☆食物アレルギー関係

2014年8月29日 (金)

絶対にお母さんは除去食にすべきなの?(赤ちゃんに食物アレルギーがあった場合)

お母さんが召し上がったものは、ごく微量ではありますが、おっぱいに出ます。
赤ちゃんに湿疹などの皮膚症状が出ているのであれば、恐らく皮膚科でも小児科でもそれが食物アレルギーによるものかどうか検査をされたり、症状を改善するための塗り薬を処方されるかと思います。
そしてもしも、何らかの食物アレルギーであることが発覚したとしても、塗り薬で軽快出来る段階であれば、それで様子を見ることになるかと思います。

そうではなく、つまり塗り薬を指示通りに使ったにも拘わらず、一向に軽快しないのであれば、試しに7~10日間くらいお母さんがアレルギーの原因となる食物を完全に除去してみて、湿疹などの皮膚症状が軽快するかどうか観察してみるのもいいと思います。
そうすることで赤ちゃんの皮膚が綺麗になるのであれば、しばらくお母さんは除去食を続けた方がイイということになります。
ただ、赤ちゃんの食物アレルギーについては、月齢が進めば検査データが改善することも充分期待できますので、決して悲観的にならないでくださいね。

要は赤ちゃんに食物アレルギーが発覚したからと言って、十把一絡げにおっぱいをあげているお母さんが該当する食物の除去食をしなくてはならないのではなく、赤ちゃんの検査データや症状からドクターが助言されるものだと捉えて差支えないと思います。
決して自己流で開始しないでくださいね。

2014年4月21日 (月)

卵アレルギーの方が使用禁忌のお薬とは?

卵アレルギーの方は、基本的に卵を含む食品は摂取してはいけないことになっています。(アレルギーの程度が軽い、つまり検査データも落ち着き、主治医から許可があれば、加工品から少しずつ摂取可能になることもあるようですが・・・)

卵(卵白)アレルギーの方が、使用禁忌として一般的にはあまり知られていない(←ドクターや薬剤師さんなどの専門職の方には周知の事実ですが・・・)のは、市販の総合感冒薬・咳止め薬・鼻炎薬・トローチ・点眼薬などに普通に入っているあの成分です。
何だかご存知でしょうか?
それはですね、「塩化リゾチーム」です。

お薬の箱に記載されているのを見たことありませんか?
めっちゃポピュラーな成分ですよ。
「塩化リゾチーム」は、卵白から抽出した酵素を精製したお薬です。
鼻汁や痰の排出をしやすくする効果があるとされています。
卵(卵白)アレルギーの方がうっかり摂取したら、発疹や下痢・嘔気・嘔吐などがみられることがありますし、頻度は低いとされていますが、アナフィラキシーショックのリスクもゼロではありません。

市販薬だから大したことないと余裕ぶっこいていたら、アレルギー反応が!ってなことだってあるのです。
まさかとは思いますが、ご存じなかった卵(卵白)アレルギーの方、充分にご注意願います。

なお、卵(卵白)アレルギーがない方が使用される分には問題ないですし、授乳中だから絶対に回避しなくてはならないお薬(成分)でもありません。

2014年2月19日 (水)

食物アレルギーは遺伝しますか?

<ご質問内容>
現在わが子は4ヶ月です。
お蔭さまで完母で順調に育っています。
最近気になることがありますので、質問させてください。
実はウチの旦那さんが小さい頃卵アレルギーだったという話を、最近になって姑から聞かされました。
私は食物アレルギーは何もありません。
しかし、旦那さんがそうであれば、やはり食物アレルギーは子どもに遺伝するのでしょうか?
気になって気になって仕方がありません。(涙)

<SOLANINの回答>
もしも食物アレルギーがお子さんに遺伝したらどうしよう?と不安なのですね。
お気持ちはよく分かりますよ。

しかし、食物アレルギーは遺伝情報として次世代に継がれるものではありません。
つまり、遺伝子レベルでどうこうするものであれば、食物アレルギーの発症は必発でしょうが、実際はそうではありません。
分かり易く説明すると、例えば親子であれば、体型や髪質や顔つきが似ていることってありますよね?
食物アレルギーというのは体質なので、親子であれば可能性としては出るかもしれないといううことですね。(ご両親が何も無い方よりは出易いことはあるとされています。)

