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2017年4月の記事

2017年4月22日 (土)

しこりで受診するかどうか、見極め方。

乳房にしこりが出来て、たとえそれが、指腹程度の大きさであっても、赤くなって、衣摺れ程度の刺激でも「痛いっ!」となれば、乳腺炎の疑いはあります。
 
腋窩ではなく、必ず肘窩で検温して、発熱の有無を確認しましょう。

しこりが出来ても、痛みを伴わず赤くならず発熱を伴わない場合は、暫く様子見でもいいでしょう。
 
大抵は、哺乳後に縮小若しくはクリアになることが多いからです。
 
但し、上記段階でも、しこりが縮小どころか、日に日に大きくなり、哺乳後も一向に縮小してくる気配が無ければ、これはおかしい。
 
発熱していなくても、痛みを伴わず赤くなっていなくても、お近くの助産院か母乳外来を受診しましょう。
 
間違っても、そのまま1週間以上放置するのは危険ですよ。
 
稀ではありますが、いつの間にか膿瘍形成していることもありますからね。

 何故、こんな事態になるかについては、また日を改めて、記事化したいと思います。

2017年4月15日 (土)

離乳食開始直前に沢庵をしゃぶらされた我が子(5ヶ月)

<ご相談内容>
はじめまして!
私は5ヶ月の女の子の母で、初めての赤ちゃんです。
近隣に義母が住んでいるので、赤ちゃんのご機嫌伺いと称して、度々訪問があります。母乳育児に理解ある義母なので助かっていますが、先日「流涎も増えてきたし、食に興味津々のようだけど、離乳食はいつから始めるの?」と聞かれたので、「満5ヶ月に入ったら、ぼちぼち離乳食を始めようと思っています。」と答えました。

それを覚えていたのでしょうが、先日我が家に来た際に、母親の私がOKしたわけでもないのに、勝手に「ばぁばが漬けた沢庵をアムアムしましょうね~。」と、自家製沢庵の端っこをしゃぶらせているではありませんか!
驚きのあまり声も出ませんでしたが、傍に居た夫も「塩抜きはしてあるんだろうね!」と、確認事項の質問のみで、「もちろんよ。塩辛いものはいけませんからね。」と微笑む義母を注意するわけでもなく・・・(涙)

SOLANINさんっ!これって
酷くないですか?
私は、初めての離乳食は、自分で10倍粥を炊いて与えようと思っていたのに、こともあろうに自家製とはいえ沢庵の端っこだなんて・・・

しかも母親の私の許可なくですよ!
義母が帰宅した後で、悔しくて悲しくて泣いてしまいました。
もう、義母には来てほしくありません!
<SOLANINの回答>
あ~あ、相談者さんの義母さん(以下ばぁばと記す)、やらかしてしまいましたね。
イマドキのお母さん(嫁でも娘でも)と、お付き合いするには、ばぁばにも心得が必要です。
まして、相談者さんは初めての赤ちゃんな訳で、色々なことにセンシティヴであろうことは、容易に想像がつきます。
こちらのばぁば、そのあたりがちょっと鈍いですよね。

実は勤務先の母乳外来い於いても、似たような相談を数えきれないくらい受けたことがあります。
これまでSOLANINが聞かせて頂いた事例では、スパイシ―無しの干し肉・布巾で拭いた昆布・鮭とば・するめ・あたりめ等々、所謂硬いもの・簡単には噛みきれないものを赤ちゃんにしゃぶらせるのですね。

昨今はアレルギーも怖いから、勝手に食べ物を与える(≒軽々な振る舞い)は厳に慎んで頂きたいものですし、味の濃ゆいものを与えるのも問題外なので、相談者さんの、ばぁばに対する、憤懣やるかたないご心境は、よ~く理解できます。

ただ、SOLANINの歯科・口腔ケア領域の師匠であるMさんに伺いますと、子どもの咀嚼力は年々低下して、危険水域に入っているとか。
それを打開するためにも母乳育児は重要で、離乳食も最初はともかく、細か過ぎるものや柔らか過ぎるものばかり延々と与えるのは考えもので、前歯で噛み噛みする・噛み千切るのはとても良いことだそうです。

ん~ですので、結論を申しますと、お母さんの許可なく、(塩抜きしたとはいえ)自家製沢庵を勝手にしゃぶらせた義母さんは、年甲斐もなく軽率だし、猛省を促したいですね。
次回からは、《食べさせても大丈夫なもの・不適切なもの》をお母さんから都度お知らせしていく(≒ばぁばには、いちいち確認を取っていただく)よう、旦那さんに言わせるしかないですな。
でも、お嬢ちゃんの咀嚼力を養うためにそれ相応の噛み噛みするものを与えるのを止めさせるには及びませんから、ばぁばとの国交断絶は思いとどまってくださいね。

2017年4月 8日 (土)

