☆断乳は反対!

2015年5月13日 (水)

自己流断乳は危険です。その5

SOLANIN的には全くお勧めしたくない自己流断乳ですが、上手くいかない方に、お食事摂取量を殆ど減らさない方がいらっしゃいます。
過剰なカロリー(いわゆる授乳中の付加量)を摂取することは、母乳の生産量を減らすことに逆行しますからね。
いつまで経っても母乳がドンドン生産されるし、他に飲ませてあげる相手が居るわけじゃないでしょうから、大いに意味不明な行為ですね。

運良く母乳の生産量が減ったとしても、お母さんの身体に嫌~な贅肉が付きますぞ!
全く食べてはいけないとは申しませんが、離乳食開始前の、筋金入りのおっぱい星人だった頃に摂取されていた量の3/4くらいにはしていただかないと。
食欲が抑えられないご自分に大甘で、「乳房がパンパンで痛いんです。」と仰られてもねぇ。
悪いですが、SOLANINは全く共感できないです。
ホントに止めて頂きたいですな。
こういう断乳をやらかして、いったい誰にメリットがあるのでしょうね?

2015年5月11日 (月)

自己流断乳は危険です。その4

シリーズ化する気なんてさらさら無かったのに、4回目となったこの記事。
1~2~3度程度なんちゃって的にO式にお世話になるも、生半可な通院だった方に見受けられるのが、受診時に小耳に挟んだことや受けたケアから自己判断でやってしまいがちな断乳処理が「乳房を熱いタオルで蒸してから搾る。」「しっかり湯船に浸かりながらガッツリ搾る。」です。

断乳は母乳の生産にブレーキを掛ける行為です。
ですので、冷罨法が鉄則です。
O式のセンセイは高い技術をお持ちですから、断乳の際であっても、あのように滾(たぎ)ったお湯で搾ったタオルで乳房を蒸してから乳房治療手技を施行されるのです。
あくまで例外なのですよ。
なのに、半可通な方は、分かったような気になってしまって、ご自身の乳房を熱いタオルで蒸したり、湯船に浸かりながらガッツリ搾ったりしてしまうのです。

言語道断ですな。
生兵法は大怪我の基ですな。
くれぐれも知ったかぶりして、無謀なことをするのは、止めてくださいね。
また、いい加減な情報を周囲に撒き散らさないでくださいね。
迷惑して収拾がつかなくなる方を出さないために。

2015年5月 9日 (土)

自己流断乳は危険です。その3

自己中な断乳をした際の搾乳回数は1~2回/日にとどめておくべきとの記事を書きましたが、「その回数にしているのに、何日経過してもどんどんおっぱいが作られてしまう。どうすればいいのか?」という方がいらっしゃいました。

普通では有り得ないことです。
おかしいので、よくよくお話を聞いてみたら、所有するメ○ラの手動式搾乳器を使っていたと。
乳頭・乳輪への刺激を与えてはいけない時期に、漏斗(じょうご)の部分をパカッと嵌めてシュパシュパ搾乳していると。

聞いていて立ちくらみしそうでした。
そんなもんアカンに決まってますやん。
乳房基底部からソロソロと圧を掛けるおにぎり搾り以外は厳禁です。
アカンことをしておいて、ラクにならへんのは当然です。

ええっ、「おにぎり搾りのやり方が分からない。」ですって?
どうしてもやるなら、事前にきちんと母乳外来か助産院を受診し相談して指導を受けておきましょうと言うてますやん。
ケアの仕方も対処法も事前学習せずに自己中な断乳を開始するのは、買い物行くのにお財布もカードも持たずに出かけて、「買いたいのに買えない!」と言っているようなものです。
無茶で無謀な断乳はお母さんもお子さんも助産師もアンハッピーですから、止めておきましょうね。

2015年5月 7日 (木)

