☆医療機関の選び方による違い

2014年8月 2日 (土)

BFHって、お母さんにキビシイ病院ですか?

BFHって、お母さんにキビシイ病院ですか?
じゃあ、お母さんにやさしい(?)病院ってどんな病院なんでしょうね?
チェック項目をあげてみましょうか?

▼お母さんの希望やドクターの都合だけでで帝王切開や誘発や吸引等の医療処置をしてくれることですか?
▼陣痛が嫌だと言えば麻酔薬をドンドン使ってくれることですか?
▼24時間母子異室ですか?

(もちろん、地域によっては母子異室の病産院しか存在しないことは理解しています。母子異室の病産院でも、自然分娩・母乳育児推進のトコロもあるかと思います。でも、すぐ近くに母子同室の自然分娩・母乳育児推進の病産院があるのを知っているのに、敢えてそこを外すってどうなのか?という意味です。)

▼夜間授乳時間は免除で、糖水でも粉ミルクでも医学的適応外なのに哺乳瓶を使ってバンバン補足してくれることですか?
▼ケーキバイキングがあることですか?
▼お食事が豪華絢爛で、ワインがいただけることですか?
▼院内の内装・調度品がデザイナーズで、セレブな雰囲気が味わえることですか?
▼退院時にはミルク屋さんのお土産がどっさり貰えるってことですか?

・・・要するに、出産では大金を払うのだから、非日常を楽しむアメ二ティ―が充実しているってことが優先なのですか?
それこそが、地に足が着いていない花畑妊婦丸出しの感覚ではないでしょうか?

そもそも、出産で入院するということは、あなたと、あなたのパートナーの間に生まれてくる新しい命を迎えて、母性に目覚める瞬間を迎えることですよ。
出産とは、あなたのおなかの中で育んできた赤ちゃんを、あなたの命を賭けて産み出すという大仕事ですよ。
SOLANINは、決して入院中のアメ二ティ―を否定する気は無いけれど、出産時の母子の安全に配慮することの方がもっと大事ではないでしょうか?
それに加えて、赤ちゃんのお母さんとして、新米であってもひとわたりの育児技術が身に付けられるように訓練することの方が、優先されて当然じゃないのでしょうか?

なのに、入院期間中に赤ちゃんのことを知ろうともせず、赤ちゃんのお世話はスタッフ任せで、ちっとも育児スキルを磨こうともせず、退院後は親や他人様に預けることばかり考えるって・・・どうかしてるんじゃないですか?
赤ちゃんはかけがえのない命なんです。
お母さんがしょっちゅう抱き締めて、肌と肌が触れ、見つめて、おっぱいをあげることで、赤ちゃんのお母さんに対する信頼感は育まれるのですよ。
お母さんになったんだなぁという実感が湧きあがるのですよ。
それって、育児の原点ではないでしょうか?

▼のチェック項目が多い病院が、果たしてホントにお母さんにやさしい(!)病院なのでしょうか?
SOLANINは違うと思います。
BFHこそが、お母さんにもやさしい(!)病院だと思います。

2014年6月 6日 (金)

おっぱい重視の病産院の選び方

おっぱい重視の病産院の選び方について、具体的にしてみたいと思います。
あっ、でも、これはあくまでもSOLANINの意見ですからね。

まず、「ここで妊婦検診を受けて、大丈夫か?」という指標ですが、外来の看護師さんや助産師の身なりを見てください。
☆ 白衣(カラーのトコロもあるのでユニフォームというほうが適切ですが。)に清潔感がありますか?
☆ ワンピース式ならば、ストッキングが破れているのを平気で履いているのは論外だし、白い網タイツや柄入りなどを仕事着に選択するのは変です。
☆ 同じく、メイクがド派手だったり、巻き髪・盛り髪で、アゲ嬢みたいな看護師さんや助産師も言わずもがな・・・です。
☆ 手元をみてください。付け爪やマニキュア、指輪はしていませんか?
看護師さんや助産師の手は、清潔第一です。
飾り立てた手で、有効な手洗いや除菌は不可能です。
もし、「YES」ならば、感染対策がNGな施設であるということを、院長自ら宣伝しているようなものです。(職員への指導が行き届いていないということですから。)
考えてみてください。
飾り立てた手であなたの赤ちゃんを触られたら、赤ちゃんが怪我をするかもしれませんね。
飾り立てた手で、乳房ケアを受けたいですか?「NO」ですよね?
・・・まぁ、ここまでは、おっぱいに限らず、真っ当な医療を提供しているかどうか一般的なことですね。

