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2015年12月の記事

2015年12月31日 (木)

お勧めしたい書籍『子どもの「脳」は肌にある』

SOLANINは昨年の11月に、日本セラピューティック・ケア協会のM先生からこの書籍の存在を教えて頂きました。
おそらく、山口 創(はじめ)先生のご著書の中でも、一番分かり易く、子育て中のお母さん向けの書籍ではないかと思います。

表紙の裏面にあるように、「思いやりのある子に育ってほしい。」と、多くの親は子どもの「心」の成長を願っているし、「心」が大事だと思っても実際に「心」を育てるには、何をどうしたらいいのかわからない・・・
それについて
、山口 創先生は、至ってシンプルに、まずは目の前にいる子どもの「肌」に触れ、「身体」の感覚を養うことだと説いていらっしゃいます。

赤ちゃんの模倣能力には目を見張るものがありますし、身体をほぐすと心もほぐれるのは多くの方が経験済のことですよね?
赤ちゃんは他者の認識が無いうちはくすぐったがらない・・・という項については、SOLANINも、「あぁ~そうだわ!」と思い出すことしきりでした。

Photo
光文社新書シリーズの145番の本です。
P197で700円+消費税。
重版の掛かった売れ筋の本ですよ。
街の書店様や密林や楽天ブックスなどのネット書店でもお取り扱いされています。
是非、何度も読み返してくださいね♪

2015年12月29日 (火)

日中眠り放しの赤ちゃんが、夜中ぐっすり眠る訳ないじゃない!

頻回授乳が母乳育児成功のための必須条件であることは、当ブログの読者のみなさんには周知の事実ですが、退院後自宅に帰られたらお手伝いに来てくださったおばあちゃんが、里帰り出産であればご実家で迎えてくださるおばあちゃんが、ほぼ100%に近い確率で仰る言葉があります。

曰く、「眠っているのに起こして授乳なんて可哀想だから止めなさい!」
この瞬間、「あ~あるある!」と画面に向こうで頷いていらっしゃる当ブログの読者のみなさんが、何十万人もいらっしゃることでしょう。
赤ちゃんのお母さんが、「病産院では、きちんと起こして授乳するように指導を受けたよ。」と、反論されても、
「赤ちゃんはね、起きたければ起きるからその時あげればいいの!」
「その助産師さん、育児経験があるのかしら?お母さんはね、○人も育てている経験者なのよ。絶対にお母さんの言うことの方が正しいんだから!」
「お母さんの言うことを聞けないなら、もう手伝ってあげないから!」等々のレスポンスがあったことでしょう。

それっておかしくないですか?
新生児といえども、眠り王子・眠り姫系であったとしても、24時間ぶっ通しで眠っているわけではありません。
特に日中眠り放しであれば、どこかで活気づく時間帯が生じるのは自明の理です。
その時間帯が夜中だったらどうします?
1日や2日ならオールナイトでも対応可能かもしれません。
しかし、来る日も来る日も毎晩毎晩ずっと赤ちゃんが覚醒し、抱っこしていたらウトウトするけれど、置いたらギャ~で授乳がエンドレスだったら、お母さんの身体が保ちませんよ。
「こんなにしんどかったら母乳育児なんて私には無理!」って展開になっちゃったりして。

で、よ~く話を聞いてみると、上記のようなやり取りが退院後になされているのですな。
SOLANINは、おばあちゃんに訊きたい!
貴女の経験がミルク育児だったとしても、体重増加が充分過ぎるくらいだったとしても、日中赤ちゃんが眠りこけたのを放置していて、夜中に眠ってくれない我が子を抱いて途方に暮れた経験がおありではないでしょうか?
なのに、経験者風を吹かせて、わざわざ病産院での指導を卓袱台(ちゃぶだい)返しして、収拾つかなくなった娘さんが万一マタニティブルーに陥ったら責任取れますか?

おばあちゃん!助産師はね、気の良い人が多いですよ。
特に、退院されてから赤ちゃんのお母さんが困らないように、あの手この手で色々指導させて頂いています。
出産や育児の経験が無い助産師は、自分の弱みを充分知っていますから、ホントに一生懸命勉強していますよ。
思いつきや雰囲気で指導しているなんて・・・有り得ないですよ!


