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2025年11月 2日 (日)

メトクロプラミド®の効果を発揮するには?

妊娠高血圧症候群や分娩時の大量出血などの理由で、産後、べったり安静状態が続き、1日に3~4回程度の直母しかままならない場合があります(しかも有効な吸啜ではなく舐める程度)。
お母さんの病室から赤ちゃんのお部屋まで3mくらいの至近距離だったとしても、赤ちゃんへの授乳よりもお母さんの安静が優先されるのであれば、それは母子分離状態です。
こういう場合、残念ながら、分娩から72時間を経過したからとルーチン(?)でメトクロプラミド®を処方いただいたとしても、十中八九、お母さんの身体は反応してくれないです。
乳房はひんやりしたまま活気が乏しい状態のままです。

メトクロプラミド®の内服より優先していくことは、まずは頻回授乳に耐えうるようお母さんの体調回復を促進することです。そして、まともな直母ができるように1回でも多く授乳介助を続けることです。けれども、体調回復しても児が下手っぴちゃんで到底直母が無理っぽいのであれば、割り切って3時間毎に搾乳していくしかないと思います。(それが既定路線であれば、メトクロプラミド®の内服は有効だと思われます。)
そうなると「いつまで搾乳を続けるんですか?」と質問されますが、それは赤ちゃんの直母力の習得次第としか言えないです。

お母さんにしてみたら「授乳がつらい、こんなのやってられない!」と挫けてしまいそうになるでしょうが、そこを支えるのが助産師の役割だと思います。用手法で乳頭・乳輪を刺激し、コンディションを整え、せめて20ml程度/回の分泌が乗ってくれば、文明の利器である電動搾乳機を使ってもいいと思います。
もちろん、機種選びは大事ですけどね。

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