B型肝炎ワクチン定期接種化について。
従来、B型肝炎ワクチンの赤ちゃんへの健康保険適用は、母子感染予防措置としてのみ実施されていて、B型肝炎ウィルスのキャリアではないお母さんから生まれた赤ちゃんに接種を希望される場合は、個別で任意接種を受けるしかありませんでした。
しかしながら、2016年4月生まれ以降の赤ちゃんにつきましては、厚生労働省が決断してくれたお蔭(?)で、ようやっと本年10月から定期接種に相成りました。
接種勧奨時期は生後2ヶ月、3ヶ月、7~8ヶ月の3回です。
あっ、8月までに生まれた赤ちゃんは最初の接種が10月からなので月齢がずれますが、そのあたりの詳細は、お住まいの地域の保健センターからバサーっと送付された問診票と但し書き説明書を確認してくださいね。
このワクチンは世界180以上の国・地域で定期接種化されているので、漸くなんだなと感慨深いです。
ワクチン製造メーカーは化血研とMSD社で、それぞれ、『ビームゲン®』と『ヘプタバックスⅡ®』という製品名です。
我が国では、国民の1%はキャリアと推定されています。
キャリアの1%は、劇症肝炎まで進行する危険性があります。
読者のみなさんは、成人の感染ルートの主なものとして性交渉という現実をご存知でしょうか?
その他身体が激しくぶつかり合うようなスポーツ(レスリング・相撲・アメフト等)関係の場などや乳幼児の場合は保育園などで、いずれも集団感染という事例があることもをご存知でしょうか?
何となく、血液感染だけ?というイメージがあるかもしれませんが、唾液や汗や涙やおしっこからもウィルスは検出されます。
勿論、握手やハグ程度の接触では、感染の危険性は無いとされていますから、無闇に恐れることはないですが・・・
おばあちゃん世代からは、「昔はこんなに沢山ワクチン無かったよ。こんなに次々摂取して大丈夫なの?」と言われたことのあるお母さんが殆どだと思いますが、赤ちゃんのうちに接種したら、その分抗体が付き易いのです。
タイミングって大事なのですよ。
時期が来たら、忘れずに接種してあげましょう。