手作り母乳石鹸の思い出
コロナ禍の前は、SOLANINの勤務先でも各種育児サークルを開催して、母乳育児支援は充実していました。その中で、外部講師の先生を招聘して2013年ころから「手作り母乳石鹸教室」を何度も開催しました。その第1回目の石鹸作りの参加者の中に、お父さんが西アジア系で本場のカレーと日本食を交互に召し上がるという食習慣の方が1名(仮にAさんと呼ばせてください)、いらっしゃいました。
当時のAさんは3人目の赤ちゃんのお母さんで、おっぱいは充分出て完母の方でした。乳腺炎には1回も罹ったことがないそうです。
ボトルに蓋をして材料を混和して作業している途中、他の方のは淡橙色~橙色なのに、そのお母さんのはルビーレッド色に変化していました。石鹸作りの最中は様々な化学反応が起きるので、ボトルが熱を持つのは普通ですが、そのお母さんのは蓋が吹っ飛ぶんじゃないかと思うくらい、中でグツグツ煮えていました。
でも、最終的に空の牛乳パックに詰める頃には、どなたの石鹸生地もミルクティー色で見た目は特に変わりありませんでした。
さて、手作りの母乳石鹸が固まるには1週間くらいですが、安全に使用できるようになるのには、作業から約1ヶ月かかります。最終的に紙パックを開いて,羊羹みたいに切り分けます。その時、何気に出来上がった母乳石鹸の匂いを嗅いだのです。どれもふんわりと甘い香りがしてましたが、Aさんの箱だけ全然違っていて。な、なんとクミン、カルダモン、ターメリックなどのスパイシーな香りがするんです。はい、いわゆる本場のカレーの香りです。一瞬、SOLANINの鼻がどうかしちゃったのかと思い、同僚や通りすがりの業者さんなど片っ端から人を捕まえては「すみませんけど、これの匂いを嗅いでもらって何の香りに近いか感想を教えていただけませんか?」と聞き取り調査をしました。その数20名ほど。
で、全員が「あれ?カレーの匂いがする!」「これって何ですか?白っぽいけどカレールウですか?」というリアクションだったのです。
世間的には「食べたものの風味が母乳に出るのは3時間程度だから、別にカレーを食べようがキムチを食べようが気にしなくていいんじゃないかな。」という意見が主流のようですが、作り始めから1ヶ月経過した完成品の母乳石鹸にカレーの匂いがするってことは、そうではないってことの証明ではないでしょうか?ちなみにカレーの匂いはその後1年経過しても続いていましたが、徐々に消退していきました。
Cf.母乳石鹸は切り分けて1個ずつラップに包んで冷蔵庫の野菜室など低温で日光の当たらないところに保管したら10年後でも20年後でも使用は可能です。赤ちゃんでもお肌が超デリケートなお母さんでも使用して肌荒れの話は聞いたことがないので、優れものだと思います。
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