夜中の頻回授乳と比較したら、日中の頻回授乳は身体の負担は少ないです。
娘さんの産後の体調回復を願うならば、昼間の頻回授乳を当然のこととして、応援してあげてくださいな。
どうかよろしくお願いいたします。

2015年12月27日 (日)

新生児にはすべきではない授乳スタイル。

ご自身のお子さんがどんなキャラなのかは、生まれて見(まみ)えなければ分かるものではありません。
特に、どうやら眠り王子・眠り姫系である可能性大であれば、自律授乳だけは何としても避けなくてはなりません。
俄かには信じ難いかもしれませんが、どんなに空腹でも眠ることが最優先事項という新生児がいらっしゃるのです。
おじいちゃんやおばあちゃんは、「そんな筈ない!新生児といえども赤ちゃんがおなかが空いているのに眠ってられるわけがない!」と、力説されるでしょうが、いらっしゃるんですなぁ、これが。(汗)

当然ですが、入院中は良くも悪くも助産師や看護師さんの目が光って(行き届いて?)いますので、授乳間隔が3時間以上空くことはまず無いでしょう。
また、母子異室やミルク育児推進病産院ですら4時間も5時間も授乳間隔が空くことはまず無いでしょう。
そりゃあまぁサービス的にお母さんの夜間の授乳が1回飛ばしになることがありますが、その分きちんと?看護師さんが新生児にミルク哺乳させてますから。(笑)

百歩譲り、自(みずか)らおっぱいをせがみ、授乳間隔が空き過ぎることが無い新生児であれば、自律授乳とやらを実践されても差し支えないかもしれません。
しかし、そうではない新生児、乳首を含めばホンの数口でフワフワと夢見心地になる新生児に自律授乳なんて絶対にしてはいけないのです!!!

入院中に、「おっぱいは標準以上に沢山出ている。」と助産師や看護師さんからお墨付きだったとしても、眠りこける新生児は、授乳回数が少なくなりがちですし、1回の授乳の質が低い(≒成長に必要な哺乳量が得られ難い)ことは間違いないのです。
おっぱいが沢山出ている=沢山哺乳できる・・・ではないのです!
困ったことに、そこが分かっていない方が多いです。

2週間健診を受けられる病産院であれば、退院後の発育ペースが不首尾でも、そこから巻き直してキャッチアップすることは可能ではあります。
しかし、まだまだ2週間健診は実施していらっしゃらないトコロの方が多いですからね。
授乳相談を受ける側の助産師も、安易に自律授乳を勧めないで頂きたいです。
自律授乳を希望される褥婦さんに遭遇しても、「少なくとも今はそういう時期じゃないのよね。」と窘(たしな)めて頂き、新生児の発育を阻害するような方向に導かないでくださいね。

2015年12月25日 (金)

授乳の合間(夜間)眠ってくれるようになるためのメソッド。

さて、前回の記事で、「不夜城の中止」と書きましたが、言葉の意味が分からなかったかもしれません。
不夜城で検索したら、中国の漢の時代に云々・・・とありますが、そうではなく、現代では明かりを煌々とついていて、あたかも昼間のように明るい場所の意味です。
その習慣を止めるのです。
夜は電燈を灯す生活をしているので、それを全部止めることは不可能ですが、夕方~夜更け~深夜いつでも家じゅうの全てのお部屋をガンガンに明るくしていると、眠る起きるのリズムが狂ってしまうのです。
可能であれば、暗くなってからの授乳は、スタンドのライトやブラケットなどの間接照明的なもの、豆電球の下などで行ってください。

続きですが、「早起きと日射」とはどういうことか?
早起きの基準は人それぞれでしょうが、赤ちゃんにと手の早起きは厚狭島でに起きることを指します。
日射というのは、お日様の光が射しつけることですが、雨戸やカーテンを開けて、窓越しで結構ですので、お日様の光をしっかり浴びせることです。

その次は「昼間の外出」ですね。
これは可能な限り、明るいうちは外出され、いい意味で赤ちゃんをほどほどに疲れさせることです。

まだハイハイも出来ないうちは抱っこやベビーカーでお散歩するくらいでも構いませんが、5分か10分歩くくらいでは明らかに不足ですね。(汗)
歩いているお母さんの身体がホカホカしてくるくらいを目安にしてください。(勿論、この記事がアップさ得ているのは冬ですから、コートを着て頂いての歩行ですよ。)