★ 病産院内のあちこちにミルク屋さんのグッズが蔓延していませんか?
ミルク屋さんのポスター、パーセンタイルグラフ(赤ちゃんの身長・体重の発達曲線の書いてあるあのグラフです。)、靴ベラを架けるフック、ドクターの使用しているボールペン、問診票を挟んであるバインダー、入院患者さんが使用するポット、授乳クッションなど、ありとあらゆる物品にミルク屋さんのロゴやマスコットキャラクターが使用されたものを使っていませんか?
★ 出産されたお母さんにはルーチンで調乳指導が行われていませんか?
★ 出産されたお母さんにケーキやお餅などのおやつタイムがあるのはNGです。
(理由は説明しなくても分かりますよね?読者さんだったら・・・)
★ 赤ちゃんの1か月健診の際、栄養士さんによる「栄養指導」があるのはいいことです。
ただ、その栄養士さんの所属が院内ならばOKですが、ミルク屋さんからのハケンだったらNGです。
自社製品のさりげない売り込みのセールスを「栄養指導」の名のもとに行っておられるからです。
病産院が“ミルク屋さんに軒を貸すこと”の意味を、悟ってください。
★ 退院時のお土産に粉ミルクや哺乳瓶・消毒セットなどがもらえる病産院はNGです。
★ 同様に、退院後の育児サークル活動をされるのはいいことです。
しかし、離乳食教室などの場で、ミルク屋さんからのハケン栄養士さんが参加されると話は別です。
ベビーフードだけではなく、必ずミルクのセールスをこれでもかというくらいなさいます。「ウチは完母なんで・・・」と言っても、「完母に拘るあなたの考え方は、偏屈ですよ。」とか「あなたが病気になったらどうするんですか?」など、洗脳まがいのトークは常態化しているようです。
★ マタニティー教室で、おっぱいのことをきっちり指導してくれますか?
妊娠中のお手入れのやり方を教えてくれますか?
妊婦検診中におっぱいチェックがありますか?
★ 産後の母子同室は何時間後からされてますか?
(直後からがベストです。)
★ 赤ちゃんが眠りこけていたり、上手く吸いつけなかったら、助産師が手伝ってくれますか?
★ 帝王切開だったら、お母さんが身動きできない状態の場合、赤ちゃんをお部屋に連れてきて、授乳介助をしてくれますか?
★ 赤ちゃんに問題がないのに、「帝王切開の方のおっぱいは産後4日目から。」とか、訳分からないくらい長期間、赤ちゃんを拉致られたりしていませんか?
★ 仮に直母が難しいなら搾母のやり方を教えてくれますか?
★ 大幅な体重減少や脱水による熱発、低血糖など医学的適応で補足が必要だとして、いきなりミルクではなく、糖水や白湯や搾乳優先にしてくれますか?
★ 赤ちゃんへの補足には小さいカップやシリンジ、スポイド、スプーンなどの哺乳瓶以外の方法をとってくれますか?
★ 母乳外来が常設されていますか?(困りごと、心配なことがあったら相談・ケアを受けられるトコロが無いと・・・ね。)
★ 病産院からもらう出産準備用品リストに哺乳瓶やおしゃぶりが書いてないか、(  )付きになっていますか?
安易に哺乳瓶やおしゃぶりを使わないようにという指導があるのはいいですね。
(乳頭混乱防止の意識が徹底しているか、そこまでの認識が無いかの違いがこれで分かります。)

・・・思いつくままに書いてみました。
他にもあるかもしれませんが。
最近の病産院はバースプランを書かせてくれますが、母乳育児関係の記入欄がなければ、用紙の余白に上記★の項目を書くのも医療者の自覚を促すのにいいかもしれません。

上記★の視点であなたの病産院をチェックすることをお勧めします。
産後の母乳育児に於ける「こんな筈ではなかった・・・」を撲滅するためにも!