食物アレルギーの発症には体質だけではなく環境因子なども示唆されていますので、この先、例えば離乳食をどうするかといったことが懸念されるのであれば、罹りつけの小児科ドクターに相談され、時期(例えば5~6ヶ月頃)が来たら検査を受けるのも一手ですね。

2014年1月25日 (土)

ミルクアレルギーの赤ちゃんにこそおっぱいでは?

それまでは完母だった赤ちゃんに市販のミルクを哺乳させたら、全身に蕁麻疹が出てえらいことになったという場合、状況証拠的に、ミルクアレルギーが疑われます。
ただ、月齢が若いと、アレルギーの検査をしても、判定を下すのに難しいことがあるのは事実です。

簡単に結果を知りたければ、もう1回市販のミルクを哺乳させればいいのでしょうが、そんな人体実験は恐ろしくて出来ませんからね。(汗)

であれば、完母に戻せるのであれば、そうしていただきたい。
何らかの事情で、栄養の主体をアレルギー用のミルクに変更しなくてはならないのであれば、それは止むを得ないですが、細々でもいからおっぱいは続けてあげてほしいです。
時々、アレルギー用のミルクの不味さに嫌気がさすのか、飲みたがらなくなると困るから、美味しいおっぱいは止めた方がいいのでは?という意見も聞かれます。

ん~、一理ありますが、栄養の主体がアレルギー用のミルクならば、赤ちゃんはそれに順応してくれるようになりますよ。
(順応せざるを得ないといった方が適切かもしれませんが。)
離乳食が開始してもミルクアレルギーの赤ちゃんには、乳製品全般を除去しなくてはなりませんが、離乳食を開始したらアレルギー用ミルクを嫌がり飲もうとしなくなったという話は、今のところ聞いたことがないです。
やはり、おっぱいはオプションorたまに貰えるお楽しみorご褒美的な位置づけとして、赤ちゃん本人が嫌がらなければ、細々でいいから存続させてあげてほしいなとSOLANINは思います。

2013年11月21日 (木)

卵アレルギーの方、市販の総合感冒薬にご用心!

この記事は、知っていらっしゃる方にとっては当然のことでしょうが、もしかしたら知らない方も相当数いらっしゃるかと思いますので、その方たち向けの記事です。

市販の総合感冒薬には多くの成分が含まれますね!
パッケージの後ろ側をチェックすればすぐに分かると思います。

その中で、「塩化リゾチーム」という成分が表示されていませんか?
結構ポピュラーな成分なので、「あぁ、あるある!」だと思います。
もしかしたら点鼻薬や点眼薬にも含まれているかもしれません。

「塩化リゾチーム」は、炎症を抑える酵素の一種ですが、卵アレルギーの方が服用されると、アレルギー反応を惹き起こす恐れがあります。
主治医だったら、絶対に処方されませんね。

でも、市販薬だったら、主治医の処方無しに購入できますからね。
そこが怖いところ。
「風邪引いちゃったけれど、生憎いつものお薬がないのよね。取り敢えず市販の総合感冒薬があるから、それを服用してみるか?」的な軽いノリで、卵アレルギーのある方に服用させてはいけませんぞ!

生命にかかわる大事件に発展するやもしれませんからね。
充分にご注意願います。

2013年7月12日 (金)

慣らし保育直前にミルクアレルギーが発覚!(10ヶ月)

<ご相談内容>
1年の育児休暇の明ける1ヶ月前から、年度途中にも拘わらず、奇跡的に半日の慣らし保育で入園させてもよいと保育園から連絡が来ました。
第一希望の保育園だったし、以前から園庭解放の際はしばしばお邪魔して、保育方針にも共感できるところが多々あり、保育園側の申し出を有り難く思っていました。