自己流断乳は危険です。その2

自己流断乳の方にありがちなのが、乳房緊満痛に耐えられず、それまでの直母回数よりも多い回数搾ってしまいがちだということです。
仮にそれまでの直母回数が1~2回/日程度だったとしても、1歳半まででしたらほぼ確実に乳房が暴れて当然です。
とにかく乳房が超ガチガチになってしまいますから、「ひょえ~!」と焦るのは分かります。
しかも、お子さんは自己中なお母さんの断乳モードについていけず、泣き喚くことになります。

しかし、だからと言って日に3回も4回も搾乳しておきながら、「ビックリなくらい張るんです。搾ってもちっともラクにならないんです。何とかしてください!」と言われてもねぇ。
そんな頓珍漢なことをしたら、ちっとももラクにならず、痛い状態が続くに決まってますやん。(汗)
自己搾乳は直母回数よりも少ないのが基本です。
それまでの直母回数が5~6回/日だったとしても、自己搾乳してよい回数は1~2回/日ですね。
んん~ん、百歩譲って最初の2日だけおまけしても3回/日かなぁ。
ええっ、「そんなの耐えられない!」ですって?
そんなこと仰られてもねぇ。
そうするしかないんですよ。
ホント、自己中な断乳なんて
止めておきましょうね。

2015年5月 5日 (火)

自己流断乳は危険です。その1

GWなどの連休前~連休最中になると、どういうわけか断乳を決行する方が、いつもより多い気がします。
困ったものです。
お子さんが泣きわめいて収拾がつかなくなっても、おっぱいがパンパンに張って痛くて抱っこできなくてもお家の方が助けてくれるからなのでしょうが。(汗)
でもね、こういう時期って、病産院の母乳外来も、助産院も基本的にお休みなんですよね。

突然の電話での訴えはいつもこうです。
「痛くてどうにもならないから、今日受診したいけど、何故休診なんだ?」
「痛い時の対処法を教えてくれ!」

確かに助産師の殆どは程度の差こそあれ母乳育児を支援しています。
困っていらっしゃるお母さんがいらしたら、何とかして助けてあげたいという志は持っています。
でもね、休日の勤務体制は何処の病産院であっても、スタッフの人数はカツカツですし、業務量は通常通りで目の回るような忙しさです。
猫の手も借りたいくらいなのですよ。
助産院の先輩諸姉だって、プライベートの用事がおありだったりするでしょうし、助産師会のお仕事だっておありでしょうし、暇なんかないと思いますよ。
助産師だって労働者なのです。
24時間365日体制で、お母さんたちの要求にオンデマンドでは、クラッシュしてしまいます。

そんな状況は今に始まったことじゃないのに、ご自分の都合でゴリ押しされるとげんなりします。
目の前の母子のお世話をしなくてはいけないのに、長々と電話対応なんて出来ませんよ。
百歩譲って断乳を決行するなら、事前に受診して相談するとか指導を受けるとか、ケアを受けなくてはどうにもならないことをやろうとするのであれば、せめて日時的に擦り合わせするのが最低限のマナーではないですか?
すみません。
つい、ぼやいてしまいました。

2014年6月24日 (火)

こどもの入院・手術の際に、直母はNGと言われた。(1歳)

<ご相談内容>
我が子は来月で1歳になります。
近い将来(1ヶ月先くらい)我が子は入院し手術を受けることになりましたが、1週間の入院期間中は、直母が出来ないそうです。(そういう病院らしいです。)
(ちなみに手術は足の手術です。)
そのまま卒乳してしまうのでしょうか?
それとも、それ以前に、断乳をした方が良いのでしょうか?
私としては、なるべく自然卒乳させてやりたいのですが・・・

 <SOLANINの解答>
ご相談内容からは詳しい事情が読めないので、ピントがズレているかもしれませんが、手術をする病院の方針(?)で直母が出来ないとのことですが、それって1歳のお子さんを単独で入院させるということなのでしょうか?
もしもそうだとしたら、乳幼児は意思表示が困難ですし、手術前後の情緒の安定のためにもお家の方の付き添いを許可するのがスジだと思うのですが。
だって、手術前後に不安や痛みで泣き叫んでいたら可哀想じゃないですか。
他の患者さんや看護師さんにも迷惑がかかるし・・・とか何とか言ったら、付き添いが通りませんかね?
余談ですが、そういう病院であれば、、母子麻酔なんて採用していらっしゃらないのでしょうね。(涙)
 