2014年6月 4日 (水)

退院後おっぱいをフォローしてくれる病産院を選ぼう!

分娩できる病産院がドンドン減っています。
BFHであっても、分娩が取り扱えなくなったトコロが幾つか出現してきています。
そこしかなかった・・・ということは有るかと思います。
しかし、選ぶことができるのであれば、是非とも退院後おっぱいをフォローしてくれる病産院を選びましょう。
そう、つまり、母乳外来のあるトコロです。

片道1時間程度なら、候補として入れてくださいな。
陣痛発来して1時間以内に出産する可能性はとても低いから、間に合わないということは無いでしょう。
過去記事にも書きましたが、日本の母乳率は低いです。
正常新生児だけに限定しても、退院時60%程度、1ヶ月健診時45%未満です。
(註:平成22年以降は51%に上昇してきました。)

ヘンな比較ですが、医師の国家試験の合格率よりも低いんです。
母乳育児支援をする気のない(?)ミルク推奨病院で赤ちゃんを産んだら1か月健診時どうなるか?
余程の決意が無ければ、産後は傷つきやすいお母さんの心に楔を打ち込む人たちがいますからね。
妊娠中からおっぱいのお手入れもせず、吸いつき難い形であれば、赤ちゃんが上手に吸ってくれることは期待できないのが現実です。
なので結果は火を見るよりも明らかです。

2014年6月 3日 (火)

BFHでおっぱい指導を受けるということ。(9ヶ月半)

<ご連絡いただいたこと>
5ヶ月半で完母になった我が子は、9ヶ月半になりました。
混合から完母に挑戦して風邪で直母を拒否られ、体重が減ったこともありましたが、風邪が治ったら順調に増えてくれ、なんとか完母になれました。
今ではおっぱい大好きなベビーに育ってくれてます。。

成長曲線内ですが、小さめな我が子ですが、4ヶ月半でズリバイを始め、6ヶ月に入り俯せから座れるようなったかと思えば、すぐつかまり立ちし、8ヶ月でハイハイして今は一人たっちもだいぶできるようになり発達も十二分に成長してくれています。
それに、最近は抱っこすると服の上からおっぱいをさわさわ触ったり服をめくるようになりました。

今月は胃腸炎になり、一時はイオン飲料のみで絶食しなければならず、おっぱいが欲しかったり、眠たくておっぱいが欲しくて泣いて服引っ張ってかわいそうな思いもさせましたが、おっぱい再開した時の嬉しそうな我が子の顔を見ているとおっぱいをあげれることがとても幸せやなぁと改めて思いました。
おっぱいを飲んで遊んでどんどん成長する我が子を見ていると本当に幸せです。

一時はかつかつな体重増加で我が子に我慢させてるのかな?とか、上の子の時に完母にできなかったから意地になってるだけなのかな?と、悩むこともありましたが、諦めず頑張ってよかったです。
改めてBFHの病院の母乳外来に出会わせてもらったSOLANINさんに本当に感謝です。
ありがとうございました!!!
一度もへこむこともなく、頑張れたのはその都度相談にのってくださり、キツいことも言わず褒めて下さり、モチベーションを下げることなく頑張れたのはBFHの病院だったからなのかと思います。

