直母介助の腕を磨きましょう!
IBCLCのセンセイ方は、通常、直母の際の抱っこの仕方(ポジショニング)や含ませ方(ラッチオン)をレクチャーする際に、直接手を触れない方法(ハンズオフ)で指導されます。理由は、まぁそれは以前の記事にあったかと思いますので、ここでは敢えて申しませんが、本当にそれで全てが事足りるのでしょうか? 特に欧米の方は、人様の乳房を触る文化がありませんから、そういう発想も致し方ないでしょうが、ここは日本です。
入院中の母乳育児支援の肝は、昔も今も、退院後にお母さんが自力で普通におっぱいを含ませられるレベル…に到達できるようにお手伝いするってことではないでしょうか?
それなのに扁平乳頭を見たら、反射的に保護器付けて直母させるのに慣らすってどうなんでしょう?それも乳房緊満がまだな、乳汁分泌が「じわじわ」「ぽたりぽたり」くらいの段階な産褥2日目あたりで保護器導入って。
そりゃま、赤ちゃんが下手っぴちゃんで…といった事情はあるとしてもです。入院日数が初産婦さんでも産後4日目とか極早な病産院であったとしてもです。
産褥2日目あたりで助産師から保護器導入って、喩えてみれば「さぁ、これから頑張るぞ、おー!」ってお母さんがやる気出しているのに「相手は優勝候補だから、戦っても無駄だし、不戦敗にしませんか?」って助産師が言ってるようなものですやん。
まじめに問いたい。保護器使って直母できたらそれでいいんですか?保護器使ってどれだけの乳頭刺激が得られるんですか?乳汁分泌増えますか?そもそも保護器離脱するのって大変なんですよ。退院してから母乳外来の担当者や地域の助産院の先輩諸姉がどんだけご苦労されているかご存じですか?下手っぴちゃんであればあるほど、離脱するのに時間を要します。お母さんは泣き叫んでダイレクトな直母を拒もうとする我が子に涙が出てきます。搾乳の手間は大変です。搾乳の代替えの意味で、保護器なのかなと推察します。けれども、その前に直母介助の腕を磨いて、下手っぴちゃんでも数回の持続吸啜でもできるんだよという成功体験を1つ1つ積み重ねていくこと、やっていないのでは?直母介助でハンズオンってのは、欧米では論外みたいに扱われているそうですが、ここは日本です。1回のチャレンジで上手に直母できる赤ちゃんなんて存在しません。助産師が諦めてお母さんをミスリードするようなことは、やっぱりいけないと思います。
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