アトピー性皮膚炎を患う妊婦さん・褥婦さんへ。
アトピー性皮膚炎の治療のために、塗り薬を使用されていますよね?
妊娠されてからのコンディションは如何ですか?
中には、妊娠してからは何もしていないのに、「軽快した!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、全体からの割合としてはさほど多くないと思います。
「変わらないor何となくだけれど悪くなってきたかも?」の方の割合が多いのではないでしょか?
そこで、SOLANINからのお願いなのですが、少なくとも、産後に母乳育児をするおつもりならば、安定期に入れば、一度は皮膚科ドクターを受診しましょう。
そして、ご出産までに炎症を収束させるべく、対策を講じておいてください。
元々の炎症所見がキツめor中等度なのに受診されなかったり、受診されても、おなかの赤ちゃんへの塗り薬の影響を過大解釈して、処方薬を使わずに過ごしている方は、産後乳頭・乳輪アトピーが激化しているように見受けられます。
万一皮膚科ドクターが妊娠中の治療に対して極端に消極的だった場合は、産婦人科ドクターに相談しましょう。
妊婦さんの睡眠の質は浅いめだし、褥婦さんには、そこに吸啜という物理的刺激が加わるので、産後はホントにヤバいんです。
あっという間に乳頭・乳輪の皮膚がズルズルになったり、浸出液が出てくる段階まで悪化してしまい、おっぱいがジャブジャブ出るのに、「痛くて授乳できません。」となってしまいがちです。
それは、あまりにも悲し過ぎます。
一時的に搾乳で凌ぐ方法もありますが、直母の完母だったりしたら、乳頭混乱が怖いので、安易に哺乳瓶は使いたくないですからね。
授乳中に悪化したとしても、使用できる塗り薬はありますが、使用を躊躇う褥婦さんに理由を聞くと、拭き取りの仕方(何を使うか)と塩梅(力の掛け具合)が分からないから不安なためのようですが、う~ん、確かに実地で体験しないと分かり辛いかもしれませんね。
ただ、そこはケアだから、看護師さんや助産師に確認すれば済みますよね?
また、そういう方がいらっしゃったら看護師さんや助産師も、「大丈夫ですか?やり方は分かりますか?」と、声掛けして、進んでレクチャーしてあげてほしいですな。
この記事を書いた理由は、妊娠中にコンディションを整えておけばここまで酷くならなかったのでは?という褥婦さんをしばしば見かけたからです。
もっと、ご自分の体調に関心を持ち、来るべき日のために、先手必勝を目指していただき、笑顔で母乳育児をしていただきたいからなのです。
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