そしてSOLANINさんの魔法の言葉のおかげです。
まだまだ寒い日が続きますが、どうぞご自愛下さいませ。
これからも楽しみにしてブログ拝見させていただきます。

<SOLANINからひとこと>
このお母さんが、おっぱいで育てたいと諦めない気持ちを抱き続けるのに、わずかながらでも当ブログがお役に立てたのであれば、これほど嬉しいことはありません。
最初のうちは混合栄養であっても、このお母さんのように、決して凹まないでほしいです。
リラクテーションのためには、日々正しい知識を得て、「私は私のおっぱいで私の赤ちゃんを育てたい!」というモチベーションの維持は不可欠です。
そして、母乳育児を支援してくれる母乳外来や助産院や小児科で継続的に診てもらうことで、困難であろうことも、乗り越えられるようになることはあるのですね。

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まだ日本国内にはBFHの無い県が15ほどあります。
秋田・福島・栃木・群馬・埼玉・千葉・(山梨)・福井・滋賀・奈良・和歌山・広島・香川・徳島・(高知)・・・( )は、かつてBFH認定施設があったものの、分娩取り扱い停止等の理由でBFHの返上を余儀なくされておられる県です。
BFHで出産したくても県内にBFHが無いという場合はいざ知らず、お住まいからBFHが至近距離にありながら、「その病産院がBFHであるということすら全く知らなかった。」「そもそもBFHって何の略ですか?」という、おっぱい関係の情報収集不足の妊婦さんはまだまだ多いような気がします。
実際、私の勤務先でもBFHだからという理由で選ぶ方は稀で、「里帰りで実家に近かったから。」「女医さんがおられるから。」「お支払いが出産一時金でおよそ賄えるから。」等の理由で選ばれる方が大半だと思います。(汗)

「私は私のおっぱいで私の赤ちゃんを育てたい!」という妊婦さん、妊婦予定のみなさんは、可能であれば是非ともBFHでご出産くださいね。
尚、BFHによっては、他院出産のお母さんを母乳外来で受け入れない(マンパワー的に受け入れる余裕が無い?)トコロもあるらしいので、「産科退院してから行ってみよう。」と思っていたら門前払いを喰らわされた方も居られるようです。
この記事を読んでくださるみなさんが、私の妹や娘や姪っ子であると思って言わせていただきます。
片道1時間圏であれば、ご出産からBFHを選ばれることを心の底からお勧めします。
なぜなら、母乳育児が成功する確率は、そうではない病産院を選ばれた場合よりも遥かに高いからです。
初っ端から余計な苦労をしなくて済みます。

2014年6月 2日 (月)

帝王切開のバースプラン。(おっぱいについて)

<ご相談内容>
母乳推進と言われている県立病院で予定帝王切開をしました。
赤ちゃんは元気に生まれてきてくれました。
バースプランもきっちりお話しして、こちらの希望を伝えていたものの、入院診療計画書(?)には、「帝王切開当日は、赤ちゃんは保育器からは出られません。」
「明日からおっぱいのたびにお部屋に連れて行きます。」とのこと。
私はなおも、「出来れば当日から少しずつおっぱいをあげたい。体調がよければ、母子同室で添い寝でやりたい。」と伝えました。
しかし、先方は、「随分ハードね。私たちは赤ちゃんが脱水になったら不安だから先生と相談するまで何とも言えないわ。」と、言われてしまいました。
結局手術後に赤ちゃんにちょっとだけ触り、その後はまだ、赤ちゃんを触っていません。
過去記事に【抱っこから布団に寝かしつけが全くできないくらい離れなくなった例がある】記事を読んだこともあり、このままでは赤ちゃんがどんなになってしまうのか、おっぱいは大丈夫なのか、不安な夜を過ごしています。

<SOLANINの回答>
赤ちゃんの状態に関わらず、相談者さんがご出産された県立病院では、帝王切開された赤ちゃんは1日間保育器収容される決まりがあるのでしょうね。
となると、なかなか病院の方針を変えることは難しいでしょうね。
(一般的に、その病院の標準的な方針とは異なるバースプランは、入院までに提出のうえ交渉され、予め病院側が受け入れてくれないと、入院後の変更はとても難しいと思います。)