ウチの赤ちゃんは10ヶ月で、離乳食もムラがあるものの、そこそこ食べてくれます。体重増加は良好と、かかりつけでも褒めていただいています。

おっぱいは今でも7~8回/日は欲しがりますが、保育中に搾乳を飲むとしても哺乳瓶でというのは、今更な気がして、コップで搾乳を飲む練習をすることにしました。
何回かしてみましたが、1回には多くて50mlくらいしか飲めませんでした。
また、私自身搾乳することに慣れていないので、時間がかかり、ちょっと億劫になり、今まで完母でしたが、何となくフッと1回、ミルクをコップであげてみたのです。

すると、飲んで10分もしないうちに、胸腹背中と、蕁麻疹が出始めました。
体をくねらせるようにして泣き出しました。
顔も真っ赤になってきて、腫れたみたいになってきて、尋常ではないことは直ぐに気が付きました。
おっぱい以外の乳製品を摂取して、おかしくなったことは、生後6ヶ月の時、ヨーグルトを2匙食べさせた時以来でした。

あの時は、時期的に早くあげ過ぎたのかな?という反省もあり、直ぐに受診したものの、アレルギー反応は何故かの検査上はマイナスでした。
暫く乳製品は避けた方が良いでしょうと言われたものの、その時の蕁麻疹は直ぐに収まったので、結果的に今日まで乳製品カットで様子見のような状態でした。

今回はさすがにまずいと思い、即受診して乳製品アレルギーの検査をしてもらいましたが、まだ結果は出ていません。
でも、状況証拠的に黒いと思います。
困ったのは、保育園の先生に相談したところ、「まだ1歳未満ですし、粉ミルクがあげられない可能性が高いとなれば、搾乳を冷凍して持参してください。」と言われてしまったことです。
この月齢で、飲むか飲まないか分からない搾乳をしなくてはならないのが、心身共に負担です。

保育園では離乳食をいただいて、お家でしっかりおっぱいを飲んでいけばいいと思うのですが、それではいけないのでしょうか?

現在1日のほとんどを子どもにかかりっきりで、寝ている間に食事の準備をしているので、搾乳をする暇なんてありません。

いつまで搾乳をするのか?
1回にどのくらいの量を搾ればいいのか?
1日に何回くらい搾ったらいいのか?
アレルギーはいつまで続くのか?
・・・考え始めたら不安で眠れなくなりました。
どうしたらいいのでしょうか?

<SOLANINの回答>
ミルクアレルギーが出ているかどうかは、検査結果待ちですから軽々しいことは言えませんが、赤ちゃんの様子から察するに、私も状況証拠は黒色という意見です。

保育園でもアレルギーがあるものを飲食させるわけにはいきませんから、搾乳を冷凍して持参してくださいと仰ったのでしょう。
至極真っ当な依頼だと存じます。
また、相談者さんが搾乳を飲むのに哺乳瓶に慣らすよりも、コップで練習するという風にされたことも賢明だと思います。

ただ、半日の慣らし保育に入る月齢が11ヶ月で、午前中のおやつをいただくとして、離乳食もそこそこ食べてくれる段階の赤ちゃんに、果たしてそんなに搾乳が必要なのか?と、疑問に思われる気持も分からなくはないです。

搾乳を持参するつもりで、やってみたものの、不慣れゆえ上手く搾れなかった、頑張って搾って、飲んでくれるかと思いきや、さほど飲んではくれなかったとなれば尚更でしょう。
では、どうすればいいでしょうか?

保育園の先生は、恐らく念のためというスタンスで、搾乳を冷凍して持参してくださいと仰ったのではないかと思います。
と、申しますのも、相談者さんの赤ちゃんは、離乳食が始まっていない赤ちゃんとは状況が違いますからね。

ですので、この月齢で搾乳を何回飲ませるか?ということを確認されたらいいと思いますが、恐らく半日なら1回、夕方までの保育になっても2~3回あるかどうかではないでしょうか?
となると、搾乳はしても2回/日で、1回量も50mlくらいでパックすればいいと思います。

もしも赤ちゃんがコップで搾乳を飲むことに慣れてきて、もっと欲しがるようであれば、もうひと頑張りは必要ですが・・・

今からボチボチ作っていけばいいのではないでしょうか?

