。
その方に責任があることは確かなのに、責任を全うされないのですね。
で、問題発生したらその尻拭いをSOLANINや小児科ドクターがしなくちゃならないんです。
どう考えてもおかしいとは思いませんか?
医療者向けの母乳育児の勉強会や交流会の後は比較的マシなんです。(=被害を受けるお母さん&赤ちゃんの発生は少ないです。)
でも2~3ヶ月してほとぼりが冷めたら、また元の黙阿弥なんですね。
毎週の乳児健診で、被害を受けられた方がここのところ、2~3人ずつ発生しています。
ショックのあまり号泣されるお母さんもいらっしゃいます。
SOLANINは困惑するとともに、スタッフ全員が母乳育児に関してあれだけ心血注いで支援してお話ししているのに「どうしてブレるのか?」と腹立だしくなる気持ちを抱いてしまいます。
ブレるのはお話の仕方が悪いから?
でも、それなら全員ブレる筈。
でも、ブレるのは2~3人。
ということは、お母さんのキャラのせいなのか?
だったら、もう少し、相手のキャラを踏まえた対応をしてもらえると助かるのですが。
 

新生児家庭訪問をされる保健師・助産師さんにお願いしたいのは、意識してお母さんを認めて褒めて労ってほしいということです。
出産された病産院で聞いたお話を逆洗脳するかの如く、全否定するのは止めて頂きたいのです。
それでもおやりになるなら、ご自身の指導内容に責任ある対応をして頂きたい。
修正したからには、何が何でも数日後には再訪問して、それが適正なものかどうかという確認を怠らないで頂きたい。
言うだけ大将っていうか、やり逃げみたいなことは、厳に慎んで頂きたい。
少しでも人としての良心があるのなら。

もちろん新生児家庭訪問をされる保健師・助産師さんの99・99%(≒殆どすべての方)はそんなことはしておられないことは承知しております。
医療機関と地域行政・保健部門との連携は全国どこでも重要課題ですし。
 

でも、あんまりな指導をされると、母乳育児反対の狼煙(のろし)を上げて宣戦布告されてるのかと疑心暗鬼になってしまうんですよね。
まるでオセロでもやっている気分です。

 

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☆同業他者へのお願い」カテゴリの記事

コメント

コメント欄から失礼します。
先日第2子を無事出産し 2回目のおっぱいライフが始まりました。
病院で言われるままに 安易にブドウ糖をほ乳瓶で補足したばかりに 赤ちゃんが下手くそな飲み方を先に習得してしまいました。(一人めと二人めは それぞれ違う産院で出産しました。)
なんとか特訓して 今は上手な飲み方をしてくれるようになりましたが 危なかったです。
一人めの子のときに蓄えた母乳育児への知識がなければ 二人めの母乳育児は上手く滑り出せなかったかも!
これからのおっぱいライフも 最強母乳外来で学ばせてもらいながら ベビとの素敵な時間にしたいです。

はじめまして。私は生後2ヶ月の男児初めての母乳育児をしている者です。
日頃から記事の御意見を参考に母乳育児をさせて頂いております。

今回の記事に関して読み手として新米母として感じた事は

保健師さんに対しての改善意見なのは分かりますが、保健師さんにアドバイスされて不安になり、ブレる母親が悪いかのように感じました。

私を始め、今までの生活に乳児が居ない環境下で過ごして出産後、全く知識がなく毎日が驚きと衝撃の中、慣れない育児に追われて余裕のない母親達はどうしたって色々な意見に一喜一憂してしまうと私は思います。

貴方方は長年専門家として深い知識をコツコツ積み上げて来たことでしょう。

しかし母親達は違うのです。

初めての手探りの育児は命を守る使命でもあり、責任重大なのです。

失敗出来ない。
大事な命だから。
言われた通りにしても自信がない。
うちの子に通用するか分からない。
数々の失敗経験から期待と不安でソワソワ。

育児に追われる差中、こんな感じでしょう。

少なくとも私はこんな気持ちの中、育児に専念しております。

他の方も慢性疲労の中、命を守るプレッシャーは計り知れないと思います。

専門家の方からしたら、何故?と思う事を一般の方は何度言っても繰り返すかもしれません。

でも、私達は母乳育児に関して未熟者なんです。

もう少し、専門家ではない一般の私達に寛容になって頂けたら母乳育児に対して壁を感じず、前向きに向き合っていけると方が増えるのではと思います。

批判的な意見、失礼致しました。

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