また、私の過去記事の内容が、相談者さんの不安を助長したのであれば、ごめんなさいね。
私としては、NICUに搬送されたり、保育器収容等の理由で母子分離になった赤ちゃんが、お母さんから離れたがらなかったり、かなり甘えん坊になるのは、寂しかったからなので、ウザがったりせずに赤ちゃんの気持ちを受け止めてあげてほしいという意味で書いたのですが・・・(汗)

希望されたバースプランが受け入れてもらえない状況は辛いですね。
でもね、翌日から授乳の度に、赤ちゃんを病室に連れてきてくれるのでしょう?
だったら、客観的にみて良心的な病院だと思いますよ。
少なくとも8回/日くらいは、連れてきてもらえる機会があるということですからね。
授乳時間は赤ちゃんとのふれあいタイムなのですから、その時に赤ちゃんにお母さんの気持ちを伝えましょう!
「お母さんもあなたと離れている時間は寂しいよ」「大きなお口を開けておっぱいを飲んでね」「あなたが大好きだよ」等々。
そして、お母さんの温もりが感じられるように、赤ちゃんを抱き締めてあげてください。
可能であれば、お母さんの匂いがするガーゼ等を保育器に入れてもらったり、コットの枕元に置いてもらっては如何でしょう?
赤ちゃんがお元気で、お母さんの体調さえよければ、近いうちに母子同室にしていただけるのでしょうから、あと僅かの辛抱ですよ。
今は置かれた状況の中で、どうしていくかということを前向きに考え、出来る限りのことを対処されるのが最善だと思いますよ。

2014年6月 1日 (日)

母乳育児を推進・支援している病産院の検索の仕方。

<ご相談内容>
里帰りでも自宅でも、お近くに母乳育児を推進・支援してくれる病産院・助産院は何処にあるのかという情報は、どうやって仕入れればいいでしょうか?

<SOLANINの回答>

「㌧でも病産院の見分け方」という項目が、書籍の方にありますので、ご参考になさっていただけるといいかなと思います。
あとは、日本母乳の会の書籍で「母乳育児何でもQ&A」か「母乳育児心配ごと解決集」の巻末に、母乳育児推進・支援病産院の一覧表があります。
もちろん、ウ●メ○ズ●ー○等で、捜してみても良いです。
でも、地元のことは地元の保健センターの母子保健担当者に電話で聞いてみるといいと思います。
里帰りでも、自宅の戻れば、何処をかかりつけにしたらいいのか?
元気なうちに情報収集に努めておきましょう!
何かトラブルがあってから、しんどい状態なのに検索や問い合わせの電話なんかかけてられないですからね。

2014年5月30日 (金)

母子同室だとMRSAの発生は稀です。

お薬、特に抗生物質を”安易に”使うと耐性菌というものが出てきます。
耐性菌をやっつける抗生物質を開発しても、さらにまた、その上をいく耐性菌が出てきますし、その次の抗生物質を開発しても・・・きりがありません。

MRSAはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌とか多剤耐性黄色ブドウ球菌と呼ばれます。(因みに、フツー(?)のブドウ球菌はそこらじゅうにいます。)
たまに新聞にも掲載されています。(院内感染がどうこう・・・という記事で。)
MRSAは抗生物質の効きにくい黄色ブドウ球菌なんですね。

健康な方はお薬要らずですから、まぁ問題なし。
お年寄りやがんの患者さんなど、抵抗力の下がっている方は注意が必要。
もちろん赤ちゃんも。

少なくとも、入院中は赤ちゃんを触る前にアライグマのように(お手本のイラストや写真の通りに)真面目に洗っていたら、MRSAを貰うことはないです。
気をつけるべきは医療者の手ですが、1人1処置で手洗い励行していればならないし、アウトブレイクもしません。
その他気をつけてほしいのは、面会者の手ね。
「しんどいし、熱っぽいけど、頑張ってお見舞いに来ました。」というような不届きなお年寄りが紛れ込んだりしたら、ヤバいです。
頑張らなくていいから、そういう方はお家帰ろうねってことです。