冷凍したらご家庭のフリーザーでも1ヶ月は品質保持出来ますからね。

古い日付けの分から順番に保育園に持参すればいいのです。

また、搾乳は時間がかかるとしんどくなりますから、どういう風にして搾るのか?ということを、母乳外来や助産院等で指導を受けられたら如何でしょうか?

2013年6月20日 (木)

複数の食物アレルギーがあります。(7ヶ月)

<ご相談内容>
7ヶ月の赤ちゃんのママです。
離乳食開始前にアレルギー検査をしました。
ショッキングなことに、、蕎麦・米・小麦・卵白・卵黄・オボムコイド・牛乳はNGということが発覚しました。

どの項目も、かなり強い反応が出ているので、離乳食の食材は吟味しながら、慎重に進めましょうとドクターに言われました。
(ちなみに、一歳のお誕生日までは、万一これらの食材を口にすれば生命にかかわることがあるので、無理でしょうと言われました。)

ウチの赤ちゃんは、生れてから現在に至るまで完母です。
離乳食はあまり好きではなく、おっぱい♥ラブです。
でも、現在体重がパーセンタイルグラフを若干割り込みました。

(割り込みは下限から80gくらいです。)
かといって、牛乳アレルギーですから、市販のミルクもNGなわけです。

もしかしたらアレルギー用のミルクなら反応は出ないかもしれませんが、「ここまで完母で問題なかったのに、今更ミルクを補足するのか?」というのが、正直な気持ちです。
こういう場合ってどうしたらいいのでしょうか?

<SOLANINの回答>
ううむ。
困りましたね。

ただ、ご相談内容は複数ですから整理しましょう。
まずは重複した重度の食物アレルギーがあるってことですね。
これについては、アレルギーが起こらない(であろう)食材を使うしかありません。

主食となる炭水化物は、お芋類を使っては如何でしょうか?
たんぱく質は、お魚や脂身の無いお肉だったら大丈夫かもしれませんし。大豆もOKのようですし。
お野菜からはアレルギー反応が出ていないのであれば、これは色々工夫の余地がありますね。
こんな状況だからこそ、「まだ大丈夫なモノだって有るのだ。」と、前向きに捉えましょう。

体重がパーセンタイルグラフの下限を若干割り込んだのは、心配だと思いますが、今のところ、運動機能の発達や頭囲の伸長は問題ないですか?

恐らく、その辺りは、小児科ドクターがチェックされていると思うので、現時点で特に何か指摘されているのでなければ、様子観察なのだと思います。
今後は定期的に診察を受け、フォローされていかれるのだと拝察します。

それから、アレルギー用のミルクの使用云々は、必ず小児科ドクターの指導のもとに行うことですから、お母さんが先走って購入して、自己判断で哺乳させるのは止めておきましょう。

もしも、どうしてもアレルギー用のミルクの補足が必要だと小児科ドクターから指導され、哺乳せざるを得ない状況になったとしても、哺乳手段として哺乳瓶(ゴムの乳首)を使うのは、今更ながらだとSOLANINも思います。
月齢的にも第一選択はコップかストローが妥当でしょう。

相談者さんの赤ちゃんのような、重複した重度の食物アレルギーがあるのなら、ある意味、おっぱいが命綱です。
お母さんとしては、色々とプレッシャーを感じられると思いますが、なんとか母乳育児の継続を死守してほしいです。

話は少しそれますが、念のため、赤ちゃんが貧血になっていないかどうか、お母さんから小児科ドクターにお願いされ、調べていただいた方がいいかもしれませんね。

そして万一、赤ちゃんが貧血だったら、お薬が処方されますから、それだけは言い聞かせを頑張り、きちんと服用させましょう。

2013年4月18日 (木)

アトピー性皮膚炎にもn-3系の油脂が良いの?(改訂版)