「外出後の哺乳→睡眠」はそのままなので、説明不要ですね。
但し、これも眠ってくれるからという理由で3時間も4時間も連続でお昼寝させるのは良くないですよ。


「夕方以降はちょこ飲みで覚醒促進」は、夕方からたらふく哺乳させて熟睡モードにすると、所謂深夜帯におめめキラキラモードに突入されます。
 
ゆっくりお風呂に浸かり、よく噛んでご飯を食べたい気持ちはよ~く分かります。
でも、それをやってしまった日には、悲惨な深夜ライフになるのは日を見るより明らかです。
新生児といえども、夕方から熟睡して深夜も熟睡してというのは、望んでも無理な話というか期待するのがそもそも間違いです。
これらを踏まえた上で、お取り組み頂きたいと思います。

 

2015年12月23日 (水)

添い寝するから眠りが浅くなる?

外国(主に欧米)のねんねトレーニング(以下ねんトレと記す)の文献を読むと、判で押したように「なかなか眠れないor眠りが浅くてしばしば起きて泣く赤ちゃんには、添い寝をせずにひとりで寝かせればよい。」と記載されています。
そうなのでしょうか?
理論的に大間違い・・・ではなさそうですが。

ただ、そうだだったとしても、現実には、実践するのは難しいですよね・・・
欧米とは文化的に違いが大きいので母子別室制は、感覚的に馴染まないし・・・

 
であれば、机上のご高説ではなく、実践できそうなことをしてみませんか?

それは何か?
一言でいえば、環境を調整する配慮です。
具体的には、赤ちゃんに夜更かしをさせないことです。
「早寝をすると、メッチャ早起き(新聞配達レベル)になるのでは?」と、心配されているお母さんも少なくないでしょう。

しかし、万一そうなることがあるとしたら、赤ちゃんのキャラが元々スタミナちゃんで、短時間睡眠であっても充分に休息が取れるタイプなのでしょう。(SOLANINの長女のH1が丁度このタイプでした・・・涙)

そうではなく、普通キャラだと思われるならば、一般的に寝始める時間が遅過ぎると、睡眠の質が低下して、更に睡眠時間が短くなる傾向が多々あるそうなのです。
問題は、そのことを知らないお母さんが殆どなのですね。
夜更かしをさせないための方法は幾つかありますが、思い浮かべたものから順にあげさせていただきますと、「不夜城の中止」早起きと日射」「昼間の外出励行」「外出の後は哺乳→睡眠」「夕方以降はちょこ飲みで覚醒促進」です。これらについては、次の記事で、ひとつずつ解説していきますね。

2015年12月21日 (月)

仕事復帰とおっぱいの両立は、決して不可能ではありません。

仕事復帰とおっぱいの両立は、決して不可能ではありません。
当ブログの読者のみなさんも数限りない方々が実践されています。
ただ、仕事が終わってお迎えに行って、買い物して晩御飯作ってお風呂に入れて寝かしつけてとなると、毎日が慌ただしくててんやわんやでしょうね。
時間が押している時の忙しさや、お子さんの病気の看病などが重なると、だんだんと気持ちに余裕がなくなることは、どんなお母さんにだってあることです。
そうすると、ちょっとまとわりついたり、グズグズ泣いたり、いつもよりおっぱいをせがんだりするとイラッとしたりなんとなく子どもが疎ましく感じてしまうこともあるかもしれません。
言い方を変えれば、ちょっと邪魔者のような・・・
 
「それくらい自分でやりなさい!」と言いたくなったり・・・

でもね、そんな時は、なんとかしてお子さんが生まれた時のことを思い出してください。
小さくて柔らかくて壊れそうだった新生児の頃。
授乳の度にうんちやおしっこをして、一日に十数回もおむつ交換していましたよね?
沢山飲んだと思ったら、ガバっとおっぱいを吐いてしまい、苦しいんじゃないかと心配でしたよね?
 

何十年も大昔のことのように記憶が薄らぎつつありますが、考えてみたらついこの間のことですよね?生まれてきてくれたことが嬉しくて×2ずっと抱っこしていたかったですよね?
 
可愛くて愛おしくて何があっても自分が守らなければと思っていましたよね?
 