あんまり公(おおやけ)にされないデータらしいのですが、母子異室の赤ちゃんの4~10%は鼻腔粘液培養検査でMRSAが検出されるそうです。
SOLANINの勤務先では、基本的に赤ちゃんは生まれるやいなや母子同室です。
赤ちゃんが新生児室に来るのは、ケア(ドライテクニック、臍消毒など)や検査(ABR,代謝異常のスクリーニングなど)、健診(入院児でなくても小児科ドクターがされます)の他はお母さんが入浴されたり、他科受診されたり、少し眠らせてほしいという希望があった時くらいです。
お母さんの皮膚の正常細菌叢《=善玉菌》を(鍵)に喩えると、それが赤ちゃんの皮膚(鍵穴)に先に入りこむから、後から悪玉菌がやってきても、入れなくなるんです。

お蔭様で、SOLANINの勤務先で出生された赤ちゃんで、MRSAをもらってしまう方は殆ど無いです。
稀にお母さんかお家の方が持っておられるので、そういう場合はどうしようもないですが。
STS~母子同室、手指衛生、環境整備、最低限の面会制限を徹底することで、MRSAは防げます。

2014年5月10日 (土)

夜間断乳を小児科ドクターから指導された。(10ヶ月)

詳細は分かりません。
㌧でも指導?として報告があった件の伝聞ですので。
或るお母さんが、記事タイトルまんまの事件に遭遇されたそうです。

仮にこれが夜間覚醒し、殆ど眠らない(=つまり昼夜逆転状態で明るくなったら昏々と眠る)のならお母さんの体力も心配になりますから分からなくもありません。
そうではなく、ただ単に何回か起きておっぱいを咥えてすぐに眠るというおっぱい星人にありがちなお母さんへのアリバイ確認行為を止めさせるべきでしょうか?
私は違うと思います。
また、いわゆるおっぱい星人(=離乳食の進みがゆっくり)のキョロちゃんで、お昼寝の前や夜間でなければまともにおっぱいを飲んでくれないと、体重増加に影響する懸念がある場合は止めることの方が危険ではないでしょうか?

赤ちゃんの健やかな成長を願っておられないお母さんなんていらっしゃらないと思います。
赤ちゃんには個別性がありますから、10ヶ月という月齢に拘らず、赤ちゃんにマッチしたおっぱいのあげ方をすることが一番理に叶っているのです。

夜間のおっぱいが減ってきても、赤ちゃんがスクスクと育つならそれでいいのです。
夜間のおっぱいをあげなくても、お母さんが乳房トラブルにならなければ、善しとしましょう。
また仮に、夜間断乳をしても、赤ちゃんの成長に支障が無く、お母さんが明るい気持ちで育児に取り組めるのならそいれでいいのです。
でも、もしも夜間断乳に踏み切って、赤ちゃんやお母さんが踏んだり蹴ったりになってしまったら?
その時は迷わず軌道修正しましょう。
赤ちゃんにマッチしない指導を鵜呑みにする必要性は毛頭ないのですから。

2014年5月 9日 (金)

母乳育児のトリアージ?

いわゆるセレブ病産院と称されるトコロで勤務していた方から教えていただきました。
最近はかなり多くの病産院で出産前にバースプランって書くでしょう?
あれで、母乳育児に対する想いを尋ねる項目を設けている病産院は結構あると思いますが、その時の意思表示で、指導内容が変わるそうです。

そしてそれを院内のどのスタッフでも一目見て分かるように、お母さんのリストバンドと赤ちゃんの名札の色分けしているのだそうです。
例えば
「絶対に完母でいきたい。」方は青。
「できれば母乳で頑張りたい。」は黄。
「母乳かミルクかは拘らない。」は赤。
お母さんの希望によって、指導の中身と対応をガラリと変えるそうです。

う~む。
一見合理的だけど、そんなんでいいんですかね?
途中でお母さんの気が変わったら、それなりに対応変えるらしいけど、もしもコロコロ変節されるお母さんだったら周囲みんなが振り回されるし、大変だよ。

それにこれって、おっぱいもミルクも混合も一見平等に扱ってるようですが、ホントにそうなんでしょうか?
赤ちゃんには母乳権(おっぱいを飲む権利)があるのを全く無視しているのですから、こういう対応は赤ちゃんに対してかなり差別的ではないでしょうかねぇ?