もちろん、NICUで保育器に入ってる未熟児さんとか、特殊な状況なら付き添いが難しいのは理解出来ますが、1歳のお子さんでしょう?(と、ブツブツ文句を言ってしまいました。)
もしもそうだとしたら、完全看護か何か知りませんが、随分酷い対応ですね。

 そうではなく、付き添い出来るのであれば、足の手術ですし、麻酔が覚めて、特に問題が無ければ流動食とかすぐ開始だと思うので、おっぱいも広義で流動食ですから、直母が出来るように粘り強く交渉してみては如何でしょうか?
手術だから個室でしょう?
極論ですが、個室に監視カメラでも付いていない限り、直母出来ないですかね?
相室でも、仕切りのカーテンくらい下がってますよね?
だったら直母できると思いますが。
何故直母をしたらいけないのか、SOLANINには理由が分からないです。
 

手術前に断乳なんて㌧でもないですよ。
お子さんが、「おっぱいなんかもう要らないよ!」というのであれば別ですが。
違いますよね?
まずは勇気を出して病院側と交渉しましょう。
正当な理由が無いのに、病院側の都合に屈することはないと思いますよ。

 万一、お母さんが納得できる理由を説明されたなら、病院側の都合を受け入れられるとして、だったらだったで、お子さんにしっかり言い聞かせをしましょう。
1ヶ月かけてじっくりとね。
いつになったらおっぱいが貰えるのか?
手術では何が起こるのか?
入院とは何か?等々・・・
言い聞かせについては過去記事を読んでね。

2014年4月25日 (金)

もしや、『意味無し断乳教』の教祖様ですか?

㌧でもな断乳指導は数あれど、ウルトラ級の断乳指導を聞きました。
暫く前の話です。
生後3ヶ月の赤ちゃんを完母で育てておられるお母さんが咽頭痛と微熱&悪寒で、シーズン的に「もしやインフルエンザかっ?」と慄きながら近医を受診されたそうです。
幸い、インフルエンザの検査はマイナスで良かったものの、扁桃腺炎であると指摘されたそうです。
そのドクターから「喉の腫れや痛みが酷いようだから抗菌薬の入ったトローチを出しますからそれを舐めるように。」とのことでした。

察しの良い読者さんは、「あ〜分かった!トローチ舐めたから断乳って言われたのでしょう?」と、思っちゃったかな?
当初、私もそうだと思っちゃいました。

ところが、ぎっちょん!そうじゃないのよねぇ~。
「お母さんが扁桃腺炎になると、母乳から扁桃腺炎のバイ菌が赤ちゃんに感染るから、お母さんには断乳していただきます。それが僕のやり方です。」と、のたまったそうです。
はぁ?僕のやり方・・・って、何を言ってるのですか?
母乳から扁桃腺炎の原因ウイルスが出るってことですか?
おっぱいから出るのは病気から赤ちゃんを守る抗体ですが・・・
ドクターが真逆を説いてどうするの?
これまでにもSOLANINは、日本全国津々浦々から、「お薬内服中のおっぱいは搾って捨てなさい。」とか「ミルクをあげたらお母さんもカラダを休ませられると思うよ。」的なトンでも指導は耳にタコが出来るほど聞いてきました。
しかし、お母さんが扁桃腺炎になったからといって、断乳せざるを得ない医学的根拠があるのでしょうか?
ある訳無いですよね!