なのに今、邪魔者みたいに感じてしまった。

だったら一旦、深呼吸して気持ちを落ち着けましょう!
焦ってもどうしようもないから。
 

こんなことくらいで怒ってしまってごめんね。
こんなブラックな想いが頭を過ぎるのは、きっと、疲れていたのでしょう。
自分が不甲斐なくて泣けてきたら、泣いていいのですよ。
一気には無理なら1㎜ずつでもいいから、お子さんの甘えを受け止めてあげてね。
甘えさせて貰えないと心が満タンにならないから、まとわりついたり、グズグズ泣いたり、いつもよりもおっぱいをせがんじゃうのです。
甘えをしっかり受け止めてもらえれば、しっかり自立した子に育ちますよ。
お子さんに当たり散らしそうになったら、もう1回深呼吸してね。
 

2015年12月19日 (土)

繊維線種みたいな硬結が形成されると難儀です。

産後間もない頃であっても、お母さんの乳房の血液循環が良くないと硬結(こうけつ…しこりのこと)が出来ます。
一旦出来るとなかなか排除できないこともあります。
一瞬、「繊維線種かな?」と、見紛うばかりの硬結が触れることがあります。
特徴は乳房基底部の可動性は良好で、間違っても癒着している印象はありません。

しかしながら、乳房全体に散発するかのようにゴリゴリした部位が数ヶ所あることも珍しくありません。
以前SOLANINは、乳腺症の診断を受けられたお母さんの乳房を触らせて頂いた経験がありますが、その時は硬結が平べったいような感じでした。
繊維線種な場合は、もっと硬結が丸っとしていて、硬さは鶏の砂肝みたいです。(あっ、継ぎ目のペランペランの部位じゃないですよ、念のため。)

母乳はじわじわ~たらたらとは分泌しますが、とにかく硬結はなかなか小さくならないし、ゴロゴロと良く動きますが、かなり長時間乳房マッサージをしないと、消退傾向は乏しいです。
射乳は稀で、あっても間歇的にどころか一瞬のみです。
こういう時こそ、お食事を改めたり、葛根湯を内服されると症状改善の兆しが見えて来ます。
いよいよイケなくなると、新生児は深く咥えられなくなってしまいます。
そうなるとかなりヤバいですね。
「乳房が硬くておっぱいの出方が今一つだなぁ~と感じられたら、出来るだけ早急に助産院か母乳外来を受診されることをお勧めします。

2015年12月17日 (木)

カンジダ膣炎と治療、胎児への影響は大丈夫?

<ご相談内容>
白っぽい帯下が増え、おしもが痛痒い感じになりました。
妊婦健診の際にカンジダ膣炎と指摘され、膣錠を入れる治療をしました。
今は治っているようですが、おなかの赤ちゃんにはカンジダ菌の影響や膣錠の影響は心配無いのでしょうか?

SOLANINの回答>
妊婦さんにしばしば見受けられるのがカンジダの感染症です。
膣だけではなく、外陰部にも所見が顕れることがあります。
診断を受け適切な治療を受けられたのであれば、おなかの赤ちゃんへのカンジダ菌及び治療に使われたお薬の影響は心配不要でしょう。
気をつけるべきは、治療を拒否されたり中途半端で止めてしまうと、カンジダ菌が局部にはびこる一方になりますから、新生児なのに鵞口瘡になってしまうことが有りますので要注意です。
褥期はカンジダ症にはなりにくいとされていますが、SOLANINも1ヶ月~1ヶ月半とかの悪露が終わったかなぁといった早い時期に鵞口瘡になった新生児や、乳頭・乳輪カンジダ症になった褥婦さんにも遭遇しています。
妊娠中にしっかり治して懸念の無い状態で出産を迎えてほしいですね。
 

2015年12月15日 (火)

お薬を内服したら授乳は出来ないの?

<ご相談内容>
お薬を飲んだから授乳はしてはいけないと主治医から指導されました。
授乳を中断して自己流で搾って捨てていますが、普段から搾ったことが無いので、搾り残しなのか何なのか、乳房が産後3日目みたいにパンパンになって辛いです。乳腺炎になったら困るし、母乳外来か助産院を受診すべきでしょうか?
<SOLANINの回答>
お薬の名前が不明なので何ともお返事し辛いのですが、それはホントに授乳をしてはいけないお薬なのでしょうか?
当ブログでもかねてからお薬のコンサルについては、それ相応のサイト(国立成育医療センターや大分薬剤師会など)で確認するなり、母乳育児に明るい専門的なトコロで受けて頂くよう記事化しています。
もしどうしても、搾って捨てなくてはならないことが確定すれば、乳腺炎になったら困りますので、母乳外来なり助産院でケアを受け、併せて搾り方の指導を受けられることをお勧めします。
しかし、問題ないお薬と判明したら速攻で授乳して頂ければ、速やかに復旧すると思いますので、受診は不要と存じます。
おっぱいを止めるのは簡単です。
いかにして困難を乗り越え、赤ちゃんとご自身のためにおっぱいライフを続けられるか、知恵を絞りましょう。
 

