☆おっぱいとお薬

2016年1月 7日 (木)

おっぱいとお薬その74『ピバレフリン®点眼薬』

<ご相談内容>
妊娠前から強度の近視で眼圧高めでしたが、それなりに落ち着いていました。
産後目の調子が悪く、辛くて眼科受診したら、「緑内障です。」と診断を受けました。
直ちに点眼薬が処方されました。『ピバレフリン』というお薬でした。
点眼薬ですから、授乳中でも大丈夫ですよね?
<SOLANINの回答>
産後母乳育児中に緑内障とは!
大変ですね。
お見舞い申し上げます。
『ピバレフリン®』は眼内移行率がよく、副作用が少ないお薬とされています。
なので、この点眼薬を使用されても、赤ちゃんへの影響は、ご心配に及ばないでしょう。

余談ですが、同じ緑内障の点眼薬で、『チモプトール®』や『リスモン®』というのは、一応授乳可能ですが、赤ちゃんが眠りがちになったり、クッタリすることもあるらしいので、注意が必要です。
どうぞお大事になさってください。

2015年12月15日 (火)

お薬を内服したら授乳は出来ないの?

<ご相談内容>
お薬を飲んだから授乳はしてはいけないと主治医から指導されました。
授乳を中断して自己流で搾って捨てていますが、普段から搾ったことが無いので、搾り残しなのか何なのか、乳房が産後3日目みたいにパンパンになって辛いです。乳腺炎になったら困るし、母乳外来か助産院を受診すべきでしょうか?
<SOLANINの回答>
お薬の名前が不明なので何ともお返事し辛いのですが、それはホントに授乳をしてはいけないお薬なのでしょうか?
当ブログでもかねてからお薬のコンサルについては、それ相応のサイト(国立成育医療センターや大分薬剤師会など)で確認するなり、母乳育児に明るい専門的なトコロで受けて頂くよう記事化しています。
もしどうしても、搾って捨てなくてはならないことが確定すれば、乳腺炎になったら困りますので、母乳外来なり助産院でケアを受け、併せて搾り方の指導を受けられることをお勧めします。
しかし、問題ないお薬と判明したら速攻で授乳して頂ければ、速やかに復旧すると思いますので、受診は不要と存じます。
おっぱいを止めるのは簡単です。
いかにして困難を乗り越え、赤ちゃんとご自身のためにおっぱいライフを続けられるか、知恵を絞りましょう。
 

2015年11月21日 (土)

アンテドラッグとは?

授乳中にステロイド入り外用薬(軟膏やクリーム)を塗布したら授乳禁止…ではないことは当ブログの読者さんであれば、既によ~くご存知かと存じます。

ただ、「患部には効いてほしいけれど、全身への影響が心配。」という気持ちは誰にでもあると思います。
そんな時、同じ塗布するならば、アンテドラッグというステロイド外用薬は理想的です。
と申しますのも、塗布した部位では効き目を発揮しつつも、血中に入ったら、分解されてステロイドとしての効力が低下してしまうからです。

勿論、局所的副作用(≒塗布した場所への副作用)はゼロではありません。
特に顔の皮膚はステロイドの吸収が良い(≒副作用も出易い)ので、注意が必要です。
顔の皮膚には、自己判断で勝手に手持ち薬や市販薬を購入して塗布してはいけませんよ!
必ず、皮膚科ドクターへの確認をしましょう。
逆に、皮膚科ドクターが顔の皮膚にステロイド入り外用薬を処方されたのであれば、診断に基づいているわけですから、闇雲に心配して自己判断で塗布を避けるとかの対応をするのは止めましょう。

2015年10月 3日 (土)

風邪薬を内服してから寝過ぎなくらい眠る。(3ヶ月)

<ご相談内容>
3ヶ月の息子がいます。
風邪をひいてしまい、イブプロフェン、ピーエイ配合錠、セフカペンピボキシル塩酸塩錠を処方され、授乳しても問題ないとのことで服用、授乳しています。
服用後に授乳したところ、寝過ぎなくらい寝ているのです。
3時間たったら起こして授乳しているんですが、起こすと不機嫌・・・