少し前にn-3系油脂についての記事を書きましたが、憶えていらっしゃいますでしょうか?
この記事は、その続編的な記事です。

アトピー性皮膚炎の原因は諸説あるものの、昨今は、食事内容を変えていくことで改善率は高まるというデータが続々報告されているようです。

先にご紹介しているリノレン酸を含むn-3系油脂は、アレルギーを抑制してくれる働きがあることをご存知でしょうか?
逆に、n-6系油脂は、リノール酸が多く含まれていますが、このリノール酸という物質は、体内に入ると、アラキドン酸に変化します。
そしてこのアラキドン酸という物質は、痒みを惹き起すロイトコエリンになって、アトピー性皮膚炎を増悪させるそうです。
なので、n-6系油脂の摂取を徹底して制限することが、アトピー性皮膚炎の改善のひとつめの鍵だそうです。

また、お砂糖(精製した白砂糖)の過剰摂取は避けた方が良いと思われます。
意識していなくてもお砂糖は摂取量が必要量よりも多くなりがちで、一説によれば、過剰摂取は腸管粘膜を荒らすとされています。
お砂糖も極力使わなようにして、代わりに腸管が綺麗になる根菜類と海藻類のような、食物繊維の多いモノをよく噛んで摂取することが、アトピー性皮膚炎の改善のふたつめの鍵だそうです。

※いきなりステロイドを止めればいいとかいけないとかは、主治医と相談の上決定されることですが、ちなみにステロイドの依存性から離脱するには、使用していた期間の10分の1の期間が必要になるそうです。
アトピー性皮膚炎の今の治療でどうにもこうにも改善せず、手を拱いているくらいなら、例えば食事療法とか、毎日出来る手近なところから、始められても良いのではないでしょうか?

追記:読者のお一人の歯科医師の方からご指摘いただいたのですが、記事本文に「ステロイドを避けるように暗に誘導しているともとられない記述がありますが・・・」「大量に使用されていた方が、もし自己判断で、いきなりストップした場合、反動で恐ろしい副作用が起きることを記述する必要があると思います・・・」とのことですが、もちろん仰る通りです。当ブログでは、ステロイドの使用を禁じたり、自己判断でおやめになることを決して推奨しているわけではありませんので、誤解なさらないでくださいね。
現在治療中の方につきましては、もちろん主治医と相談の上、「毎日のお食事について検討したいことがあり、○○はどうですか?」というように、確認していただきたいと思います。


また、アトピーの原因はいまだよく分からないこともあるので、断言的な表現は差し控えております。
言葉足らずな点が多々あり、記事削除をした方がいいのかとも考えましたが、折角いただいた有り難いコメントの数々が消えるのは申し訳なく、このように追記を書いた次第です。(2013年2月4日午前10時35分)

2013年4月17日 (水)

食物アレルギーの検査はいつ頃するものなの?(8ヶ月)

?(8ヶ月)

<ご相談内容>
我が子は8ヶ月になります。
最近離乳食をはじめました。
私自身が果物を食べると口が痒くなるという症状が出るので、我が子もそうだとかわいそうだなぁと思い、アレルギー検査をしようかと思っています。
親がそうだから子どもも絶対そうだとは思っていないのですがやはり心配なので…
先日、産院でアレルギー検査の事を聞いた所
まだ小さいのに検査なんて可哀想だと言われました。
私もそりゃそうだとは思うのですが、万が一アレルギーがあって、症状が出るのも可哀想で。
一般的にはいくつくらいからするものなのでしょうか。
ちなみにまだまだ我が子はおっぱい大好きなので、離乳食も食べたりたべなかったりです。
私も食べる練習くらいの気持ちでやっています。