2015年12月13日 (日)

窒息しそうで深く咥えさせられない。(新生児母)

<ご相談内容>
深く咥えさせてくださいと指導されましたが、赤ちゃんが窒息するのではないかと心配でなかなか実践できません。
そうこうしているうちに乳首に傷ができて痛くて堪らなくなりました。
母乳分泌は良好で、助産師さんからも「充分足りているからよかったね。」と言われたのですが、この痛みがいつまで続くのかと思うと、気分が暗くなります。
こんなに痛いことが続くならいっそ完ミにしようかと思ってしまいます。
<SOLANINの回答>
深く咥えさせるというのは、赤ちゃんの鼻腔をお母さんの乳房に押し付けることではありませんよ。
それでは上顎と上口唇に圧が掛り過ぎてしまいます。
そのやり方では、乳首の上側に傷が入ったり、赤ちゃんの上口唇中央にでっかい吸啜胼胝(吸いダコ)が形成されたりしますよ。
流石に乳房に押し付ければ赤ちゃんもフガフガさせますしね。
イメージとしては下顎と下口唇をお母さんの乳房にくっつけるようにします。
そうすると上口唇は密着しつつも、鼻腔が塞がらないポジションになる筈です。 乳首に傷が入ると、とても痛いですし、授乳がつらくなります。

深く咥えられていたら、おっぱいが上手に飲めますし、お母さんの乳首の傷も徐々に軽快してきます。
深く咥えられていたら、見計らいで30秒くらい経過したら、乳首の痛みは麻痺ってきたように耐えられるレベルに落ち着きますよ。
その咥えさせ方でいいのかどうなのかは、乳首の痛みのレベルの変化が簡単な指標になりますのでご参考になさってください。
確かに痛みを堪えながらの直母は辛いですからね。
SOLANINも経験があるので理解できますよ。
でも、相談者さんは、母乳分泌が良好とのこと。
痛みに耐えかねて直母断念→完ミへ移行というのは勿体ないですから、咥えさせ方に問題が無いか、今一度助産師に確認してもらっては如何でしょう?
そうすれば、「この咥えさせ方でいいのか?赤ちゃんの鼻腔を塞いで苦しい目に遭わせていないか?」という心配からもさよならできますよ。
 

2015年12月11日 (金)

母乳を搾って捨てて、ミルクを飲ませる?(1ヶ月)

<ご相談内容>
現在産後1ヶ月ですが、とにかく母乳がよく出ます。
どの助産師さんにも完母で大丈夫と折り紙付きです。
乳房がパンパンに張り易く、80~100ml/回の搾乳を2~3回/日しています。
ボウルに受けて捨てています。
お蔭様で搾乳をしているせいか乳腺炎にはなっていません。
来月くらいから赤ちゃんを身内に預け、昼間2時間程度夫の経営するお店の事務の手伝いをすることになりました。
当然ミルクをあげることになると思うので、ミルクも購入済ですが、母乳育児推進の病院で出産した友人から「搾乳を捨てるのは勿体ないし、そんなにおっぱいが出るのにミルクを与えるのはおかしいんじゃない?」と注意されました。
 
そうなんですか?
 
SOLANINの回答>
そうですね。
沢山のおっぱいを搾って捨ててミルクあげるって、なんだかかなり矛盾していますよ。
当ブログの過去記事にもありますように、搾母は冷蔵庫に入れたら24時間品質保持できます。

冷凍すればご家庭の冷凍庫であってもゆうに3ヶ月は品質保持できます。
自営業で2時間程度の屋内でのお仕事復帰であれば、どうしても預かっていただかねばならないのであれば、搾母を湯煎してあげていただければ済むことです。
若しくは人に預けなくてもお店の一角で授乳するのもアリですね。
客観的に見てミルク不要と存じます。
そんなにたくさん搾れるのであれば、搾母をあげて当然ですよ。
SOLANINもご友人のご意見に賛同いたします。

2015年12月 9日 (水)

風邪引きでお母さんが37.5℃以上になると、母乳が汚れる?