授乳さえしていれば寝せておいていいのか、服薬をやめたほうがいいのか。
どうすべきなんでしょうか・・・

薬局に電話して薬剤師さんに聞いても、「寝てくれるならラクでしょー。」みたいな感じのことしか言われず・・・
<SOLANINの回答>
イブプロフェン®は解熱鎮痛薬ですね。
ピーエイ配合錠®は複合感冒薬ですね。
セフカペンピボキシル塩酸塩錠®は抗生物質のフロモックス®のジェネリック薬ですね。
いずれも授乳中でも服薬可能なお薬ではありますが・・・ううむ。
解熱なさったなら、イブプロフェン®はカットできると思います。
お食事が摂取できる状態なら、抵抗力がダダ下がりというのでもなさそうですし、二次感染の恐れは低いでしょうから、セフカペンピボキシル塩酸塩錠もカットできそうです。
残るは複合感冒薬ですが、確かに成分として眠くなるものが含有されているので、そのせいもあるかもしれません。
眠た過ぎて起こされて不機嫌というのはあるかも。
気になるなら止めてみてはどうですか?

ここから先はあくまで個人的な意見として捉えて頂きたいですが、授乳中ですから、(上記処方にケチをつける気は毛頭ありませんが)できれば
葛根湯なんかの方がイイのでは?と思いました。
含嗽、手洗い、マスク装着も大事です。
特にマスク装着は、赤ちゃんに感染させないようにという意味合いだけではなく、咽頭痛がある場合、かなり緩和されます。
ちなみに今迄、葛根湯を内服されて、赤ちゃんが眠りこけるというのは聞いたことがないです。

2015年9月 7日 (月)

リンパ節炎の治療時の内服について。(1歳2ヶ月)

<ご相談内容>
1歳と2ヶ月の娘に授乳中です。
リンパ腺炎でセフゾンとプレドニンを処方されました。
1日3回の処方です。
初めて飲む薬で色々調べたらやっぱり授乳禁止で、プレドニンは量を守れば大丈夫とわかりましたが、セフゾンとプレドニンを両方飲んでも授乳していいのかと。

1歳を過ぎてますが頻回授乳していて、薬の移行が心配です。
主治医に伝え忘れいままさに授乳するかどうか不安で投稿しました。
よろしくお願いします。

<SOLANINの回答>
リンパ節炎に罹患されお見舞い申し上げます。
ん~、やはり、こういうことは、主治医に確認されるのがスジですね。
当ブログのカテゴリー「☆おっぱいとお薬」は、あくまで情報提供の場であり、それをご精読いただき、ナンでしたら国立成育医療センターのHPや大分薬剤師会のHPにジャンプしていただき、確認して頂くように記事末尾にアドレスを掲載しておりますので。
そもそも、普段からきちんと当ブログをご精読であれば、「プレドニン®」は過去記事にあるのはご存知ですよね?(検索されたら即ヒットしますよ。)
「セフゾン®」は確かセフェム系第3世代のお薬で、半減期も1.7時間と早いですし、陣痛発来前に破水した際に感染予防として処方されたり、小児にも処方される種類のお薬ですね。
添付文書には記載されていませんが、母乳に移行しにくいお薬で、Briggsでも、600㎎/日の投与では、母乳中に検出されなかったというデータもありますので、授乳中のお母さんには適している部類になりますね。

顔が見えない状態での遣り取りになりますから、提供させて頂いた情報をご自身で吟味され判断して頂くことが妥当かと存じます。

ただ、文面からの印象というか穿った見方かもしれませんが、相談者さんは、現在授乳中であるという事情(←これ、凄く大事なことですよ!)を、主治医に伝え忘れられたっていうのはホントでしょうか?
百歩譲って授乳前にハッと気づいたのであれば、帰宅後であったとしても電話等で確認することは可能なのではありませんか?
そうじゃなくて、敢えて聞かれなかったのではありませんか?