あげたいのにあげられないのと、あげられるのにあげようともしないのは、あげないという結果が同じでも、内容は天と地ほど違います。
某セレブ病産院の母乳育児指導はこの程度なんですね。(涙)
何だかガックリしました。

2014年5月 8日 (木)

病産院選びと母乳育児。

生後57日目の二人目の赤ちゃんをとある母子異室の産院で出産されたお母さんがSOLANINの勤務先の母乳外来を受診されました。
2200g台の低出生体重児だったので、入院中は直母1分1クール以上は「赤ちゃんが疲れるから。」という理由で、させてもらえなかったそうです。
1回だけ看護師さんが忙しそうにしていた時、ゲリラ的に3分1クールでおっぱいをあげてたら、ちゃんと吸い付いていたのに、担当看護師さんに赤ちゃんの頭を持たれて、もぎ取るようにして引き離されたそうです。
挙句「赤ちゃんがしんどくなって、ミルクが飲めなくなったら体重が増えないわよ。そうしたら退院が遅れるんだからね。」とメッチャ怒られたそうです。
こりゃ、いわれなき恫喝ですな。(まるで「地獄に落ちるわよ。」と言い放つので有名な某占い師さんのようですね。)
酷い話です。

おっぱいをあげるのに唯一許されたのは、「搾乳」でした。
その産院では小さめの赤ちゃんでもラクに飲めるからと「搾乳」を推奨されていたそうです。
授乳室では毎回時間との戦いで、授乳時間内に飲み切れなさそうなら、問答無用で赤ちゃんを看護師さんに返却して飲ませてもらわれなくてはならなくなるので、トロいヤツだと思われないように必死だったそうです。
入院中は1回60mlの搾乳を1日7~8回はしては、ゲボゲボ吐く赤ちゃんに無理くり飲ませていたそうです。

退院後1週間くらいは1回80~100mの搾乳を必死に飲ませていたそうですが、上の子さんが病気になったり、旦那さんが長期出張になったり、なのに実家に帰れないという事情もあり、搾乳は止めてほぼ完ミだったそうです。

「このまま完ミかなぁ~。でも、上の子の時は完母だったし、搾乳は良く出てたから、どうにか復活できないかなぁ~。完母にするには、直母させないとなぁ~。」ということで、ブランクほぼ2カ月状態で受診されたのです。
受診3日前から直母4回/日はしていたそうですが、乳房はフニャフニャで、10回位刺激しても滲むかどうかのレベルです。
試しに直母1回量を測ったら見事にゼロ!(だろうなぁ・・・受診遅過ぎだっちゅうの)

ただ、完ミだったのに赤ちゃんが乳頭混乱をきたしていなかったことと、おっぱいが何となく温かいので、「もしかしてこれは?」と閃くものがあり、「今から新生児期にタイムスリップしたと思ってズボラをせずに頻回直母出来ますか?夜中もおっぱい頑張れますか?」と尋ねましたら「はい。頑張ります。」と力強く答えてくれたので、産婦人科のドクターに『プリンペラン®』を処方してもらい1週間後に再診となりました。

さて、1週間後、まずはミルクの補足ですが、前回800ml/日のから700ml/日に減量したのに体重増加度はそれ以前から大幅アップしていました。
28g/日だったのが40g/日になっていたのです。
直母1回量も38gも飲めていていたのです。
イェイ☆奇跡の復活です!

さらにミルクを600ml/日に減量し、復活作業を続けることに合意してくれました。

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