<SOLANINの回答>
アレルギー検査ですか?
いつからするものかは、その方の考え方も有りますし、一概には言えないです。
ご両親に幼少時から重篤な食物アレルギーがあるとか、おっぱいしか飲んでいない時期に、重症の皮膚炎になり、ドクターの依頼でお母さんが食物制限をしていらっしゃるというなら、直ぐにでもした方が良いと思いますが、相談者さんのお話しでは、そこまで酷いものではなさそうですね。
やろうと思えば、5ヶ月頃、離乳食開始直前くらいから、パッチテストもプリックテストも血液検査も出来ますよ。
ただ、痛い目に遭わせるのは確かに可哀想ではあります。
また、アレルギーが出てからでは遅いのでは?というお母さんとしてのお気持ちも理解出来ます。
さて、どうしたものか?
少なくとも、お母さんが合わないであろうもの(この場合、果物でしょうか。)は、避けてみてはどうですか?(旦那さんには、昔も今も、食物アレルギーは無いのですね?旦那さんも何らかの食物アレルギーがあるなら、もちろんそれも避けた方がいいかもしれません。)
果物や果物を搾ったジュースは、この時期、何があっても食べさせなきゃならないものではないですし、果物だけ避けるなら、恐らく栄養バランスが崩れる心配も無いでしょう。
主食・野菜・お魚等で、新鮮でアレルギーの出にくい食材を選んで、じっくり加熱して、ボチボチ口に出来たら良いと思いますよ。

確かに、懸念されている通り、アナフィラキシーショックが起きたら怖いですが、過去記事にも書いていますように、離乳食の進め方の基本中の基本である、「初めてのモノは1種類ずつ」「平日のお昼間に少量あげる」ようにすれば、滅多なことはないでしょうし、万一滅多なことが起きても、直ぐに受診できますから、対応が後手に回ることも無いのでは?と思われます。

また、検査をしても、隠れアレルギー的なモノもありますから、検査データが万能というわけではないのですね。
検査データや症状から見て、アレルギーの有無を判断されるのはドクターなので、逆に相談者さんが大丈夫と思っても、ドクターがNGと仰るようであれば、その意見は尊重してくださいね。

2013年4月16日 (火)

n-3系油脂って知っていますか?

現代の平均的な日本人の一日あたりの油脂の摂取量は約60gです。
これは、50年前(読者のみなさんのおばあちゃんやひいおばあちゃん世代)のおよそ3倍と言われています。
母乳育児中の油脂の摂取は普段よりも少し控えめにしたほうが良いとは思いますが、全く摂取してはならないというわけではありません。
止めた方がいいのは、動物性脂肪ってヤツです。
一般的には肥満や動脈硬化の大敵としてその名前は知れ渡っていますな。
母乳育児的には、乳汁がドロドロになり易く、乳管を詰まらせる恐れがあるので、極力避けてほしいです。

乳汁の性状そのものではなく、別の視点からみて、摂り過ぎはよくないのが、n-6系油脂です。(この場合、nはエヌではなくオメガと読みます。)
n-6系油脂とは何かと申しますと、植物性油脂の一種ですが、多く含まれるものとしては、「大豆油」「コーン油」「ごま油」等で、殆んどの市販されているマヨネーズやマーガリン、そして加工食品に使われる油脂全般がこれに該当します。
これらに含まれるリノール酸を摂り過ぎると、心臓疾患やアレルギー反応を促進することが知られるようになりました。

反対に、n-3系油脂の主なものは、「えごま油」「しそ油」「亜麻仁油」です。
これらに含まれるリノレン酸は、心臓疾患やアレルギーの予防にも有効です。また、魚油に含まれるEPAやDHAは、リノレン酸前段階物質でもあり、ご存知の方も多いでしょうが、脳や網膜の神経機能の維持向上に役立つと言われています。

現代人は、このn-3系油脂の摂取が少ないそうです。
理想としてはn-6系VSn-3系の摂取バランスは4VS1だそうですが、そのバランスが崩れているようなのですね。
アレルギーと言えば、なんとなく食物アレルギーを連想してしまいますが、アトピー性皮膚炎もアレルギーの一種ですよね。
最近では重症アトピーの治療にもn-3系油脂の摂取とn-6系油脂の制限が効果的とする論文がいくつも発表されているようです。