今まさにと仰られても、開設当初から当ブログは緊急性を要するご相談にはお答えすることをしない方針です。
当方もフルタイムで某病院で仕事をする身の上です。(汗)
もしかして相談者さんは、当ブログの一見さんですかね?
SOLANINは決してPC前に張り付いて、コメント返しや相談業に専従しているわけじゃないんですよ。(著書にもプロフにもその旨書いております。)
当ブログの熱心な読者のみなさんであれば、この手の相談はSOLANINが一番嫌がるタイプのものであることをご存知なので、される筈ないですから・・・

雨風呂時代は読者登録をして頂き、過去記事をしっかりご精読いただいた方のみにコメントをお返ししたり、質問を受け付けておりました。
でも、ココログさんは読者登録のシステムが無いので、この相談者さんのような方が後を絶たないので、正直言って困惑しています。
この相談者さんに限らず、緊急性を要するご相談はお受けいたしかねます。
(それでも記事化したのは、注意喚起のためです。)
どうかよろしくお願い申し上げます。

2015年6月15日 (月)

授乳中に大腸内視鏡検査を受けるのですが。(8ヶ月)

<ご相談内容>
ソラニンさん初めまして。
こちらにコメントして良いかわかりませんが、聞きたい事がありますので失礼致します。
現在8ヶ月の息子がおります。
完母です。
今度私が大腸内視鏡検査を受けるのですが、検査前日からドンペリドン10㎎を昼、夜、当日朝1錠ずつ、前日寝る前にピコスルファートナトリウム内容液0,75%を水に溶かして飲み、当日朝にマグコロールP100gを1,8リットルの水で飲みます。
医者からは前日〜当日中は授乳禁止と言われてますが、おっぱい命の息子なので、できればあげたいのですが、やはりまずいでしょうか?
過去記事も読みましたが、ちょっと不安なので(>_<)

<SOLANINの回答>
大腸内視鏡検査を受けられるのですか。
しかし、ううむ。
「過去記事を読みましたが、ちょっと不安なので(>_<)」・・・と、ありますが、SOLANINはこの文言を一体、どのように解釈すればいいのでしょう?
もしかして、それらの過去記事を読みこなし、ご自身の状況と照らし合わせて、授乳の可否をご判断頂けなかったのでしょうか?(汗)
それとも、ドクターに注意されたから、やっぱり駄目だと思ってしまったのか?
どちらも違いますよねぇ?

特に先般、「記事を信じて内服したら、副作用のようなものが出現し…」的なコメントを敢えて記事化させていただいたら炎上(?)騒ぎが起きたことは、当ブログの読者さんであれば、既にご存知のことでしょう。
それ以降、「☆おっぱいとお薬」に関する記事は、極力書くことを差し控えさせていただいている状況下です。
そういった事情をご賢察いただいているものと思っておりましたが、そうではなかったということなのですかね。(涙)

ドンペリドン®は、ナウゼリン®のジェネリックですし、ピコスルファートナトリウム®は、ラキソベロン®のジェネリックですから、この2つに関しては、過去記事があったと思いますし、特段どうのこうのという類のお薬ではないことはご理解頂いていますよね?
マグコロールP®については過去記事は無かったと記憶していますが、いわゆる下剤ですが、授乳中の使用に関しては、確か薬剤添付文書の使用禁忌ではないし、慎重投与の欄にも記載されていませんでしたから、問題ないとご判断頂けるのではありませんでしょうか?

もしそれでもどうしても不安な気持ちが拭いきれないのであれば、この記事には添付しませんが、過去記事に添付しております国立成育医療センターや大分県薬剤師会などのHPなどでご確認いただいては如何でしょうか?

2015年2月 5日 (木)

滲出性中耳炎でプレドニン®内服したら・・・

<ご相談内容>
こんにちは。滲出性中耳炎で治療のため、プレドニンを朝夕5mgずつ服用して、授乳してますが、2日目から子供の目と頬が赤く腫れ、身体にも薬疹がでてしまいました。
こちらの記事を信じて問題ない量だと服用して授乳継続したのですが…
これはやはりお薬を飲まないほうがいいのでしょうか?

<SOLANINの回答>
お母さんが治療を受けられて、お子さんに副作用と思われる症状が顕れてしまったことは、大変ご心配だと思います。
ただ、記事を信じて・・・という表現をされると、当ブログの記事により被害を受けられたことになるのでしょうから、何らかのカタチで謝罪すべきことになってくると思います。
直接謝罪できなくて、お返事でしか謝罪できなくて、お子さんの身代わりになることも出来ず、本当にすみません。(涙)