もしや、『意味無し断乳教』の教祖様ですか?
営業活動に熱心なミルク屋さんですら、こんな㌧でも指導はしないと思います。(怒)
ドクターの言葉の重みは、お母さんにとって想像以上なのに。
赤ちゃんのお母さんをミスリードするのだけは止めてほしいです。

2014年2月16日 (日)

10ヶ月断乳のリスク。(改訂増補版)

ふた昔前は母乳育児をしているお母さんであっても、その殆んどの方が判で押したように《10ヶ月》で断乳していました。
その理由はいくつかあって、伝聞と自分の経験を踏まえて当時を振り返ると、

★「10ヶ月健診でC4(=カリエスフォー)の写真を歯科衛生士さんに見せられて、おっぱいは虫歯の元ですから、続けていると、こういう風に歯が溶けて大変なことになりますよ。と脅されたから。」
★「1歳を過ぎると、おっぱいに執着して、何日も大泣きさせないと、止められなくなるし、今ならさほど執着しないから止め時っていうか絶好のチャンスなのよね。と保健師さんに言われたから。」
★「早くおっぱいを切り上げないと、子宮や卵巣が干からびて次の子を授かりにくくなるし、次の子を希望していなくても女性ホルモンが出にくくなるから、それは問題だとおばあちゃんに忠告されたから。」
★「次の子を授かって、授乳していたら、流産の恐れがあると産婦人科のドクターに凄い剣幕で叱られたから。」・・・などなどです。


しかし昨今では、発達心理学の見地から、《10か月》の頃は再接近期といわれる時期で、母子関係にとって重要な時期だということが、分かってきたんですね。

お母さんが傍にいてくれたら、暫くは「一人遊び」が出来ますが、お母さんの姿が見えないと大声で泣き叫んだり、探しまわったり、普段接触しない人に対する警戒心(=人見知り)が激しくなる・・・といえば、思い当たるフシがあるのではないでしょうか。

赤ちゃんだって凹む時がります。
怖かった時、寂しかった時、痛かった時、眠かった時、不安だった時・・・はお母さんに抱っこされておっぱいをもらうことで、凹んだことがリセットできるのです。
また、頑張るぞ、チャレンジするぞ、というモチベーションが湧きあがるのです。


ということは、この時期に断乳をすることは、赤ちゃんのココロの拠り所を取り上げることで、本来受けなくてもよかったストレスを受けることになりますから、赤ちゃん主体に考えると、間尺に合わないことと言えます。
赤ちゃんはお母さんに守られることで、自分の力を養い、自立への意欲が高まります。
なので、『たまたま赤ちゃんが自然におっぱいを欲しがらなくなる』という、自然卒乳ということでなければ《10か月》の断乳は止めときましょうね。


《追記》
☆職業柄(臨床心理士です)放置できずに書き込みます。
再接近期が10ヶ月ごろ、と書かれていますが、この出典はどちらでしょうか?

マーラーの提唱した「再接近期」であれば、おおむね15ヶ月前後から、24ヶ月くらいまで、と考えられているかと思います。
もしそのほかの理論によるものであれば、お教えいただければ、と思います。
こちらにははじめてうかがって、大変有用な内容で素晴らしいページだと思うのですが、だからこそ、不正確な内容はふさわしくないと感じましたので、不躾ながらコメントさせていただきました。
なぜこちらにたどりついたかというと、10ヶ月での断乳予定だが、再接近期という大事な時期らしいので不安、という投稿をある掲示板で読み、その根拠がこちらのブログであるらしかったので(もちろんその旨は投稿者さんは明記しておられません。私が推測したことです)。
おっぱい関係では、ナーバスになられる方も多いですし、もちろんそういう方をナーバスにさせるためではなく、むしろ逆のことを目指して運営されていると思いますので、つい気になってしまいました。(2012年3月14日キキさんからのコメント)