<ご相談内容>
 
風邪を引いて近医を受診したら、「37.5℃以上の発熱時は、細菌やウィルスの毒素が母乳に出るから、そんな汚い母乳を飲ませてはいけないと言われました。」もうびっくりです。
そんなことが有り得るのでしょうか?

 
SOLANINの回答>
 
お母さんが何らかの感染る病気になると、その抗体が母乳に含まれるようになるという報告は幾つもあるし、ラクテーションコンサルタントの先生方のご著書にもそのような記載があります。
 
つまり、細菌やウィルスの毒素が母乳に出て・・・というのはちょっと考え難いですね。
 
汚い母乳だなんて、失礼な!!
 
明らかに経母乳感染のリスクが指摘されている成人T細胞型白血病やAIDSなどであれば別ですが、風邪の原因となるウィルス(それも抗体じゃなくて毒素?)が母乳から出るなんてSOLANINは聞いたことが無いです。
 
科学的認証実験に基づく根拠もないのに、無闇やたらとお母さんを脅かすことは止めて頂きたいですね。
 
ドクターの一言の意味するところはとても重いので、「そうなのか!」と受け止めがちですが、どうか正しい知識を身につけて、不必要な断乳は止めてくださいね。

2015年12月 7日 (月)

離乳食ゴックンマスターへの道。

大昔の過去記事で、「ぺぇっ」が多くて離乳食が一向に進まない場合は、舌の中ほどにスプーンを置き、クイッと引き抜いてから食べさせる方法もあると書きました。
しかし、SOLANINの10年来の歯科・口腔ケア領域の師匠のMさんが、真逆の方法を伝授してくださいましたので、記事化させて頂きます。

まずは、離乳食をちょこっと載せたスプーンを下口唇にツンツンと当てます。
そうすると、反射的に一旦お口を開けてくれるタイミングがありますので、そこを狙って下口唇の裏側辺りに浅く入れます。
そして、これも無意識に口を閉じてくれる瞬間がありますので、スプーンに角度をつけず真っ直ぐに引き抜きます。
こぼれた分はスプーンで掬い取り、もう1回ツンツン当てるところに戻ります。
赤ちゃんがムニュムニュしてくれたらしめたものです。(笑)
そのまま舌で喉の奥に送り込み、ゴックンしてくれたら万々歳!
大いに褒めちぎってくださいね。
要はその繰り返しですね。

おっぱいを飲む時は、アヒルさんのお口ですが、離乳食をゴックンする時は下口唇を巻き込む感じがベターです。
下口唇を巻き込んでも、離乳食の時は桶ですから。

赤ちゃんにとって、離乳食があたかも曲者かのように警戒する領域は、歯茎と上口唇なので、そこは離乳食もスプーンも触れないように外してくださいね。

そうそう、食べさせる側のお母さんは笑顔でお願いします。
気合入り過ぎて怖いお顔にならないように。(汗)
お口の発達が進めば、徐々にゴックンは得意になりますよ。

2015年12月 5日 (土)

離乳食を口に入れたら「ぺぇっ」と出します。(涙)

生後5~6ヶ月頃から開始する離乳食。
開始早々お母さんたちを悩ませるのは、赤ちゃんの「ぺぇっ」ではないでしょうか?

「お食事見学会」で日々のガン見を経て(≒満を持して)の開始であったとしても、涎ダーダーだったとしても、「ぺぇっ」は有り得るリアクションなのです。
「美味しくないからかな?」「好きじゃないのかな?」と気になりますが、そうではありません。

離乳食開始の頃は、赤ちゃんはまだ舌を前後にストライドさせるような動きしかできませんので、口を閉じて舌を動かし喉の奥に送り込む・・・という大人であれば至極真っ当な動きが出来ないものなのです。
赤ちゃんは自分の指や拳骨を舐めたりしゃぶったりして、その日に向けて懸命に自主トレはされているのですが、口に入れられた離乳食をどうやってゴックン(嚥下)したらいいのか、よく分からないことが多いのです。
それで、いざとなると、アワアワしてしまい、反射的に押し出してしまうのです。(汗)
決して離乳食が気に食わないわけではないのです。
だから、凹まないでくださいね。
できるだけ早く赤ちゃんがゴックンをマスターしてくれるにはどうしたらいいかについて、SOLANINの歯科・口腔ケア領域の師匠であるMさんに教えて頂いた方法を近日中にうpしますから、少々お待ちくださいね♪

