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2015年12月 3日 (木)

やはり、片側授乳はお勧めできません。

BFHやそれに準じる母乳育児推進病産院でご出産された方であれば、よ~くご存知のことですが、1回の授乳に左右両方から授乳しましょうって指導されたと思います。
理由は幾つかありますが、新生児のスタミナは片側をとことん飲ませるやり方では、反対側を同等に飲んでくれるとは限らないからです。

仮に片側はガッツリ飲んでくれたとしましょう。
良かったですね~。
でも、その段階で新生児が眠りこけてしまい、反対側を全くといっていいくらい飲んでくれなかったらどうなるでしょうか?
残った反対側はパンパンのままですね。
時間の経過とともにもっとパンパンになっちゃうことは、子どもにだって分かる理屈です。
下手すると5時間くらい飲ませていないことになっちゃうことも有り得ますよね。

困るのは誰でしょう?
言わずもがなですが、お母さん自身ですよね。

片側授乳を推奨される方たちは色々仰います。
「カロリーの高い後乳まで飲ませた方が、赤ちゃんの発育ペースがアップすることが期待できる。」
うう~む。
まぁ、それはそうなのでしょうが、それはどちらかと言えば、消化吸収能力が未熟or胃の容量がまだまだ小さいであろうNICUの新生児には適用かなぁと。
でも、そうではない健常新生児にそこまでしなくちゃいけませんかね?

例えば、「産褥早期にありがちな分泌過多を抑制するには、FIL(乳汁分泌抑制因子)を発現させることが期待できるから妥当な対応である。」
うう~む。
おっぱいが左右でダンチになっちゃって、授乳の度にモグラ叩き状態になるって、心身共にかなりしんどい状態ですが。
そもそも、片側授乳を励行して、乳房内に長時間乳汁が貯留していると、FILが活躍(?)する前にうっ滞性乳腺炎のリスクが高まりますが。
それはどこかに置いとくのでしょうか?(汗)

1回の授乳で片側授乳されてるお母さんに遭遇した日にゃあ、大抵「あらら?どうなっちゃってるの?」と、早急な軌道修正をしなくちゃならないことが殆どです。
無事だったことなんて・・・数えるほどしかないですよ。
そういう現場の状況をご存知ない偉い方が、片側授乳の理論武装しているだけじゃないかと思えて仕方がない今日此頃です。


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