☆発達心理学上で使用される「再接近期」は15ヶ月頃から24ヶ月頃まで、の意で使用されることが多いように思うので(一度検索エンジンで検索してみてください)、訂正をお願いしたく思っての書き込みでした。
ただ、私がすべての学説を知り得ているわけではないと思うので、私の知らない説で10ヶ月を再接近期という用語で定義する学説があるのだとしたら、間違いとは言えないので教えてください、という思いから、文献を挙げて下さい、と申し上げました。
再接近期という用語を使わずに展開されている内容なら別にかまわないのですが、学術用語を挙げておられるので、気になったのです。
細かいことで面倒だと感じられるかもしれませんが、やはり不正確なことが一人歩きするのは危険だと思いますので。
影響力も大きいページのようですし。
ご自分も、専門の領域に関して、不正確なことが事実のように語られていたら、訂正したいという思いにはなられませんでしょうか?(2012年3月20日キキさんからのコメント)


☆コメント有難うございます。
文献というほど大きなものではないでしょうが、日本母乳の会が発行しているブックレットの「離乳食」の初版本のP23に記載されています。
この本の著者は聖マリアンナ医科大学教授でもあられた堀内勁ドクターと、元宮城県立こども病院副院長だった堺武男ドクターですね。
お二方とも、日本の小児科のドクターとしてかなりご高名な方で、私にとっては十分信用に足り得る先生方なので、引用させていただいた次第です。
実際、マーラー先生の仰ることは学説として有名ですし、理解出来ますが、10 ヶ月の赤ちゃんであっても、臨床の場で再接近期なのか?という状況はしばしば目の当たりにします。
10ヶ月だから断乳しちゃっても、どうせ分かりゃあしないでしょうというのは、オトナの都合であり、認識不足であり、お子さんの気持ちを踏みにじるお母さんが一人でも少なくなれば…という気持ちで記事を書きました。(2012年3月20日SOLANINのコメント)

☆お書きになった意図はよく分かりますし、10ヶ月で再接近期のように見える状況というのは理解できます。「再」接近とあるのは、一度離れて再び接近する、ということですから、10ヶ月時に見られるのはむしろ、一度目の「接近」状況と捉えた方がいいのではないかと想像しますが。
重ねて申し上げますと、意図を否定したいのではありません。
このことを言うために、「再接近期」という用語を持ち出す必要はないと考えるだけです。
無用な誤解をうむ可能性があります。
一般的には「再接近期」という用語で定義されるのは15ヶ月頃から24ヶ月頃、ということが明記されていればいいな、と個人的には思います。
私も主に臨床に携わっていますので、臨床上の実感を大事にしたい、ということはよく理解できます。
ただ、そのために理論を拡大解釈して使用するのは、理論の提唱者と学問というものに対して、少々礼を失した態度ではないかな、と感じたのです。
マーラーの理論をご存じだったということで、なおさら。母乳の会のHPも見せていただきましたが、理論的なことも大事にされているようですし、こういった考えが共有できるものと思い、意見させていただいた次第です。(2012年3月20日キキさんからのコメント)


・・・というやりとりが、コメント欄上でありました。
以後、読者の皆さんの記事本文への理解を深めていただくこと、専門領域の方から誤解を招かないようにすることが必要だと思いましたので、コメントをくださったキキさんの同意を得て追記をさせていただくことになりました。(2012年3月21日9時00分)

2014年2月14日 (金)

卒乳へのカウントダウンを行政が勝手にやってる?

少し前の記事のコメントでみなさんから母乳育児のトンでも情報を募りました。
そしたらenjoyshanghaiさんからの情報として、保健所からのパンフレットに卒乳関連の㌧でもなことが堂々と記載されていたという報告がありました。

曰く、1歳の項目で“そろそろ卒乳の準備をしましょう。”
曰く、1歳半の項目で“卒乳は出来ましたか?”と書いてあったそうです。
へえぇぇぇ。
行政が何を言うてますのん?