これからはお食事内容だけではなく、油脂のバランスもチェックしていきましょうね。

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

☆1ヶ月健診以降3ヶ月までの赤ちゃん ☆1歳以降の長期授乳 ☆3ヶ月~離乳食開始迄 ☆SOLANINの日常生活 ☆SOLANINの知恵袋・提案 ☆いわゆるブログ ☆おしっこ・うんち ☆おっぱいとお薬 ☆おっぱいとお食事 ☆おっぱいに関する私見 ☆おっぱいのコンディション ☆おっぱいの神秘 ☆おっぱいの飲み方 ☆おっぱいをあげていればこそのメリット ☆お出かけの時のおっぱいは? ☆お勧めしたい書籍 ☆お母さんとしてのマナー ☆お母さんの体のメンテナンス ☆かつての子育て経験から得た教訓 ☆ねんね関係 ☆タンデム授乳 ☆フォローアップミルクは不要! ☆ベビ待ち・挙児希望関係 ☆ポイントのずれ・デリカシーの無さにげんなり ☆ポジショニングとラッチオン ☆マタニティ&ベビー法律関係 ☆マタニティ&ベビー経済関係 ☆ミルク調乳に関する注意点 ☆モンスターとの対決? ☆リラクテーションは出来る? ☆㌧でもな保健指導&集団健診の実態 ☆乳児の栄養方法の歴史的変遷・風土の違いと問題点 ☆乳房トラブルと対処 ☆乳頭・乳輪トラブルと対処 ☆乳頭保護器・ゴム乳首 ☆乳頭混乱 ☆予防接種・抗体接種 ☆事情があっても倫理的に許せない ☆仕事復帰とおっぱいの両立 ☆体重増加不良に関係する病気 ☆体重増加度関係 ☆兄姉になる上の子の気持ち ☆出生~1ヶ月健診の頃 ☆出産から産褥期に見られる症状 ☆医学的・社会的理由による断乳 ☆医療機関の選び方による違い ☆医療職への素朴な疑問 ☆卒乳後の対処やケアは必要? ☆危険防止に関すること ☆双子の母へのサポート ☆同業他者へのお願い ☆哺乳ストライキ ☆天使ママの心身の調子とメンテナンス ☆妊娠中にしておきたい心と体の準備 ☆妊娠中に行う各種検査の意味 ☆妊娠中に起こり得る病気の治療・マイナートラブルの対処 ☆子どもを褒める ☆幼児の栄養とお食事 ☆幼児の発達段階と目安 ☆授乳回数と間隔 ☆授乳期のお食事 ☆搾乳の分泌維持と活用・冷凍母乳 ☆搾乳補足増減の判断基準 ☆断乳は反対! ☆断乳時のリスクと必要な対処やケア ☆旦那さんや祖父母へのお願い ☆様々な卒乳のかたち ☆歯科・口腔ケア関係 ☆母乳の免疫成分 ☆母乳の栄養成分 ☆母乳分泌のメカニズム ☆母乳分泌・不足感 ☆母乳育児のモチベーション ☆母乳育児の基礎知識 ☆母乳育児の歴史・風土・習慣 ☆母乳育児の知恵袋・こんな時はどうしたら? ☆母乳育児中には避けたいもの ☆母児のための整体 ☆母子感染 ☆混合栄養のお母さんへ ☆産婦人科以外の不調時の対処 ☆産後の心身の調子とメンテナンス ☆直接授乳が困難な赤ちゃん ☆知らないって怖い! ☆育児用品とその評価 ☆胎児が獲得する免疫 ☆胎内記憶・誕生記憶 ☆見くびっちゃいけませんよ! ☆言い聞かせ卒乳中の子どもの心と体 ☆赤ちゃんに行う検査関係 ☆赤ちゃんのスキンケア ☆赤ちゃんの個性 ☆赤ちゃんの哺乳力 ☆赤ちゃんの気持ち ☆赤ちゃんの生活リズムと環境 ☆赤ちゃんの病気予防早期発見と対処法 ☆赤ちゃんの発達段階の目安 ☆赤ちゃんの身体の特徴とケア ☆連絡事項 ☆陣痛から出産まで ☆離乳食開始から1歳までの赤ちゃん ☆離乳食(補完食)・水分摂取 ☆食物アレルギー関係

カテゴリー

2022年2月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28          

アクセスカウンター

  • アクセスカウンター
    現在の閲覧者数: