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2016年5月21日 (土)

そこまで下剤を回避しなくても・・・

妊婦さんは、妊娠によるホルモンの変動で腸の動きが鈍くなったりしがちなので、程度の差はあれ便秘傾向が続きやすくなります。
便秘が続くと、おなかが張って苦しくなったり、スッキリしない不快感が日毎に増してイライラしたり・・・嬉しいことは何一つありません。
そこで妊婦検診の際、その旨を主治医に伝えると、大抵は酸化マグネシウム(マグミット®やカマ®など)が処方されることになります。

勿論妊娠の有無に関係なく、便秘の際はまずは食事の調整が必要です。
例えば、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく充分に摂取することは大切です。
食物繊維だけではなく、水分摂取も不足しないように気をつけるのは申すまでもないですが・・・
それから、ウォーキングやヨガなど軽い運動をするとかも、有効です。

しかし、妊娠悪阻がスッキリしない時期には、調理することすら難しいでしょうし、栄養は二の次で食べられるものを口にするのが精一杯でしょうし、食物繊維にまで気が回らないのが現実でしょう。
しんどくて動けないとか、切迫流産で安静を命じられているのであれば、軽くであっても運動は無理ですよね。

産婦人科ドクターはその辺りまで見越して、酸化マグネシウムを処方される訳です。
しかしながら、「たかが便秘でお薬だなんて!」と、おなかの赤ちゃんへの影響を心配して、処方されたのに全く内服しようとされない方がいらっしゃるようで、如何なものかと案じます。
赤ちゃんへの影響ではなく、負けず嫌いな性格(じゃんけんで負けても真剣に悔しがるレベル)の方に至っては、ご自身が便秘に負けたような気がして許せなくて内服されないという方もいらっしゃるようです。
それらの方が、便秘で自然排便を待たれる場合、4~5日も!ということもあるそうです。
心配なのは、気合と根性でどうにかしようとする意識が勝つせいか、物凄い勢いで、息んで出されるそうです。

いけませんなぁ。
それってスーパーサイヤ人に変身するような勢いで気張るってことでしょう?
滅茶苦茶腹圧を掛けることになりますやん?
そんなことをしていたら、切迫早産の原因になるかもしれませんよ。
過度の腹圧を掛ける行為こそ、妊娠中はご法度なのですよ。
行き過ぎたお薬拒否は、おなかの赤ちゃんに負担を掛けることになるのです。
そんなに気張らなくてもスルッと出るくらいが丁度良いのです。
お薬が効き過ぎて下痢になったら困るから?
ん~、それが心配なら、少量から探り探りご自身のベスト(≒落としどころ)な内服スタイルを決めていけばいいじゃないですか!
便秘改善のための酸化マグネシウム内服に関しては、絶対に薬袋に書いてある通りの用法容量じゃなくてもいいのです。
ぶっちゃけ、目安的な意味合いが濃ゆいです。
ただ、過剰服用は考えものですから、「どこまでだったら増やしてもいいのか?」につきましては、事前に必ず主治医に確認してくださいね。

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