こんな意味不明なことを書き連ねるから、おっぱいのことがまだよく分かっておられないお母さん方からトンでもな質問が寄せられるのですね。

曰く、「卒乳のやり方を教えてください。過去記事の何処にも書いてありません。」
曰く、「1歳を過ぎても離乳食を喜ばないのは、おっぱいのせいですか?」
曰く、「1歳を過ぎておっぱいを続けていると、お母さんの歯も子どもの歯もボロボロになるのですか?」
曰く、「1歳を過ぎておっぱいをあげていると、甘えん坊な性格が助長されるのですか?」
曰く、「1歳を過ぎたらおっぱいに栄養も免疫も無いから、あげても意味が無いのですか?」
曰く、「1歳をすぎておっぱいをあげていると、子宮や卵巣が干からびて、次の妊娠が出来なくなるのですか?」

卒乳には準備なんてありませんよ。
過去記事をきちんと読んでいらっしゃる方はご存知だと思いますが、2002年4月発行の母子健康手帳から、「断乳」と表記するのは止めることになりましたからね。
少なくとも8年以上前から、厚労省的にも確認事項なのです。
でも、このパンフレットの表記では、1歳半にはやんわりとは言え、「断乳」すべく方向付けているとしか解釈できませんね。
『授乳・離乳の支援ガイド』にも、「離乳の完了は母乳を飲んでいるか否かを意味するものではない。」旨が記載されています。
もう、どうなってるの?
母子保健の最前線の保健所や保健センターが、やんわりとは言え、「断乳」を勧めてどうするのっ?
くれぐれも誤解を招くような、ミスリードを狙うような記載は止めてくださいね。

2014年2月13日 (木)

卒乳と言う名の断乳はもう止めようよ!

SOLANINの勤務先では、母乳外来の予約を取る時、受診目的を伺います。
そうでないと、何を話してどんなケアをすればいいのか、助産師が分からないからです。
ごくたまにですが、「卒乳したので、ケアをしてほしい。」「卒乳についての相談をしたい。」というお母さんが居られます。

でも、それは99%「卒乳」なんかじゃなくて「断乳」なのですね。
母子健康手帳から「断乳」の2文字が消えて久しいのですが、「卒乳」という耳に優しいフレーズなもんですから、厄介です。

先日は1日に2人も来られ、「何考えてんだか!」と毒づきたくなりました。
「断乳」の1回目の処置は、物凄く時間がかかります。
おにぎり搾りは、こちらの手もガタガタになってしまうくらいです。

私はせめて赤ちゃんの気持ちを考えて、「受診の際は赤ちゃんを連れて来ないようにしてください。それが最低限の思いやりです。」と予約時点で伝えるようにしています。

しかし、先日受診の1人は、お子さん(1歳1ヶ月)を連れてきました。
しかも45分枠なのに10分間も遅刻。(駐車場が込んでいたそうですが・・・)
「断乳3日目では、まだこの子が執着してるだろうから、私はこの子の前では(マッサージは)出来ないですよ。困ります。」とお母さんを注意しました。
注意っていうか、その日は帰ってもらおうかと思ったくらいです。
すると、「この子は目の前で圧抜きしても、触りにも来ないし、大丈夫だと思います。」と言われました。
「ホンマかいな?」と訝りながら、仕方なくおにぎり搾りを開始しました。
そしたら、そのお子さん、確かにおっぱいには見向きもしないけれど、寝起きが悪いのが号泣状態になりました。
「なぜ止めようと思ったのですか?」と私が尋ねると、「止めようなんて思わなかったけど、歯ぎしりしながら乳首を噛むので、耐えられないから叱って止めたんです。」とのこと。

噛まれるのはホントに痛いです。
SOLANINも経験がありますから、その痛みは理解出来ます。
でも、だからと言って断乳に踏み切るのは最悪・・・な止め方です。
乳首を噛むには理由があります。
そこを何と心得ているのか!
噛まれるから止めるって・・・
どうしてそこで、「なんでだろう?」って振り返らないのか?

しかも、このお母さん、SOLANINの勤務先で3人出産され、3人とも完母なのです。
お子さんの号泣をずっと聞きながら、久しぶりに悲しく情けない気持ちで、おにぎり搾りを終えました。
どっと疲れました。

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