☆母乳の栄養成分

2014年11月 3日 (月)

後乳は栄養満点!

1回の授乳時間が長いと、「おっぱいが足りないに違いない。」とか、「出の悪いおっぱいにしがみつかせて可哀想。」とかの不規則発言を行い、お母さんを不安に陥れようとするギャラリーの話はちょくちょく聞きます。
でも、本当にそうなのでしょうか?

人工乳は、味や成分に変化はありません。
調乳濃度が規定されているので、良くも悪くもないというか、いつも同じ味と成分です。
けれども、おっぱいの味や成分は、お母さんの召し上がったもので変化しますし、1回の授乳でも、前乳→中乳→後乳というように、味も成分の含有割合も変化します。

特に後乳は脂肪分が多いので、脂溶性ビタミンつまりは、ビタミンA,D,Kがとても豊富に含まれます。
授乳時間が極端に短いと、これらの後乳を飲まずして授乳が終了するやもしれないのです。
特に、体重増加がイマイチorもう一息ですね~と指摘されているのであれば、勿体ない話ですよね。
暫く前の過去記事にも、ビタミンDの不足に関するリスクや対策について書いたばかりです。
気になる方は、そちらの記事も併せてご一読くださいね。


2014年10月13日 (月)

赤ちゃんのビタミンD欠乏症にご用心!

最近たまに耳にするのが、赤ちゃんのビタミンD欠乏症です。
「ビタミンDではなくK欠乏症では?」という母乳育児中のお母さん!
そうですね、ビタミンKも欠乏すると生命に関わりますからね。
でも、それについては、入院中と退院後1ヶ月健診などの際にケイツーシロップ®を投与していますから、まずは大丈夫ですよ。
また、普段からお母さんのお食事に納豆やキャベツなどのビタミンKを多く含む食品を採り入れていれば、おっぱいを通して赤ちゃんが吸収できるので更に安心だと思います。

さて、どうしてビタミンD欠乏症(くる病)の赤ちゃんが見受けられるようになったのか?
1つめは、紫外線の害が叫ばれるようになったことから、妊娠中から日光を避ける生活をする妊婦さんが増えたことや、日光浴をする赤ちゃんが少なくなったこと。(ちなみに日焼け止めを塗布すると、ビタミンDの合成は阻害されるので、ご注意願います。)
日光を浴びることで、ビタミンDは合成されますが、その機会が減少するということですね。
日光浴は時間にして10~15分程度で充分なのですが・・・

2つめは、食物アレルギーによる食材(離乳食)の制限で、栄養が偏ってしまいがちになったためですね。
例えば、ビタミンDを多く含む食物として代表的なのは、卵ですが、卵アレルギーの赤ちゃんは珍しくありませんからね。
食べさせたくても、アレルギーがあればそれは不可能ですね。
でも、卵が駄目でも、しらす干し・鮭・ノンオイルのツナ缶詰・きのこなどだったら食べられるのであれば、そういう食材を週に2~3回程度でいいので採り入れるのも一案ですね。

3つめは、完母の場合、ミルクと比較してビタミンDの含有量が少ないことが挙げられます。
だからと言って、「くる病予防のため混合栄養にしなくては!」というのは、違いますよ。
妊婦さんが極度に日光を避ける生活をしなければ、胎児期にある程度ビタミンDの蓄積がありますし、おっぱいのビタミンDはミルクよりも含有量が少なくても吸収率はいいですからね。
ただし、お母さんのお食事が偏っていて、お母さんがビタミンD欠乏症に近い状態というのもあるそうですから、注意が必要ですね。
ビタミンD欠乏症(くる病)になると、骨の成長障害、骨格や軟骨部の変形を伴うので、足に加重が掛かり、O脚になったりという危険性もあります。


「もしかしてウチの子はビタミンD欠乏症(くる病)じゃないかしら?」という場合は、小児科受診をお勧めします。
その上で診断がなされたら、ビタミンDのお薬が処方されます。
それを服用すれば一件落着しますから、お母さん一人で気に病んだりせず、小児科ドクターに相談しましょうね。



2013年11月28日 (木)

おっぱいの栄養部分。

<ご相談内容>
私は2歳5ヶ月の子供がいて、いまでも母乳を飲んでいます。
そこで気になったのが栄養のこと。
とあるコミュで初乳より成乳(出産30日以降)で栄養が上がる成分(乳糖・カゼイン・脂肪)もあると書かれていました。
また、子どもの年齢から考えても、栄養分はお食事で摂取できると思うのですが、粉ミルクのサイトを見ると「DHAを強化!」等と、謳っています。
おっぱいのためにDHAをたくさん摂取した方が良いのかと思ったり、2歳児の母乳育児にそこまで積極的に摂取してまで飲ませるべきか、実際子どもへの影響はどうなのかと考えてしまいました。

2歳児も母乳で栄養面を考える必要があるのでしょうか?
それとも、あくまでも子の癒しや安らぎを重点に置いた方が良いのでしょうか?
ちょっと考えすぎてわからなくなってきました・・・。(ほぼ原文ママ)