赤ちゃんに蜂蜜は、イカンです。

痛ましい出来事です。
東京都足立区の生後6ヶ月の男児が、3月30日に亡くなられました。
死因は乳児ボツリヌス症で、離乳食として与えた蜂蜜が原因とみられているようです。
乳児ボツリヌス症の国内での発症報告は1986年以来ですが、死亡は初めてだとか。
記事によれば、男児の発症は2月16日で、咳が出始め、2月20日には痙攣と呼吸不全でQQ搬送され、入院加療を受けていたそうです。
発症の約1か月前(1月中旬だから月齢としては、
4ヶ月?)から1日2回ジュースに混ぜ、家族が飲ませていたそうです。
個人的には、こんな早い月齢から、1日2回もジュースを与えるというのも解せないし、薄味が基本の離乳食に、甘い蜂蜜を加えていたのも解せないですが・・・
摂取量としては約10g/日とのこと。

乳児ボツリヌス症の主な症状は、便秘や筋力低下などですが、SOLANINの手許に
ある蜂蜜の容器にも「蜂蜜は高温加熱殺菌はしておりません。1歳未満の乳児は抵抗力が弱いので与えないでください。」「抵抗力が充分できていない1才未満の乳児には与えないでください。」等の文言が記載されています。

当ブログの過去記事でも注意喚起しておりますが、以前は、知識の乏しい祖父母世代が「蜂蜜は滋養があるから。」と赤ちゃんの離乳食として強引に食べさせようとして大変だったというようなコメントを頂いた記憶があります。
(少し話は逸れますが、別の過去記事で授乳中のお母さんが、蜂蜜を摂取する分には赤ちゃんへの影響は無いと述べています。)

イマドキのお母さんでしたら、ご存知だったでしょうに、なんでまた・・・
個人的には、家族が飲ませていた・・・とぼかして記載されているところに、何か意図を感じてしまいました。(深読みし過ぎかもしれませんが・・・)

今となっては、亡くなられた男児の家族が赤ちゃんに蜂蜜を与えてはいけないということを知らなかったのか、注意喚起の文言を読んでいなかったのかは不明ですが、二度とこのようなことが起きないよう、あらゆる手段を通して、乳児に蜂蜜を与えてはいけないということを拡散していかねばならないと考えます。

国や行政には、是非とも安全対策を講じてほしいですね。
直ぐにでも出来そうなことは、母子健康手帳に記載する(もっと強調した形で)
とか、母子健康手帳を手渡す際に別途リーフレットを渡して読み聞かせるとか、市町村の離乳食教室で教えるとか。
それ以前にスーパー等の蜂蜜売り場に、赤ちゃんのイラストにバツマークを付けたりして、文字の読めない子どもでも分かるような表示をしたり、家庭科の授業で教えたり、方法は幾らでもあると思います。
今はただ、6ヶ月男児のご冥福をお祈りするばかりです。

追記:蜂蜜だけではなく黒砂糖も乳児ボツリヌス症のリスクがあるため、1歳未満の赤ちゃんには与えてはいけませんが、ご存知ないお母さんもいらっしゃるかもしれないので、お知らせします。(2017年4月9日12時00分)

2017年4月 2日 (日)

消毒薬ミ○トン®使用時の注意点。

ミ○トン®に代表される、次亜塩素酸ナトリウムの消毒薬は、混合栄養だったり、搾乳・冷凍母乳を届けるNICUに赤ちゃんが入院中のお母さんたちにとっては、日常的に欠かせないものだと思います。
ミ○トン®は、病産院では、普通に水道水で希釈して使用しています。

ところが、お家によっては、水道水を引いていらっしゃらない場合(代表的なのは井戸水ですかね)もあると思います。
水道水以外の場合、含有される鉄やマンガンなどのミネラル分が多く含まれると、水溶液の色が、褐変することがあります。
問題なのは、色が変わるだけではなく、効果が減弱(どの程度消毒効果が低くなるかは不明)することです。
それだけではなく、ミ○トン®の特長である24時間の効果の持続が難しくなるそうです。(何時間まで短縮するかも不明)
では、どうしたらいいのでしょう?

SOLANINは、この方面に詳しい顔の見える関係の某薬剤師さんと、ミ○トン®発売元の御客様センターに確認を取りました。
お住まいの地域によっては、水道水を入手できなくても、天然のお水(例:山の水や名水の湧き水等)が汲めることもあると思われます。
そういった天然のお水でも、褐変しなければ、水道水に希釈した時と同じように消毒効果はあるそうなので、使用可能なのだそうです。
一点だけ注意すべきことは、飲用に供される天然のお水は、どこまで浄水しているかまでは不明であることです。

つまり、大人には問題無くても、赤ちゃんにそのまま使用するのは、ちょっと待ってほしい…と。
より安全にミ○トン®を使うためには、面倒ですが、汲んできたお水を一旦煮沸してから冷めるのを待ち、常温になったことを確認してから、希釈するとよいそうです。

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