2015年12月 3日 (木)

やはり、片側授乳はお勧めできません。

BFHやそれに準じる母乳育児推進病産院でご出産された方であれば、よ~くご存知のことですが、1回の授乳に左右両方から授乳しましょうって指導されたと思います。
理由は幾つかありますが、新生児のスタミナは片側をとことん飲ませるやり方では、反対側を同等に飲んでくれるとは限らないからです。

仮に片側はガッツリ飲んでくれたとしましょう。
良かったですね~。
でも、その段階で新生児が眠りこけてしまい、反対側を全くといっていいくらい飲んでくれなかったらどうなるでしょうか?
残った反対側はパンパンのままですね。
時間の経過とともにもっとパンパンになっちゃうことは、子どもにだって分かる理屈です。
下手すると5時間くらい飲ませていないことになっちゃうことも有り得ますよね。

困るのは誰でしょう?
言わずもがなですが、お母さん自身ですよね。

片側授乳を推奨される方たちは色々仰います。
「カロリーの高い後乳まで飲ませた方が、赤ちゃんの発育ペースがアップすることが期待できる。」
うう~む。
まぁ、それはそうなのでしょうが、それはどちらかと言えば、消化吸収能力が未熟or胃の容量がまだまだ小さいであろうNICUの新生児には適用かなぁと。
でも、そうではない健常新生児にそこまでしなくちゃいけませんかね?

例えば、「産褥早期にありがちな分泌過多を抑制するには、FIL(乳汁分泌抑制因子)を発現させることが期待できるから妥当な対応である。」
うう~む。
おっぱいが左右でダンチになっちゃって、授乳の度にモグラ叩き状態になるって、心身共にかなりしんどい状態ですが。
そもそも、片側授乳を励行して、乳房内に長時間乳汁が貯留していると、FILが活躍(?)する前にうっ滞性乳腺炎のリスクが高まりますが。
それはどこかに置いとくのでしょうか?(汗)

1回の授乳で片側授乳されてるお母さんに遭遇した日にゃあ、大抵「あらら?どうなっちゃってるの?」と、早急な軌道修正をしなくちゃならないことが殆どです。
無事だったことなんて・・・数えるほどしかないですよ。
そういう現場の状況をご存知ない偉い方が、片側授乳の理論武装しているだけじゃないかと思えて仕方がない今日此頃です。


2015年12月 1日 (火)

足さずに済むならそれに越したことはない。でも・・・

ミルク育児推進病院ならいざ知らず、BFHやそれに準じる病院を退院する際、または母乳外来や母乳育児に熱心な助産院を受診した際、「○mlのミルクを1日に●回補足してください。」と指導された場合、不本意であっても必ず厳守してください。

完母にしたかったのに、タイトルのようなことを指導されたら、お母さんにしてみたらショックかもしれません。
でも、それはそれこそ医学的適応ってことで、先々はともかく現時点ではミルクの補足をしなくては、赤ちゃんは最低限必要な発育ペースを得られないからそのような指導をされたのです。
くれぐれも、ミルクを補足したから母乳育児が出来ないとか負けたとかそういう考え方はしないでください。

BFHやそれに準じる病産院には、WHO/ユニセフの「母乳育児成功のための10カ条」のポスターが貼付されている筈です。
それらに記載してある、生まれて直ぐからの母子同室や頻回直母や安易にゴムの乳首を使わないことなどを実践していけば多くのお母さんたちは母乳のみで育てられる訳です。
完母は目標になりがちだけれど、あくまでそれらを実践した結果としてついてくるものです。
それでもミルクの補足が必要だったとしたら、ミルクの補足をしつつ、母乳を続けることがその方にとっての母乳育児ではないかとSOLANINは考えます。
勿論、当初ミルクを補足していても、リラクテーション出来る方は少なからずいらっしゃいますから、早々に「私はもうだめだ。」と、諦めるのは止めて頂きたいですが。(汗)
何のために授乳するのか?
それは赤ちゃんを育てるためです。
その点は国を問わず人種を問わず貧富の差を問わずいきものとして当り前のことです。
優先すべきは赤ちゃんが最低限必要な発育ペースを得られることです。

それが逸脱したら、どうなるのでしょう?
怖いことですよね。
大切な赤ちゃんのために、守るべきことは守ってくださいね。

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