さて、回答に入らせていただきます。
恐れ入りますが、このような事態が生じた場合は早急にかかりつけの小児科ドクターにご相談ください。
また、授乳との両立をかんがみ、お薬を中断したいというお気持ちであれば、耳鼻咽喉科ドクターに別の治療法が無いかということも、併せてご相談いただくことが重要だと考えます。
当ブログのお薬に関する記事は、単に私の考えを披歴しているのではなく、国立成育医療センターや大分県薬剤師会などの専門機関の情報を参考にアップしておりますが、個別的なことについては、ケースバイケースと思われますし、ご心配ご尤もだと思いますので、張られたリンク先にご連絡&ご確認されることも一つの方法としてお勧めします。

それから、これは相談者さんを含む読者のみなさんに対しての質問なのですが、良かれと思って記事をアップしても、こういうことが起こると正直言って怖くなります。
以後はお薬に関する記事を全削除すべきなのでしょうか?
ご意見賜りたく存じます。

2014年6月19日 (木)

意味のない授乳停止は止めましょう!

 

先日母乳育児中の5ヶ月の赤ちゃんのお母さんと街角でばったり出会った時のお話です。
なかなかおっぱいが上手くいかなくて混合栄養中のお母さんです。
1滴でもたくさんおっぱいをあげたいと、母乳外来にも度々来られていた方です。

 暫く来院されないなぁ~と思っていたら、今になって、何故かロタウイルスに感染したそうです。
数日間吐き戻しと下痢でフラフラで、辛抱出来ずにQQ受診されました。
(休日だったこともあってQQ受診されたそうです。)
で、当直のドクター(男性で内科?)に『ガスター®』『ナウゼリン®』『ラックビー®』を処方されたそうです。
ドクターいわく、「授乳中では出せないお薬だから、搾乳して捨ててね。」と言われ、QQの看護師からも「そうよ。おっぱいに出るからね。」と注意されたそうです。
 

とにかくしんどかったので、確認する意欲もなく、4日間はおっぱいは搾って捨ててたそうです。
お母さんはもちろんしんどかったのですが、おっぱいをあげずに搾って捨てたのはやはりドクターやQQの看護師から「NG。」と言われたのがアタマに残っていて、「そうなのか。」と思ったからだそうです。

あぁ~だから言わんこっちゃないのよね。
他科のドクターはご自身が母乳育児中でもなければ、授乳中のお母さんの服薬について
、「専門外」だし「関心が無い」からお薬の添付文書棒読みで無難なトコロで話を付けたがられる傾向大なのですよ。 

この3つのお薬、「☆おっぱいとお薬」に出てくるお薬なんだけどなぁ。
『最強母乳外来』の読者さんで、記憶力の良い方だったらビックリ仰天な授乳停止指示でしょう?
かようにドクターの発せられるお言葉は重いのですね。
けれども、過去記事にも書いてますが、この3つのお薬、授乳中停止しなくてもよいお薬ばかりなんですね。
しかも一般の方ならまだしも、このお母さんはとある総合病院の看護師さんなのですよ。
[20歳代]ですが、ぽっと出の新人看護師さんではありません。
また、この3つのお薬は、かなりポピュラーというか、産婦人科以外の科で汎用されますから、知らない筈はないと思います。

 お薬の作用やどの程度のお薬かが分からないというのは、有り得ないです。
ホンマかいな?と思ったら、電話でも良いから、聞けば済むことですからね。
「何故確認の電話をかけて来なかったのか?」
「そのお母さんにとって、おっぱいは所詮その程度のモノだったのだろうか?」
普段から授乳中で産婦人科以外を受診時にはこう言われるから、必ず確認してね。と助言してるのも関わらず・・・だったので、がっかりでした。
「要するにこのお母さんは人の話を聞いちゃいないのかなぁ?」
「そんなんで、よく看護師さんが務まるなぁ?」
「おっぱいを大切にすることはご自分と赤ちゃんを大切にすることに繋がるのに。」
・・・と、残念な気持ちになりました。

2014年6月 3日 (火)

下剤は上手に活用しよう!

