それなりにおっぱいの分泌は有るとは思うけれど、いかんせんおちょぼ口のせいで、直母だけでは月齢相当の赤ちゃんの体重増加が得られない場合、搾乳やミルクの補足をすることになります。
SOLANINの勤務先では、搾乳やミルクの補足はシリンジですが、多くの読者さんの方の場合、シリンジが入手出来ないこともあるかと思います。
そうなると、止むを得ず哺乳瓶での補足となりますが、絶対に使ってほしくないゴムの乳首は、P社の「母○実○®」です。
過去記事にも書きましたから、ご記憶のある読者さんも少なくないと思いますが、特に正常新生児で、アレを使って乳頭混乱を来たし、直母不能になり、完ミになってしまった方も居るくらいですから、君子危うきに近寄らず・・・と、肝に銘じてください。
これだったら大丈夫かな?というゴムの乳首は、同じP社の「母○相○室®」です。
パッケージに小さな文字で書かれていますが、“直接授乳訓練用乳首”というフレーズ、ご存知でしょうか?
過日、正常新生児で、おちょぼ口のせいで直母困難で、P社の旧式のハードタイプの乳頭保護器で授乳中のお母さんがいらっしゃいました。
上下の口唇も内側に巻き込むし、下手っぴちゃんでもありました。
2週間健診時の体重増加が1ケタ/日で、直母4gしか飲めず、補足が必要でしたが、何故かお渡ししたシリンジを使われず、これまたP社の旧式の細口の哺乳瓶でミルクを補足していらっしゃったそうです。
ちなみにすぐ上の子さんとのタンデム授乳中だったので、おっぱいの分泌維持は上の子さんが担当するという異例のタンデム授乳でした。
もちろん私は再診をするようにお伝えしましたが、お忙しいのかされず、1ヶ月健診時までのミルクの補足は自己判断で、700ml/日という状況でした。
結果、赤ちゃんの体重増加度は、2週間健診から80g台/日と、べらぼうな状態で、小児科ドクターから「いくらなんでもミルク補足多過ぎです。母乳外来でしっかり診てもらうように。」と注意されたそうです。
で、遅ればせの再診・フォローとなったのですが、ミルク補足が多過ぎて、気がつけば赤ちゃんは5kg超えに育っていました。
普通、5kg超えれば、かなり直母は上達している筈なのですが、下手っぴぶりは、全く変わらずでした。
典型的なボトルマウスでした。(汗)
しかし、哺乳瓶を「母○相○室®」に替えてもらい、ミルクの補足を体重増加を見計らいながら徐々に減量して行く方針だったのですが、3週目でP社の旧式のハードタイプ乳頭保護器を離脱し、直母が出来る段階まで進捗されました。
その日、真横で直母の様子を診させていただいたのですが、これが同じ赤ちゃんか?というくらい、上手になっているのでした。
お母さん曰く、「哺乳瓶を変更してから、大きなお口が開けられるようになってきたんです。」とのこと。
他に変わったことはしていないので、私もそれが上達のきっかけだとしか思えません。
おちょぼ口のせいで、直母だけでは体重増加が見込めず、搾乳なりミルクなりの補足せざるを得なくて行き詰まっている方、哺乳瓶を変更されてみませんか?
ちなみに、このお母さんは、上の子さんにも言い聞かせてもらい、これからは赤ちゃん中心のタンデム授乳にしていかれるそうです。
ミルクの減量も進み、現時点で100ml/日です。
完母まであと僅かになってきました。