<SOLANINの回答>
私は月齢や季節別のおっぱいのサンプルから各栄養成分の含有量の書いてある一覧表を見たことがあります。
確かにご指摘の通り、おっぱいの成分は月齢によって徐々に変化してきます。
各栄養成分には月齢により増えるものも減るものもありますが、その月齢に応じたおっぱいが出てきていると解釈していただいて差し支えないと思います。
また、お母さんが栄養バランスを考えてお食事を摂られることは大変良いことです。

粉ミルクのキャッチコピーの「●●を配合。」「○○を強化。」というのは従来品と比較してですが、元をただせば、おっぱいが基準なんですね。
つまり「おっぱいに多く含まれる●●を配合。」「おっぱいに含まれる○○を強化。」という意味なんです。
粉ミルクの原材料である牛乳にはあまり含まれていないから、あんな風にご大層に宣伝しているのです。(だって、キャッチコピーだもんね。)

それから、私は耳にタコが出来るくらい、過去記事で「栄養成分というものはどのくらい含まれるかというよりも、どのくらい吸収するかという着眼点が大事。」ということを書いているのですが・・・もしかして忘れちゃってませんか?
おっぱいよりも粉ミルクの方に多く含まれる栄養成分はDHAに限らず沢山ありますよ。
「だったら、おっぱいよりも粉ミルクの方が栄養成分的に優れているのか?」と言えば違いますよね?
現在までの研究等で特定の栄養成分をおっぱいを通して赤ちゃんに多く摂取させるということは、どのくらいまで可能なのかという確かな結果はまだ出ていないと思います。
さらにこれを突き詰めると、お母さんのお食事のバランスが偏る危険性をはらんでいます。
それは健康的ではないですね。

1歳でも2歳でも3歳でも、お食事をしっかり3回食べているお子さんの栄養成分摂取はやはりお食事中心で賄っていくものです。
ココロの安定剤、安らぎ、癒やし・・・がメインになって来ると考えてくださいね。

2013年3月 8日 (金)

赤ちゃんに必要な葉酸は大抵おっぱいで賄える?

悪性貧血って聞いたことがありますか?
悪性貧血はビタミンB12や葉酸の不足で起こるタイプの貧血です。
葉酸は妊娠前後3ヶ月は普段よりも沢山摂取することが推奨されている栄養素の一つであることは読者のみなさんだったらご存知かと思います。

では、授乳中はどの程度摂取すればいいのでしょうか?
授乳中の葉酸の推奨摂取量は妊婦さんよりも若干少なめで確か340μgです。
葉酸が多く含まれる食品は、ほうれん草、ブロッコリー、カリフラワー、グリーンアスパラ、春菊等の野菜の他に、焼き海苔、大豆製品(納豆も)、マンゴー、イチゴ、ライチ、甘栗等にも含まれます。(よく、野菜1日350g摂取とか言われますが、そのくらい摂取していれば普通は推奨量程度は賄えるとのことです。)

注意点としては葉酸は水溶性ビタミンなので、水に溶け易いことと、光と熱に弱いことです。
調理方法としては、煮物よりもスープの方がいいですね。

バランスの良いお食事を摂取していれば葉酸不足になることはまず無いのでしょうが、たまたま推奨摂取量よりも少なかったとして、それでもお母さんが100~200μgは摂取していて、尚且つ、赤ちゃんが完母で1日当り発育に必要な哺乳量が飲めているのであれば、おっぱいには40~70μg含まれるそうです。

(ちなみに1日当たりの赤ちゃんの葉酸の目安量は0~5ヶ月児が40μgで、6~11ヶ月児が65μgだそうです。)
おっぱいで育つ赤ちゃんはお母さんのお食事⇒おっぱいを通して、葉酸の補給ができるのだそうです。
素晴らしいメカニズムだと思いませんか?

※なお、サプリメントからの摂取の場合、過剰摂取にならないように注意しましょう。ちなみに葉酸の1日の上限量は1000μg(=1mg)なので、不足は良くないものの、過ぎたるは何とやらなので・・・

また、この記事は野菜嫌いのお母さんを正当化する意図はありませんので、くれぐれも誤解しないでくださいね。

2013年1月17日 (木)

1歳を過ぎたらおっぱいは水みたいに薄くなる?

SOLANINの尊敬する堺武男ドクターは、面白いことを仰る方です。

巷で言われるところの、「1歳以降のおっぱいなんて水みたいなもので、栄養なんて殆どないから。」的なフレーズ、読者のみなさんは聞いたことありますよね?

そのフレーズが上の句だったら、続く下の句は、「断乳しなさい!」だったりしますが。
まぁ、この記事では断乳については置いておきますが、堺武男ドクターは、上の句に対し、どう切り返されたのか?

「だったら、お母さんの血液も水みたいなものですか?違うでしょう?」です。
お見事ですよね~!

おっぱいはお母さんの血液からつくられていることは、読者のみなさんは既にご存知ですよね。
もしもお母さんの血液が水みたいになるのであれば、日々のハードな子育てや家事・仕事をやっていけませんからね。

寧ろ、月経再来しなければ貧血にもなり難いですし。

モノの喩えかもしれませんが、いかに不適切なこと、医学的に大間違いなことを言う人が巷に多いかが分かりますね。

㌧でもさんは、そこかしこに居ます。
妄言に振り回されない、賢いお母さんになりましょう!

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