産後は会陰切開された方や、裂傷部位を縫合された方はおしもが痛いので、おトイレに行くのが苦痛という話、ちょくちょく耳にします。
日にち薬で徐々に痛みはマシになりますが、特に脱肛状態ですと、お通じの時にどのくらい息んでも差し支えないか加減が分からず、戦々恐々だったりします。
かといって、便秘が続くと子宮復古にも悪影響なので、お通じはスムーズに出てくれるのが一番です。
そのため、産婦人科ドクターは産後のお母さんに下剤を処方されることが普通にあります。
下剤を内服すると、それこそ下痢ピーになるので、おトイレに間に合わなかったら大変だし、おなかが痛くなるから苦手という方や、赤ちゃんへの影響を心配される方もいらっしゃるでしょう。
でも、お通じの硬さは、それこそ服用されるお薬の量や回数を調整すれば済むことです。 また、赤ちゃんへの影響については、カテゴリー「☆おっぱいとお薬」にも書いていますように、「マグミット®」や「ラキソベロン®」は、問題ありません。

但し、漢方薬で大黄(だいおう)の入っているものだけは、赤ちゃんの下痢を誘発するリスクが高いので避ける必要がありますが、母乳育児中のお母さんに大黄入りの漢方薬の下剤を処方される産婦人科ドクターはいらっしゃらないと思いますし、産婦人科以外の近医に受診され処方を受ける場合は、その旨を伝えれば済むことです。

ところが人伝てに聞いた話ですが、退院後どうしても下剤に頼らず自力でお通じを出そうとして、おトイレに2時間も籠城され、エラいことになってしまったお母さんがいらっしゃったそうです。
その方は経産婦さんで、分娩時は会陰に傷も何も無く、安産を絵に描いたような方だったとのことです。
どういう事態に陥ったかと申しますと、おトイレで気張り過ぎたせいか、会陰が2倍くらいにパンパンに腫れてしまい、痛くて座れないし眠れなくなったため、腫れが引くまで足掛け2日ほど再入院される羽目になったとか。
会陰が2倍くらいにパンパンに腫れるって、血腫でもできたのか?って感じだったそうです。
ご本人もまさかそんなことになろうとは想定外だったでしょうし、「このまま治らなかったらどうしよう?」と、不安だったそうです。
産後のお通じは、まずはお食事や水分摂取でコントロールを図るのは当然のことですが、それでも出なかったら、変に意地を張って自力で出すことに拘らず、お薬の力を借りても差し支えないですから、上手に出して行ってくださいね。
 

会陰が2倍って・・・怖過ぎます。

2014年4月29日 (火)

緊急避妊薬『ノルレボ®』について。

緊急避妊薬『ノルレボ®』ってご存知ですか?
2011年1月8日付のY新聞の朝刊(私の住む地域では第17面)に掲載されていました。
SOLANINは、過去記事でも緊急避妊について記事化していますが、この『ノルレボ®』というお薬、従来処方されていたお薬よりも、(もちろん妊娠中絶よりも)女性のカラダへの負担が少ないトコロがメリットなのですね。

『ノルレボ®』は、子宮頸管粘液を粘ちょうにすることで、精子が子宮内に侵入出来にくくすること(排卵日くらいになると、オリモノも水っぽいというかサラサラに変化しますよね?アレは、子宮内に精子が侵入し易くするためなのです。)と、子宮内膜の増殖を抑制することで、卵と精子が受精しても子宮内膜に着床しにくくする2つの作用を持ちます。

Y新聞の記事によれば、
「性行為後72時間以内の服用で妊娠の可能性が大幅に減少する。」
「海外48カ国で承認済み。」と書いてありました。

あってはならないことですが、万一、犯罪に巻き込まれたりして性暴力の被害に遭われた方にも処方は適用されます。
もちろん通常の避妊がおろそかになってはいけない。」のは言うまでもないことです。
日本家族計画協会クリニックによれば、緊急避妊を希望するに至る理由で多いのは、「コンドームの破損」42% 、「避妊しなかった」(←問題外ですな・・・)20%、「コンドームの脱落」17%・・・と、この3つで79%に上ります。
「避妊効果が100%というわけではない。」のは従来の緊急避妊によるピルの処方と同様です。

また、『ノルレボ®』は薬局・薬店では購入できません。
「医師の処方が必要。」
「健康保険は適用されない。」とも
書いてありました。

また、当たり前ですが、『ノルレボ®』では性感染症の予防は出来ません。

妊娠、つまり次の赤ちゃんは、家族みんなで温かい気持ちで、迎えられるようにしたいですね。
くれぐれも「自分だけは大丈夫。」という過信は禁物ですよ。

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